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レズ声優出張所Part5

1 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/24(土) 16:24:45 ID:mTr3CqaE
ここは声優板「レズ声優」の出張スレです。
本スレ:レズ声優 Part19
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1150733173/
「この声優は絶対レズだ」とか「レズらせたい」という声優さんを
「エロ話中心で」思う存分マターリと語っちゃって下さい。
妄想捏造ドンと来い。
SSも書いちゃって結構です。っていうか、キボンヌ
執筆して下さると言う方はトリップだけは忘れないで下さいね。

それでは、思う存分楽しんで下さい。

親切な人が立ててくれたSS保管庫
#http://www.geocities.jp/le_lys_dans_la_vallee_sei_unica/ss-1.html

《過去スレ》
レズ声優出張所
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1101225563/
レズ声優出張所 Part2
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1115727473/
レズ声優出張所 Part3
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1126183281/
レズ声優出張所Part4
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1140177439/


2 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/24(土) 16:40:12 ID:kX4s31y7
書き込みお願いします。

http://sakura01.bbspink.com/test/read.cgi/hneta/1149513525/l50

3 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/24(土) 16:43:38 ID:2TuICCLs
>>1
乙!

tiara待機おk!!!!

4 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/24(土) 16:50:19 ID:I1E58j13
>>1
スレたて乙!
tiarawayは不滅!

5 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/24(土) 20:47:34 ID:plhj6Mew
>>1
乙!

ということで、前スレで予告してたtiara投下いきます。

6 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/24(土) 20:49:23 ID:plhj6Mew
午前中のお仕事を終え、私はスタジオを後にした。
鞄から携帯を探り出し電源を入れると、習慣になってる留守電とメールのチェック。
留守電もメールも1件。
留守電を聴くと、事務所のデスクさんからだった。荷物を取りに来い、とのこと。
そろそろ荷物がたまった頃かなって、これから行くつもりだったからいいんだけど。
一方メールの差出人はゆーかさん。
添付ファイルがついていて、写真を送ってきたらしい。
写真も文面も見ずに、メールを開いてすぐ閉じた。
ゆーかさんからのメールを、いつからか読まなくなって、返事も出さなくなってた。

私は自分で言うのもあれだけど、マメな方じゃないかって思う。
色んなことをメモに書き留めたりするのは癖になっているし、送られてきたメールは大抵
返事を出すし。
目下最近のゆーかさんからのメールだけが例外。
もう確認しなくなったけど、私は知ってる。
あのメールが、私だけに宛てられたものじゃないってこと。
私や梶浦さん、さくらちゃんとかゆーかさんの友達に一括で宛てているもの。
でも、だから出さないってわけじゃない。

前は返事を出していたのよ、これでも。
文面のゆーかさんは嬉しそうだったり楽しそうだったり、こちらが微笑ましくなるものば
かりで、私もそれに調子を合わせて返事を出していた。
んだけど、プロモーションなどで全国を回ったりしているゆーかさんは忙しいのか、まと
もに返事が返ってこない。
前に会ったのだって、ゆーかさんの新曲が出る前、新しいCDをもらった時じゃないかな。
事務所で、話したのは数分もないような慌ただしさの中だったけど。

すれ違いとは思わないけれど、なんだか微妙。
気持ちがもやもやしてすっきりしないから、もうこういうメールが送られてこなくてもい
いやって、返事を出さないことに決めた。

7 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/24(土) 20:52:15 ID:plhj6Mew
のになんでか、必ず宛先の中に私が含まれているんだ。
新しいメールが写真と共に送られてくるたびに、大の大人が何やってるんだかって、心の
中にいるもう一人の私が呆れるんだけどね。
なんとなくですよ、と今日も呆れているもう一人の私に答えを押しつけて、事務所へと歩
き出した。


「さぇこさん!」
事務所の一室に入ってすぐ、耳に響く声。
その持ち主の名前を心に思うより先に、相手が私の前に出てきた。
「あ、ゆーかさん」
なんだ、帰ってきてたんだ。
そりゃそうだよね、こっちでの仕事の方が多いんだから、すぐ戻ってくるよね。
うっかりしてた。
もしかしたら最近のメールのどれかに、そろそろ帰るとか書いてあったのかもしれない。
「ただいまー」
私の顔を見て嬉しそうに微笑むゆーかさんを前に、表情に困った。
案外私は、メールを返さないことを後ろめたく思っているのかもしれない。
「おかえり」
なんとか言葉を返して、私はゆーかさんの横をすり抜け、部屋の中へと進んでいく。
「おー、紗子おかえりー」
中に進む私にかけられた声に振り向くと、福田さんが。
そういえば福田さんも一緒にプロモーション回ってたんだっけ。
どうりで久々だと思った。

「ただいまー。福田さんもおかえり」
「ただいま。っていやそれより聞いてよ紗子。あのね、侑香ってばどこ行っても大量に食
べてさぁ」
「大量って、そんな大食らいみたいに言わないでよ」
ゆーかさんは私の後ろにひっついてきていたようで、すぐ後ろからむくれてるような声が
聞こえてきた。

8 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/24(土) 20:54:10 ID:plhj6Mew
「ゆーかさんがよく食べるのは今に始まったことじゃないでしょ」
「それもそうか。でもそんな細い体によく入るなーってくらい食べるんだもん。食べてそ
んなに経ってないのに、『お腹すいた』ってしょっちゅう言い出すし」
「そんなに言ってない!」
ゆーかさんの顔をちらっと見てみると、ほっぺを膨らませて反論してる。
「せっかく地元の名物とか食べてるのにさぁ、もったいないじゃない」
「それは言えてる。めったに食べられないし」
福田さんの方を見て、お互いに『ねー』って声を揃えながら首を傾けたりして。
「ちゃんと味わって食べたもん」
「ホントかぁ?」
福田さんは侑香をからかうのを楽しんでるな……。
私もわかってるから福田さんに調子を合わせてるんだけど。
「あっ、と、せっかく盛り上がってるところあれだけど、私仕事溜まってるからこれで」
「あ、はーい。お疲れ様です」
「おつかれさまでーす」
「侑香は今日もうオフでしょ。帰ってきたばっかなんだし、しっかり休んどきなよ」
「はい」
「じゃあねー」
手を振って、軽快に去っていく福田さん。
帰ってきたばっかとは思えないエネルギッシュさだなぁ。
福田さんのバイタリティはやっぱり見習うべきかしら。

「あの、さぇこさん」
「ん?」
福田さんが去ったドアからゆーかさんに視線を落とすと、こっちの顔を真剣に見上げてい
た。
「えっと、さぇこさんは、この後予定ある?」
「私は荷物取りに寄っただけだから、この後は次の現場」
そうだ、荷物取りに事務所来たんだっけ。
つい話しこんじゃって、忘れかけるところだった。

9 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/24(土) 20:56:23 ID:plhj6Mew
「そっか……」
あからさまにがっかりするゆーかさん。
いやあの、そんなに私悪いこと言った? お仕事なのはどうにもできないし……。
「久々だし、さぇこさんとお話したかったんだけどな……」
そんな悲しそうな表情で言われたら……ねぇ。

「んー、夕方、いや夜になってもいいんなら、一緒にご飯でも食べる? 遅くなっちゃう
けど、それでもよければ」
「え?」
ぱっと顔を上げたゆーかさんは目がきらきらしていて。
うっ、眩しい! この輝き、とても大人のものとは思えないっ!
こんな風に喜んでくれるから、つい甘やかしちゃうんだよねぇ……。
「ほんと? いいの?」
「うん、いいよ」
「でもあの、終わった後みんなで呑みに行ったりとかあるんじゃないの?」
「次の日朝早いからって帰る人けっこういるし、大丈夫」
大丈夫って言ってるのに、まだ不安そうなゆーかさん。
ゆーかさんもアフレコ現場とか何度も行ってるんだし、そういうことはわかってるのに。
そういう意味での心配じゃないんでしょ、本当は。
「それともゆーかさんは、私と一緒の遅いご飯いや?」
もちろん、そんなこと本気で考えたりなんかしない。
ただ遠慮してるゆーかさんには、この方法が一番効くんだよね。
「全然いやじゃない」
必死に顔を横に振るゆーかさんは、見ててなんだかおかしかった。
でも笑っちゃうと不機嫌になるんだよね。がまんがまん。
「うん、じゃあ終わったら電話するね。ゆーかさんはなに食べたい?」
ちょっとだけ間を置いて悩んで、ゆーかさんは前に何度か聞いた言葉を口にした。
「さぇこさんと一緒ならなんでもいい」
「なんでもって、そう言われると困るんだけどなぁ」

10 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/24(土) 20:59:00 ID:plhj6Mew
「プロモーションで色々食べたから、特に食べたいものって今日はないから」
だからさぇこさんが決めて、と言うゆーかさん。
私が決めてもいいんだけどせっかくの機会なんだし、ついでにもうちょっとゆーかさんの
わがままを聞いてあげたい気分。
「じゃあ、私がお仕事終わって合流するまでに考えておくこと」
わざとにっこり笑顔を見せながら、ゆーかさんに申しつけ。

「えー、さぇこさんにお任せするよー」
そうなるだろうな、とは思ったけれど。
予想通り、ゆーかさんはちょっと困ったように嫌がった。
「言い出しっぺゆーかさんでしょ。お昼食べながらでいいから、考えておいてね」
「お昼の時に夕飯のこと考えるの?」
「ゆーかさんなら楽勝でできるでしょ?」
「そういう問題じゃないんですけど……」
むーって、不機嫌なのか困ってるのかよくわからない顔。
「じゃ、私本当に荷物受け取っていかないと遅刻しちゃうから」
このままゆーかさんとしゃべってるのも楽しいだろうけどね。
「あっ、そうだね。いってらっしゃい。待ってるから」
「うん、いってきます」
笑顔でえへへっと笑い合って、それから私はゆーかさんに手を振りながらデスクさんのと
ころへと歩いていった。

11 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/24(土) 20:59:32 ID:plhj6Mew
ひとまずここまで。
続きは……いつかの夜にでも。

レスがついたり作品が投下されたり、適度にスレが進んだら投下します。
それでは、途中までですが読んでくださった方ありがとうございます。

12 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/24(土) 21:01:46 ID:7hgc2pQX
タイミング悪いなぁ
いや、今オレ最近滅多に無い事に
tiara聞いてたんだよ 体中の水分が無くなりそうな予感
だけど、いいぃぃぃ 続き 続き

13 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/24(土) 22:14:07 ID:c5XgSyMV
>>12
sageてた方が無難だぞ
奇遇だな、俺もだ
想い出goodnight聴いてたら不覚にも泣けてきたorz
>>6-10
GJ!!これじゃ生殺しだなww続き待ってます

14 :12:2006/06/24(土) 22:42:41 ID:7hgc2pQX
ごめん 動揺してたw
でも俺のせいじゃないな >>6-10
のせいだ
あ、それからtiaraのせいだww

15 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/25(日) 02:10:33 ID:H6MunVBm
>>6-10
GJ!!
でも生殺しすぎる…早く続きを…!

16 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/25(日) 19:02:29 ID:R0KjPmOn
>>6-10
GJ! でも一気に書いたのなら一気にうpって欲しかったっす!w
続きが気になる・・・・

17 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/25(日) 21:06:41 ID:roGoePnz
えーっと、もうしばらく時間を置いてから投下するつもりだったんですが、
思っていたより続き待ちの方が多いようで。
他の職人さんにも気兼ねなく投下してもらおうと間を空けたんですが、
かえって投下しにくい空気になっているっぽいですね(汗

間があったので、みなさん水分補給されたでしょうし、もういっちゃいましょうか
あ、脱水症状になると、場合によっては手首に点滴されますから気をつけてください(実体験)

それでは>>10の続き、最後まで一気にいきます
ちょっと長くてもう一回分割しようかと考えてたんですが、
みなさんに怒られそうなので、もう一気に
よければお付き合いください

18 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/25(日) 21:08:40 ID:roGoePnz
最悪。
まったく、どうしてこんなことになるんだろう。
よりにもよって、今日じゃなくてもいいじゃない!
絶対に言葉にはできない悪態を心の中でつきながら、私はそこにいた誰よりも急いでスタ
ジオを出た。
スタジオの建物の外に出てから携帯に電源を入れ、昔は頻繁に呼び出した名前をアドレス
帳から呼び出してコール。
暗くなってからかなり経つ空の下、駅への道を早歩きで進みながら、耳元の携帯が気にな
って仕方ない。
呼び出し音がするまでのわずかな間が長くて、私の焦りが募るばかり。
呼び出し音が響いてすぐ、途切れた。
一瞬、自分の指が終話ボタンに触れてしまったのかと思ったけれど、それを打ち切る声が
聞こえてきた。
「さぇこさん?」
ゆーかさんの、どこか気落ちしているような声が、胸をつまされる。
「ゆーかさん! 本当にごめん、遅くなっちゃったね」
トラブルで予定より仕事の終わりが遅くなってしまった。
トラブルが発覚して大幅に遅れるとわかった後、メールで遅れるから何か夕飯食べておい
て、と言ってあるのだけど。
ゆーかさんはどう思ったんだろう。
一応、ゆーかさんが良ければ約束は夕飯からお茶に変えようって、嫌ならこの約束はなか
ったことにしていいって書いておいたんだけど。
「今終わったの?」
「うん、さっき終わったところ。それで、約束のことなんだけど、ゆーかさんはどうした
い?」
実は返事のメールが来てるかどうか、なんてチェックしてない。
それより早く、ゆーかさんと連絡をつけたかったから。
ごめんってちゃんと謝りたかった。
「さぇこさんは、夕飯何か食べたの?」
「ううん、早く終わらせようってことになったから、お菓子とかは食べたけどちゃんとし
たご飯は食べてない。ゆーかさんは?」

19 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/25(日) 21:10:56 ID:roGoePnz
「私も食べてない」

電話の向こうから聞こえてきた声に、聞き間違えかなって思ったんだけど。
「え゛?」
今私、すごい声を出したなぁ。さすが声のプロ。
自画自賛は好きじゃないんだけど、そうとでも思わなきゃやってられない衝撃が。
「食べてない。……一人で食べる気がしなかったの」
重ねられた言葉は、ダメ押しをしてくれた。
聞き間違えであるようにって、心のどこかで願ったのに……。
「メール送っておいたんだけど、見なかった?」
「見たよ。でも、今日はさぇこさんと食べたかったから……」
あーもう、トラブル起こしたスタッフを本当に恨みそう。
そして、待っててくれたゆーかさんに申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「じゃあどうする? これからだと、やってるお店探すの大変だけど…」
「……あのね、おねがいがあるんだけど」
「ん?」

ゆーかさんからのお願いは、私の手料理を食べたいってことだった。
たくさん待たせちゃったわけだし、お店もろくに開いてない時間だし、それくらいおやす
い御用って感じだけど。
『さぇこさんがよければでいいんだけど』なんて遠慮しながら言ってくるゆーかさんの様
子がいじらしくて、かわいくて。
ゆーかさんは全然変わってないな、って感じた。
もちろん離れている間に、ゆーかさんはゆーかさんで色々考えて、成長して、変わったと
ころがたくさんあるんだろうけれど。
私の知っているゆーかさんなところが全然変わってない気がした。


「えへへー」
夜遅くて、夕ご飯を食べてないっていうのに、珍しくゆーかさんはテンションが高かった。

20 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/25(日) 21:12:59 ID:roGoePnz
いつもお腹がすくと眠くなるのに……。
そのことを聞いてみたら、『だってさぇこさんの手料理なんてめったに食べれないもん』
とのこと。
お腹がすくと眠くなるメカニズムの解明はまだ先みたいだね。
当のゆーかさんは料理を手伝うわけでもなく、私の後ろをフラフラしてる。
危ない気がするんだけど、かといって邪険にするとかわいそうだし。
「本物のさぇこさんだ……」
「はいはい、本物のさぇこさんですよ」
本気で嬉しそうな声に、思わずこちらも微笑ましさから笑顔になってしまう。
これはゆーかさんの魅力だね。
「本物ー」
いきなり後ろから抱きつかれる。
「ちょっ、ゆーかさん!?」
調理中、想定外、そんなシチュエーションに思わず戸惑う。
「あの、まだ作ってるんですけど」
「いいじゃん。邪魔にならないようにするから」
離れたくないらしい。
「まだ包丁使ってるんですけどー」
「さぇこさんにぴったりひっついてるから大丈夫」
「それ大丈夫って言わない」
これは頑固に離れないつもりらしい。
まったく、危ないって言ってるのに。
んでも、その、背中から感じるゆーかさんの温もりは、ちょっと嬉しかったりして。

包丁を使う作業は終わり、あとは鍋で煮込むだけ。
でも火を使うから危ないことには変わりない。
またゆーかさんにさり気なく離れる気がないか聞いてみたのだけど、やはり離れないらし
い。
しょうがないか。

21 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/25(日) 21:15:25 ID:roGoePnz
「あのね、ゆーかね、ずっとさぇこさんに会えなくて寂しかったの」
「……うん」
「夕飯食べておかなかったのもね、食べてないって言ったら、さぇこさんと会えるかなっ
て、どんなに遅くなっても約束なかったことにされないかなって思って」
「ちゃんと来ましたよー」
「忙しくてあまり会えないし、途中からさぇこさんのメール来なくなって、ゆーか、もう
さぇこさんにはいらないのかなって……」
徐々にその声に涙が混じって聞こえてきて、心をわしづかみにされる。
いらないんだったら、そんな言葉でこんなに苦しくなってないよ。
そんなに悲しませてたんだったら、返事がなくてもちゃんとメール出してればよかった。
ごめんね、ゆーかさん。
「ゆーか自身忙しくて、全然返事出せてないのに、そんなこと言うのずるいよね。でもね、
さぇこさんからお返事が来ると、ゆーか、まだ見捨てられてないって、気にかけてもらえ
てるって思えて……」

カチッて、頭の中でスイッチが入った気がする。
なんのスイッチかはよくわからないけど、でもきっと大事なこと。
握っていたおたまを離して両手の中を空にして。
私のお腹にひっついてるゆーかの両腕を、力任せに引き離して自由になる。
「あ……」
くるっとその場で半回転したら、涙で頬がべたべたに濡れてるのが見えた。
ごめん、それを拭ってあげられる余裕、今はない。
片手はゆーかの腰に、片手はゆーかの頭の後ろに。
ゆーかが逃げないように固定して、そのままゆーかの唇に、私のそれを重ねる。
「んっ!」
驚くゆーかをそのまま、唇を重ねただけじゃ物足りなくて。
むりやり舌をゆーかの口の中に滑り込ませる。
ぎゅって背中に感触。
ゆーかが私の服の背中あたりを両手で強く握りしめたんだろう。

22 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/25(日) 21:17:02 ID:roGoePnz
嫌がられてないって勝手に解釈して、そうじゃなくても止まらなかっただろうキスの続き。
ゆーかに呼吸させる暇もあげないで、ううん、むしろゆーかの息全部奪っちゃうくらい、
深くゆーかの口の中を味わい尽くしてから唇を離す。
口が解放されて、ゆーかは大きく息を吸い込んで、呼吸を繰り返す。
でも、私の背中に回した手は離れてない。

「ねぇ、ゆーか。ゆーかにとって私って何?」
「え……?」
まだ呼吸が落ち着いていないようなゆーかは、ちょっとぼうっとした表情だけど、私の問
いかけに考えてくれた。
「ゆーかは私のことをゆーかにとっての何だと思ってる?」
「……恋人」
うん、いい返事。
きっと今私は少し笑顔になっただろう。
「じゃあ、私にとってのゆーかは何だと思う?」
「え? わかんない」
「ゆーかの恋人が私なら、私にとってゆーかは?」
「恋人?」
「よくできました」
そう言って、ゆーかの口にまたキスする。
といってもさっき苦しそうだったから、今度はすぐ離れたけど。

「好きだよ、ゆーか」
ぎゅっとゆーかを抱きしめて、その耳に囁きかける。
「だから私がゆーかを見捨てるわけないでしょ」
「ほんとに?」
「ほんとに」
疑りの入った声に苦笑。
ちょっと体を離して、べたべたのままのゆーかの濡れた頬を手で撫でてあげる。
「ごめんね、メール返してあげなくて」

23 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/25(日) 21:19:19 ID:roGoePnz
「ううん、ゆーかもさぇこさんのメールにお返事返せなかったし……」
しょぼくれたゆーかの様子に失笑。
自分ばかりが悪いって、押し黙っちゃうのはいけないよ。
「ゆーかはもうちょっとわがまま言っていいんだよ」
「へ?」
「不安だったなら不安だって、不安にさせないでって私に言えばいいんだよ」
一瞬何のことかわからないようにぽけーっとしてから、すぐにゆーかは何を言われている
のかわかったようで、困ったような笑みを見せた。
「だって、さぇこさんも忙しいし、そんなこと言って」
「嫌いにならないよ」
なんとなくゆーかがどう続けるかわかった気がして、その予想の言葉に先に答える。
「あ、え……」
「嫌われたら嫌だとか、そう続けようとしたんじゃないの?」
違った? と聞いてみると、ゆーかは小さくあってたって教えてくれた。

「ねぇ、ゆーかの恋人は誰?」
「さぇこさん……」
「恋人にそういう本音とかわがまま言われて嫌いになる人って、いると思う?」
「わかんないよ……」
「じゃあ、ゆーかが私にそんなこと言われて、ゆーかは私のこと嫌いになる?」
きょとんとした後、すごい勢いでゆーかは首を横に振る。
「そう、私もそんなことでゆーかを嫌いにならないよ」
そっとゆーかの髪を撫でて、言い聞かせるように言う。
「私は、ゆーかにそういうこと言われたら嬉しいなぁ」
私の『嬉しい』って言葉を聞いて、ゆーかは迷いながら絞り出すように口を開いた。
「……あのね」
「うん」
「ゆーか、もっとさぇこさんと話したかったし、もっとさぇこさんに会いたかった」
「うん、ごめんね、気づいてあげられなくて」
私の方がお姉さんなのに、ダメダメだね。

24 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/25(日) 21:22:26 ID:roGoePnz
「それでもっとさぇこさんに抱きしめられたかったし、もっとキスして欲しかった」
「そっか……」
ゆーかに寂しい思いをさせてきた分の代わりにもならないけれど、少し強くゆーかを抱き
しめる。

「あっ!」
「ん? なあに?」
「さぇこさん、お鍋……」
「ああ、そういえば」
すっかり忘れてた。
なんだかぐつぐつ煮立ってる音がしてる。少し焦げついてそうだなー。
あ、そうか。
片手と半身だけゆーかから離して、火を止めてガスの元栓を閉めて。
「これでいいよね」
「え? なのかな?」
全然わからないとばかりに、ゆーかは不思議そうに首を傾げる。

「ゆーかも聞いたことくらいあるよね?」
「何を?」
「カレーは一晩寝かせた後の方が美味しいって」
「……まさか」
私の言葉に、ゆーかは何かを感じ取ったみたいで、表情がちょっと固まった。
「カレーは明日食べようね」
笑顔でゆーかの予感に確定のハンコを。
「えー!? 夕飯じゃないの? ゆーかお腹ぺこぺこだよぉ」
「文句言わない。我慢できなくさせるようなこと、ゆーかが言ったんじゃない」
「へ?」
一瞬のゆーかの隙をついて、またその唇を奪う。
ごめんゆーか、もう耐えられない。
久々の恋人との逢瀬で、二人っきりで、恋人に健気でかわいいこと言われて……。
耐えられるほど、私の理性は強くないから。

25 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/25(日) 21:23:35 ID:roGoePnz

「あの、ね……、さぇこさん……」
「ん?」
「さぇこさんも夕飯食べてないんだったよね?」
「うん、そうだけど?」
「なら……さぇこさんがお腹いっぱいになるまで……食べて欲しい、な……」
真っ赤で沸騰しそうなくらいで、なら言わなきゃいいじゃんって思うんだけど。
それに骨抜きにされてる私がいるのも事実。
もう手加減できないからね、ゆーか。

END

26 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/25(日) 21:24:20 ID:roGoePnz
おそまつさまでした
書きかけのにGJくださった皆さんありがとうございます

皆さんの2人のイメージと大きくかけ離れてないといいのですが
それでは読んでくださりありがとうございました

27 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/25(日) 21:49:37 ID:H6MunVBm
>>26
ありがとうありがとう!
いい話だった!tiaraはやっぱり最高だな

28 :12:2006/06/25(日) 21:52:46 ID:D/+TY2m1
理屈っぽい、と言うのはオレがよく言われる事なんだけど
tiara SSのキモはユーカをどれだけ可愛いく表現してるかに
かかってると思うわけですよ (もちろん逆手をとって、というのもあり)
さえぽんのほうはある程度類型化されててもね
さてそれで これは文句なし! 
ユーカ カワエエェェ まさしくGJでした

29 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/25(日) 22:27:10 ID:Q0G4h5gd
>>26
GJ!
では私のtiaraストーリーを投下します。
「舞-乙HiME」のドラマCDで、あの様なシーンが出て来る以前の作品です。
正直、あのシーンには驚きました。
まあ僕の場合は「舞-HiME」の方ですが・・・。

30 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:28:53 ID:Q0G4h5gd
千葉紗子の部屋
ゆーか「紗子さ〜ん、お帰り〜。お風呂!お風呂〜!」
さえぽん「ゆーか、ゴメン・・・、アタシ、寝るわ。」
ゆーか「え?」
バタン!
さえぽん「ZZZZZ・・・。」
ゆーか「ちょ、ちょっと紗子さ〜ん、起きてよ〜。」
ムーーーーー!
いいもん、いいもん。ゆーか一人でお風呂に入るから。
・・・
ゆーかがお風呂からあがっても紗子さんは・・・寝てる!
ブーーーーー!
今日は、ゆーかが紗子さんにお仕置きしちゃうもん!
ゆーかは紗子さんのタンスの中から手錠を2つ取り出して、
紗子さんの両足と後ろ手に着けました。これでヨシ!
それから、ゆーかはあるキャラのコスプレをして紗子さんのベッドに潜り込んだんです。

31 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:29:54 ID:Q0G4h5gd
?「なつき、玖珂なつき!起きろ!」
さえぽん「う〜〜〜〜ん。」
?「起きろー!」
ゴン!
さえぽん「グッ!・・・も〜、何よ〜、ゆ〜か〜。」
?「ゆーか?アタシの名前を間違えるなんて、アンタもヤキが回ったわね〜。
  アタシの名前は結城奈緒。間違えるな、このバカ女!」
さえぽん「う〜ん・・・ゆーかさ〜、何言ってるの?それに、そのカッコ〜、
     赤毛のかつらまで被って〜、寝かせてくんないと怒る・・・、あれ?
     手があれ?あ、足も?も、もしかして!ゆーか!手錠使ったでしょ!」
結城奈緒「もう、名前間違えてる事は無視させてもらうよ。」
さえぽん「ゆーか!外しなさい!」
奈緒「ガタガタ文句言うんじゃないよ!」
そうして、アタシはジーンズを脱がして行った。
さえぽん「ゆ、ゆーか、止めなさい!」
奈緒「あら?手錠に引っかかったわ。まっ、いっか。」
さえぽん「よ、よくないわよ!」
奈緒「次に・・・。」
さえぽん「ゆ、ゆーか!・・・あっ、あっ、あ〜ん。」
奈緒「へ〜、アンタの胸ってさ〜、小さい割に柔らかいじゃん。」
さえぽん「はあ、はあ、うっ、ゆ〜か〜・・・。」
奈緒「ふ〜っ。」
さえぽん「ひゃあ!耳に息吹きかけないでよ!」
奈緒「ハハハッ・・・。アンタのリアクション。結構、可愛いじゃん!
   なつき〜。アタシ、アンタの事、好きになっちゃいそうだよ。」
さえぽん(ゆーか・・・。も、もう破れかぶれだ!)

32 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:31:28 ID:Q0G4h5gd
(ここから2人による「舞−HiME」プレイ)
奈緒「・・・ってゆ〜かさ〜、あの藤野静瑠とかいうさ〜、
キレた時に人間の顔とは思えないぐらい、おっかなかった、あのレズ女・・・。」
なつき「静瑠の悪口を言うな!」
奈緒「フフッ・・・。
   やっと、いつものなつきが出て来たわね〜。なつき〜、アンタも悲惨だよね〜。
   静瑠にさ〜、ネギをあんな所に突っ込まれちゃうなんて。」
なつき「奈緒!あの時お前は、いなかったろ!」
奈緒「碧から聞いたのよ。」
なつき「碧のヤツ〜。た、頼む!学園の人には言わないでくれ!」
奈緒「どうしよっかな〜。それにさ〜、なつきの下半身。今、どういう状態かな〜。
   あれを脱がしたらネギを突っ込まれた、あの部分が・・・。」
なつき「や、やめろ!下着は脱がすな!」
奈緒「そんで、その部分を写真に撮って、
   さらに碧が撮ったとかいうアンタの
   『セクシー水着でヒッチハイク』の写真と一緒に全世界に配信して・・・。」
なつき「お、お前、殺されたいのか!」
奈緒「あら?そんな態度とっちゃっていいのかな〜。本当にやっちゃうよ〜。」
そうしてアタシは、なつきの下着を脱がせにかかった。
なつき「わ、悪かった!謝るから奈緒、許してくれ!」
奈緒「わかればヨロシイ。だ・け・ど!」
なつき「だけど?」
奈緒「シャツのボタンは外させてもらうよ。」
なつき「うっ、や、止めろ!」
アタシはシャツのボタンを全部外した。
奈緒「ほう、これがブラジャー集めしか能の無い女の着けてるブラジャーか。」
なつき「きょ、今日のは自信があるんだよ!」

33 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:33:16 ID:Q0G4h5gd
奈緒「ふ〜ん・・・。なつきさ〜、何で今日、アタシがアンタの部屋に来たか分かる?」
なつき「はっ!貴様、どうやって部屋に入った!」
奈緒「細かい事はなし、なし。」
なつき「・・・だいたい、この部屋に来た目的は何だ!」
奈緒「ふっふっふっ・・・、アンタの恥ずかしい写真を撮りに来たんだよ。」
なつき「か、勘弁してくれ!」
奈緒「ふっ、ウソだよ。本当の目的はさ〜、アンタを・・・食べに来たのさ!」
なつき「食べに・・・来た?」
奈緒「・・・アタシがさ〜、静瑠に殺されかけた時・・・アンタ助けてくれたよね。
   『こいつはアタシと似てる』って・・・。
   あの時からさ、アタシの中の何かがおかしくなったんだよ。
   それで分かったのさ、アンタがアタシと同じ人間だって事。」
なつき「な、何言ってんだ!お前、言ってる事が滅茶苦茶だぞ!」
奈緒「あ・・・、アンタが好きなんだよ!好きで好きで、どうしようもないんだよ!」
なつき「な、奈緒?何、言ってんだ?」
奈緒「あの静瑠とかいう女に負けてたまるか!アンタは、あ、アタシのもんだ!
   静瑠も卒業していなくなった事だし邪魔者は、もういなくなった。」
なつき「な、奈緒!」
奈緒「見れば見るほど、アンタかわいいね〜。あの女が恋に落ちる理由が分かるよ。
   今夜は、た〜っぷりかわいがってあ・げ・る。」
なつき「奈緒!やめろ!お願いだ!やめてくれ!」
奈緒「だ〜いじょ〜ぶ!ジュリアは、もういないし手荒な真似はしないから。」

34 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:35:12 ID:Q0G4h5gd
なつき「そういう事じゃなくて・・・うっ・・・。」
奈緒「う〜ん・・・はあ〜。アンタの唇、結構おいしいじゃない。」
〔ゆーか(あ〜ん、カ・イ・カ・ン!ゆーかが紗子さんより優位に立つのも悪くないな〜。
     奈緒ちゃんになりきっちゃえば、どんな強気な事でも言えそうな気がする!)〕
なつき「あっ、あっ、あっ・・・。」
〔さえぽん(ゆーか、いつまで続ける気〜。
たぶん、ゆーかが満足しない限り、これは終わらないな〜。)〕
奈緒「なつき、アンタを昇天させてあげるわ。」
アタシの指は、なつきの「ダ・イ・ジ!」な所に攻め入った。
なつき「や、やめろ!奈緒・・・あっ、あっ、あっ・・・。」
奈緒「フフフ・・・、アタシの指使い、結構うまいだろ?」
なつき「んあっ、はあ、はあ、はあ・・・。」
奈緒「ふっ、だらしないわね〜、ヨダレまで垂らしちゃって〜。
   アンタの恥ずかしい所、もっと見たくなっちゃった。」
なつき「ゆー・・・か・・・。」
奈緒「あのさ〜、違う女の名前呼ばないで〜。アンタのカラダ、切り裂いちゃうわよ〜。」
なつき「あっ、あっ、ああああああああ!」
奈緒「フフフフ・・・、アンタって結構、我慢強いと思ったんだけど案外ダメね〜。」
なつき「奈緒・・・、トイレに行かせてくれ。それにシャワー。」
奈緒「トイレ〜?漏らしちゃえば〜。」
なつき「バ、バカ!そんな事、この年になって出来るか!」
奈緒「ふ〜。しょうがないわね〜。だったらシャワー浴びた後さ〜、
   ハダカの付き合いしてくれるんだったら構わないわよ。」
なつき「ああ、約束する。」
奈緒「じゃあ外すね。変なマネしたらタダじゃおかないから。」
ガチャ、ガチャ。
なつき「じゃあ、行ってくるな。」
奈緒「♪〜。」←口笛
なつき「チッ!お前に口笛で見送れるなんてアタシもナメられたもんだ。」
バタン!
奈緒「・・・・・。」
(プレイ、一旦休止。)

35 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:35:57 ID:Q0G4h5gd
ゆーか「ふ〜。」
あ〜ん、もう最高!紗子さんにあんなに強気になれるなんて・・・。
紗子さんを痛めつけるのも悪くないな〜。
ゆーか、「ドM」だと思ってたけど、「ドS」なんだ〜。
お風呂から出て来た紗子さんをまた拘束して〜、フフフ・・・。
今度の紗子さんは石鹸やシャンプーのいい香りがするからな〜。
紗子さ〜ん、ゆーかが今夜はたっぷり苦しめてあ・げ・る!
ん?そろそろ、紗子さんが上がって来るな〜。
じゃ、奈緒ちゃんに戻らないと。
(プレイ、再開!)
奈緒「なつき〜、あがったらこれに着替えな〜!」
・・・
奈緒「フフフ・・・なつき〜、裸Yシャツ。色っぽいわよ〜。
   はい、手錠つけるから早く、ベッドに来な。」
なつき「・・・・・。」
奈緒「早く来なよ。アンタ、耳聞こえないの?」
なつき「・・・・・。」
奈緒「アンタ自分の立場を分かってないわね。
   フフフ・・・アタシの言う事を聞けない悪い子には、お仕置きが必要みたい。
   いいわ、アタシの怖さ、思い知らせてあげる!」
バチーーーーーン!
アタシは分からず屋のなつきにビンタを喰らわしてやった。
奈緒「痛い?悔しい?屈辱?フフフ・・・ハハハ・・・!」
プチン!

さえぽん「・・・いい加減にしなさいよ、ゆーか。」

36 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:36:53 ID:Q0G4h5gd
〔ゆーか(うっ!さ、紗子さんの目つき・・・怖い!ほ、本気で怒ってるかも・・・。)〕
奈緒「チッ!いいから早くベッドに来な!」
さえぽん(スキあり!)
奈緒「アッ!」
ドスン!
さえぽん「立場逆転ね、ゆーか。」
奈緒「クッ!下りろ!」
さえぽん「さあ、ゆーか。アタシのテクの前に、どこまでキャラのままでいられるかしら?」
奈緒「アタシは簡単に・・・うぐっ!あっ!」
紗子さんの指がアタシの・・・その・・・あの部分に攻め込んでくる。
さえぽん「ゆーか、さっきは随分と手荒なマネしてくれたわね。
     挙句の果てにビンタまで・・・結構、力あるじゃな〜い。
     あんなに手荒なマネしたって事はアタシにも、それをやる権利があるって事ね。」
奈緒「や、やめ・・・ろ・・・。」
さえぽん「ゆーか。今日のアタシは怖いわよ〜。」
ゆーか「・・・ご、ごめんなさい!調子にのってまし・・・あっ!ぐあっ!」
(プレイ、強制終了!)

37 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:38:03 ID:Q0G4h5gd
さえぽん「何〜、聞こえないわね〜。ゆーか〜。
紗子さんを怒らせる事が、どれだけ恐ろしい事か、
今夜、たっぷり教えてあげるから!」
ゆーか「さ、紗子さ・・・うっ!あっ、あっ・・・。」
さえぽん「苦しむ顔も、かわいいわね〜。ゆーか〜。」
ゆーか「うぅ、うっ・・・あっ!」
さえぽん「ゆーかも我慢出来ない子ね〜。アタシの事、言えないじゃん。」
ゆーか「紗子さん、もう許してくだ・・・、うっ、う〜ん。」
さえぽん「う〜ん。は〜、ゆーかの唇、オイシイ!」
ゆーか「はあ、はあ、はあ・・・。」
さえぽん「そんなコスプレまでして〜。はいはい、紗子お姉さんがお洋服脱がしてあげますからね。」
ゆーか「い、いいです。自分で・・・。」
さえぽん「アタシが脱がせてあげるって言ってんだから、黙って言う事聞きなさいよ!」
ゆーか「は、はい・・・。(泣)」

38 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:38:37 ID:Q0G4h5gd
ゆーか「ちょ、ちょっと待って!」
さえぽん「何?」
ゆーか「下着は・・・その自分で・・・。」
さえぽん「ゆーか〜、ゆーかはお風呂入ったんだよね?」
ゆーか「は、はい。」
さえぽん「アタシも、お風呂入ったんだ。」
ゆーか「はい・・・。」
さえぽん「ゆーか。アタシの今の格好は?」
ゆーか「裸Yシャツ・・・。」
さえぽん「ゆーかの今の格好は?」
ゆーか「ブラジャーとパンティー・・・だけです。」
さえぽん「って事は〜、アタシはこのYシャツとパンティーを脱げば、もうハダカ。」
ゆーか「はい。」
さえぽん「んで、ゆーかはブラとパンティー取ったら、もうハダカ。」
ゆーか「・・・うん。」
さえぽん「じゃあ・・・。」
ゆーか「ちょ、ちょっと紗子さん!」
さえぽん「ゆーか、アタシの今の格好は?」
ゆーか「・・・ハダカ。」
さえぽん「ゆーかも脱いで。」
ゆーか「・・・パス。」

39 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:39:07 ID:Q0G4h5gd
なつき「話が違うな〜、奈緒〜。シャワー浴びた後、ハダカの付き合いしてくれるんじゃなかったけ〜?」
奈緒「・・・そ、そうだよ!脱げばいいんだろ!脱げば!」
なつき「モノ分かりがよくなったな、この脳みそスポンジ女!」
奈緒「黙れ!女性ホルモンラード女!」
なつき「いくらでも言うがいいさ!さっ始めてやるか。」
奈緒「な、何をするっ・・・あっ!」
なつき「ハダカの付き合いだよ!」
奈緒「あっ、なつ・・・き・・・。やめろ、やめ・・ろ・・。」
なつき「ふ〜ん。お前、処女だな。」
奈緒「あ、当たり前だ!あんな安い男達にカラダなんて売れるか!」
なつき「じゃあ、アタシにタダで譲ってもらおうか?」
奈緒「勘弁・・・うぐっ!」
なつき「奈緒〜。お前から言い出した事なんだぞ〜。」
奈緒「なつき・・・チキショー!」
なつき「自分の言葉に後悔するんだな、このバカ女!」
奈緒「んだとー!」
なつき「ツン!」
奈緒「あ〜ん・・・や、やめろよ!なつき〜。」
なつき「カワイイな、奈緒〜、お前を食べちゃおっかな〜。」
奈緒「好きにしろ!」
なつき「じゃあ、やってやる!」
奈緒「あ、あ、あ〜ん。」

40 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:39:38 ID:Q0G4h5gd
・・・
奈緒「な、なつき・・・。」
なつき「奈緒・・・愛してるよ。お前はアタシだけのモノだ。」
奈緒「なつき〜。」
なつき「奈緒〜。」
・・・
数分後・・・
さえぽん&ゆーか「ZZZZZ・・・。」

41 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:41:31 ID:Q0G4h5gd
翌朝
さえぽん「う、う〜ん。はっ!ゆーか、ゆーか!起きて。」
ゆーか「・・・ん〜、おはよ〜。紗子さ〜ん。」
さえぽん「ゆーか〜、ちょっと。」
ゆーか「もうちょっと寝かせ・・・い、いひゃいよ〜、しゃえこしゃ〜ん。」
さえぽん「昨日の夜のアレ。どういう事?」
ゆーか「にゃんの事か分きゃら・・・い〜、いひゃい、いひゃい!」
さえぽん「どういう事!」
ゆーか「だって〜、しゃえこしゃん、ゆーかの相手してくれにゃかったんだも〜ん。」
さえぽん「だから、あんな事したってわけ?」
ジワッ
ゆーか「ひゃい・・・。」
さえぽん「あ〜、もう泣かない!泣かない!」
ゆーか「・・・手〜離ひてくだひゃ〜い。」
さえぽん「ゴメン!ゴメン!」
ゆーか「グスッ、グスッ。」
さえぽん「ゆーかってば〜・・・。」
ゆーか「・・・紗子さ〜ん。ゆーかの事、愛してますか?」
さえぽん「・・・昨日の晩、言ったでしょ。」
ゆーか「あれは、なつきが奈緒ちゃんに対して言ったんであって、
    紗子さんがゆーかに言ったわけじゃないでしょ〜!」
さえぽん「も〜、ゆーかってば〜・・・。
     ・・・ゆーか、愛してるよ。ゆーかはアタシだけのモノだから。」

42 :SadisticYUUKA?:2006/06/25(日) 22:42:57 ID:Q0G4h5gd
ゆーか「紗子さ〜ん。ん〜・・・。」
さえぽん「何?」
ゆーか「キ・ス。」
さえぽん「え〜!朝から〜。」
ジワッ
さえぽん「分かった、分かった〜。も〜・・・。」
チューーーーー。
ゆーか(イエイ!紗子さん、だ〜いスキ!
    ・・・でも舞-HiMEプレイ楽しかった〜。また、やろ〜っかな〜。)

おわり

43 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/25(日) 22:47:30 ID:Q0G4h5gd
投下終了!
ナツナオ・・・「舞-HiME」バージョンかな?
では、いずれ「さくにゃん×りえりえ」を投下しますんで。
・・・サッ!

44 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/26(月) 06:01:12 ID:smTYw/Ey
萎えた

45 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/26(月) 06:22:20 ID:kbS/5FG0
お?辛らつだな
俺は好きだお

46 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/26(月) 10:18:06 ID:pL48x4Q0
tiaraとなつ奈緒がいい具合にカオスで良かったお
GJ!

47 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/26(月) 12:57:54 ID:Aw1zYxia
微妙だけど嫌いじゃない。
GJ!

48 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/26(月) 14:58:09 ID:+Mi0hh40
玖我なつきと藤乃静留だこんちくしょーヽ(`Д´)ノ

49 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/26(月) 16:03:26 ID:KoWSAcet
奈緒となつきになってるときの喋りが妙にスケ番くさかったり静留が静瑠だったりしたのがなんか微妙だったけどネタ自体はよかったよ。

50 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/28(水) 05:45:20 ID:TresSDfS


51 :あいまい劇場〜本当のキス〜 ◆KE2pAIxMAI :2006/06/28(水) 14:08:40 ID:SKQX82DY

「ちゅーするんですか?」
そんなセリフを喋った気もする、私のテンションを落ちつけるのは、
撮影スタジオのベッドに転がる私の髪を、繰り返し撫でてくれる、
優しい手の感触。

さっきも、私は、この手に導かれて、そして、この手だけを頼りに
控室から階段を降りて来た。

それに・・・あれは、いつの事だったっけ?
アフレコ中に冷たくなった私の手をずっと握って暖めてくれたのも、
この手だったよね。

涙が出てきちゃいそう。私って、本当に愛ちゃんが好きなんだね。


撮影は順調に進んでいき、次はPVの要となる抱擁シーン、そして、
その後にはキスシーン。

お互いに手を背中に回し合い、ぎゅっと抱きしめ合う私たち。
私は、この瞬間が好き。
私の腕の中に収まった、愛しい存在の確かな暖かさ。
そして、ああ、また。愛しい手が、私の背中で髪を撫でている。

それはもう、比較する対象も思いつかないほど、満たされる気持ち。
私は、今、どんな表情をしているのだろう。

52 :あいまい劇場〜本当のキス〜 ◆KE2pAIxMAI :2006/06/28(水) 14:09:35 ID:SKQX82DY

ここからは、私がシーンの流れをリードする場面。
頭の中でコンテの流れを追いながら、一度、抱擁を解いて見つめ合う。

私にも余り記憶にない、真剣な表情の愛ちゃんの頬に、右手を添える。

いくよ。
愛ちゃんに目で語りかけたあと、右手で愛ちゃんの顔を引き寄せる。

私が狙うのは、口を閉じている愛ちゃんの、唇の少し上のところ。
目標を定めて、そっと私の唇を乗せる。

そう。これはホントのキスじゃない。コンテが指示する、撮影の為の
一手法。

実質的には、私の唇の一部は愛ちゃんの唇に触れるかもしれないけど、
そんな事は、私たちの間で厭うことじゃない。
カットの声がかかるまでの数秒間、ただ目を閉じ、心を落ち着けて、
私の一番可愛い人・・・愛ちゃんと、距離がゼロの状態でいるだけ。

だけど。途中で、愛ちゃんの顔が、小刻みに数回、動く気配があって。 

え? ・・・うそ。 
愛ちゃんの唇が来てる。・・・唇の全体同士が触れあってる。

やばいよ、愛ちゃん。これじゃ、本当にキスしてるじゃん。

53 :あいまい劇場〜本当のキス〜 ◆KE2pAIxMAI :2006/06/28(水) 14:10:20 ID:SKQX82DY

直後にかかるカットの声。
「はいカットです。」「良かったよ」「いいんじゃないですか」

ぱっと身を離し、照れた顔を隠すように、その場に突っ伏してしまう
愛ちゃん。

「愛ちゃん!・・・」

もう・・・。
我慢できなくなった、って言うの?
ても、怒る気にはなれない。
それどころか、今の仕草が、すごく可愛く思えてくる。

可愛くて、ちょっとエッチな、私の、最高の、カノ。・・・愛タン。

54 :あいまい劇場〜本当のキス〜 ◆KE2pAIxMAI :2006/06/28(水) 14:11:58 ID:SKQX82DY

「どうしてあんな事したの?」
控室で、私は愛ちゃんを問い詰めてみる。

「だって、ね。あそこは、本物のキスが必要になるシーンなんだよ。」
「・・・それは、そうかもしれないけど。」

「私、悲しい。例え演技でも、麻衣ちゃんとマネだけのキスをして、
それが記録や、見てくれる人の記憶として残ってしまう事が。」
「愛ちゃん・・・。」

「だって、私は、こんなにも、こんなにも本気で麻衣ちゃんを・・・」
訴えかけてくる愛ちゃんの目。はっきり言って、私はこれに弱い。

「わかってるよ。・・・愛ちゃんはどうしたいの?」

愛ちゃんの頭に手を載せながら、そこまで言って、唐突に気付く。

抱擁とキスのシーンに移る前、私は愛ちゃんに、
「かわいく、したいね。」
って言ったね。

だけど、愛ちゃんの返事は、完全には同調していないような、
「うん。・・・なれば、いいな。」

あれは、愛ちゃんの決意だったの?

55 :あいまい劇場〜本当のキス〜 ◆KE2pAIxMAI :2006/06/28(水) 14:13:19 ID:SKQX82DY

私は・・・どうしたいんだろう。
愛ちゃんの想いの全てに、100%までは応えきれないかもしれない。
だけど、せめて。せめて、出来る限りは、全部受け止めたいの。
本気には、本気で応えたいの。

事務所には、朦朧としてて、つい、って言っておこう。


「愛ちゃん、もう一度、行くよ!」

今度は愛ちゃんと並び、愛ちゃんと指を絡めて、階段を降りて行く。

愛ちゃん、今度は、口を空けて待ってていいよ。
・・・私が完全に塞いであげるからね。


これからする事で、私と愛ちゃんは好奇の目に晒され続けると思う。
もちろん、役者による迫真の演技って言う、強力な逃げ道はある。
でも、愛ちゃんと一緒なら、それだけで、怖いものなんてない。
むしろ、何もしなくて、愛ちゃんを傷つける方が怖い。

さっきのシーンは、メイキングにでも使って貰えばいい。


それは、私たちが私たちでいるために大切な事。


「もう一度お願いします! 私たち、今から、本当にキスします。
それをPVに・・・」

56 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/28(水) 17:16:41 ID:JurKK7fH
GJ!!!!!!!!!!!!!!

57 :エピローグ ◆KE2pAIxMAI :2006/06/28(水) 17:23:07 ID:SKQX82DY

私たち、こんな事して良かったんだろうか。

カットの声の後、私たちは離れられなかった。
キスしたままベッドの上に倒れ込んだ私たちに、スタッフの誰かが
シーツをかけてくれ、スタジオの照明はすぐに消された。

静寂になった深夜のスタジオの中で、私たちだけが抱き合っている。

なんか、もう結婚しちゃえ、って言われた気もしたけど。
それは簡単な事じゃない。
本当は、私たちの前で出して欲しい言葉じゃない。

「麻衣ちゃん? 私、悔いはないよ。」
いつの間にか握り合っていた手をぎゅっと掴まれて、首を動かすと、
そこには愛ちゃんの微笑み。

「麻衣ちゃん。私、嬉しいの。」

・・・うん。嘘はついてないし、出来る事はみんなやった。

58 :エピローグ ◆KE2pAIxMAI :2006/06/28(水) 17:25:14 ID:SKQX82DY

「今日が私たちの結婚式。こっちは、まねだけでいいよ。」

いたずらっぽく笑う愛ちゃんは、ゆっくりと、でも、確実に変な
テンションで。

「わたしを、麻衣ちゃんのお嫁さんにして下さい。」


これ・・・実際に言われてみると、すごい衝撃ね。

「そんなの・・・もうずっと、そんな感覚だったよ。」
って、しどろもどろになりながら返す私。
ま、ユニットの相方って、少なからずそんな関係を含んでるもの。

「麻衣ちゃん」って言って、小指を立てた手を見せる愛ちゃん。

私は、「中原・・・、ううん、阿部、愛ちゃん」っていいながら、
私の小指を絡めに行く。

なんでもいいけど、すごい恥ずかしいことをしてる気分。

とりあえず、今日は二人とも一日中に渡った撮影で疲れてるから、
この天蓋付きのベッドで、指を絡めたまま眠ろう。
洋館って所に、新婚旅行の旅先気分もあって、ちょうどいいかな。


明日になれば、いつもに戻るだけ。

だけど、私たち、確実に何かひとつ進んだね、愛ちゃん。

Fin

59 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/28(水) 22:37:31 ID:mN62pRno
>>58
いい いいよ、すっごくGJだよぉ
感動しちゃった。
なんか切なくってちょっと幸せな気分になれました。



60 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/29(木) 16:09:05 ID:GeC2aGAw
流れをぶったぎるようで悪いんだが、ひとしずくって需要ある?


61 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/29(木) 16:11:48 ID:uTYRPONn
ないわけがない

62 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/29(木) 17:51:50 ID:GeC2aGAw
じゃぁ近日中に一本うpするわ

文才ないからスマソ と先にあやまっておく

63 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/29(木) 18:42:01 ID:m6hqBJh3
楽しみにしてる

64 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/29(木) 18:58:24 ID:mk+tBN1B
>>58
GJ!!!めちゃめちゃ良かった(´Д`*)
メイキングみながら、この時二人はこんなだったんだろーなぁ…
って妄想してたのがそのままSSになったみたいでした

>>62
ひとしずくクルーーー(゜∀゜)ーーーー!!??
1本といわず何本でも!
超たのしみにしてます!!

65 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/29(木) 20:01:53 ID:xS3zpj/H
需要が無いカップルなんて無いよ

66 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/29(木) 22:52:29 ID:eNzde676
>>65がいいこと言った


67 :60:2006/06/30(金) 02:18:48 ID:fo6LJ444
頑張って書いてみるわ
ただ、リア事情でうpが月曜か火曜になるかもだが…
許してくれ
まだかきあがってないんだ

68 :1/2 ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/30(金) 23:02:40 ID:0Bys7KHs
「アメリカかぁ……いいなぁ」
ぼそりと呟く私の言葉を耳ざとく聞いたようで、綾ちゃんはくすくす笑う。
「またそれ? さっきも言ったけど、強行軍だからぜんぜん観光なんてできないよ」
「アメリカ行くってだけで羨ましいよ。私たちはほら、どこかでかけるって言ってもせい
ぜいキャンペーンとかイベントで、大阪とか名古屋いくくらいじゃない?」
「あぁ、それはそうだね。でもやっぱり、観光できるくらいのスケジュールで国内とかの
方がいいよ」
「それはそうかもしれないけど……」
綾ちゃんは、私のいいたいことを全然わかってない。
いや、綾ちゃんのいいたいこともわかるんだけどね、そういう問題じゃないのよ。
「そんなに言うなら、麻美も時間みつけてちょっと旅行行ってきたらいいんじゃない?
夏だし、混んでるかもしれないけど」
「暑いからねー。人ばっかりのとこだと余計疲れるし」
どうしようかな、なんて迷ってるっぽく振る舞って。
ねぇ、綾ちゃんは何も思わないの?
「まぁ、麻美は仕事忙しいし、そんな暇作るのも一苦労か」
「夏だとイベントがあったりするしね」
「そうだねー」
なんて笑い合って、話は一段落?
「でもいいなぁ」
「そんなに言うなら、ちょっときつくても時間作って旅行行ってきな。麻美働き過ぎだし、
いい息抜きになるんじゃない?」
「そう?」
確かに仕事は忙しいけど、アメリカくんだりまで仕事でいく綾ちゃんほど忙しくはないつ
もりだよ?
「そう。なばとか声かけたら喜んでついてくるんじゃない?」
なば。
その名前は確かに私たちの間で出てきてもおかしくない。
私と綾ちゃん共通の友人。だけどさぁ。

69 :2/2 ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/30(金) 23:04:32 ID:0Bys7KHs
「なばねぇ。なばも仕事あるしどうだろ」
なんだか一気に気持ちが落ち込んでくる。
なばが嫌いってわけじゃないんだけど。でもなばが出てくるタイミングじゃないよ。
「声かけてみれば? あぁ、でもそれより先に行くトコ見つけないとね」
「そうだねー。暑くなくて人が多くない……」
「それはさすがにないんじゃない?」
「だよね」
綾ちゃんは私の言葉におかしそうに笑う。
笑ってくれたら、それだけでいいって思ってたんだけど。
「あ、麻美。ほら、そろそろ行かないと」
何気ない仕草で時計を見た綾ちゃんが、ちょっとせかすように声をかけてくる。
「あ、そうだね」
なんて言いながら私も時計を見るけど、全然心は言葉についてこない。
「じゃ、私次の現場いくね」
「はーい」
「麻美もがんばって」
「綾ちゃんもね」
なんて言って手を振り合って、綾ちゃんは次の現場に出かけた。

あーあ。
ほんと、ずるいよなぁ。わかってないよ、綾ちゃん。
ただアメリカ行くっていうのも、それは羨ましいけれど、だからって、なばと一緒に旅行
行けば気が紛れる話じゃないの。
私が本当に言いたいのは、綾ちゃんがアメリカ行っている間、綾ちゃんに会えなくて寂し
いってことなのに。
きっとね、綾ちゃんがアメリカ行ってる間、私はずっと綾ちゃんのこと考えるんだよ?
なのに、綾ちゃんが忙しくて私のこと思い出してくれないのって寂しいじゃん?
もう、帰ってきたらあちこちひっぱり回すからね?
そしていつか、振り向いてもらうからね。

END

70 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/06/30(金) 23:06:06 ID:0Bys7KHs
ひとしずく待ちの皆さんの暇つぶしにでもなれば幸い
書いていて、自分は能登の片想い要素が強い川澄能登が好きなんだなーと思いました
いや、両想いの川澄能登も大好物ですよ?

前のTiaraにGJくださった方、ありがとうございました
そして今回のを読んでくださったみなさんありがとうございます

71 :名無しさん@秘密の花園:2006/06/30(金) 23:55:11 ID:9aRKPMk2
>>70
GJ!
川澄小姐が全て見通した上で能登氏をからかって放置プレイ、
寂しそうな顔を見て(・∀・)コケティッシュ!!とかぬかしてる絵が浮かんだw

72 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/01(土) 04:01:05 ID:41TbYWzK
>70
GJ!
能登切ないよ能登。

唐突だが
煮え切らないパートナーの態度をはっきりさせるため、手を組んで(無駄な)策略を巡らす能登と南里
それを見越して徹底的な放置プレイでニヤニヤしている川澄と千葉
なんて構図が浮かんだが、南里と能登ってプライベートで全然接点ないよなぁ。

73 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/01(土) 07:43:29 ID:V3IXKmMZ
ないね。
仕事でも舞-HiME、乙HiMEくらいだね。

74 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 00:17:38 ID:WSejLesP
「静ぁ〜」
ある日のアタシん家。
仕事の終わった仁美は連絡も無しにあがりこんだ。
「何よ、今日は」
冷蔵庫からビールを取りだしながら、私は言う。
「まみこから嫌われた〜」
「…またその話か…」
パシュッとプルトップをあけ、ビールを喉へ流し込む。「まみこぉ〜、私のまみこ〜」
うわ言のように呟きながら、テーブルに仁美はつっぷす。
「…何があったのよ…」
「まみこが〜私のまみこ〜…まみこぉ〜」
私が話しかけても完全に精気の抜けた声で仁美は呟き続ける。
「あ〜も〜うっさいっ!!」
ビールを一本飲み干して、静は仁美を一喝する。
「大体、アンタは毎回毎回…」
「だって〜静は私の古女房だし…」
「だったら浮気するなっ!」
プシュッと二本目のビールをあける。
「だってまみ子は可愛いし〜」
「答えになってないっ!!」
厄介な旦那を持ったものだ。ふてくされる仁美をみながら思う。
しかし、こうまで散々な目にあいながらも完全に仁美を見捨てられはしないのだ。

75 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 00:18:46 ID:WSejLesP
「わかった!!!」
突然何かを思い付いたように仁美は立ち上がった。
「…今度は何?」
「ちょっくらまみこヤッてくる!!」
「やめろ!!!!!」
…本気でヤバイんじゃないかと、思ってしまう。
「盛りのついた動物じゃないんだからさぁ…」
「だって…まみこがぁ〜」口を開けば二言目には『まみ子』の言葉。
麻美子が好きなのは分かるけどさぁ…
『アタシの気持ち考えたことある?』
その言葉をビールと共に飲み込む。

アタシは仁美が好き。
他のどの女の子より、仁美が一番。
仁美の為なら、他人だって殺せる。
……多分。
だけど、それだけは口にしちゃいけない。
越えちゃいけない一線だから。
越えてしまったら、もう戻れないから。
臆病なアタシは、今の関係が崩れていくのを恐れてる。
我儘なアタシが、仁美が離れていくことを拒んでる。
なんだかんだいって、アタシには仁美しかいない。

だけどきっと仁美には沢山いるだろうから。
アタシ一人失っても、仁美ならきっとまた誰か別の人のところへといく当てはある。
だけどアタシには、仁美しかいなくて。


76 :3 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 00:20:15 ID:WSejLesP
「ちょっと〜静聞いてる?」
テーブルをバシバシ叩く音でアタシは現実に戻される。
いつの間にか仁美の左手には缶チューハイ。
渡した記憶はないから、勝手に取り出したんだろう。
「アンタ…それ酒じゃん…」
「いいじゃない。それよりまみ子がぁ〜…」

バタン。

何かをいいかけて、仁美はテーブルへ突っ伏した。

「…ったく…」
世話が焼けるというかなんというか。
風邪をひかれると厄介なので、肩に布団をかけてやる。
仁美が握っていた缶チューハイをもってみると、まだ半分以上残っている。
相変わらず、弱いんだから。
チューハイを空にして、日本酒を飲みながら、すやすやと気持ちよさそうに眠っている仁美へと目をやる。
なんか…ムカつく。
どうせ、仁美はアタシの気持ちになんて気付いてないんだろうな。

アタシは仁美が好きで、仁美は麻美子が好き。
まぁ、仁美の場合、麻美子へのそれは半ば狂気染みてる気もするけど。
というか、ベクトルが違う気もする。

「なんだかなぁ…」
ふと、時計に目をやると、既に午前0時を回っていた事に気付く。
「寝よ…あほくさ」
寝息をたてる仁美を横目で見ながら、布団へと潜り込む。
夢の世界へと堕ちるのは、そう遅くなかった。

77 :4 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 00:23:56 ID:WSejLesP
翌日。目を覚ますと既に仁美は居なかった。
そういや、何かの収録とかいってたっけ。
つーか、置き手紙位置いて行け、礼儀として。
いや、別に良いけどね、今更。

シャワーを浴びた後、ガシガシ頭を拭きながら、今日の予定を思い返す。
今日は…オフ…だっけ。何しよう。

日々膨らんでいく、仁美への思いは、もうアタシが気をおかしくするには十分だった。
アタシ自身、正直仁美の何処に惚れたのかは分からない。
だけど、アタシがもし仁美を失ったら、多分生きてけない。
もうそんな所まで来てる。
とにかく、アタシのこの気持ちをどうにかしたい。このままじゃ、もうアタシが壊れてしまう。
誰かに助けを求めたい。
だけど、誰に…?アタシがこんなになっちゃってることを、誰に相談できる?
多分、殆んどの人からは笑われる。『らしくないよ』って。
それが分かっててわざわざ話をふれるほどできちゃいない。

「寝よ」
特にやりたい事もない。
今はとにかく何もかも忘れて眠りたい。
麻美子に嫉妬してる自分がいる。
仁美からの愛を受けてる麻美子が憎い。
お門違いなのは分かってる。
アタシも、麻美子みたいに可愛くて、素直だったら、仁美からの愛を受けられたのかな。
そんな事を考えながら、瞼を閉じる。
可愛らしさとはほど遠いアタシ。どちらかと言えば、男っぽい。
今更キャラを変えるのも無理な話。
どうしろっていわれたってどうしようもできない。
だからアタシはこんなにも気持ちを持て余してるんだ。

78 :5 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 00:25:09 ID:WSejLesP
気がついたら、もう夕方だった。
うとうとしてるうちに本気で眠ってたらしい。
携帯を見ると、仁美からメールが入っていた。
『Subect:旦那から愛をこめて
message:今日は仕事が早く終わりそう☆
まみ子とは仲直りできたから、今夜は静の愚痴に付き合ったげる
最近なんか元気ないみたいだし、仁美先生が相談に乗ってあげるよ☆
まみ子にチューしてもらってあたしゃご機嫌だ〜♪』

・・・・・・
「っざけんなぁ〜!」
思わず携帯をぶん投げた。
相談もなにも、アタシが悩んでるのは全部あんたのせいだ!
旦那なら浮気すんなよ!!
てか、麻美子もなにやってんだよ〜!!!!

「・・・あほくさ・・・」
なんか、馬鹿らしくなってきた。
「とりあえず・・・酒のも・・・」
重い腰を上げ、冷蔵庫からキンキンに冷えたビールを取り出す。
今日はオフなのに全く飲んでないから、喉がアルコールを渇望してた。
「んめぇ・・・」
やっぱ、酒が一番。
死ぬなら酒の海で溺れ死にたい。
多分、一番気持ちいい。
ていうか、酒に溺れ死ぬなら本望。
特に今日は・・・酒の力を借りないととてもじゃないけどやっていけそうにない。

79 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 00:26:50 ID:WSejLesP
とりあえず、途中まで。
明日あさってにでも続きうpします。
よみにくくてすんません。

80 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/02(日) 00:54:24 ID:qTVP6QrJ
(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ


81 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/02(日) 07:45:22 ID:OoCQP3fo
神…ハァハァ(´Д`*)

82 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/02(日) 07:45:27 ID:SV5YyRFX
悩める御前テラカワイス
続きも楽しみにしてます

83 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/02(日) 08:15:32 ID:XqYPxZN7
>>79
GJ!
ああん、なんか最近生殺しされてばかりだわ。
続きを楽しみに待ってるよ。

84 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/02(日) 11:40:36 ID:O85SZrHV
>>79 GJ!
どこが読みにくくて、誰が文才無いんでしょうか? そう思ってらっしゃるなら
即刻改めた方が良いと思います。表現や各種記号の選択、配置は職人芸だし、
何より完全に御前に入りきっている所が、もうどうしようもなく素晴らしい。


85 :6 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 20:26:31 ID:WSejLesP
ガチャッ。

「ただいま〜・・・酒くさっ!」
九時くらいになって、静の家のドアを開けると、妙にご機嫌な静が出迎えてくれた。
家の中が相当酒臭い。
かなりの量を飲んでるようだ。
「おかえりぃ〜」
ていうか、酒浴びたんじゃないかってくらい酒臭い。
「今日さぁ、二度寝したら夕方だったんだって〜あはははは」
馬鹿みたいに大声でしゃべりながら、私の背中をバシバシ叩く。
「相変わらず丸いねぇ〜仁美は〜あはははは」
ちょっとカチンときながらも、買ってきたつまみをテーブルに並べる。
「ありがと〜」
そういって、つまみに手を伸ばす静。
楽しくお酒がのめるなんてうらやましい。
グビグビとビールを空けていく静。
転がってる缶を片付けていると、ムギュっと静が足に抱きついてきた。
「静さ〜ん、邪魔なんすけど〜?」
声をかけても、エヘヘ〜と笑うだけ。
仕方ないので、その場にストンと腰を下ろす。
「仁美だぁ〜」
…かなり出来上がってるんだろう、気持ち悪い程ニヤニヤしながら抱きついてくる。
「静さん飲みすぎ…」
「仁美さん好き〜」
…駄目だ、会話になってない。
仕方ない、おとなしくしてよう。
とりあえず私は静の気が済むまで付き合うことにした。

86 :7 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 20:27:22 ID:WSejLesP
「しゅき〜、ひとみしゃんだいしゅき〜」
次第にろれつが回らなくなってきた静。
というか、さっきから同じ言葉しかいってない。
好きと言われて悪い気はしないけれども。
なんというか…ここまで言われると、正直ウザイ。
「…静、もういいかげん、やめない?」
流石にこれ以上はヤバイ。
確かに私も静も明日はオフだけども。
だからって一晩中飲み明かしてたら、頭がおかしくなりそう。
「やだ。」
子どものように、頬を膨らませて抗議する静。
「私の為にも、もうやめて。ね?」

普段ならこの言葉で大抵素直に言うことを聞いてくれる。
いくら、喉痛めるって言っても聞かないくせに。
だけど今日は違った。
「やだ。」
「なんでっ…!?」
意外な言葉に思わず問いかえす。
「仁美の言うことなんか聞かないもん」
そういいながら、更に酒に手を伸ばす。
明らかに今日はおかしい。
不思議そうに静をみていると、それに気付いたのか、グィッと缶を空け、目を座らせて、私の方を向いた。
「前から一個聞きたかったにょ!!」
「何…?」
「仁美にとって、アタシは何?」
突然何を言い出すのだろう…
「こんなにこんなにアタシは仁美が好きなのに、アンタはまみこまみこまみこって…アタシはなんだっていうの?旦那ならアタシを大事にしろよっ」
そう言って、静は涙目になっていく。
「アタシはさぁ、仁美が好きで好きでたまらないの。仁美とだったらキスできるし、それ以上だって出来るよぉ。だからまみこまみこって言われるとさぁ…っ…悲しくなるんだよぉ…っ」
そこまで言って静は泣き出した。
「アタシなんかどーせ…」

87 :8 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 20:28:42 ID:WSejLesP
…何、この展開?
ちょっと頭がまわらない。
静はアタシを好きで、それは友情とかじゃなくて。
アタシがまみこを好きだって思ってる…? いや、好きだけども、まみこは。
アタシは今何をすればいい?
アタシの気持ちを言えばいい?
アタシは…アタシは…誰が好き…?
まみこ?
ゆか?
ゆかり?
違う。
皆、好き。
だけど、一緒にいて落ち着くのは…
一緒にいて私が私でいられるのは…
今目の前で泣いてる…
今目の前にいる…

88 :9 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 20:29:20 ID:WSejLesP
「ごめん、静っ…」
そう言って、私は静を抱き締めた。
「同情なんていらないよ、早くまみこの所に…っ!?」
何かを言おうとする唇を、私の唇で塞いだ。

「仁美…?」
顔を離してから、静は驚いたように私を見ている。
「私は、確かにまみこも好き。だけど、私が一番私らしくありのままでいられるのは…静の前だけ。だから、静が一番大事。大事にしたい。」
「嘘。」
そう言い捨ててそっぽをむく静。
「嘘じゃない」
「だったら…」
「私は…静が好き。まみこもゆかも皆好きだけど、一番静が好き。」
そこまでいって、私は再び静を抱き締めた。
不安にさせてごめん、辛い思いをさせてごめん、迷惑かけてごめん。
いろんな意味を込めて、きつくきつく抱き締めた。
静も、私の背に腕を回す。
どちらからとでもなく、私達は口付けた。


89 :10 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 20:30:40 ID:WSejLesP
どれくらいそうしていたのだろう。
長かった気もするし、短かった気もする。

「仁美の事、すごい好き。」
「私も。静の事、大好き。」
「よかった〜」
やっと、静は笑ってくれた。
その笑顔が可愛くて、愛しくて。
三度私は静を抱き締めた。

「仁美・・・」
「・・・何?」
「・・・浮気したら、シメるから。」
その声は、いつもの静だった。
よかった。
どうやら私は、大切なものを失わずにすんだようだ。
「何にやけてんのよ、きもちわるい。」
「あ、ごめん・・・」
「で、返事は?」
「・・・わかりました、静さん。」
「わかればよろしい」
そういい終わると同時に私に体重を預けてきた。
「ちょっと静っ・・・?」
「Zzz…」
すやすやと寝息を立てて既に夢の世界の静。
「全くもう・・・」
優しく床へと寝かせ、私もその横へ寝そべる。
静の寝顔を見ていると、なんだか幸せになってきた。

fin

90 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/02(日) 20:32:15 ID:D2/kOg9n
GJ!

91 :おまけ他 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/02(日) 20:34:19 ID:WSejLesP
おまけ。

後日。
能登「…それでね、静ちゃん。なばがまたキスしてきて…」
静「(怒)うん、それで?」
能登「やっぱりまみこが一番だよ って言ってくれて…」
静「仁美の馬鹿!浮気者!あいつシメる!絶対殺す!」
能登「落ち着いて、静ちゃ〜ん!! あ〜ん、誰か助けて〜!!」
静「離して、麻美子。あいつ一回殺さないと気がすまない!」
能登「落ち着いて〜!!早まっちゃダメ〜!!!」


皆様、拙い文章を最後まで読んでくださってありがとうございました。
途中までの投下でGJをたくさん頂けて、思わず仕事をさっさと終えて続きをうpしました。
感謝感謝です。
またSS書いていきますのでその際には・・・


92 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/02(日) 20:35:07 ID:SV5YyRFX
GJ!!
ニヤニヤしながら読んじゃったよ

93 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/02(日) 21:18:55 ID:O85SZrHV
後編もGJ!
>アタシは…アタシは…誰が好き…?
>皆、好き。
>だけど、一緒にいて落ち着くのは…
ここ、読んでて、巧い!って声出た。
ちゃんと後日談まで付いてるのもニクいね。またお願いします。

94 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/02(日) 22:01:18 ID:Rgk0blFF
GJ!
オマケまでニヤニヤできるなんて素晴らしい!

95 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/03(月) 14:03:35 ID:vqiutkxh
おもろかったです。GJ.
御前にはホント、ナバをしっかりつかまえててほしい。

96 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/03(月) 16:49:01 ID:JueJL25V
質問なんだが、SS保管庫(改)って作り直してもいいのか?

97 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/03(月) 18:14:08 ID:/CQVtYN4
>>96
是非

98 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/03(月) 21:06:21 ID:K2DYwVdV
>>96 みんな待ってたと思う

99 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/04(火) 01:06:46 ID:mX7X9oWT
意外に大変なのでやろうかなと思って直ぐに諦めて人がここに

100 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/04(火) 01:11:33 ID:rDHtZgDH
今、PART1までまとめてる。
ただ、声優に特別詳しいわけじゃないから、難航中。
でもこのスレには感謝してるから恩返しするよ。
…本職はSS書きなんだがね、俺…

101 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/04(火) 21:11:56 ID:rRhLR5Ai
>>100
保管庫もSSも期待しております

102 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/04(火) 22:43:04 ID:P96LOnwh
仁美の涙をみた。悔し涙や笑い涙じゃない。
何を言えばいいのか分からない。かける言葉が見付からない。アタシはただ側にいるだけしか出来ない。
そんな無力な自分を嘲笑った。

原因は分かってる。だけど仁美一人じゃどうする事も出来ない問題。
解決方法がないわけじゃない。
だけど、その方法を取ると、それまでの仁美の生き方や仁美の大切な家族までも否定し、裏切る事になるから。
だから選べない。
社会からの無理解。ある意味、仁美は社会に負けた。『常識』に負けた。

「声優になった時に、いつかはこんな問題が起きるかも知れないって思ってたよ…」
泣きやんだ仁美は言う。
「だけど、なんでこんなに…」
「仁美は悪くないよ…」
そう、仁美は悪くない。誰が悪いわけでもない。
「こんな事になって、応援してくれてる人に…申し訳ないよ…」
こんな時でも、ファンを大事に思ってる仁美。
今はそれどころじゃないだろうに。
仁美の優しさを、アタシはよく知ってる。

「静は…私を軽蔑した?嫌いになった?付き合いたくないって思った?」
涙目になる仁美。
「そんなわけないよ」
アタシは仁美が好き。何があっても、仁美を愛し続ける。
浮気性で、女好きで、どうしようもない程弱くて脆い仁美だけど、それでもアタシは仁美が好き。
全てをひっくるめて、それが私の愛する生天目仁美という人だから。仁美の弱い部分も、全てが好きだから。
「アタシは、仁美の事、嫌いにならないよ」

この事件の余韻は暫く続くだろう。それまでは、仁美も落ち着かない日々が続くかも知れない。
だけど、アタシはそんな仁美を側で支えていきたい。いつも、いつまでも。

103 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/07/04(火) 22:44:18 ID:P96LOnwh
あの事件?の直後の話を書いてみました。
短編でスマソ。


104 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/05(水) 00:11:20 ID:1gxYV1mz
>>103
こういう雰囲気好きです。GJ!!!
あの事件ってどの事件?誰か教えてくだされ

105 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/05(水) 02:39:08 ID:OK7zWZ18
「おーい佳奈!」
私の声だけが空しく響く。
何度もインターホンを鳴らしてるにも拘らず、ドアは一向に開く気配がない。
仕方なしに、ドンドンと拳で硬く冷たいドアを叩いてみる。
もう、何やってんだよ。一緒に呑もうって誘って来たのは佳奈だろ。
「おいっ開けろ〜」
ここはひとつ、ドアに私の飛び蹴りでもおみまいしてやろうかと身構えたその時。
ガチャリと金属音がした。
「あ〜も〜遅いよ静ぁ」
ようやくドアが開き、普段より一オクターブ低い声が聞こえた瞬間、酒の匂いが鼻をかすめた。
「うっわ…」
佳奈の顔は赤く染まり、目は完全に座ってる。
何、コイツもうできあがってんのか…。
「佳奈、今までずっと一人で呑んでたの?」
「悪いかー!」
ギャオーと佳奈が反発して来る。
だけど私よりも背が低く小柄な佳奈がいくらそうしたところで
迫力は無いし、私には痛くも痒くもない。
むしろ、怪獣の子供みたいで可愛いとも思ってしまった。
酒でこんなに乱れる佳奈を見るなんて、どれくらいぶりだろうか。

106 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/05(水) 02:49:45 ID:OK7zWZ18
「ま、どーでもいいけど中に入るよ」
私は未だにギャーギャーわめく佳奈を抱えるようにして、足を踏み入れる。
誘ったのは佳奈の方なのだ。
遠慮なんてする必要も無い。
折角お腹を空かせて来たんだから、早速酒と肴を堪能するとしよう。
そう思った次の瞬間。
「げっ…」
目の前に広がる景色に、思わず口からカエルのような声が出た。
佳奈の部屋は缶ビールやらワインのボトルややで散乱しきっていたのだ。
私ならともかく、佳奈がこんなに呑むなんて、どうしたことか。
「ハハハ…佳奈〜もしかしてそれ自棄酒?」
「…!」
図星だったのか、佳奈が身を固くしたのが私にも分かった。
あちゃー。ビンゴか。
「そんで、一人で酒に溺れてるわけねえ」
私も他人の事を言える立場じゃないのは承知してるが、この時は佳奈をからかいたい気持ちの方が勝っていた。
追い討ちをかけるように、私はわざと佳奈の神経を逆撫でする言葉を口にする。
「もうっっうるさいよ静は!」
次の瞬間、へらへらと笑う私を、キッと円らな瞳が射抜いた。
ああ、この挑むような目、いいなあ…って、そんな事考えてる場合じゃないか。
「あー、ごめん佳奈…その、悪ふざけがすぎちゃったね」
よしよしと佳奈の長い髪を指で撫でてやる。
それを何度か繰り返してると、佳奈の肩が微かに震え始めた。
「佳奈?」
「ええねん…ええねん。わかっとんねん。
こんな風に優しくしてくれても、結局皆ウチから去って行く。
ウチは一人になってまう」
気丈な性格を表す佳奈の瞳が濡れていく。
いつもの佳奈とは様子が違うのが、酒のせいだけじゃないと今になって気付いた。

107 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/05(水) 02:52:04 ID:OK7zWZ18
まだ途中段階ですみません。
マニアックですが、静様と佳奈様の話を書きました。
続きもまた後日投下したいと思います。

108 :保管庫製作中 ◆5NPL8wG7vk :2006/07/05(水) 03:04:27 ID:I1MlGajb
>>107
GJ!!続きに期待してます!!


保管庫はPART1分のみまとめたものを木曜夜くらいに出します。

109 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/05(水) 09:47:05 ID:oZPcqXNP
そのカップリング好き!
イイ!

110 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/05(水) 15:24:30 ID:Fp6dQFGQ
苺ましまろOVA化決定記念
「ましまろ会って多分こんな感じじゃね? その1」
(台本っぽく進みます。基本は川澄×能登)


仁美「第132回! ましまろ会定例会議ーーー。わーーー!」

パチパチパチ・・・と一人で手を叩く生天目仁美。
同席した千葉紗子、折笠富美子、お互いに目を合わせて首を傾げ、
仁美の拍手だけが居酒屋の個室に響いていく。

折笠「・・・なに?」
千葉「132回って、そんなにやってねえよ」
仁美「なんだよ! 一緒にわーーーってやってよ、わーーーって」
千葉「だっていきなり言われても・・・ねえ」
折笠「年がバレるよ」
仁美「なんだよ、もう! この薄情者共が!」
千葉「何だとは何だよ!」
折笠「はいはいはい。さえちゃんほら、ここは乗っかっておこう。わーーーって。わーーーって」
千葉「わ、わ〜〜〜」
仁美「わーーー!」

噛み合っていない拍手がバラバラバラに響く、小さな個室。
西新宿、某居酒屋。
久しぶりに5人揃うましまろ会が行われる予定だったが、
川澄綾子と能登麻美子の二人はまだ到着していなかった。
仁美の携帯電話に届いた麻美子のメールによると、もう少しで綾子と一緒に到着するらしい。

111 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/05(水) 15:25:40 ID:Fp6dQFGQ
仁美「はい! ではですね、そろそろあのー、遅れてる二人も来る頃だと思うんで。
    ちょっとね、やっぱり遅れてきたからには罰ゲームの一つも受けてもらおうかなと思いまして。
    わたくし、こんなものを用意しました」

おもむろにハンドバックからポッキーの紙箱を取り出す仁美。

千葉「ポッキー?」
仁美「そう。ポッキー」
折笠「ポッキーで、罰ゲーム?」
仁美「ポッキーで罰ゲームです」
千葉「一気食い、とか?」
仁美「これを!?」
千葉「うん。こうして、まとめてあ〜〜〜んって。食えーって」
仁美「違ぇよ。こんなもん束で頬張ったら下品でしょ。千葉さん? 千葉さんですよね? tiarawayの」
千葉「うるさいな。tiaraway関係ないでしょ」
折笠「分かった! これをこう、1本づつ両端から食べていくヤツでしょ?」
仁美「ほら! ほら見なさい。分かってる人は分かってる訳ですよ。言うことが上品でしょ」
千葉「え〜? そうか・・・? っていうか、なんでポッキーなんか持ってるの。いつも持ち歩いてるの?」
仁美「たまたまよ、たまたま。たまたまバッグん中入ってたの」
千葉「たまたまでポッキーがバッグん中入るって、なに? どういう状況?」
仁美「買ったの! ここ来る途中、さっき薬局で! もううるさいなあ、いちいち」
千葉「だったらそう言えばいいじゃん」

112 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/05(水) 15:26:25 ID:Fp6dQFGQ
仁美「私がポッキー持ってたって、どうでもいいじゃん。
    ここ入る前に、麻美子から遅れますっていうメールが来てね、
    じゃあ遅れるなら罰ゲームでもやってもらおうかなと思って。
    向かいに薬局あったでしょ? 売ってたんだよ、たまたま。
    最近薬局でもお菓子とかペットボトルとか普通に置いてるとこ多いから、
    そこにもあって、あっこれは丁度いいなと」
千葉「ハイハイハイ。ちょっと長い、説明が。元乾電池の女優として、台詞はもっと簡潔にしたほうがいいと思うよ?」
仁美「乾電池こそいま関係ねえだろ。
    さえちゃんが聞いてくるからわざわざどうでもいいこと喋ったのにさー。
    むかつく! この南青山少女かぎ、歌劇団、むかつく!」
千葉「噛んだ! いま噛んだ! 乾電池が噛んだ!」
仁美「さえちゃんがいーじーめーるぅーーー! 盛り上げようと思ったのに〜〜〜」

隣の富美子に抱き付き、泣き真似を始める仁美。

折笠「おー、よしよし」
千葉「っていうか、何だこれ・・・。結局ポッキーをどうしたいの」
仁美「さえちゃんが脱線させてんじゃん」
千葉「私!? 私じゃないでしょ!?」
折笠「どっちも!」
仁美&千葉「ええっ!?」

不思議そうな顔で富美子を見る仁美と紗子。

折笠「ええっ!? じゃない! そんな顔でこっち見んな!」
仁美「まあまあまあ、じゃあお巫山戯はこの辺にしてね、本題に」
千葉「えええ〜〜〜。もっとちょっと続けようよ。女豹〜〜〜」
仁美「だあーーー! もう来ちゃうから! 麻美子も綾ちゃんも。
    このポッキーで、両端からあーーんってやれーって私が嗾(けしか)けるから、
    皆わーーーって盛り上げてよ」

113 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/05(水) 15:27:03 ID:Fp6dQFGQ
折笠「ああ、そういうことか。それはアレだね。面白そうだね」
仁美「そういうことですよ。面白いでしょ? 罰ゲームとしては」
折笠「そうだねえ。それぐらいしたほうが、あの二人いいきっかけになるかも知れないね?」
千葉「あっ、ハイ!」

手を上げて発言権を求める紗子。

折笠「はい! 千葉紗子さん」
千葉「私ねえ、QRで二人で歩いてるの見たことあるんだけど、もうすっごいニコニコしてた。
    もうそこだけバーーーッて、花が咲いてる感じ?」
折笠「ねぇ! 仲良すぎんのもねぇ〜。なんかキッカケあったらくっつきそうだよね?」
千葉「だよね? やっぱりそうだよね? 多分ね、綾子なんだよ。綾子のあと一歩が足りないんだよ。
    能登ちゃんのほうはもう、あれ絶対拒まないよ」
折笠「拒まない拒まない。綾ちゃんを拒んだりしないね」
仁美「えっ、なに? みんな、そんな目であの二人のこと見てた訳?」
千葉&折笠「・・・うん」
千葉「だって、綾子の前で能登ちゃんのこと褒めてみ? 自分が褒められたみたいにニコニコするから。あれはビビるよ?」
仁美「うぅわぁ〜〜〜・・・」
千葉「なに?」
仁美「いや、なんでもないです、なんでも」
折笠「その顔はなんか知ってる顔だな! なんか知ってんのか!?」

台詞がかった口調で仁美を指差す富美子。

仁美「いやいやいや、そんな、ないないない。何も知らないって」
折笠「ホントかなあ・・・」
仁美「ホントですって。信じて下さいよ刑事さん!」
折笠「うるせえ! ネタは上がってんだよ!」
仁美「知らないもんは知らないんですよ!」
千葉「あ、なんか始まったぞ」

114 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/05(水) 15:28:07 ID:Fp6dQFGQ
折笠「どこまでも強情な奴だな。隣の部屋ではな、麻美子も取り調べを受けてるんだ。
    これでお互いの証言が違っていたら、分かってるな・・・」
仁美「そんな!? 麻美子は何も悪いことしてないじゃないですか! 僕が・・・やったんです・・・うぅ」
折笠「それじゃあ、詳しく聴かせてもらおうかな。とりあえずカツ丼でも食うか?」

テーブルの隅に設置された注文用のタッチパネルを操作してカツ丼を探す富美子。

千葉「ないないない。無いです。カツ丼なんてメニューにないから。ここ居酒屋だから」
折笠「カツ丼ぐらい用意しとけ! じゃあ、この豚トロとカマンベールのとろ〜り揚げ」
千葉「んなこってりしたの注文しないで!」
仁美「刑事さん、さっきからなんですかこの女!」
千葉「私まで巻き込むなーーー!」


キリがないんで終わり。
川澄さん能登さん登場編に続きます。
そのうち。

115 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/05(水) 16:32:48 ID:tief890P
GJ!!クソワロタw
すんげー雰囲気出てる気がするよ。
俺もましまろ会がどんなのかはわからないがこんなましまろ会なら参加してぇ!

あとおりりんの声が全て美羽で脳内再生されたw
続き待ってます

116 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/05(水) 16:43:10 ID:vKEQs7s6
GJ!!目の前に映像浮かんだwww

117 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/05(水) 18:38:28 ID:oZPcqXNP
ワロタ
テンポのいいコメディって感じですごく読みやすかった
続き期待してまーす

118 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/05(水) 19:47:42 ID:HVH/QIF6
>仁美「むかつく! この南青山少女かぎ、歌劇団、むかつく!」
>千葉「噛んだ! いま噛んだ! 乾電池が噛んだ!」

ここワラタ
GJ!

119 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/05(水) 20:29:23 ID:ubb7ybSf
>>107
百合の旗SSキターーーーーーーーーーーー!!

120 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/06(木) 02:23:59 ID:DHKeqc7R
>>105
>>106
こんな佳奈の姿を見るのも初めてかもしれない。
私のよく知ってる佳奈は、いつも余裕な態度で。
つらい目に遭ってもある程度の事なら笑い飛ばして、
それっきりで終わらせてしまえるヤツ。
持ち前の佳奈の明るさは、周りの人間にも影響を与えるくらいだ。
そんな佳奈が今、私の目の前で震えてる。
小さな震える身体…。
私は思わず佳奈を自分の腕の中に引き入れた。
佳奈のヤツ、いつもはあんなに強気に振る舞ってるクセに…。
こういう姿を見せられると、やっぱり女の子なんだと再認識する。
「…佳奈落ち着いて。何があったか知らないけど、話なら聞いてやれるからさ」
私は何とか佳奈をなだめようと、頭や背中やらを撫でてやる。
佳奈の震えが治まるように、優しく何度も。
「静…ウチにそんな優しくせえへんでええから…」
佳奈が消え入りそうな声で私を拒む。
それでも私は腕を解いたりしない。
今の佳奈には誰かが必要だ。
誰でもいい。本当の佳奈を理解し、心の隙間を埋める誰かが。
本当の佳奈は、誰より寂しがり屋だから…。

121 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/06(木) 02:29:40 ID:DHKeqc7R
あたたかい。
こうしているだけなのに、佳奈が誰よりも近くに感じる。
まるで魂が重なるみたいに。
どれくらいの間そうしていたんだろう。
もう震えは伝わって来ない。
変わりに、ただ佳奈の体温と感触だけが私を満たした。
「佳奈?」
私は腕の中にいる佳奈にそっと視線を落とす。
佳奈の顔や目はまだ赤みを帯びて、アルコールが抜け切ってない気がするけど、
どうやら感情の波は穏やかなものになったみたいだ。
「どう…落ち着いた?」
「…うん、ごめんな静…」
私が腕をゆっくり解くと、佳奈は鼻をすんすんと鳴らして目尻の涙をぬぐった。
「まあ、とりあえず座ろうか」
ほっと一息つくと、麻痺しかけてた体の各部分の感覚が戻って来る。
ずっと立ちっ放しだったせいか、少し足に疲労感があるようだ。
私は近くにあったソファーに腰掛け、佳奈もそこに座らせた。

122 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/06(木) 02:43:51 ID:DHKeqc7R
腰を下ろし、小さく息を吐いた瞬間。
佳奈が、私の肩にそっと頭を乗せた。
さらさらと佳奈の長い髪が首筋にかかり、背筋がぞくんと震える。
「ちょ、佳奈?」
「静…話、聞いてくれるか?」
縋るように、佳奈の指がきゅっと私の服を掴む。
跳ねる心臓の音を無視して、私はいいよ、とだけ言うと、
佳奈はぽつりぽつりと話をし始めた。
「ウチな…人と関わりたくてしょうがないくせに、本当は怖いねん。
自分の好きな人達に優しくされた思い出と時間は、かけがえのないもんや。
でも…その人がウチの前から消えたら、それは辛いものに変わる」
「…」
悲しげで、でも穏やかな佳奈の声。
私は何も口出しする事ができず、ただ黙ってその佳奈の声を聞いていた。
「由美子や麻衣や…何人もの人が、ウチの元から去って行った。
自分の一番大切な人を見つけて…な。
好きやのに、そんな気持ちさえも向こうには知ってもらえへん」
「…佳奈…」
佳奈の寂しそうな瞳。
そんな佳奈を見ると、胸が張り裂けそうになる。
ああ、私はこの気持ちを知ってる。
「私は…佳奈の言う事、わかるつもりだよ」
「ああ、そうか。静は仁美が好きやねんもんな…」
佳奈があまりにも自然にその言葉を紡いだから、私は苦笑いしながらも、認めるしかなかった。
「うん。でも仁美は…別の人を見てるからね」
私は…仁美が好きだった。
きっと今でも。
どうしてあんな女が気になるのかは分からないけど。
仁美を忘れる事はできない。
仁美が別の人を好きでも。
私の事は都合のいい人間にしか見てなくても。

123 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/06(木) 02:46:04 ID:DHKeqc7R
いったんこの辺で…。
もう少しで終わります。

124 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/06(木) 12:53:57 ID:wsj06446
>>123
GJ!最後まで期待してる

125 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/06(木) 13:27:07 ID:dDLs1XaG
>115-118
どうもです。こんなにレスつくとは思わんかった。
続きはそのうち。m(_ _)m

126 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/06(木) 15:27:36 ID:FpxZMiCI
>>123
グッジョブ!!この二人はまさに旬だな

127 : ◆5NPL8wG7vk :2006/07/07(金) 02:58:13 ID:rjJwbwJQ
PART1までの保管庫(改)
まだまだ改良する点が多いので、気長に待ってくれ。
PART2以降も引き続き整理中。

ttp://www.geocities.jp/re2sayyou/

128 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/07(金) 03:00:15 ID:M1NfD9oM
>>122
「静…つらいよな。ウチやて、こんな思いもうたくさんや。
でも、やっぱり一人になるのも怖いんよ…。
ワガママなんや、ウチは」
佳奈が私の肩に顔を埋める。
皆と一緒にいる時の、眩しいほどに明るい佳奈は、偽りではないと思う。
でも、今私の目の前にいる佳奈こそが、きっと本当の…隠されていたはずの佳奈の姿。
佳奈の気持ちが染み入るように伝わって来る。
佳奈も彷徨ってるんだ。
“どうせ離れる運命なら、後でつらい思いをするなら、優しくなんてされたくない。
いっそ人との関わりを絶てば楽になれる。
でも、やっぱり誰かと一緒にいたい”と。一人じゃ生きられないと。
「佳奈…今の私達は、きっと誰よりもお互いを分かり合えるよ」
本当に、心からそう思えた。
この同じ痛みを抱いた私達だからこそ…これからも同じ目線で一緒にいられる。
いや、本当は佳奈の方が私よりずっと重いものを背負ってるのかもしれないが。
「静…」
だけど佳奈は、そう言う私を見つめてゆっくりと首を横に振った。
「あかんわ静。そんな事言ったっていずれ、静もウチを置いて行くんやろ…?」

129 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/07(金) 03:13:22 ID:M1NfD9oM
「ったく…」
思わず、溜め息が漏れた。
佳奈のヤツ…どこまで寂しがり屋なんだ。
でも、それはきっと今の私にだって言えること。
私達は人をどこかで拒む反面、人の愛を求め続けてる。
佳奈の一面を知ったことで気付いた。似た者同士の私達は近くにいるべきなんだと。
たとえ傷の舐め合いにしかならなかったとしてもだ。
それが分かった事が、だいぶ嬉しい。
「そりゃあ一生は約束できないよ。でも、今は側にいる。
これからだって、佳奈が寂しいと思ったら側にいるつもりだよ。
大切な同士だしね」
そう言って佳奈の頬に手を添え…私は佳奈の唇に自分の唇を重ねた。
「っな…!ちょ、静なにしてんねん」
佳奈の微かに酒気帯びた顔が更に赤くなる。
そんな佳奈を悪戯っぽく見つめながら、私は佳奈を自分の膝の上に乗せた。
「まあ、ある意味誓いのキス?しばらくはちゃんと佳奈をひとりにさせないっていう」
「い、意味わからんわ」
佳奈はわざと大袈裟に頭を抱えるそぶりを見せる。
そんな佳奈の表情は、どこか楽しげで、さっきまでの迷いや鬱屈とした感情が消えているのが見てとれた。
「ついでにもう一回ちゅーいっとく?」
「ハハハ…あほぉ」
佳奈が爽快に笑う。それはいつもの佳奈の笑顔よりも数段眩しい。
『この笑顔を、守っていかなきゃ』
突如、そんな思いが湧き上がる。
佳奈をひとりにはさせたくない。
佳奈の温もりを感じながら、そう強く願う私がいた。
せめて、佳奈と二人でいる時間だけでも、こうしてひび割れた心を触れ合わせていたいから。

130 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/07(金) 03:14:59 ID:M1NfD9oM
以上です。この二人が好きでつい書いてしまいました。
それでは失礼しました。

131 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/07(金) 13:46:17 ID:Rj+bmJpk
>>130
GJ!そして乙!
このカプいいね

132 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/07(金) 14:26:32 ID:Vqg7z5NX
>>130
GJ! 切ない…

133 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/07(金) 16:29:06 ID:ZKMZFmnz
>>127
Nicely done!
いろいろと面倒な作業お疲れ様であります!

>>130
Good Job!
ところでこの二人の接点ってどこなんだろ?
マリ見てラジオで御前を呼び捨てで呼んでたところからも仲の良さは伺えるんだが。


134 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/07(金) 21:37:27 ID:fJtlXDoj
月姫だって
偶然にも(?)、佳奈様の7/9の日記で静御前のことが語られてる

135 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/07(金) 21:38:26 ID:fJtlXDoj
ごめん、7/5の間違い

136 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/08(土) 11:07:26 ID:TqO2pyUT
伊月と植田も見てみたい。

137 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/08(土) 11:11:10 ID:qK5+bkOK
まだ前スレが全然埋まりそうにないんだが
レズ声優出張所Part4
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1140177439/

138 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/08(土) 15:55:10 ID:hEZ+trIn
>>134
なんか気になる文面だよなぁ・・・

139 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/09(日) 02:05:39 ID:Y5JHdpL5
本スレ レズ声優 Part20
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1152377297/

140 :南里スレの108 ◆Na0E8ARrhM :2006/07/09(日) 21:15:15 ID:tfAoN3jm
今日はスタッフの皆さんとお食事会。
けど……夜もだいぶ更けてきて。

眠いなぁ…。

ちょっと、さぇこさんにメールとかしてみようかな?
けど……
今日は絶対お仕事で疲れてるはず…
昨日、電話したら忙しいって言ってたし。
迷惑はかけたくないから、やっぱりやめとこう…。
「…ちゃん!ゆーかちゃん!」
「ほぁ…わわっ」
「やっと気づいたぁー…ひょっとして眠い?」
「え…あ、ちょっと考えごとしてて…」
「…そう?」
「はい」
そう言ったけど、みんな確かめるような目で私を見てて。
迷惑だけはかけたくない!と思って私は急いで食べ物を口に運んだ。
ほんとはすごく眠いのに…なんで素直に言えないんだろう…って、そんなのわかってる。
みんないい人で、やさしくて、楽しいから。

………から。

141 :南里スレの108です ◆Na0E8ARrhM :2006/07/09(日) 21:18:18 ID:tfAoN3jm
「うとうと…」
「ゆーか!」
んん?今、さぇこさんの声が聞こえたような…って
「えっ?…さぇこしゃん!」
「そろそろかな〜っと思って迎えにきたよ」
なんで、なんで?
さぇこさんがここにいるの?!
そう言おうと思ったけど、うとうとしてたからうまく言葉が出てこなくて。
「眠いんでしょ?」
ゆーかが何か言う前に笑顔でさぇこさんがそう言った。
その笑顔が嬉しくて、あったかい気持ちになって、眠さが倍増して……

「…うん…眠いの…」

気づけば、素直にそう言いながらさぇこさんに抱きついてた。
「ちょっ…ゆーか!」
「ねむいのぉ…すぅ…」

142 : ◆Na0E8ARrhM :2006/07/09(日) 21:31:29 ID:tfAoN3jm
ひっそりと復活です。
久しぶりにマジメに書いたら、かわいい侑香さんが書けませんでした。
もうダメダメです。はい。

あと、南里スレに書き込むとあれな感じなので、
無意味に近いと思いますがこちらで謝罪。
南里スレで気分を害された方…ほんとにすみませんorz

143 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/09(日) 21:41:16 ID:1gtW7ivQ
>>142
GJ! そしておかえりなさい! 待ってました。
これからもいい作品楽しみにしてます。

144 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/09(日) 22:16:38 ID:mpMZaRBw
uho!
おかえりなさい!
「眠いんでしょ?」のゆーかたんを見るさぇぽんの顔がマジ脳内に浮かんで来て

ああんもう!GJ!!

145 : ◆Na0E8ARrhM :2006/07/10(月) 00:13:18 ID:4bG7DuJW
先ほど投下したものの紗子さん視点です。
侑香さん視点がやばすぎと気づいて、書きだしたら…思いの外長くなってしまいました。
ちょっと紗子さんがシュールかも…

146 : ◆Na0E8ARrhM :2006/07/10(月) 00:16:07 ID:4bG7DuJW
今日は仕事が詰まっていて、帰宅したのは明日になる数十分前だった。
疲れもピークで、これでもかぁーってくらいのため息を吐きながらベッドに倒れこむ。
「はぁ…」
侑香に会いたいなぁ。
ベッドに微かに残る侑香の香りのせいで、ふと思ってしまった。
侑香に会って、抱きしめて、ほっぺをすりすりして、そして…。
けれど、侑香は今日スタッフの皆さんとお食事会。
あのメールがこなかったら、きっと会えない。
「はぁー」
また深いため息。
だめだめ。幸せが逃げちゃう。
ってか、幸せが逃げるって侑香がいなくなるってことじゃん!
「うわ……なーんてね…」
一人で苦笑いしながら、私はテレビをつけた。
眠くて仕方なかったんだけどね。
やっぱり期待してたんだ。

***

147 : ◆Na0E8ARrhM :2006/07/10(月) 00:18:36 ID:4bG7DuJW
そろそろ限界って思ってたころ、あのメールがきた。
また一人で笑いながら、メールを開く。

『ゆーかさんがそろそろダメです(笑)』

やっぱり。
なんとなく、侑香の様子が目に浮かんで、またまた一人笑い。
さすがに自分が危ない気がしてきたけど、気にしない。
だって、侑香がかわいいのが悪いんだもん。
私はニコニコ顔のまま、簡単に支度をして家を出た。

***

148 : ◆Na0E8ARrhM :2006/07/10(月) 00:21:07 ID:4bG7DuJW
「確か…この辺」
スタッフさんからのメールと、辺りを交互に見つめる。
けど、なかなかメールに書いてあるお店が見つからない。
辺りをウロウロすること数分。
お店はすぐ近くにあった。
隠れ家的な素敵なお店…というのが、小さな看板からわかるくらい素敵なお店。
「うわ…」
ちょっと気後れしつつ、私は中へと入った。

「千葉さーん」
中へ入ると、メールをくれたスタッフさんが立っていた。
ちょっと機会があって知り合った方なんだけど、侑香関連の担当でもあるって聞いて、
今日みたいなことがあったらメールくださいって頼み込んだら、快く承諾してくれた素敵な人だ。
「どうも。わざわざすみません」
「いいえ〜気にしないでください……それより侑香さんが」
そう言いながら、そのスタッフさんは少し笑って席に案内してくれた。
「うわっ…」
案内されて、瞬時に笑っていた意味がわかった。

149 : ◆Na0E8ARrhM :2006/07/10(月) 00:24:21 ID:4bG7DuJW
もう、これは完全に寝てる…。
「ゆーか!」
私が少し大きめな声で名前を呼ぶと、侑香はピクリと目を開けた。
「えっ?…さぇこしゃん!」
「そろそろかな〜っと思って迎えにきたよ」
私の登場にビックリしてる侑香が面白くて、
ついつい混乱させるような言葉を言ってしまう。
そして案の定、混乱してる侑香がかわいくて…私はおのずと笑顔になった。
「眠いんでしょ?」
すると、侑香はにかーっと笑いながら…
「…うん…眠いの…」
抱きついてきた!!
嬉しいけど、けど!
スタッフさんたちがにこやかな目でコッチを見てるよ!
「ちょっ…ゆーか!」
「ねむいのぉ…すぅ…」
「だめ…まだ、寝ちゃ…あーぁ…」
みんなで苦笑い。
やっぱり、私にとって侑香の存在は大事な癒しなのかも。

→終わり

→→書き忘れ。
おかえり、GJありがとうございました。
感動で泣きそうですw

150 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/10(月) 03:47:59 ID:go4Jcybe
>145
GJ! そしてお久しぶりです。
やっぱりtiaraは良いものだ。

151 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/10(月) 08:52:43 ID:fRRUm2n/
>>140
何も言うことはありません
また是非!

152 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/10(月) 11:38:42 ID:qKN+J9Q4
>>145
GJです!!
紗子さん視点からだとこれまた破壊力バツグンだあああ(*´Д`*)

153 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/11(火) 08:31:34 ID:VJ5BvOF0
GJありがとうございます。
いつも、皆さん優しくて…ほんと感謝です。

ところで…お願いが。
投下した私が悪いのは分かってるし、GJもらってて言える立場じゃないのも分かってるんですが、
SSに関してのツッコミは投下したこのスレで頼みます。
やっぱりあそこには、不快に思う人も勿論いるだろうし、今回の件が原因で荒れるのは……。

ほんと、私のせいで…申し訳ないorz
しばらく反省のため消えます…。

154 :153 ◆Na0E8ARrhM :2006/07/11(火) 08:34:06 ID:VJ5BvOF0
うわ…名前欄入れ忘れた…逝ってくる。

155 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/11(火) 13:12:18 ID:Uj3cvJVe
>153
ごめん…俺のせいだorz

元々が向こうのスレの話題だったし、問題ないと思ってつい報告してしまった…
悪いのは俺なので気にしないでください。
本当すみませんm(_ _)m

156 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/11(火) 18:25:13 ID:XJ1KtVEa
156なら前スレ823はさえぽんとゆーかたんの夢で2人とも同時に目が覚めて、お互いに自分の目にうつったこの世で
一番大切で大好きな女の子が隣で微笑みながら自分を見て涙を流しているのを確かめて安心したら急に
恥ずかしくなってきて目をそらすけどお互いにつないだ手だけは離さないで強く握りあっていた

157 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:30:17 ID:wyjz99l3
グズグズしてたら一昨日のスクランで先にポッキーゲームやられてしまった・・・。
勝手に不覚。
という訳で>>110の後半です。ちょっとグダグダ気味(泣)

(前スレで書いた話とだいたい繋がってるので
ちょっと思い出してもらえると助かります)

158 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:31:03 ID:wyjz99l3
苺ましまろOVA化決定記念
「ましまろ会って多分こんな感じじゃね? その2」
(台本っぽく進みます)


川澄「ごめん遅れたー!」
能登「遅れましたぁー」

店員に案内され、個室に通される川澄綾子、能登麻美子。

折笠「遅ぉ〜〜〜い」
千葉「ぶ〜〜〜!」
川澄「ごめんね〜〜〜、ホントに」
仁美「麻美子ーーー!!」
能登「ナバーーー!!」

両手を突き出して手を振る生天目仁美、能登麻美子。

折笠「相変わらずだね、ここは」
千葉「まあ、この二人は置いといてさ。お疲れ様〜」
川澄「お疲れー。ゴメンねホントに」
千葉「ダイジョブダイジョブ。15分くらい気にしなさんな。ハイ座って」
川澄「うん、ありがと〜」
折笠「今日は二人とも一緒だったんでしょ? 同じ仕事だったの?」
川澄「ううん、今日はお休みでねえ。ちょっと遅いけどゴールデンウィークなんですよ、麻美と一緒に」
折笠「おぉ〜〜〜、忙しかったもんね二人とも。お疲れ様です」
川澄「お疲れ様〜〜〜。ホント、このために仕事してるようなもんですよ」
千葉「ほら! そこはいつまで手ぇ繋いでんの!」
川澄「麻美、ここ! ここ来なさい、ここ!」

ポンポンと自分の隣の座布団を叩く綾子。

159 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:31:49 ID:wyjz99l3
仁美「ええ〜〜〜! こっちでいいじゃん」
川澄「なんですか? わたくしプライベートでは譲りませんよ?」
千葉「あれ? 譲らないよ」
仁美「おぉ!? やんのかコラ!?」
川澄「望むところです」
仁美「ニャーーーッ!」

女豹のポーズをとる仁美。

川澄「ハッ!」

ファイティングポーズをとる綾子。が、こちらはすぐに諦める。

川澄「いや、ちょっとゴメン。なんだコレいきなり。思わず乗っちゃったけど」
千葉「なんかね、ナバと折さん、さっきまで刑事コントやっててね。ナバのほうのテンションが戻ってないんだよ」
川澄「なんでそんなことに・・・」
折笠「なんか、気付いたらそうなってたんだよね」
能登「あのぅ〜すいません、私はどうすればいいんでしょうかね?」

取り残された麻美子が困ったようにつぶやく。

千葉「じゃあほら、私と綾子でガードしよう。真ん中、真ん中」

自分の綾子の間を空けて、そこに麻美子を招き入れる紗子。

仁美「じゃあね麻美子。元気でね」
能登「うん、ナバも元気でね。ナバーーー!!」
仁美「麻美子ーーー!!」

名残惜しそうに手を振り合う二人。
麻美子が座るのを見計らって、富美子が綾子と麻美子のグラスに瓶ビールを注ぐ。

160 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:32:33 ID:wyjz99l3
川澄「あ、すいません、ホントに」
能登「ありがとうございます」
折笠「いいのいいの。じゃあ、いいですか? 落ち着いたところで、乾杯しましょうよ、乾杯」
仁美「そうだね。ちょっと取り乱してました」
千葉「いつものことだよ」
仁美「あぁあ!?」
折笠「またほら、ナバが変なテンションになっちゃうから。ハイ、じゃあナバが音頭とって」
仁美「あっ、はい。では僭越ながら。えーーー、第何回だっけ? 368回?」
千葉「それはもういいから」
仁美「あれ? もういいですか?」
折笠「はい! 久しぶりに5人揃いました! これからもよろしくお願いします。お疲れさまーーー!」
一堂「カンパーイ!」

グラスを鳴らして乾杯する一堂。自然と拍手が起こる。

折笠&千葉&川澄&能登「イェ〜〜〜イ」
仁美「あれ? 私じゃなかったっけ、音頭。折ちゃん?」
折笠「だってすぐ脱線するんだもん。待ってらんないよ」
千葉「ほら、怒られた」
仁美「ほら怒られたとかゆーな! 分かったよもう・・・。
    さあ! じゃあ、乾杯も済んだところでね。早速忘れないウチにやっておきたい企画があります!」

そう言いながら、バッグからポッキーの紙箱を取り出す仁美。

川澄「ポッキー?」
仁美「そう、ポッキーです。今回のましまろ会を盛り上げるためのツカミとしてね、
    これで遅刻したお二方に罰ゲームをしてもらおうじゃないかと」
川澄「罰ゲーム!?」
仁美「そう、罰ゲーム」
能登「こ! ここっ、ここで!?」

自分と綾子を交互に指差す麻美子。いきなりのことで言葉が追いつかない。

161 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:33:17 ID:wyjz99l3
仁美「そうですよ?」
川澄「え〜〜〜聞いてないよぉ」
仁美「うん、さっき決まったんだよねえ。ほら、このポッキーで罰ゲームといえば、ね? やったことあるでしょ?」
川澄「なんですか?」
仁美「なんですかじゃない! 聞こえてたでしょ絶対? この距離で。
    去年やってたじゃん、ご丁寧にホームページに写真まで載っけて」
能登「それはもしかして、あれ? 端っこから食べていく、あれなの?」
仁美「はぁいバッツゲーム! バッツゲーム!」
折笠&千葉&仁美「バッツゲーム! バッツゲーム! イィッイェ〜〜〜イ!!」

口調を合わせて手拍子を打つ仁美、紗子、富美子。

能登「ちょっと! なんでみんなで声が合ってんの!?」
川澄「グルだ! こいつら全員グルだよ麻美!」
能登「どっどうしようか、どうしようか綾ちゃん?」
川澄「えぇ!? 分かんないよ!」
千葉「だって遅刻するのが悪いんじゃん」
川澄「さっき15分くらい気にしなさんなって言っ」
千葉「言ってません」

綾子の反論を遮って即答する紗子。

川澄「うわ! 信じらんない! もぉ〜〜〜、分かった、分かったよ。
    私はウケるほうを取るよ。やればいいんでしょ、やれば?」

仁美からポッキーの紙箱を受け取る綾子。

川澄「いい、麻美?」
能登「うん、分かった。付いていくよ綾ちゃん。・・・でもどうしようか? どこまでやる?」
川澄「任す!」
能登「ウッス! 任された!」
川澄「それから!」

162 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:33:56 ID:wyjz99l3
仁美、紗子、富美子をゆっくりと見渡す綾子。

川澄「それから、これ終わってから、私と麻美子から、みんなに発表したいことがあります。
    今日は、実はそのために来たんです。私たちの生き様見とけ!」
能登「見とけ!」

ビシッと3人を指差す綾子と麻美子。

千葉「おお? なんだ?」
折笠「発表したいこと・・・って?」

説明を求めるように仁美のほうを見る紗子と富美子。

仁美「いやいやいや、知らない知らない。こっち見られても知らないって」

両手を小さく上げて顔を横に振る仁美。

折笠「ホントにぃ〜?」
仁美「ホントに! じゃあ早速やってもらいましょう。その発表とやらも含めて」
川澄「じゃあ・・・はい麻美、これでいい?」

ポッキーを1本、箱から取り出し、柄の部分をくわえて身体ごと麻美子のほうを向く綾子。
両手は膝の上に大人しく添えて、目を閉じる。

折笠「綾ちゃんは待ちなんだね」
千葉「意外とね、受身なんだよね」
川澄「そこちょっと黙ってて下さい」
能登「じゃあ、行きます!」
仁美&折笠&千葉「せーのっ、バッツゲーム、バッツゲーム、バッツゲーム」

3人の手拍子の中、綾子に顔を近づけてポッキーをくわえる麻美子。
そのままカッ、カッ、カッ、と迷うことなくポッキーを噛み砕いていくが、しかし、綾子の唇の直前で動きが止まる。

163 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:34:34 ID:wyjz99l3
千葉「オイもう終わりか!? 止まっちゃったぞ!」
折笠「やっちゃえ! まずやっちゃえ!」

しばらく固まっていた麻美子が小さく何かを囁き、綾子が小さく頷く。
そして、麻美子の唇と綾子の唇がゆっくり重なっていく。
さらに右手の指の甲を綾子の顎に添え、身長差に合わせて少しだけ、そっと綾子に上を向かせる。
綾子の唇に残ったポッキーを吸い取るように、自分の唇を綾子に押しつけていく麻美子。

川澄「んむ・・・」

綾子のくぐもった吐息がわずかに漏れ聞こえる。

千葉「うおぉぉぉっっっ・・・!?」
仁美「おいぉぃぉぃ・・・」
折笠「ぃゃ〜〜〜過激・・・」

そこだけ時間が止まったような静寂の中、個室の外の喧噪がやけに大きく聞こえてくる。
そのまま数秒か、数分か分からない時間が過ぎたころ、ゆっくりと麻美子が綾子を解放した。
手を膝に置き、肘をピンと突っ張って固まっている綾子。その唇には、当然ポッキーはない。

能登「終わったよ綾ちゃん・・・」

少し上を向かせたままの綾子の耳元でそっと囁く麻美子。
顎に添えられた指がそっと離され、顔を隠すように下を向く綾子。
胸に手を当て、深く息を吐き出す。

川澄「はぁぁぁ〜〜〜・・・、やりすぎだよ、もう!」

照れ隠しに自分のおしぼりをポスンと麻美子に投げつける。

能登「だって綾ちゃん、任すって言ったじゃん」
川澄「言ったけどさ」

164 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:35:58 ID:wyjz99l3
折笠「いやーーーーー!!」
千葉「なにしてんだお前ら!!」
仁美「趣旨が違う! こんなの罰ゲーム違う!」

絹を裂いたような嬌声が一気に個室に響きわたり、3人からおしぼりを投げつけられる綾子、麻美子。

川澄「痛ぁ!」
能登「なんで!? なんで!?」
千葉「オイ塩持ってこい! 塩! 払ってやる!」
仁美「あったま来た! ノロケかよ!」
川澄「違うよ! ナバがやれって言ったんじゃん!」
仁美「そこまでやんなくていいんだよ! なに考えてんだ!?」
折笠「能登ちゃん過激! そんな人だったの!?」
能登「なんでそうなるのぉ〜〜〜!」
千葉「正座だ! 正座しろ! どういうつもりだコラ! それ、シャレとは言わせないよ?」
川澄「シャレじゃありません! マジですから!」

咄嗟に両手で麻美子の肩を抱き寄せる綾子。

川澄「発表します! 実は私たち、ええっと・・・付き、合ってます・・・付き合ってます!」
能登「はい! あのぅ・・・綾子さんと、お付き合いさせて頂いてます」

深々と頭を下げる麻美子。

折笠&千葉&仁美「・・・」

呆気に取られ、誰も言葉を発せないまましばらく沈黙が続く。

千葉「・・・ねえ・・・。これどこから突っ込めばいいのかな?」

助けを求めるように富美子を見る紗子。

165 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:36:39 ID:wyjz99l3
紗子に見つめられた富美子は、そのまま仁美を見つめ、二人に見つめられた仁美は困ったように綾子と麻美子を見つめる。
そこで5人の視線が一巡した。

千葉「誰かなんか言えよ!」
川澄「・・・えっと・・・この沈黙はなに?」
能登「一応ここで、こう、すごい突っ込まれて馴れ初めとかいろいろ聞かれるんじゃないかなーって思ってたんだけど・・・。
    あれ、皆さんあんまり興味ないですか?」

苦笑い気味に3人を見回す麻美子。

千葉「いや、そうじゃないけどさ。なんか・・・なにもかもいきなりで」
折笠「ねえナバは? ナバはどこまで知ってるの?」
仁美「いやぁ、私は・・・ねえこれ言っていいの?」

麻美子に了解を求める仁美。

能登「あっ。あのね、ナバはね。ずっとあの〜、私の相談に乗ってもらってたの。
    綾ちゃんとどうしたらいいのかなーとか、いろいろね。話を聞いてもらってて。ね?」
折笠「じゃあ付き合ってるのは、知ってたんだ?」
仁美「うん。ゴメン、それは知ってた」
千葉「罰ゲームは・・・?」
仁美「いやいやいや、これはホントに偶然、思いついただけで。今日こんな発表するなんて知ってたら、
    罰ゲームなんてぶつけないよ。ビックリですよ、こっちだって」
川澄「それなら、こっちだって。どんな思いで今日ここまで来たか!
    今日はちゃんと5人揃うから、みんなにちゃんと言おうねって麻美と覚悟して来たのにさあ」
能登「そうなのよ! もういろんなシチュエーション考えて、こう言われたらこう返そうねとか、
    このタイミングで言おうねとか綾ちゃんとホントにもう、話し合って」
折笠「でも、来たらいきなりポッキーくわえろって言われて」
川澄「ぶち壊しだよ!」
仁美「あぁあ!? そんなこと言ったらこっちだってあんな本気でぶっちゅー行かれるなんて思わないよ!
    収拾つかなくなるに決まってんじゃん」
能登「えっ・・・私? 私のせい?」

166 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:37:16 ID:wyjz99l3
すがるように綾子の手を握る麻美子。

川澄「違うよ! 麻美のせいじゃないよ。麻美のせいじゃない。麻美は格好良かった!
    私、麻美のそういう強引なとこ嫌いじゃないよ?」
能登「ホントに?」
川澄「もちろんだよ」

手を握り合って見つめ合う綾子と麻美子。

千葉「折さん塩取って。やっぱりコイツらが原因だよ」
川澄「なんでよーーー!」
仁美「紗ちゃん紗ちゃん、これはね、もうね、しょうがないんだよ。多分この先もずっとこんな感じだよ。
    私も一回電話口で切れたもん」

電話口で、と言われて慌てて仁美に何か言おうとする麻美子。が、仁美は構わずに話し続ける。

仁美「別に相談に乗ってたっていうか、ただのノロケ話聞かされてただけだからね」
能登「あの、ナバ?」
仁美「もう綾ちゃんがー綾ちゃんがーって。あのとき綾ちゃんがね〜、そしたら綾ちゃんがね〜、でも綾ちゃんがねーって、
    もういい加減にしなさいよって切れたよね、私」
川澄「ちょっと麻美!? ナバと何やってるの?」
能登「いやいやいや! 別にそんな、変なことは喋ってないよ! ナバ!?」

両手を伸ばして仁美の話を止めようとする麻美子。

仁美「箱根で綾ちゃんに見つめられて、もうメロメロぉ〜〜〜って言ってたよね?」
能登「いぃやぁぁぁぁぁぁ!」
川澄「お前そんなこと言ったのか!?」
能登「そんなこと言ってないから! 言ってないから綾ちゃん!」

慌てて仁美に詰め寄ろうとする麻美子。

167 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:37:58 ID:wyjz99l3
折笠「紗ちゃん!」
千葉「はい!」

仁美に詰め寄ろうとする麻美子の腕を紗子がガッチリと掴む。

能登「離して! 紗ちゃん離して!」
千葉「これも罰ゲームみたいなもんだから。ナバ!」
仁美「去年の箱根でね、あまりにも綾ちゃんが何もしないもんだから、逆にその優しさというか、責任感にね、
    こちらの能登麻美子さんは胸を打たれましたと、惚れましたと」
能登「ナーーーーバーーーー!」
仁美「それはもう物凄い甘い口調で私にとうとうと語る訳ですよ。もう勘弁して下さいよ能登さん」
川澄「麻美ちゃん!?」
能登「違う違う! ホントに違うから綾ちゃん! ホントに違う!
    私もう、下のさくらやで携帯変える! 080とかにするから! そんでナバには教えない!」
仁美「っていうね、麻美子と電話する夢を見たんだよね」
能登「遅いよもう!」
仁美「ごめ〜ん、もう言わないから〜。なんか麻美子がすごい必死だから、つい、ちょっと」
能登「ついちょっとじゃないから!」
仁美「別にホントに、ただ付き合いましたってことぐらいしか聞いてないから」
川澄「私だってちゃんとナバにはこういうこと話してあるよって、ちゃんと麻美から聞いてます。
    別に怒ってないよ麻美?」
能登「うん、ああなんか・・・どっと疲れた・・・」
千葉「抜け殻んなってるよ。たぶん今、能登ちゃんの本体そのへん漂ってるよ」

麻美子の腕を離し、部屋の天井あたりを指差す紗子。

折笠「綾ちゃんが絡むと、こうなるんだねえ」
千葉「ねえ。ちょっと新鮮だね」
川澄「ほらね麻美、相談する相手によっては、こういうことになるから。気を付けなさい?」
仁美「あれ? 私、さり気なく怒られてますか?」
川澄「あんまりウチの麻美子をからかわないで下さい。賢プロさんは賢プロさん同士でお願いしますよ?」

168 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:38:48 ID:wyjz99l3
仁美「あれ? なんで綾ちゃんがそれを知っていますか? ・・・あれ?
    ・・・能登さん? ちょっと二人だけでお話をしませんか?」
能登「お断りします」

頬を膨らませて横を向く麻美子。

折笠「うわっ切られた! ナバ切られた」
千葉「バッサリだ」
仁美「いやぁ〜〜〜ん麻美子ぉ〜〜〜」
折笠「それより賢プロ同士ってなによ? 静ちゃん? 静ちゃんのことなの?」
千葉「ええ!? そういことなの? ナバもそういうことなの?」

麻美子と綾子を交互に見つめる紗子。

川澄「さあ〜? 私はあんまり、詳しいことは知らないんだけど・・・」

言いながら、麻美子を見る綾子。

能登「ナバはねえ、意外と何もしないんだよねえ?」
仁美「あれあれあれ? 矛先が変わってきましたよ皆さん?」
能登「普段はすごいスキンシップ過剰なくせに、自分のことになると・・・ねえ? ナバ?」
仁美「それ営業妨害だから! えーぎょーぼーがい! それ以上言ったら泣く!
    トイレ休憩! その前にトイレ休憩だ、陪審員長!」
折笠「トイレ休憩にはしません」
仁美「してよーーーっもおーーー!!」


こんな会話があと2時間・・・。
「ましまろ会って多分こんな感じじゃね?」
完!

169 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:39:41 ID:wyjz99l3
おまけの番外編。


化粧室。
鏡の前で簡単にメイクを直している紗子。
隣の洗面台で同じくメイクを直していた一般の女性が出ていき、入れ替わりに綾子がそこに収まる。
会話のないまま、しばらく綾子が手を洗う水の音だけが化粧室に響く。

メイクを終え、ポーチを閉じる紗子。
化粧室を少し見回して自分たち以外に誰もいないことを確認し、隣の綾子に話しかける。

千葉「一つ聞いていいかな?」
川澄「んー?」

ハンカチで手を拭きながら鏡越しに紗子を見る綾子。

千葉「違ってたら、ごめんね?」
川澄「うん」
千葉「それ」

鏡越しに綾子の手元を指差す紗子。

川澄「ん?」

ハンカチをしまい、自分の手を確認する綾子。
そこで何かに気付き、肯定するように隣の紗子に笑顔を向ける。

170 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/11(火) 20:41:29 ID:wyjz99l3
千葉「・・・やっぱり、能登ちゃんから?」
川澄「へへ〜〜〜っ!」

満面の笑みで左手の甲を紗子に見せる。そこに、真新しい指輪が光っていた。

千葉「なんだそのだらしのない顔は!」

綾子の両頬をつまんで引っ張る紗子。

川澄「うああ! ちょっと! ちょっと!」

手を離し、軽い溜め息を吐く。

千葉「なんかさあ・・・」
川澄「なによ〜、もう」
千葉「そんなに嬉しい?」
川澄「嬉しいさ。ああ嬉しいさ」
千葉「そうか、嬉しいのか・・・。
    好きな人からそういう、指輪とか貰ったらさ、みんな今の綾子みたいに笑うのかな?」
川澄「そりゃそうだよ。笑うと思うよ? なに・・・誰?」

それには応えず、綾子の両肩にガシッと掴む紗子。

川澄「わっ」
千葉「今日の綾子たち見て、決心ついた。次のましまろ会では、私もいい報告をさせて頂きます」
川澄「うん・・・待ってるよ」
千葉「頑張る」
川澄「うん、頑張れ!」


ましまろ会は百合率100パーセントを目指しています。
おわり。

171 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/11(火) 21:38:07 ID:Uj3cvJVe
>157
超GJ!
現場がリアルに妄想できましたよw
さえぽんの決意も気になりますんで、続きに期待大です。

172 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/11(火) 22:16:11 ID:4Qyu3EQD
>>157
GJ!!!
俺もさえぽんの決意が気になりますw
相手はゆーかたんだと良いな・・・と密かに期待。。
続きお待ちしてます

173 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/11(火) 23:15:02 ID:LK7Jtpw1
百合率100パーか
なんていい目標

174 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/11(火) 23:27:38 ID:5Vs2EBTl
実はましまろ準レギュラーなのに仲間に入れない御前。

175 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/12(水) 00:22:47 ID:JX1Au2KC
>>157
GJ!!!
百合率100%ってことはおりちゃんは誰とくっ付くんだ?

176 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/12(水) 07:52:32 ID:ksC8QIlY
>>175
かかずゆみさんくらいしか思い付かん・・・
でもかかずさん既婚者だしなあ

177 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/12(水) 13:43:16 ID:qgU1oJ/c
ありがとうございます。m(_ _)m
続きはまあ・・・今回のでイッパイッパイなので・・・(汗)

>175-176
まあ、そのうち折笠さんもなんかやってくれると期待してます。
あのメンバーの中にいれば訳分からんくなるでしょう。

178 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/12(水) 14:13:05 ID:naG6bU2i
訳分からんくなるワロタ
昨今の百合声優界をよくあらわしてる

179 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/12(水) 16:22:06 ID:oM8/mQTU
>>157
続き待ってました〜!GJです!!
終始突っ走り気味なナバワロタww

俺もさえぽんの決意きになる!
っていうかもうシリーズ化して欲し(ry

180 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/12(水) 18:05:49 ID:7uIvS//O
>>157GJ!!
千葉さんの『おい塩もってこい!塩!はらってやる!』に笑ったww

181 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/12(水) 22:50:43 ID:zk2mr9qe
>174
ましまろにいたっけ<御前

182 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/12(水) 23:03:38 ID:Vvd+KvOu
>>181
美羽のクラスメイトの役で1回出てたみたいね

183 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/13(木) 06:24:21 ID:qutRJFlg
>>175-176
それはそれ、これはこれ。

と、時々白鳥由里さんと川村万梨阿さんの百合を妄想する俺が言うのだから間違いない。

184 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/13(木) 13:44:16 ID:5lB0EWdK
>178-180
ありがとーです。m(_ _)m
いやしかし、紗子さん人気あるなあ・・・。

185 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/13(木) 23:34:19 ID:qutRJFlg
映画が公開されるので久々に「日本沈没」を読み直して更に最近出た第二部の設定も交えて川澄×能登ネタを考えた。

186 :185:2006/07/13(木) 23:35:11 ID:qutRJFlg
私と麻美子が総理大臣の演説で「その事」を知ったのは、麻美子のマンションであった。
去年の秋の東京大震災の影響でアニメの本数が急激に減り、私も麻美子も結構暇になっていた。それでもレギュラー番組がある分だけ他の声優よりはマシだったけど、仲間の中には震災で亡くなった子もいて業界全体が暗い雰囲気に包まれていた。

日本列島が一年以内に沈没する――。
余りの途方もない話に私も麻美子も二の句が告げなかった。
やがて、政府から住んでいる自治体単位で全国民の退避が計られて世界中の国に一時引き取られて移住先を探すことが発表された。
ただし、それでは東京周辺の自治体の負担が大きくなりすぎるために、地方出身者は3月末までに出身地に戻って地元の家族とともに退避する方法が認められていた。



187 :185:2006/07/13(木) 23:37:16 ID:qutRJFlg
「綾ちゃん……私、綾ちゃんと別れるなんて嫌だよ。アフリカでも北極でもいいから綾ちゃんと一緒の国に行きたい……」
麻美子は半べそでそう訴えた。
しかし、私はピシャリと言った。
「麻美、あんたは金沢に帰りなさい。あなたは長女なんだからお父さんやお母さんを助けてあげないと駄目じゃないの」
「でも、金沢には弟たちが帰る筈だから、私はやっぱり綾ちゃんといたいよ……」
麻美子はそう言うとついに泣き出してしまった。
私はハンカチで麻美子の涙を拭ってあげながら、ゆっくりと諭した。
「麻美……私だって麻美とずっと一緒にいたい……。でも、着の身着のままでみんな散り散りバラバラになってしまったら、もう探すことも会いに行くことも難しいと思うの。
麻美が今家族のところに帰ってあげなければ、麻美の家族はずっとバラバラになってしまうわ。そうなったら、麻美のお父さんとお母さんは一生麻美の事を心配しながら生きていかなければならないし、麻美だっていつか後悔するわ。
私だって麻美を無理やり家族と引き離して自分だけ幸せになろうとしたら、結局麻美を悲しませてしまって私も絶対後悔するような気がするの……」
後のあたりは私もすっかり涙声になってしまっていた。
「……麻美……私達、どこの国に行っても絶対声に関わった仕事をして行こう! そしたら、きっと私と麻美をどこかで引き合わせてくれるような気がするの。だから、私はさよならは言わないよ……」
最後の方は私も麻美子も泣きじゃくっていてお互いに言葉になっていなかった。



188 :185:2006/07/13(木) 23:38:01 ID:qutRJFlg
3月30日、東京駅の上越新幹線ホームはラッシュアワー顔負けの混雑ぶりだった。
既に富士山と浅間山が噴火して東海道新幹線と中央線、長野新幹線は使用不可能になっていて、上越線も武尊岳噴火と利根川のダム決壊によって在来線は使用不可能となっていた。恐らく、上越新幹線が走れるのもここ数日であろうと言われていた。
麻美子が金沢に帰れる機会はもう今日がギリギリのタイムリミットだった。
「綾ちゃん……誕生日に何もしてあげられなくてごめんね……」
旅行鞄を抱えた麻美子は涙声で言った。
「ううん……麻美が私のために今日まで帰郷を伸ばしてくれていたのを知っているから、私はそれだけでも嬉しいよ……」
私は麻美子を抱きしめながら言った。
でも、本当は麻美子をこのままずっと抱きしめていたかった。
退避計画の発表が進むにつれて具体的な場所自体は不明なものの、太平洋側から退避する私と日本海側から退避する麻美子が全く違う場所に移住することになるのがはっきりしてきたからである。
ひょっとしたら、今日が私と麻美子の永遠の別れになる事も考えられた。
「麻美……」
不意に私はそう言って、そのまま麻美子の唇に自分の唇を重ねた。
「綾ちゃん……」
麻美子もまた私の体を強く抱きしめる。
本当にこのまま時が止まってくれたら、もしそれが無理だとしても日本が沈下を止めてくれたらどんなに良かったのだろう……。


189 :185:2006/07/13(木) 23:39:47 ID:qutRJFlg
しかし、
『まもなく、新潟行きとき号発車いたします。お乗りになられる方はお早めにお願いいたします……』
私と麻美子の体がびくっと震えた。
次の瞬間、麻美子は私の体を離して電車のドアの内側に立つと、
「綾ちゃん……」
とだけ言って、口をつぐんだ。
「……」
私はそれ以上何も言えなかった。
これ以上言ったら自分の中で何かが壊れてしまいそうだった。
シャーッツ
ドアが非情にも閉まり、二人はあまりにも厚い壁で隔てられた。
走り出す新幹線。
ドアを叩く麻美子。
私はそれを見た瞬間、
「麻美……、麻美子……!」
私は絶叫してそのまま蹲ってしまった。
私は麻美子を守ることも二人の世界を守ることも出来なかった自分の非力を呪った。

日本列島はそれからわずか半年後に海の中に姿を消した――。


190 :185:2006/07/13(木) 23:40:44 ID:qutRJFlg
あの日から25年の月日が流れた。
日本列島からの退避後、家族とともにオーストラリアの開拓地に住居を割り当てられた私は偶々声優時代の私を知っていた地元担当の日本政府職員の勧めによって日本人コミュニティ向け放送局のアナウンサーとなっていた。
声優とアナウンサーの違いに戸惑いを覚えることもあったけれど、時には映画やラジオドラマの声優もやることがあり、それが内外の他の日本人コミュニティの放送局においても流されることもあった。

けれども、あれから私と麻美子が出会うことはなかった。
彼女がどこの国にいるのか、生きているのかどうかすら不明だった。
一部の国では地元の人との生活格差による日本人虐殺事件の噂も伝えられており、それは公然の秘密となっていた。

そんなある日、いつものようにニュース番組を終えると、現地のスタッフから、
「ミス綾子、お客さんだよ。何でもあなたをおいかけてグルジアから来たそうだよ」
グルジア? なんでそんな所から?
私は首を捻りながらも客人のいる応接室に向かった。


191 :185:2006/07/13(木) 23:41:34 ID:qutRJFlg
そこには初老の日本人女性が座っていた。
初めて見る顔……違う、自分が良く知っていた顔だ!
「ま、麻美……?」
「綾ちゃん、綾ちゃん、麻美子だよ!」
「麻美っつ!」
私は年甲斐もなく勢いよく彼女を抱きしめた。
「25年……25年もずっとあんたの事を探していたんだぞ……」
「ごめん、綾ちゃん……いやあ、とんでもない山奥に移住させられて、地元の男性と結婚しちゃったものだから……」
よく見れば、麻美子の手はすっかりゴツゴツしたものに変わっていた。
私の知らないところで麻美子はどんなに苦労したのだろうか?
私の目に涙が浮かんでくる。
「でも、偶々日本語版の『ローマの休日』で綾ちゃんがヘップバーンの声を吹き替えているのを見て調べてもらったんだ……」
「そうなんだ……」
私は麻美子の話を訊きながら頷く。
「でも綾ちゃんはすごいよ。本当に約束を守ってくれていたんだね……」
麻美子の話を聞きながら私の心は25年前のあの日に戻っていくのを感じていた。


192 :185:2006/07/13(木) 23:43:07 ID:qutRJFlg
勢いで書いちまった。さすがに地球寒冷化で麻美子の住んでいる集落が氷河に埋もれて云々なんて書くと石を投げられそうなので、反省して止めることにした。

193 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/14(金) 01:07:28 ID:gt9C34hH
全日本人が泣いた・゚・(ノД`)・゚・

194 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/14(金) 04:45:05 ID:qynfZ6Qf
☆開運☆野望神社☆収録25回収録後



なば「さっきの話だけど」
静「どの?」
なば「別れた方がいいのかな〜とか。」
静「うん」
なば「あれ、本気?」
静「…さぁ?」
なば「結局重要だと思うんだけど?」
静「いいよ、別に」
なば「良くないっ!」
静「…別れた方がいいのかなって思ったのは事実。」なば「何で?」
静「…仁美が私を愛してないから」
なば「なっ…」
静「だってそうでしょ?私より麻美子の方がいいんでしょ?だったら、私と一緒にいる必要なんてないよ。麻美子のとこに行きなよ」
なば「違うっ!!!」
静「何が!?」
なば「…静の本心はどうなの?本当に別れたいの?」静「…さっきも言ったけど、別れたくない。だけど…一番じゃないなら、愛情なんていらない。一番じゃないなら、後は全部同じ。」
なば「そんな…」
静「安心して、仕事には支障を出さないようにするから。」
なば「そんな事心配してない」
静「同情や情けで付き合われたり、抱かれたりしても迷惑なんだよっ!!」
なば「そんなんじゃない」
静「仁美にとって、私は何?体が欲しいだけ?だったら付き合わなくていいじゃん。抱きたけりゃ抱かれてやるから。だから、お願い。もうこれ以上私の心をかきみださないで!!」



195 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/14(金) 04:47:42 ID:qynfZ6Qf
なば「…」
静「これで終わり、全部終わり。あ〜すっきりした。次は誰と付き合うかなぁ、ゆりしーとかにしようかな」
なば「…でも、別れないからね」
静「なんで!?私が言った言葉分からなかったの?」
なば「分かったよ。だから別れない。」
静「はぁ?意味わかんない」
なば「だって私の一番は静だもん。だから、別れない」
静「口先だけ上手いこといっても騙されないよ」
なば「何言ってんの。私にとっての一番は静。麻美子とかは、その下。そんなの、私の態度みてわかんないの?」
静「わかんねぇよ!!」
なば「だったら…お仕置きだね」
静「はぁ?何っ…っっ!?」
なば「私が本気でキスするのは、静だけよ。だからお願い。別れるとか言わないで」
静「〃〃」
なば「大体、静がいないと、浮気しようがないじゃない」
静「…仁美、私から一つお願いがあるんだけど…?」
なば「何?」
静「その浮気性をどうにかして…」
なば「あぁ…無理♪」
静「やっぱ別れる〜!絶対別れる〜!!」
なば「はいはい、可愛いでちゅよ〜静ちゃん」
静「うぜ〜 こんな旦那いらね〜」


なんだかんだいって、この夫婦は今日も元気です☆


おわり



196 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/14(金) 04:51:04 ID:qynfZ6Qf
>>194-195
特に深い意味はない…
194の冒頭、「☆開運☆野望神社☆第25回収録後」
の間違いっす。

板汚しスマソ

197 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/14(金) 07:11:00 ID:fKNPghF1
>>196
いえいえスレ汚しなどと言うことはありません、
 楽しく読ませていただきました。
 ひとしずくならあり得そうなお話に、思わずニヤニヤしながら
 楽しめました、GJです。

198 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/14(金) 08:40:48 ID:X6lp5wNp
ひとしずくキター!
あの部分ニヤニヤしながら聞いてた
GJでした!

199 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/14(金) 15:44:56 ID:2l+jge0G
>185
せ、切ない話・・・。
Spring Summer, Fallを地で行ってる。
とにかく日本は沈没しないほうがいいと思った。

200 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/14(金) 18:18:08 ID:Dzg2chjd
>>185
少なくても>>185の方が樋口監督より原作が分かっているらしい。

201 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/14(金) 18:29:17 ID:EnjszXei
>>196
めちゃめちゃGJ!!!
こういう雰囲気の話大好きだwこの二人、ホントにこんな会話してそうだよなw

202 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/15(土) 09:44:19 ID:wAjTcXjQ
>>196
>ゆりしーとかに

適当な遊び相手扱いのゆりしー(´;ω;`)かわいそうです

とはいえGJw
なんか全てがリアルにありそうだw

203 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/15(土) 16:44:17 ID:/OaYprfd
百合好きな人、応援ヨロ。

レズ声優 Part20
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1152377297/

241 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/15(土) 10:08:00 ID:zs08Hcqz0
ラムズの営業百合には飽きたがな

243 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/15(土) 10:58:12 ID:NfGdnR7p0
ラムズは所属声優の普段のキャラ作りに関してかなり細かく事務所が指導してると社長が言ってるからな
営業ですと半ば公言されてるぶん、妄想はしづらいかもな

245 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/15(土) 12:34:03 ID:6KI8ZlJr0
そんなんやってるから一昔前のアイドル業界とか言われるんだよな。
これ以上大きくなりませんように。



↑こいつら(同一人物だろうが)空気読めてないし、ウザすぎる。
なんとかして論破してやってくれないか?

こうやって営業営業言う奴は具体的にどこが営業に見えるか言えてないし、スレの空気読んで欲しい
ラムズがアイムに野川が中原を抱きしめるように依頼でもしたと思ってるんだろうか?
普通に見たら百合にしか見えんのだが。



204 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/15(土) 17:41:52 ID:uL0mZFxK
まずあんたが空気を読め。
気に入らないものをスルーできないやつがいるからあんたもスルーしない。
それじゃ駄目なのはあんたをスルーできない俺を見ればわかるだろ。

205 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/15(土) 22:18:36 ID:BjtRvsuC
>>205なら
次は久々に愛麻衣の神降臨(*´Д`*)

206 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/15(土) 22:25:06 ID:eKnW32p1
>>205
確かにしばらく愛麻衣がきてないな
楽しみだ(*´Д`*)

207 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 02:13:05 ID:j3s/f/15
>>185に触発され一番最初に出た第三部の設定もふまえて
日本が沈没した数百年後、アルファケンタウリへの移民船団の中で再会する
tiarawayの二人の話でも書こうかと思ったけどどう考えても暗すぎる
というかバッドエンドしか思い浮かばないから自重する。

208 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/07/16(日) 02:50:45 ID:xLd34hxn
>185に触発されて
やっぱこんなんが好きやーと思って3分で書いた超短編。

「まるなび!? HOT TUNE in 綾ちゃんち」


ま〜みちゃんはねっ ま〜みこってゆ〜んだホ〜ントーはねっ
だーけーどかわいいかーら いっしょにいーるとま〜みちゃんて呼んじゃうんだよっ
かわいいねっ ま〜みちゃんっ

川「・・・どうかな?」
能「う〜〜〜ん」
川「え〜〜〜っ!」

終!

209 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 14:48:40 ID:mbwqniP+
レズ声優part20
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1152377297/


また営業営業うるさいのが沸いてる。
ラムズは営業百合なんかやってないし、つまんないいいがかりつける奴って寒いよ…
ラムズに限らず、声優どうしのガチ百合が営業に見える人ってどういう目をしてるんだろう
すまんが今日も応援頼む。

210 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 15:15:25 ID:mbwqniP+
321 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/16(日) 14:58:16 ID:jqNdRtQ50
仲がいい声優同士に、「もっとスキンシップを過剰にしろ」とか「きわどい発言で食いつかせろ」とか
指示を出すことは普通にありそうだけどな

326 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/16(日) 15:14:15 ID:jqNdRtQ50
>>323
はあ?女同士ができてると考える方が異常で、営業説ってのはいい線行ってる説明だろうが。
つか、こんなスレに粘着してID変えるほど、俺は執着してないんだけどさ。
証拠がどうこういってるおまえこそ、俺が単発だというなら証拠を出せ




こいつマジできめぇ
営業営業って、何かの病気なのかな?

211 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 15:20:10 ID:0/cHm3Rs
ここで唐突にtiaraSSキボンヌ!

212 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 15:22:55 ID:sss/aldu
>>210
おまえのほうがキモイよ。
もしかして、ラムズの社員か?

315 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/16(日) 14:37:39 ID:lnPOJKZM0
まぁラムズが営業百合だとか言ってる奴はちょっと頭の足りない子なんだよ
百合アニメスレでもガチ百合だという意見が多数だったし

316 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/16(日) 14:39:17 ID:lnPOJKZM0
>>315
まぁ同意。
いちいち事務所が指示出してるってのは考えにくいしね

319 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/16(日) 14:42:51 ID:lnPOJKZM0
>>317
あのなぁ…
ラムズがアイムに野川が中原を抱きしめるように業務として依頼でもしたと思ってるのか?
そんなことしてなんのメリットがあると?普通に好きだからついやっちゃったという感じだったぞ

323 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/16(日) 15:06:09 ID:lnPOJKZM0
>>321
なんでラムズ叩きっていつも単発IDなの?w
営業だというなら証拠を出そうな。お前スレのみんなから白い目で見られてるよ

213 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 15:24:21 ID:sss/aldu
324 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/16(日) 15:09:37 ID:lnPOJKZM0
ラムズに限らず、例えばストパニのアレとか、オファーからディープとかありえないと思うんだよね。
根拠も無く営業営業言う人はちょっとしつこいし、迷惑かな。せめて具体的にどこがどう営業に見えるのかまで言って欲しいよ。
まぁ、誰にどう見えようが、彼女達がガチだと知っているこのスレの住人には関係ない訳だけど

327 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/16(日) 15:14:31 ID:lnPOJKZM0
>>325
その社長の発言がすべて本当だとでも思ってるの?
普通に好きだから「つい、やっちゃった」んでしょ。

たとえば、中原と清水の件について言えば、事務所が
「あなたのところの中原とウチの清水を世間的にレズ扱いされてもいいから本気でキスさよう」
なんていう営業は常識的にありえないでしょ

214 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 15:26:35 ID:0+ojXOhJ
本スレのもめごとを出張所に持ってくるな
ここは出張所だ、職人が投下してくれたSSを読んで萌えるスレだ
もめごとは全部本スレでやってくれ

215 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 15:38:11 ID:mbwqniP+
本スレでもここでもウザがられるID:sss/alduが哀れ。

216 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 16:01:00 ID:mbwqniP+
345 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/16(日) 15:56:10 ID:jqNdRtQ50
>>343
というか明らかに商売臭いのにまで見境無しに飛びついて全部ガチ認定って、脳みそ湧いてるとしか思えんよ
その中でも、ラムズは。社長の姿勢などから考えてとびきりくせーっていってるのに、
それまで否定しないと気が済まない奴の精神構造ってどうなってんだ?
>>344
いや、何一つ証明もしてないし論破もしてない奴が勝利宣言しなくていいからw




↑アイタタタ… ほんと痛い。ラムズ叩きもここまで来ると病気だね
ガチな声優さんたちを営業呼ばわりして中傷。これはひでぇよ


217 :214:2006/07/16(日) 16:05:34 ID:PBfOZ595
>>215-216
お前も本スレのもめごとを出張所に持ってきてるだろ
ここではどっちも同じくらいウザい

218 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 17:17:12 ID:mbwqniP+
本スレではID:jqNdRtQ50の完全敗北が決定しますたw
みなさん本スレに来てID:jqNdRtQ50を馬鹿にしてやってください

219 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 17:35:17 ID:mbwqniP+
379 名前:声の出演:名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/16(日) 17:29:26 ID:jqNdRtQ50
>>375
しかも、自分で自演の話題を持ち出したあげくに、
自分の自演を指摘される恥ずかしさだからなぁ。>ID:lnPOJKZM0
ラムズの社員なのか、自分の思いこみを否定されると発狂する小人なのかは分からんが、
ぬけぬけとレスを付け続けられる厚顔無恥には敬服するわ。。


もしくは、この場合、俺が馬鹿だったことになるが、
わざと自演しておいて、荒れるネタを仕込んでおいて、釣られる住人を待つという高度な釣りかね。
出張所でも頑張ってるようだし、>>376のような明らかな釣りを見ると、疑いたくなる。
というか、さすがに気付くわ。

>>378
ごめん、ほんとうにもうやめるよ。
ラムズが嫌いなのと、自演扱いされてむかついたので粘着してしまったんだ。




↑負け惜しみキタコレw
ラムズアンチって本当に基地外ですね

220 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/16(日) 20:13:39 ID:/KhdZcRB
もうラムズの話はいいじゃないか
営業だと思ってるならスルーして、妄想して楽しみたいなら楽しめばいい
>>211
最近tiara出てないなあ・・・ネ申降臨を待っておくよ

221 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/18(火) 11:54:48 ID:XcQxfyBR
仕切りなおしあげ

222 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/19(水) 21:39:16 ID:nLJNA4L4
巫女魔女ドラマCDの聞きすぎでなば×能登が読みたくなってきた・・・・

223 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/20(木) 01:37:38 ID:NMwaWMTC
それより!
            _,,,,,,,...................,,_
         ,,.--^~         ~`丶、
       ./                ヽ      >>1-1000 
     /                   ヽ    ちょ・・・ちょっと・・・
    /                      `    いくら花梨ちゃんがかわいいからって
   /                  \丶、 , - 〜-、そんなに見つめちゃ恥ずかしいんよ^
.   /        、      ヽ、    ` 、` { ( ) ( ) } /ー'''~/
.   i         \__    \`y _i、 i yWWW    /,,.ー
  } _    、     ヽ、`ー 、ミ< //~ \ `ー-イ     ~~ ~`''_,=-
. / i ~ーr-、_ー-、_,,...ヽ.,,, `  `yr)   /  /         ,/~
.. {/i {   t  ,, `ーk'  `ー`     i| 'v' /  ノ       ーf、..,_   
 i kt、   丶/ 、    i'''~  , .y''    `''i /            r、ー`   
   ヽ丶、  `ー ヽ     `:彡'"///   i t Z            ` 、
      ` ー->彡.i      '''    ,/  i、|/| t    ヽ、、_    ヽ、
      /ー/ 戈 'ー        ,,/   ,,>'~'| ト、   i、ヽ\`ー-、y
      ~/.|   >..,_ ー'    ,/  ,,/    i`、i\   } \、
      '  |     |~^ tー-イ | ,/  /,~、 \  \. |
         | /| |/ \|/ /~ r'  /// ヽ、 ヽ、  \|
            |/ ,、|/ー' ~i====y'  // ,/   ヽ }、
          /.i~||    i  ./   //   ,/     ` 、i、

そんなに可愛いって言ってくれるなら、最萌えで投票してくれるよね?明日だよ?

第16組 7/21  花梨
http://saimoe2006.hp.infoseek.co.jp/
笹森花梨テンプレサイト
http://lk2.fkserver.net/Kamorin.html
本スレ
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1152853746/

224 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/20(木) 21:32:48 ID:AsseycZw
>>223
やーい、アーツの落ちこぼれやーい!

225 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/20(木) 22:38:52 ID:lAl8uNuE
N原さんとS水さんに(ry



226 :SS保管庫製作 ◆5NPL8wG7vk :2006/07/21(金) 01:47:36 ID:DtcpLOOn
すまん、リアルが今非常に多忙で更新怠ってます。
PART2までは整理メモが完成したんで、時間見つけて更新していきます。
マジスマソ

7/20更新のマリみてラジオ聞いて、>>105-106 >>120-123 >>128-129 を思い浮かべてしまった・・・
改めて見ても好きだ、このカプ。

227 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/21(金) 07:26:00 ID:Mfv5colq
>>226
乙。そしてガンバ!

228 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/21(金) 10:06:25 ID:mw03YWkX
>>226
乙!SS保管庫楽しみに待ってるよ。
リアルに影響でない程度に頑張って。

229 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/21(金) 12:19:56 ID:5+DBTqGe
>>226
ゆっくりでいいので、無理せず頑張って下さい。
ホント静様×佳奈様CPはいいですね。

230 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/21(金) 15:08:46 ID:yT0tgJLM
http://lilurl.us/4D

231 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/21(金) 19:24:00 ID:p++l7QGt
>>226
乙女。リアルが多忙なら急がなくてもいいですよ〜

232 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/22(土) 02:25:25 ID:6cYINEBs
昼下がりの午後。
あたし達はとある小さな公園のベンチで腰を下ろしている。
今日の空はどこまでも青く、高い。
こうしていると、都会の喧騒が嘘のよう。
まるで静と二人だけで、日常とは切り離された空間にいるみたいだ。
気持ちいい。
優しい風にのってさわさわと葉が揺れ、心地いい音を奏でる。
暑ささえ、今にも風がさらっていってしまいそう。
「気持ちいいなあ」
「ねっ。いい所っしょ?」
うーんと伸びをするあたしを見て、静が満足そうに微笑む。
「…でもさ、さっきから静は飲んでばっかだよね」
ちらっと静の膝の上に視線を落とすと、空になった空き缶が何本か置かれていた。
昼間っからペース早いなあ。
「佳奈だって食ってばっか」
そんなあたしの言葉に、静も負けじと言い返す。
そして次の瞬間には、思い出したように、
あたしの横に固めて置いてある串の本数を数え出した。
串だけになっているそれらは、もともとは団子が刺してあった。
静があたしの為に、おススメの団子を買って来てくれたのだった。
「佳奈〜もう全部食べちゃった?やっぱ私も一本食べたーい」
「ご、ごめん。今あたしの口の中入ってんのが最後……」
悪い、静…。
だって、本当においしかったんだもん。
静があたしの為に買って来てくれたって思ったら、嬉しくてつい。

233 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/22(土) 02:28:10 ID:6cYINEBs
「んじゃ、それでいい。ちょーだい」
次の瞬間。静の声と共に、何かやわらかいものがあたしの唇を塞ぐ。
そして、ぬめりと熱いものがあたしの唇を割り、口内に残る何かを奪い取った。
それを確かめると、ゆっくりと体が離れる。
そして静は奪い取ったものを、口を動かしモゴモゴと咀嚼している。
その静が咀嚼しているものが何かをようやく理解したあたしは、
体中の血液が燃えるような錯覚に陥った。
「し、静ーー!」
アホか。アホなのかあんたは。
急いであたしは周囲を見渡した。
幸いにも、あたし達は遊具からかなり離れた位置にいたせいか、
今の光景を見ていた人はいないようだ。
でもホッと胸を撫で下ろしてる場合じゃない。
静め、どうしてくれよう。
あたしはキッと静を睨む。
そんなあたしの様子を面白そうに見つめる静。
そして全く今の状況に合ってない言葉を紡ぐ。
「やっぱこの団子は美味いね」
「んなコト言っとる場合やないやろー!公園にはちっちゃい子供もおるんや。
それに、あんたは誰かれ構わずセクハラしやがって。
さっきのも、あんたにとっちゃどうでもいい事なんやろうけど」
思わず訛りが出てしまうが、そんな事に構う余裕はない。

234 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/22(土) 02:36:51 ID:6cYINEBs
「あほっ静のあほっ」
あたしが怒ってるのは、静があたしにした事に対してじゃない。
酔えば誰にでもそんな事ができてしまう静に対してだ。
静はあたしじゃなくてもいいんだ。
そう思ったその時。
静の声があたしの耳を震わせた。
「佳奈は、私をそこまで軽い女と思ってんだ?」
まるであたしの心の中が読まれたみたい。
はっとして静を見る。
いつものようなおどけた様子は微塵もない。
「少なくとも、私にとって佳奈は大事だよ。
佳奈といると安心するし、これからも関わり合っていきたい。
佳奈のこと、好きだよ…凄く。好きでもないヤツに、あそこまでしない」
「しず、か……」
酒に酔ってる人間の言葉なんて真に受けちゃダメだ。
頭では分かってるのに、静の熱く潤んだ目を見ると胸が震える。
静の言葉を、信じてしまいたくなる。
信じていいのかなんてわからない。
でも、今は……。
「静…」
あたしは静の胸にそっともたれ、体を寄せた。
それに応じて、静があたしの髪を優しく指で梳いてくれる。
アルコールが抜け切った後は、さっきの言葉なんて静は覚えてないかもしれない。
だから、素面の静からもう一度あの言葉が聞けたらいいのにと願うあたしがいる。
静の言葉、信じさせてよ。
“佳奈が好き”って。
“佳奈が大事”って。
あたしも精一杯の気持ちを込めて静が好きって伝えるから。
静を信じたい。
だって、あたしに触れる静の指はこんなに温かくて、優しいんだから。

235 : ◆oxDu95e3bE :2006/07/22(土) 02:39:15 ID:6cYINEBs
マリみてのラジオを聴き、またこの二人の話を書いてしまいました。
>>226
お疲れ様です!急がなくていいので待ってます。
私もこの二人は大好きです。

236 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/22(土) 02:53:13 ID:yLVaBAHf
萌えた!GJ
さらにこの二人を書いて欲しい!

237 : ◆5NPL8wG7vk :2006/07/22(土) 03:07:42 ID:tbHkLFWe
>>235
萌えた、萌えまくった!GJ!!!!
SS保管庫整理で疲れきった心にオアシスを感じました!

238 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/22(土) 03:57:05 ID:/zxDsVMO
ッアー!
GJ!!!
この二人大好きです

239 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/22(土) 10:12:23 ID:HjiNiUPv
GJ!!
やっばっい!ニヤニヤがとまらねぇ

240 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/23(日) 20:22:19 ID:aPhHHZU4
伊藤植田のSS更に投下キボン

241 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/23(日) 20:27:00 ID:8N4H7VJT
tiara期待age

242 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/23(日) 22:18:05 ID:TgAhr/QZ
tiara投下してもいいかな、まだ時間かかるけど

243 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/23(日) 22:30:18 ID:WDgRlfcw
>>242
もちろん、お待ちしております。

244 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/23(日) 22:39:32 ID:za8fCPF9
>>242
wktk

245 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/23(日) 23:21:30 ID:IampCbBq
>>242
YES!
僕もtiara、さくにゃん×りえりえ、ほちゃ×りえりえ、
あいぽん×ゆうちゃん投下していいかな?
まだまだ時間かかるけど。

246 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/23(日) 23:31:30 ID:4Uua0hqJ
投下するだぁ!IDIam殿

247 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/23(日) 23:34:05 ID:XOipjp7t
じゃあ私は、なばしず投下してもいいかな?
まだまだまだ時間かかるけど

248 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/24(月) 01:37:16 ID:NgdOSQqd
投下しちゃいけないカップルなんてありません!

249 :保管庫 ◆5NPL8wG7vk :2006/07/24(月) 05:32:41 ID:G7rWqV+G
現在ちょこまかと更新中。多元中継を勝手に章分けしたけど許してちょ。
多数のSS期待してます。

250 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/07/24(月) 09:54:43 ID:KzvcIWgo
一部の人にとって夏の風物詩な修羅場の山を1つ越えて帰ってきました。
いやまだ作業全部終わってないけど……
たまには息抜きも必要なんだってことにさせてください。

>>248の言葉を受けて久々中原清水投下させていただきます。
今回は「甘々」をテーマに書いてみました。

あと、>>249いつも乙です。

251 :1/4 ◆cVAdsO2Fdk :2006/07/24(月) 09:58:05 ID:KzvcIWgo
「はい愛ちゃん、あーん」
差し出されたスプーンに、愛ちゃんは大きく口を開けてそれを受け入れる。
「んー」
嬉しそうに食べさせてもらった一口を味わう愛ちゃんを見て、私もつられて笑顔を
浮かんでしまう。
「おいしー」
語尾にハートマークがついているような、とろけるような声。
「愛ちゃん、ほら、私にも」
「あ、うん」
促されて、愛ちゃんも自分の皿から一口分すくって私にむけてくれる。
「はい、あーん」
あーんと自分でも言いながら愛ちゃんに食べさせてもらって、味をかみしめる。
「おいしい?」
「もちろん」

互いに顔を見合わせて、えへへと微笑みを交わし合う。
2人で食事をする時の決まり事。
別に、そうしようって決めてあるわけじゃないんだけど。
あーんで一口ずつ食べさせあってから、それぞれ自分のご飯を食べ始めるの。
食べながら、お話するのを忘れずに。
「そういえば最近愛ちゃんごきげんだよね」
「ん? そうかな?」
もぐもぐとゆっくり食べる愛ちゃんと、ぱっぱっと手早く食べる私では、食事にか
ける時間が全然違う。
けれど、それに困ったことは一度もない。
私が手早く食べても愛ちゃんと話しながら待つし、愛ちゃんも私に遠慮して早く食
べようとしたりすることもないし。

「あ、あれかも」
ぴたっと愛ちゃんの食べる動きが止まって、じっと私を見つめる。
「なぁに?」

252 :2/4 ◆cVAdsO2Fdk :2006/07/24(月) 10:00:18 ID:KzvcIWgo
愛ちゃんの声に反応して、私も顔を上げて愛ちゃんを見つめる。
「この前ストパニラジオに未祐ちゃんが来たでしょ?」
「ああ、来たね」
「あの時未祐ちゃんがさ、『2人はいつもラブラブだよね』って言ってたでしょ?」
「言ってた言ってた。愛ちゃんあの時すごく照れてたよね」
あの時の愛ちゃんの照れっぷりはすごくかわいかった、なんて思い出しながら言っ
たら、愛ちゃんはまるでその時に戻ったように、照れて自然と声が可愛いトーンに
なってしまう。
あぁもう、食事中じゃなかったら、間にテーブルがなかったら抱きしめちゃうとこ
ろなのに。
「だってね、嬉しかったの。他の人からもラブラブに見えてるってのが。すごくさ
らっと言われて、それが当たり前みたいに思われてるんだなって感じがして」
「別におかしいって感じの反応でもなかったしね」
「うん、ストパニやっててよかったなーって」
「一緒にアニメやって、一緒にラジオやって、一緒に歌うたって」
「最近麻衣ちゃんはレギュラー多くて忙しそうだけど、ストパニのおかげで、お仕
事がらみだけど一緒にいられる時間がちゃんとあるし」
「他のアニメで一緒になった時より、一緒にいられる時間多いもんね。DearS以来?」
「かも。あの時も一緒にラジオやって、歌うたって」
「私たちじゃなくてポピンズさんね」
「そうそう」
くすくすと、愛ちゃんがおかしそうに吹き出してしまう。
「麻衣ちゃんってば、今でもお家にポピンズさんの写真貼ってるもんねー」
「ああもう、ほら愛ちゃん、ちゃんと食べないと夏バテしちゃうよ」
「はーい」
照れ隠しと明らかにわかると自分でも思いながらした注意だけど、愛ちゃんはそれ
以上からかったりしないでくれた。

そして食事を再開するけれど、私の手は止まったまま。
「……別に、もっとうちに来ていいんだよ?」

253 :3/4 ◆cVAdsO2Fdk :2006/07/24(月) 10:02:46 ID:KzvcIWgo
「へ?」
ぱっと愛ちゃんが顔を上げて、慌てて首を横にふる。
そういう仕草もかわいい。
「別にそういうつもりで言ったんじゃないよ?」
「うん。だけど、愛ちゃんはもっと一緒にいる時間が欲しいのかなって」
「……そんな、気にしなくても」
困ったように言い淀む愛ちゃんの顔をじっと見つめて、
「愛ちゃんの本音はどっち?」
「……」
泣きそうな顔で、愛ちゃんは押し黙ってうつむく。
「そんな顔しないで。怒ってるわけじゃないし、むしろ言い出したの私じゃない」
「その、ね……私のわがままだから…麻衣ちゃんには迷惑かなって……」
かろうじて聞き取れる、ともすれば聴き零してしまいそうなくらい小さな泣きそう
な声に、私の顔は緩んでしまう。
かわいいなって、愛しいなって心から思う。ずっと大切にしたいな。

「迷惑じゃないよ。私だって愛ちゃんと一緒にいる時間は多い方がいいなって思う
し」
「…本当?」
少しだけ愛ちゃんが顔を上にあげて、その大きな瞳で見上げてくる。
「本当。こんなかわいい恋人と一緒にいたいって思うに決まってるじゃん」
「あ、うん……」
愛ちゃんが顔を真っ赤にして、恥ずかしそうに、だけど嬉しそうに照れてる。
「ど、どうしよう、なんだかすっごく恥ずかしいんだけど…」
「照れてる愛ちゃんもすごくかわいいよ」
「そういうこと言われると…よけい恥ずかしくなるんだけど……」
「ごめんごめん。じゃあ……」

何か他の話題はないかなって、話を変えようと思ったんだけど。
愛ちゃんが立ち上がって身を乗り出してきて、
「ん?」

254 :4/4 ◆cVAdsO2Fdk :2006/07/24(月) 10:05:28 ID:KzvcIWgo
私のほっぺに軽くキスしてくれた。
すぐに離れて、椅子に座っちゃったけど。
「ほっぺだけ?」
つい、拗ねるような声を口にしてしまう。
「あ、え? ダメだった?」
言われた愛ちゃんは戸惑ってしまって、ちょっと心の中でゴメン。
でも言い出したら我慢する気がなくなっちゃった。
「ダメじゃないけど、足りない〜」
だだっ子みたいなわがまま。だって…ねぇ。
せっかくだから、もっとして欲しいことがあるじゃない?
「あ、え、え? どうすればいいの?」
「ほっぺじゃなかったら、どこ?」
質問に質問で返すのは卑怯。
でもなんとか愛ちゃんはわかってくれたみたいで、あうう…なんて声をこぼしてる。
ちょっとだけ迷ったみたいだけど、愛ちゃんは緊張した顔でまた立ち上がる。
そして身を乗り出して顔を近づけてきて……。
私は目を閉じて、愛ちゃんのくちびるが私のに触れる瞬間を堪能した。

愛ちゃんのくちびるが離れてからゆっくり目を開けると、真っ赤なままの愛ちゃん
がもう椅子に座っていた。
「へへー、やっぱ口がいいよね」
「う、うん……」
愛ちゃんはまた照れちゃって、恥ずかしそうにうつむいてる。
「……でも、やっぱり私は麻衣ちゃんにリードされたいな」
「じゃあ、ご飯食べ終わってからたくさん、ね?」
「うんっ」
嬉しそうな笑顔を見せてくれる愛ちゃんに、今すぐちゅーしたい気持ちにさせられ
ちゃう。
大好きだよ、愛ちゃん。

END

255 : ◆cVAdsO2Fdk :2006/07/24(月) 10:08:28 ID:KzvcIWgo
私がいない間に新しい職人さんが増えたみたいでなにより。
(ずっとROMってはいましたけど)
これからも新しい作品が投下されてにぎわうといいですね。

次はまるなびの影響で川澄能登かなぁと考えてますが、
本当にそうなってるかは投下するまで私にもわかりませんw
それでは、読んでくださりありがとうございました。

256 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/24(月) 10:13:53 ID:wDiJ0rhc
>>255
GJ!!
テストうけてる間にいい作品投下されてて焦った。
甘いの大好きっす
次回作も期待してます

257 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/24(月) 10:44:31 ID:xqNBTPC5
GJ!!!!
この二人いいな。甘いのいいな。
次回も期待してます

258 :沙苗×麻美子の作者:2006/07/24(月) 12:31:25 ID:ETQ9sh8G
>>249
いえいえ問題ありません。
むしろ、そういう風に気を使わせてスマソ。

259 :保管庫 ◆5NPL8wG7vk :2006/07/24(月) 14:37:13 ID:G7rWqV+G
>>258
どもっす。
訂正点等あればいつでもよろっす。

260 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/24(月) 22:39:46 ID:PRpFtjbs
>>251 (´Д`)アマー
電車の中で読み始めたんですけど、数行で一旦止めました。
自分がどんな顔してるのか恐くなったから(笑)

こういうのを見せられると、対抗したくなるよね(笑)

261 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/25(火) 06:45:17 ID:NSzNRcK4
>>255
うわぁ〜、もう最高
 二人にはこんなあまあまな感じがよく似合うな。
 読んでて自然に笑顔になれました  GJ

262 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/25(火) 11:51:15 ID:JQS8OKbk
>>255
アマー乙です。

263 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/25(火) 16:26:42 ID:r/3f1seG
>>245&258です。
現在、あいぽん×ゆうちゃん製作中。
投下の際には皆さんに御協力をお願いします。
ご協力の形はその時・・・サッ!

264 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/25(火) 21:39:26 ID:ZQCxIfUi
>255 の◆cVAdsO2Fdk氏の作の甘甘さに触発され別スレに書いてしまったのを。
(みっくす×清水愛イジメSSへのアンチテーゼとして書いた訳なんですが)
マルチごめん。

265 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/25(火) 21:40:34 ID:ZQCxIfUi

植田「今日はポッチーを持ってきたのよ。」
斎藤「それと、缶入りみっくすジュースもね。」
清水「そ、それで私に何をさせようと・・・」
中原「ほら、昨日もやったじゃない?」

森永「ポッキーでやる事と言えば、普通一つだよね。」
清水「うう、もう許して・・・。はずかしいよ。」
斎藤「いいから、はやく見せてよ。」
清水「グッスン・・・わかりました・・・」

ポキッ、カリッ(ポッチーを1、2回噛み砕く音)

森永「え? 食べちゃったら・・・」
斎藤「それじゃ意味が」
植田「?」

中原「はい、じゃあ。」
清水「うん・・・」

植田「あんたたち、何する気?」
斎藤「うわ、」
森永「ちゅーしてる!!」

266 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/25(火) 21:41:27 ID:ZQCxIfUi

清水「ん・・・ん・・・」
中原「んー。んー。ポキ。カリカリ。こくん。」
清水「・・・はぁ。」
中原「甘くておいしいね。愛ちゃん、あとジュースも。」
清水「うん。」

プシュッ(プルタブを引く音)

清水「・・・こく・・・こく」
中原「は・や・く・ね」

植田「・・・」
斎藤「うわ、」
森永「また、ちゅーした!!」

清水「ちゅーー・・・」
中原「・・・ちゅーー・・・こくん。」
清水「はぁ・・・」
中原「愛ちゃん、ごちそうさま。冷た過ぎなくていい感じ。」

斎藤「口移し? 口移し?」
植田「何、あんたら、いつもこんな事してんの?」
森永「・・・おいらもしたいよ」

中原「はい、今日の飲み会の罰ゲームは終わり。次こそ佳奈×理科の番だからね?
じゃ、終電の山の手線で帰るよ。・・・あれ、愛ちゃん、泣いてるの?」
清水「う、うぅ、グス・・・・・ひっく。恥ずかしかったけど、嬉しかったよ、麻衣ちゃん。」

中原「帰ったら、もう一回しよ?」
植田「朝までやっとれ」
斎藤「電車の中ではすんなよ」

267 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/25(火) 21:42:28 ID:ZQCxIfUi
ちゃんちゃん。 つまらないもので、ごめんなさい。

268 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/26(水) 00:29:33 ID:jNwpzmKf
>>267
GJ。
植田、斎藤の白けっぷりにワロタw

269 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/26(水) 10:18:02 ID:LaqoXdBM
レズ声優 Part21
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1153848916

270 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 01:30:09 ID:LqFyglYI
>>267
乙です。
非常に、萌えさせていただいた。

271 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 01:31:29 ID:LqFyglYI
>>267
声優板でも、あなたのSSは受けがいいね。
このスレの主力として、これからも良質なSSを、お願いします。
私も、応援する。

272 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 01:41:08 ID:LqFyglYI
なんか、IDがかぶったみたい。
こういうこともあるんだね。

273 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 01:54:08 ID:t8P+725p
夏なのか…

274 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 02:15:23 ID:eTsrGfl/
なばの件よりむつかくのは何なんだろう

275 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 03:52:17 ID:xTBDE3Uw
さんぺー×小清水って需要あるのかな??

276 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 04:01:05 ID:t8P+725p
ない



わけがない!
ドンと来てくれ

277 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 04:21:41 ID:fkqAQYGv
斎賀×朴
皆川×朴



皆川が朴を姫抱っこしてた

278 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 12:31:24 ID:IGtGtqPL
>>275
めちゃめちゃ読みたい!!!
おねがいしまつ


279 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 17:27:33 ID:ZoUPLvgF
>>263です。
あいぽん×ゆうちゃんが完成しました。
前回、「舞-HiME」を絡めたtiaraネタで大失敗。
まあ、懲りずに投下します。
それでは・・・。

280 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:28:22 ID:ZoUPLvgF
野中藍「ゆ、ゆうちゃ〜ん・・・。」
小林ゆう「の、野中さん・・・、愛してます。」
「うん。アタシもゆうちゃんの事、愛してるから・・・・。」
「野中さん・・・。」
「ゆうちゃん・・・。」

ガバッ!
「はあ、はあ・・・また・・・同じ夢・・・。」
ここ1ヶ月、全く同じ夢を見る。
「どうして・・・野中さんと・・・。」
私には、そんな気無いはずなのに・・・、どうして・・・。
何かがおかしい、何かが狂ってる。私達は女の子同士だ。
いくら「百合ブーム」でも実際に「そっちの世界」へ踏み込んでしまったら・・・。
・・・社会は相手にしてくれない。それに私も声優でいられなくなるかもしれない・・・。
でも野中さんの事は嫌いじゃない・・・。「ネギま!」では随分お世話になったし・・・。
確かに単なる友達っていうわけでもない・・・。
だけど野中さんに対して、あんな淫らな行為は・・・。
自分が分からない・・・。何で、こんな夢を見てしまうのか・・・。
私の中に、こんな事を考えてる自分がいるの?
だったら消さないと!こんな汚れた考えは抹消してしまわないと!
私と野中さんは親友なんだ!
親友を汚す様な事はしちゃいけないし、考えてもいけない!
それにレギュラーも今の所「ネギま!」以外は一緒じゃないし・・・。

281 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:29:01 ID:ZoUPLvgF
だけど・・・。

「よりによって・・・。」
私は東京厚生年金会館・関係者入口の前で佇んでいた。
今日、4月23日は「魔法先生ネギま!中等部3-A 1学期始業式」なのだ。
朝のパニックですっかり忘れていたけど今日のイベントは野中さんと一緒。
昨日までのリハーサルの事を思い出せば・・・。
あの夢の影響で野中さんとは若干、顔を合わせづらかった・・・。
ど、どうしよう・・・これが原因で失敗なんかしてしまったら・・・。
私は深呼吸をすると楽屋へ向かった。
「おはようございま〜す!」
あいぽん「おっ!ゆうちゃん、おはよ〜。」
白石涼子「ゆうちゃん、おはよー!」
何気ない風景。大丈夫、あれは全部夢なんだから。
いつもどおり、いつもどおり振舞えば・・・。

あ「ねえ、ゆうちゃん?」
ゆ「はい?」
私が目を向けると本番用の衣装に着替えた野中さんがそこにいた。
白いブラウスに赤いチェックのスカートを履いて・・・。
あ「ゆうちゃんはモデルさんだったからミニスカ似合うね〜。」
ゆ「ちょ、ちょっと野中さん!触らないでくださいよ〜。」
野中さんはミニスカから伸びる私の足をベタベタと触って来る。
だ、ダメ・・・野中さん、そんなに触らないで・・・。わ、私、野中さんの事を・・・。
ゆ「ダメです!」
あ「ゆうちゃんのケチー。」
ここで終われば良かった、終わらせなきゃいけなかった。
ゆ「だったら私にも野中さんのを触らせてください。」
あ「ひゃあ!ゆうちゃんダメだってば!」

282 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:29:40 ID:ZoUPLvgF
あいぽんサイド
ゆうちゃんは私のスカートの中へ少し手を入れ太ももを触った。
あ「もう、ゆうちゃんってば〜。」
ゆ「・・・触ってるだけじゃつまんない。この綺麗な太ももを私の視界で捉えたいわ。」
ゆうちゃんはそう言うと私のスカートをたくし上げにかかった。
あ「ゆ、ゆうちゃん?ゆうちゃん!止めてってばー!」
ゆ「・・・フフフフ、野中ってかわいい。」
あ「えっ?」→(の、野中って?あ、アタシの目の前にいるのって本当にゆうちゃんなの?)
バタン!
桑谷夏子「二人共〜、着替えた〜?」
あいぽん「あっ、なっちゃん。あの・・・。」
ゆう「あ、はい!桑谷さん。もう私達、着替えました!」
なっちゃん「じゃあ、早く舞台袖に来てよ〜、みんな待ってんだから。」
ゆう「あ、す、すいませんでした!野中さん、早く行きましょう!」
あいぽん「う、うん・・・。」→(気のせいだよね・・・さっきのって・・・。)
その後、イベントは無事終了・・・。
あの時のゆうちゃんの言動や行動は気になったけど深追いはしなかった。
だって、この後は・・・楽しい打ち上げだもーん!

283 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:31:05 ID:ZoUPLvgF
あ「ゆうちゃん、お疲れ〜。」
ゆ「あ、野中さん、お疲れ様で〜す。」
あ「ね〜、ゆうちゃん。あの本番前の楽屋でのさ件なんだけど・・・。」
ゆ「そうですよ〜、野中さん。突然、私の脚を触ってくるんですから。
  桑谷さんが楽屋に入って来た途端に止めちゃって〜。
  それで私、バレない様に早く楽屋から出ましょうって言ったんですよ。」
あ「・・・え?ゆ、ゆうちゃん。今、なんて・・・。」
なっちゃん「藍ちゃんってば!なかなか来ないと思ったら、そんな事してたのー。」
高本めぐみ「白石さ〜ん、藍さんって、そういう趣味がある人なんですか?」
うりょっち「微妙〜。」
佐藤利奈「藍ちゃ〜ん。あんまり、ゆうちゃんを傷モノにしちゃダメだぞ〜。」
神田朱未「そうそう。いくら男に飢えてるからって女の子に手をだすなんて〜。」
ゆ「まあ、野中さんに触られるのは別にイヤじゃない・・・。」
なっちゃん「あー!ゆうちゃん、今の発言はマズイよー!」

みんなの言ってる意味が分からない。
というよりも、ゆうちゃんの言ってる事が一番分からない。
アタシが、ゆうちゃんの脚を触りまくってた〜?
確かに触ったけど、強制終了させたのは、ゆうちゃんの方じゃない!
それにゆうちゃんの方がアタシの脚を触りまくってた。
おまけにスカートをたくし上げようとしてたし・・・。
でも、これをここで言い返したら空気が悪くなるから黙って受け入れて置こう。

284 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:32:43 ID:ZoUPLvgF
あいぽん「ま、その〜、ゆうちゃんのスタイルがあまりにも良かったから、つい〜・・・。」
なっちゃん「それじゃ"松来未祐"と一緒だよ〜。」
一同(笑)

松来未祐よりザッピング
一方、その頃・・・
電話中
松来未祐「史絵ちゃ〜ん、"昨日"はどうだった〜。」
水沢史絵「すっごく楽しかったですよ〜。」
みゆみゆ「じゃあさ〜、"明日は私が史絵ちゃんの家に行っていい?"」
フーミン「OKでーす!」
みゆみゆ「(クックックッ・・・、掛かった!)じゃあね〜、何時頃(以下、省略)。」

昨日・・・水沢史絵ブログ2006年4月22日参照。
明日は私が史絵ちゃんの家に行っていい?・・・同ブログ同年4月24日参照。

舞台は再び打ち上げ会場にいる、あいぽんサイドへ
うりょっち「ん?藍ちゃん、どこ行くの?」
あいぽん「トイレ。」
ゆう←ニヤリ
なっちゃん「飲み過ぎたか〜。」
カンチ「なっちゃんってば〜。」

ゆうサイド
フッ、野中ったら一人でトイレに行っちゃった。チャンス到来!

女子トイレ
あいぽんサイド
あ「は〜・・・。」
ちょっと一人になりたくて来てみたけど・・・、別に・・・。

285 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:33:57 ID:ZoUPLvgF
ガチャ
誰か来た。
あ「な〜んだ、ゆうちゃんか〜。ゆうちゃんもトイレ?」
ゆ「・・・。」
あ「え?」
ゆうちゃんは何も言わずアタシの方に近づいて来た。
そして・・・。ガシッ!
あ「ちょ、ちょっと、ゆうちゃん。」
あっという間にゆうちゃんはアタシを個室に引き込んだ。
ガチャン!
ゆ「さあ、さっきの続きといこうか。」
あ「ゆうちゃん、ど、うっ!」
ゆうちゃんがアタシのスカートに手を入れて来た。
今日の私服もスカートだった事に今さらながら後悔。
そしてアタシの脚を撫で回す。
あ「あ、あ〜ん・・・ゆうちゃん・・・ダメ・・・。」
ゆ「野中は本当にかわいいね。泣き声までもかわいいよ。」
あ「ゆ、ゆう・・・ちゃ・・・!あっ!」
ゆうちゃんは次にアタシの胸を鷲掴みにして来た。
ゆ「ふ〜ん・・・揉み応えのある胸だね。そうこなくっちゃ。」
あ「あ、あ、あ・・・ゆうちゃん、お願い・・・だか・・・!」
ゆうちゃん。今、ゆうちゃんはアタシにキスしてる・・・。
「ほっぺに軽く」なんてレベルじゃない。
ベーゼ、ディープキスだ!
・・・どれだけの時間が経っているんだろう。
ゆ「・・・ふう、初めてのキッスだね。今日は、このままアタシの家で一つになる?」
こ、この目はゆうちゃんの目じゃない・・・あの楽屋の時と同じ目だ!
これは、ゆうちゃんじゃない!
ゆ「野中。今、私の事、ゆうちゃんじゃない、って思ったでしょ?」
な、何でわかるの!
ゆ「さあ。私が野中の事、愛してるからかな。」
あ、頭がクラクラする。私は、そのまま気を失った。

286 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:34:32 ID:ZoUPLvgF
ゆうサイド
ふっ、ラブストーリーは、まだまだ終わらないよ、野中。
私は長身を活かして個室の壁を登り、そのままトイレから出た。

打ち上げ会場
ゆ「ふ〜。」
カンチ「あれ?藍ちゃんはどうしたの?」
ゆ「分かりません、私がトイレに行った時、
個室が一つ閉まってたので、まだ、そこにいると思います。」
なっちゃん「便秘かな?」
高本「桑谷さん、下品。」
ゆう「みなさん、スイマセン。じゃあ、私はファンクラブの打ち合わせがあるので・・・。」
うりょっち「うん、じゃあね〜、お疲れ〜。」

バタン
私は舌でぺろりと唇を嘗め回した。
最高!野中の唇、とってもおいしかった〜。名残惜しかったけど続きは、また今度。

あいぽんサイド
結局、アタシはトイレに駆け付けたなっちゃん達のドアを叩く音で目が覚めた。
色々、聞かれたけど、うまく誤魔化しておいた。
いったい、あの時のゆうちゃんは何だったんだろう?
あの時のゆうちゃんは明らかに別人だった。それに楽屋の時だってそうだった。
まるでスイッチが入った様に人が変わった。ゆうちゃん・・・どうしちゃったの?

287 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:35:37 ID:ZoUPLvgF
ゆうサイド
小林ゆうの部屋・
「はあ・・・あれ?そういえば私、どうやって帰って来たんだっけ?」
え〜っと会場入りして、皆さんと挨拶して、衣装に着替えて、その後・・・、その後?
・・・確か野中さんの着替えが終わるのを待ってて、で、着替えが終わって、
桑谷さんが呼びに来て、舞台袖に向かった・・・あれ?
何か足りない・・・あ!確か着替えが終わった野中さんに脚を触られて、
何か気持ち良くなってる時に桑谷さんが来た。
あれ?私、何か大事な事を忘れてる気がする・・・。う〜ん・・・思い出せない・・・。
じゃあイベントが終わった後、打ち上げで飲んでて、
野中さんに楽屋の事で話しかけられて・・・え?その後、私どうしたんだっけ?
私、アルコールを飲んだ記憶は無い、と言うよりもアルコールなんて無かった!
・・・じゃあ私・・・、どうやって・・・。
・・・誰かに聞いてみよう!でも、どうやって聞けばいいんだろう。

結局、私は空白の時間を埋める事をしなかった。
何か自分じゃない誰かが自分の体を使っていた様な気がして怖かったから。

288 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:36:15 ID:ZoUPLvgF
「・・・電話?」
私は電話の音で我に帰った。
「もしもし、小林です。」
「もしもし・・・ゆうちゃん?」
の、野中さんだ!
「ゆうちゃん・・・あのね・・・。」
「の、野中さん!私に何があったんですか!私、何をしたんですか!
 記憶に無いんですよ、楽屋にいた時とか、打ち上げの途中からとか・・・。」
「ゆうちゃん!落ち着いて!」
「私、分かんないんです!」
「ゆうちゃん!」
「・・・すいません、取り乱してしまいました・・・。」
「あのね、ゆうちゃん。今から話す事は全部、本当の事だから。」
「は、はい。」
「ゆうちゃんにとって、凄いショッキングな事を話すけど、それでもいい?」
「・・・お願いします。」

あいぽんサイド
アタシは、ゆうちゃんに有りのままを話した。
ゆうちゃんは、ただ黙って聞いている。
「・・・っていう事・・・。」
「そう・・・ですか・・・。」
プツッ、ツーツーツー。
「も、もしもし、ゆうちゃん!ゆうちゃん!」

ゆうサイド
私、そんな事してたんだ・・・本当に私ってイケナイ子。
野中さんは親友なのに・・・その親友を汚してしまった。
私って・・・最低・・・野中さんに顔を合わせる資格も話す資格も無い。
野中さんは親友、野中さんは親友、野中さんは親友、野中さんは親友、野中さんは親友・・・。
親友は汚しちゃいけない、親友は汚しちゃいけない、親友は汚しちゃいけない、
親友は汚しちゃいけない、親友は汚しちゃいけない、親友は汚しちゃいけない・・・。

289 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:39:25 ID:ZoUPLvgF
それから数ヵ月後・・・
「はあ、はあ。」
また、あの夢だ。夢は、どんどん酷くなっていく。
最初は服を着たまま抱き合って・・・そ、そのキスだけだったけど・・・、
最近は・・・裸で・・・その・・・あーーーーー!
「もう・・・イヤ・・・。」
今はレギュラーが一緒じゃない。
だけどいつか「ネギま!」絡みの仕事で会わなきゃいけない。
野中さんは親友、野中さんは親友、野中さんは親友、野中さんは親友、野中さんは親友・・・。
親友は汚しちゃいけない、親友は汚しちゃいけない、親友は汚しちゃいけない、
親友は汚しちゃいけない、親友は汚しちゃいけない、親友は汚しちゃいけない・・・。

野中さんとはあの日以来、会ってないし、話してもいない。

290 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:40:28 ID:ZoUPLvgF
あいぽんサイド
あの日の出来事から、ゆうちゃんがおかしい。
毎週日曜日になると、ゆうちゃんから電話がかかってくる。
しかもアタシが部屋にいる時に限って・・・その時のゆうちゃんはまるで別人。
あの日のゆうちゃん・・・いや、あの日、ゆうちゃんの仮面を被った誰か・・・。
あの人が電話をかけて来ている。内容はアタシへのラブコールだけ・・・。
どんなに問い詰めても、何も答えてくれない。

電話の時だけアタシに見せる別の一面。
仕事ですれ違う時は逃げる様にアタシの前からいなくなるのに・・・。
他の現場でも、あんな風に強気な態度かといえば全くそんな事は無いらしい。
むしろ、いつもどおり。
・・・だけど本番前に何か呟いているってのは共演者の人から聞いている。
何て呟いているかは・・・。

秋も近付いて来た頃「ネギま!」の仕事でゆうちゃんと一緒になる機会が激増した。
だけど二人の間に会話は無い。
いつか決着をつけないと・・・。アタシは「ある決断」を下した。

2006年9月10日の夜
「野中〜、元気してる〜。もういい加減にアタシのモノになっちゃいなよ。」
「ゆうちゃん・・・今週の土曜日、アタシの部屋に来て。」
「ついに覚悟を決めたね〜、野中。イベント前日に決着をつけようなんて・・・。
 じゃあイベント当日には二人の婚約発表とでもいきますか。」
「・・・とにかく土曜日、待ってるから。じゃあね。」
「覚悟してなよ。」

291 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:41:29 ID:ZoUPLvgF
2006年9月16日の夜
ピンポーン
「野中〜、来たよ〜。」
「入って。」
アタシは、ゆうちゃんを迎え入れた。
「アタシがさ〜、入るなり何かすると思った。」
「別に。」
「つれないな〜。」
アタシの目の前にいるゆうちゃんは約5ヶ月前に会った、あの時のゆうちゃんだった。
強気な発言。馴れ馴れしい態度。光を失った目。
いつも謙遜していて、よそよそしくて、だけど輝いている目をしたゆうちゃんはいない。
「で、話って何?」
「ゆうちゃん、いい加減に目を覚ましたら。」
「野中、頭でもおかしくなった?」
「今、アタシの目の前にいるのはアタシの知ってるゆうちゃんじゃない!」
「それは野中の勝手な思い込みだよ。」
ゆうちゃんは、そう言うと距離をぐっと縮めて、アタシを抱き寄せた。
「ダメだな野中はアタシを呼んでおいて、そんなに短いスカート履いてちゃ。
 アタシも今日はミニだから、すぐに戦闘態勢に持っていっちゃうよ。」
「やれるものならやってみて。」
「じゃあ、お言葉に甘えて。」
ゆうちゃんはアタシをベッドに連れ込んだ。

292 :2人のゆうちゃん:2006/07/27(木) 17:42:37 ID:ZoUPLvgF
「野中。カ〜ワイイ!」
「言いたい事はそれだけ?」
「フッ、口の悪い子にはお仕置きが必要ね。」
「お仕置きなん・・・うっ!」
「はあはあ・・・野中〜。」
マズイ!予想以上に攻撃を仕掛けてくるのが早かった。
「だ、ダメ〜、ゆうちゃん〜。」
「野中〜、暴れない、暴れない。」
そうやって、ゆうちゃんはアタシの服のボタンを引きちぎった。
「大丈夫、アタシは結構、優しい方だから。」
「ゆ、ゆうちゃん・・・。」
ゆうちゃんがアタシのスカートの中にゆっくりと手を突っ込んでくる。
「ん、あっ、あっ・・・。」
「我慢しない方がいいわよ〜・・・あら、もう濡れちゃってる〜。」
よし・・・これでOK!これで、いいんだ。
あたしは、ゆうちゃんに・・・
A.優しく話しかけた。
B.強気で話しかけた。

293 :「2人のゆうちゃん」の作者:2006/07/27(木) 17:50:59 ID:ZoUPLvgF
というわけで、ここまで見てくださった方、ありがとうございます。
最後に出て来た運命の選択肢。
物語の進行は、このスレを見てる皆様方にかかってきます。
2人が幸せになれるのかバッドエンドに直行するかは・・・。
AとB、どちらが多いかを数えて多かった方を投下いたします。
あいぽんにとってほしい行動を選んでください。
感想の後に「A」か「B」とつけていただくだけで結構です。
それでは見ている皆様、どうぞ協力をお願いいたします。
締め切りは"7月28日の午前0時"です。

294 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 18:03:15 ID:s7FZt+aS
>>293
GJ!!
長文お疲れ様です。
しかし、まさか分岐がくるとは思わなかった…。
抑圧による結果、こうなったのなら優しく語りかけることで
その抑圧から開放し、正気を取りm(ry
硬い石に硬い石をぶつけても反発するだけということで
「A.優しくお願いしますた」 に1票。

では、続きを首を長くして待ってます。

295 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 22:07:22 ID:sCB9Fhgs
>>185
今度の映画版は日本沈没しないし…浅野真澄が激怒していたらしいが。

296 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/27(木) 22:18:38 ID:XWB9PcMh
>>293
GJ!!&長文乙
なんか投票少ないけど、俺もAで

297 :「2人のゆうちゃん」の作者:2006/07/28(金) 00:02:23 ID:iDJeUtLx
投票ありがとうです。
ここのスレは進むのが遅いという事を考えれば
明日の昼ぐらいまでいってもよかったのですが・・・。
まあ>>294さん&>>296さんGJ!サンクスです。
では僅か2票VS0票ですがAパートを投下します。

298 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 00:06:04 ID:iDJeUtLx
Aパート
「ゆうちゃん、親友を汚して楽しい?」
「えっ!」
見る見るうちに、ゆうちゃんの顔色が変わる。
ゆうちゃんが、ずっとつぶやいていたのは、
アタシが親友である事、そして親友は汚しちゃいけないという事。
おそらく本物のゆうちゃんがアタシにしてはいけないと思っていた事なんだろう。
「・・・野中さん・・・。」
「・・・ゆ、ゆうちゃん!」
アタシは、ゆうちゃんに抱きついた。これで、ゆうちゃんは元に戻った。
アタシは、それを全く疑わなかった。
「ゆうちゃ〜ん。」
「野中さん・・・もう遅いんです。アタシは、もう・・・。」
「ゆ、ゆうちゃ・・・んっ!」
アタシは・・・ナイフで・・・お腹を・・・刺されていた。
「引っかかったわね〜、野中!アタシの弱点をついたつもりだったんだろうけどさ〜。」
「ぐっ、かはっ・・・ゆ、ゆうちゃん・・・。」
「大丈夫、アタシは野中を一人にしないから。」
ゆうちゃんはアタシのお腹に深く突き刺さっているナイフを抜き去った。
「野中、アタシは・・・死んでも野中と一緒、生まれ変わっても一緒、
 永遠に野中はアタシから逃げられない・・・じゃあ、行こっか。」
ゆうちゃんはアタシの部屋の窓を開けた。
「うそ、ゆう・・・ちゃ・・・やめ・・・。」
「野中、結婚式は天国でね。」
ゆうちゃんはアタシを抱きかかえると窓から身を投げた。

グシャッ!

299 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 00:07:06 ID:iDJeUtLx
2006年9月17日
イベント終了後
佐藤利奈「どうして藍ちゃんとゆうちゃんが来なかったんですか!」
かんち「その理由を教えてください!明らかに皆さん何か隠してますよ。」
うりょっち「もしかして、何かに巻き込まれたとか?」
藍のマネージャー「・・・・・。」
利奈「こんなんじゃファンの人は納得しませんよ。」
藍マネ「・・・実は昨日、野中の部屋の窓の下で・・・、野中と小林さんが死体で見つかったんです・・・。」
かんち「うそ・・・。」
うりょっち「そ、そんな・・・。」
藍マネ「野中は腹部をナイフで刺されてまして・・・
    そのナイフには小林さんの指紋しかついていなかったそうです・・・。
    警察は小林さんが野中を刺した後、まだ息のあった野中を抱きかかえ、窓から身を投げた。
    二人は即死だったそうです・・・。」
出演陣「・・・・・。」

アタシとゆうちゃんは最悪の結末を迎えてしまった。

終 バッドエンド

300 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 00:14:44 ID:7BFT5un2
>>297
あなたに最大の賛辞を贈ろう
















死ね

301 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 00:18:32 ID:584FSbSb
うん


















逝け

302 :「2人のゆうちゃん」の作者:2006/07/28(金) 00:20:15 ID:iDJeUtLx
>>300さん。
そう言いたくもなりますよね。
あんな結末じゃ・・・。
バッドエンドを投下するのは勇気がいりますね・・・。
おそらくこのスレ始まって以来のバッドエンドですから・・・。
・・・0時30分頃にBパートを投下します。

303 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 00:32:09 ID:iDJeUtLx
Bパート
「バカ!いい加減にしろ!」
バチーン!
「キャッ!」
ドサッ!
「何するの!野中!」
「ゆうちゃんのバカ!バカ!バカ!ゆうちゃんってば最低!」
「はあはあ、最低なんかじゃないわ。同意の上よ。」
「そう、なら分かった。ゆうちゃんが、そこまで言うなら・・・。」
「な、何よ?」
「ねえ?ゆうちゃんはアタシの事、どう思ってるの?」
「もちろん、野中の事は誰よりも愛してるさ。」
「本当に?」
「ああ、本当さ。」
アタシは、その言葉を聞くとゆうちゃんの方へ近寄っていった。
「野中、やっとアタシの気持ちに・・・キャッ!」
ベッドには押し倒されたゆうちゃん、ゆうちゃんを押さえ込んでいるのはアタシ。
「の、野中!どういう事!」
「あれあれ〜、話が違うな〜。ゆうちゃんはアタシの事を愛してるんだよね〜。
 だったら何されても嫌なわけないよね〜。」
「くっ!」
「じゃあ、始めよっか!」
「ちょ、ちょ・・・あっ!うっ!」
「ゆうちゃん、スレンダーの割には胸おっき〜ね〜。」
「あ、だ、ダ・・・メ・・・。」
「じゃあ、次は・・・。」

304 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 00:33:34 ID:iDJeUtLx
ブチブチッ!
「キャー!」
「はいはい、ゆうちゃん。怖がらない、怖がらない。さっき、ゆうちゃんがアタシにした事じゃない?」
「で、でも・・・。」
「じゃあ、次は・・・。」
「あ、あ、うっ!」
「ゆうちゃんって脚キレイだよね〜。それに・・・。」
「グッ!あ、あ、あ〜ん。」
「今度はアタシがゆうちゃんを濡らしてあげる。」
「イヤッ!」
「ダ〜メ!」
「あっ、あっ・・・あ〜ん。」
「あら?ゆうちゃんも割と早いんだね。」
「の、野中さん・・・。」
言った、確かに言った!今、確かに「野中さん」って。
これで終わらせる、ゆうちゃんを必ず元に戻してみせる!
「どう?大切な親友にカラダを汚されるのって?」
「・・・・・!」
明らかにゆうちゃんの顔は蒼ざめている。
ゆうちゃんが繰り返していた言葉。
『野中さんは親友。親友は汚しちゃいけない。』
その親友であるアタシに汚されたゆうちゃんは、どんな反応を示すのか。

305 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 00:34:23 ID:iDJeUtLx
「ゆうちゃん?早く答えを聞かせて?」
「それは・・・。」
アタシは、ゆうちゃんの背けた顔を両手で押さえ正面を向かせた。
「うっ・・・野中さん・・・ゴメンナサイ・・・。」
「・・・ゆうちゃん、こんな淫らな行為ってのは親友同士でするもんじゃない。
 本当に愛し合う恋人同士がやるものなんだよ。」
「・・・・・。」
「ゆうちゃん。ゆうちゃんはアタシの事、どう思ってるの?」
「その・・・。」
「はっきり言って!」
「わ、私、野中さんの事が好きで好きでしょうがないんです!
 それに夢の中で野中さんとそういう行為に及んでしまって、
 その、こんな自分はおかしいって思ったんです!
 大切な野中さんにあんな、あんな淫らな事するなんて私って最低だ。
 だから私は野中さんの事、本当は好きなのに、その気持ちを押さえ込んじゃったんです。」
「それで、その気持ちが暴走してアタシの事が大好きで仕方が無い、
 もう一人のゆうちゃんを生んじゃったってわけか・・・。
 自分の気持ちに嘘をつけば、つくほど、もう一人のゆうちゃんは暴走していく・・・。」
「おそらく・・・。」
「でも、もう心配いらないね。」
「えっ!」
「アタシも・・・ゆうちゃんの事・・・大好きだから。」

306 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 00:35:03 ID:iDJeUtLx
「の、野中さん?」
「もう親友同士でいるのは今日で終わり!
 今日からアタシとゆうちゃんは・・・恋人同士だから。」
「の、野中さ〜ん(泣)。」
「あ〜、ゆうちゃんってば泣かない、泣かない。」
ゆうちゃんは、やっと元に戻った。
それにアタシとゆうちゃんは恋人になった。
「ねえ、ゆうちゃん?」
「グスッ、グスッ、はい?」
ゴソゴソ
「ちょ、ちょっと野中さん!なんで全部脱いじゃうんですか!」
「ゆうちゃんも早く!」
「は、はい。」
全てを脱いだアタシとゆうちゃん。
「ゆ、ゆうちゃん。せっかく恋人同士になったんだからさ・・・ね?」
「・・・いいですよ。野中さんになら私のこのカラダ預けます。」
「じゃあ、ゆうちゃん。大人のキスしてみる?」
「・・・はい。」
「じゃあ、いくよ。」
その夜、アタシとゆうちゃんは一つになった。

307 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 00:36:35 ID:iDJeUtLx
2006年9月17日・朝
「ゆうちゃん、ゆうちゃん!」
「・・・あ、おはようございます。野中さん。」
結局、アタシもゆうちゃんも、あのキスの後・・・
エッチして・・・イッちゃって、そのまま疲れ果てて眠っちゃったみたい・・・。
「一緒にシャワー浴びる?」
「・・・はい。」

ゆうサイド
野中さんとのシャワー、何だか恥ずかしかった。
「あ、洋服・・・。」
「あちゃー!ごめん、ゆうちゃん。昨日・・・。」
「・・・ボタン全部取れちゃってる。」
「アタシの着るってなってもサイズが・・・。」
「着ます!」
「・・・大丈夫かな〜。」
結果、全然大丈夫じゃなかった。
だけど、しょうがない。
「じゃ、ゆうちゃん行こっか!」
野中さんが私の手をギュッと握った。
「はい。」
「でも、その前に・・・ゆうちゃん、ちょっとかがんで?」
「はい、こ、こうですか?」

308 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 00:38:06 ID:iDJeUtLx
チュッ!
「・・・?」
「お目覚めとお出かけのキッスだよ!」
「・・・あ、はい・・・。」
「ゆうちゃん、顔真っ赤〜!」
「だ、だって・・・。」
「恋人同士なんだから照れない、照れない。」
「で、でも・・・。」
「だったら昨日の夜にした事の方が・・・。」
「わー!それはダメです!」
「あっ、遅刻しちゃう!早く行こっ!」
「もう、野中さんってば〜。」
今朝は、凄く幸せな気分です。
こんなに清々しい朝を迎えたのは本当に久しぶりです。
それは心から愛する人が朝まで、そして朝からそばにいてくれたからでしょうか。
野中さん。
私は、どんな事があっても野中さんを愛し続けます。
だって、それが私の唯一の望みなんですから。

309 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 00:39:01 ID:iDJeUtLx
あいぽんサイド
「ねえ、ゆうちゃん。」
「はい。」
「手〜つなご!」
「・・・はい。」
ゆうちゃんの心からの笑顔、久しぶりに見た。
「ゆうちゃ〜ん?」
「何ですか?」
「今日のイベントで交際発表でもしちゃおっか〜。」
「そ、それはダメです!」
「冗談だよ〜、交際発表なんてしないよ〜。婚約発表ならするけど。」
「の、野中さんってば〜!」
ポカスカ、ポカスカ!
「ゆうちゃん、ごめんよ〜。」
アタシとゆうちゃんの間には色々あったけど、もう済んだ事。
これからアタシはゆうちゃんと一緒に歩いて行く。
「そう言えばさ、アタシ、ゆうちゃんに愛してるって言ったけど。
 ゆうちゃんは、どういう風にこの言葉理解してる?」
「それは言葉のとおり・・・。」
「分かってないな〜、ゆうちゃんは〜。」
「じゃ、じゃあ、どういう意味なんですか?」
「アタシが、ゆうちゃんに愛してるって言ったのは、
 ずっと永遠に、ゆうちゃんの事を愛し続けるって意味で言ったの。」
「・・・野中さ〜ん!」

310 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 00:40:12 ID:iDJeUtLx
ギュッ!
「ちょ、ちょっと、ゆうちゃん!みんなが見てるよ!」
「構いません!野中さんの言葉が嬉しくて、私、私・・・。」
あ〜あ、ゆうちゃんには朝からちょっと刺激的過ぎたかな?
結局、イベントでもアタシとゆうちゃんはベタベタしてたから、
共演してた人たちに色々冷やかされたけど・・・まっ、いいか!
・・・ゆうちゃん。
アタシにゆうちゃんは一人で十分。
もう思い悩んで自分を二人にしないで。
それに、これから色々あるかもしれないけど、ずっと一緒に歩いて行こう!
だってアタシ達は親友を越えた・・・恋人同士なんだから!

完 グッドエンド

311 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 00:50:13 ID:BKEF7YI+
>>302
先生ッ!
>>「ゆうちゃん、親友を汚して楽しい?」
これが優しいんですかぃ!?(´Д`;)メッチャヘヴィダロ…

312 :2人のゆうちゃん:2006/07/28(金) 01:00:38 ID:iDJeUtLx
投下終了!
分岐ネタはグッドorノーマルぐらいにしておかないと・・・。
このSSは実際にあったイベントと、これからあるイベントを舞台にしています。
この2人が殿堂入りするぐらいのカップルになってくれる事を願っております。
次に投下する時は、
tiara、あいまい、さくにゃん×りえりえ、ほちゃ×りえりえ、ほちゃ×きまどん。
を予定しております。
>>311さん。僕の作品はどうしても「あまあま」よりも、ハードでヘヴィになってしまいます。
(例.沙苗×麻美子SS)
今、僕の頭の中にある「あいまい」は、かなりハードな作品なので・・・。

313 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 01:10:37 ID:xO7krDgo
ムード・スウィングスよりボイス・オブ・リーズンか。
しかし、バッドEDはバッドになりすぎな気はする。これじゃ初期KORNだ。
なんでも加減ものだぜ?

314 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 01:14:46 ID:BKEF7YI+
>>312
ううむ、了解。
次からは貴公のSSは通常の3割増しで
ハードでヘヴィということを念頭において読むことにするよ。
まぁ、まさかここで人死にが出るとは夢にも思わんかったが。
兎に角、長文乙でした。
次回作は覚悟して待ってるよ!

315 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 01:41:05 ID:iDJeUtLx
>>313さん。
ムード・スウィングスよりボイス・オブ・リーズンか。

kwsk!

316 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 02:13:50 ID:xO7krDgo
分かるわけのない例え。正直すまん。

ハーレム・スキャーレムっていうハードロックバンドのアルバム名で。
2ndのムード・スウィングスはメロディアスな感じだったのに対し、
3rdのボイス・オブ・リーズンでいきなりダーク&へヴィな作風に突入(個人的には好きだが)。
あんまり受けなかったらしく、反動からか次からはポップな作風に変更してる。

ケタ違いにスレ違いなため死んできます。

317 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 03:06:30 ID:iDJeUtLx
>>316
なるほど、そういう意味ですか・・・。

今、僕の頭の中にある「あいまい」は、
かなり壮大なモノになっていて二人の末路が、そういう路線に・・・。

318 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 04:29:29 ID:5cVIG6dW
ヘヴィとか以前に読み辛いのは俺だけか?
俺自身がこの書き方に慣れていかなきゃ駄目って事か?

319 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 04:55:37 ID:btSe6RFA
え〜、都合で、最後のSS投稿です。やっぱり愛×麻衣。
これまでどうも有り難うございました。

320 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 04:56:33 ID:btSe6RFA

「愛ちゃん? 来週の○日、開いてる?」
ある日の、麻衣ちゃんからの突然の電話。
「開けてあるけど、その日って、確か、打ち上げが入る予定だったんじゃ?」
そう答える私に、麻衣ちゃんは、
「あれ? 変ね。後ろにずれたの聞いてない? まぁいいけど、その日、一日、
開けといてね。」

一体なんだろうと思って、今日、朝から待ってたら、かなり気合入れてメイク
した感じの麻衣ちゃんが迎えに来て、私は外に連れ出された。

どこへ? って、何回聞いても、「いいから、行こ?」としか答えてくれない
麻衣ちゃん。
でも、いいんだ。街に溢れる恋人たちのように、寄り添って、歩幅を合わせて。
久し振りの、お外でデート。

麻衣ちゃんの横を歩ける幸せを噛み締めながら、って、ちょっとオーバーかな?
でも、この見下ろし気味に時々様子を伺ってくれる笑顔は、私だけのもの。
夏の日差しとどっちが眩しいだろう、なんて恥ずかしいセリフを考えながら、
駅前の方に向かって、アベックがたむろする公園を通り過ぎる。

私たち、見た目はちょっと違うかもしれないけれど。
私、自分の気持ちに自信あるよ。
麻衣ちゃんに残らず届けたい、好きっていう真っ直ぐな気持ち。
麻衣ちゃんから貰う全てのものが、優しく、暖かく思える気持ち。
周りのカップルにも、誰にも、負けてるとは思わない。

321 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 04:58:41 ID:btSe6RFA

「じゃ、愛ちゃん、ここでちょっと待っててね。」
ここが目的地? ・・・大きなホテル? ・・・か何かの宴会場かな?

クロークから奥に入って行くに麻衣ちゃんを見送っていると、近付いて来た
従業員らしい女性から「清水様でいらっしゃいますか」と声をかけられて、
はい、って返事すると、「ではこちらに」と、控室らしい小部屋に通された。

「それでは、新婦はこちらにお着替えに」
・・・? 今、なんか、あり得ない言葉を聞いたよ?
え?え?え〜〜?
混乱してる内に、いきなり服を脱がされ始めている私。
しかも、「こちら」って、それって、どう見てもウェディングドレス。
・・・一体何の冗談なの?

コンコン!
ノックと共にドアが開いて入って来たのは麻衣ちゃん。
・・・確かに、麻衣ちゃんなんだけど。
「なんでタキシードなの?」

「良かった、間に合った。あ、あたしやります。」
答えずに、そう言って、私の着付けを替わろうとする麻衣ちゃん。

・・・これは何を聞いても絶対に答えてくれない顔だ。

322 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 04:59:38 ID:btSe6RFA

まるでお泊りした次の朝みたいに、ニコニコして私をいじる麻衣ちゃん。
パニエを穿かせ、真っ白なドレスに腕を通させ、背中に回ってはジッパーを
上げて、手伝ってくれる女の人と二人で、それは手際よく。

最後に、少しうつむく私に、レースのヴェールをかけてくれる。
「うん。・・・愛ちゃん。ホントにキレイ。」

可愛い、とは、いつも言われてるけど。
いや、それはそれで、一般的には普通じゃないのかもしれないけど。
真正面からそんな事を言われると、頬が赤く、熱くなる。

「・・・コホン。確か、そちら様もメイクが・・・。」
自然に見つめ合っていた私たちに、遠慮がちに声がかかって。
「あ、そうだった。じゃ、後でね。」って言って部屋を出て行く麻衣ちゃん。
純白のドレスを着せられた私と、ホテルの制服姿の女性だけが残される。

「本当に綺麗でいらっしゃますよ。」
「そんな・・・私なんて。」
「私も、当ホテル内の式場に長く勤めておりますが、お相手となられます方に
本当にウェディングドレスを着せてもらった幸せな方は、お嫁さまお一人しか
存じませんよ。」って笑う、ホテルの人。

麻衣ちゃん・・・。

でもお嫁さま、って何?・・・私の事? 一体、今から何をさせられるの?

323 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 05:00:37 ID:btSe6RFA

十分後。メイクしてもらった後、一人でいた部屋に、麻衣ちゃんが入って来た。
「愛ちゃ〜ん、怒ってる?」
「だって! ・・・何も言ってくれないもん。」
「あはは。いや、まぁ、これはそういうサプライズ。これから、ちょっとした
イベントがあるんだけど、私に合わせてくれればいいから。」

「うん・・・。だけど・・・何でタキシードなの、麻衣ちゃん?」
「似合わない?」
「いや・・・恐いぐらい・・・じゃ、なくって!」
「じゃ、いいじゃん。」
「良くない! 私、脱ぐから、麻衣ちゃんがドレス着ればいいよ。」

なんかムキになってるけど、私。

「・・・愛ちゃんはウェディングドレス着たくなかった?」
「私は・・・縁が無い、って思ってて。でも、麻衣ちゃんが着せてくれたのが、
泣きたくなるほど嬉しい・・・。夢みたい。」
「私も、着たくない訳じゃないの。でも、今は、愛ちゃんに着せたい、の方が、
ちょっと勝ってる感じかな。」
「いいの? なんか、私だけが幸せな感じで、申し訳ない・・・」

324 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 05:01:17 ID:btSe6RFA

今度は、麻衣ちゃんがムキになった。
「愛ちゃん! 私、不幸せに見える? この前の、自衛官の制服着た時の写真、
待ち受けにするって絶賛してくれたじゃない? ホントに嬉しかったんだよ。
こういう格好も似合うね、カワイイって、言ってくれて。」
「・・・どうしたの?」
「ごめん・・・いや、コンプレックスってあるじゃない? 誰に似てるとかね。
でも、愛ちゃんがそう言ってくれて。愛ちゃんの好みに合っている自分、って
思うとね、こういうイメージも結構好きになってくるの、私。」
「うん。本当にカッコカワイイよ、麻衣ちゃん。待ち受けは変えた所だから、
壁紙にするよ。」
「それは勘弁して。自分の顔が出てくるパソコンって、恐くない?」

笑い合う私たちの間に、ここで、ノックと「お時間です」の声。
「行こう?」
そう言って、私を椅子から立ち上がらせたあと、肘をちょっとだけ曲げた腕を
横に差し出す仕草をする麻衣ちゃん。
私はいつものように、そこにぶら下がるように腕を回す。

麻衣ちゃんは可愛い女の子だけど、私の前では完璧な彼氏になってくれる。
いや、本当のところは、彼氏ってどんなものか実感がないけど、みんなの言う
「彼」のイメージは、私の中ではどうしても麻衣ちゃんに結びついてしまう。

優しくて、頼りになり、甘えさせてくれ、抱きしめてくれる、とても素敵な人。
今だって、私の前にさりげなく腕を差し出してくれるのが、たまらなく嬉しい。
それでいて、とってもキレイで、とってもカワイイの。
こんな人、きっと二人といない。絶対に離れない。

325 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 05:02:13 ID:btSe6RFA

合図と共に、ウェディングマーチが響き渡るホールの中に導かれた私たち。
事情の呑み込めていない私の手を引きながら進み始める、麻衣ちゃんの横で、
薄暗い照明のホールの中をスポットライトを受けてヴァージンロードを歩く。

何か、結婚式と披露宴がごっちゃになった、変な式次第だけど、麻衣ちゃんは
イベントとか言ってたよね。

だけど、私、こんなこと、できるとは思ってなかった。
それも、大好きな麻衣ちゃんと。自然と涙がこぼれそうになる。

間髪を入れず、すぐ横から現れたハンカチが、優しく私の涙を拭う。
そうだね、これはいつも、麻衣ちゃんの役目だったよね。
見上げる私を包み込む、大好きな人の微笑は、今日も変らずに優しい。

再び歩き始めた私たちに、周囲から賞賛の声が。
「愛ちゃん綺麗・・・本当に綺麗・・・麻衣、カッコ良過ぎ・・・お似合いよ
・・・二人ともカワイイ・・・高見沢はまりすぎ・・・」
暗いし、私には誰の声だったのか解らなかったけど、麻衣ちゃんには解るのか、
あっかんべ〜も交えながら、ゆっくりと進み続ける。

「愛ちゃん、ここでストップ。で、振り向いて」
麻衣ちゃんに言われるままに動くと、急にスポットライトが消えて、真っ暗に。

326 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 05:03:03 ID:btSe6RFA

一旦止まっていたパイプオルガンが結婚行進曲を奏で始めるのと共に、数秒で
再度スポットライトが灯る。
ただ、照らされているのは私たちじゃなくて、私たちと同じ扉から入って来た
もう一組のカップル。・・・未祐ちゃん? と・・・え? なっちゃん?

真っ白なウェディングドレスを着ている松来未祐ちゃんに引きずられるように、
お揃いのドレスを着た桑谷夏子ちゃんが歩いて来る。

私たちと少しだけ離れた並ぶ位置で、二人も立ち止まり、向きを変え、そして
やっぱり暗転。


「それでは、司会は私、森永たまちが務めさせて頂きますが、会場の皆さんで
飛び入りされたい方は・・・どうですか、カリスマ。生天目さん?」
「あたし? いやいやいや、今日は女房も愛人も来てませんしね。」
「はいはい〜! 私も麻衣ちゃんと・・・え、何、羽衣ちゃん」
「駄目です!さくにゃんは私とお友達から始めて下さい」

「・・・いらっしゃいませんね。
それでは、ただ今より、アニメ『ストロベリー・パニック』アフレコ終了記念、
打ち上げ、こと、聖アストラエア合同結婚式を執り行います。一同、拍手!」

・・・何なの、これ。麻衣ちゃん?

327 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 05:03:49 ID:btSe6RFA

「では。松来さん、桑谷さん、その健やかなるときも、病めるときも、・・・
・・・真心を尽くすことを誓いますか。」

「はい、三ヶ月間、誓います。」
「待てよ未祐、三日だけなら、って言ったのに」
「えぇ〜。なっちゃんの意地悪ぅ」

「・・・誓いますか?」
「はい、三週間」
「三日だ、三日」

「では、誓いの口づけを・・・」
「ま、待て、松来、みんなが見て・・・あ」
「なっちゃん・・・ちゅ」
「う・・・ん・・・」

わぁ・・・。
知らなかった。未祐ちゃんとなっちゃんって、なんだかんだ言いながら、結構
仲良しだったんだね。
「麻衣ちゃんは知ってた?」
「いや・・・びっくり。」

「只今の記録、8秒。・・・それでは、中原さん、清水さん。」
場内をどっと沸かせる、たまちさんの司会に呼ばれた私たち。

328 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 05:04:48 ID:btSe6RFA

「聴くだけ野暮だとは思いますが・・・その健やかなるときも、病めるときも、
喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、
これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを
誓いますか。」

そんな事なら。私たちは、もうずっと前に。
いつまでも一緒にいようね、って。

「誓います。ずっと、いつまでも。」台詞みたいに声を重ねる私たち。

「愛ちゃん・・・幸せ?」
タキシードも凛々しい麻衣ちゃんが、特上の笑顔で問いかけてくる。

「幸せ。でも、もっと。・・・麻痺するくらい幸せになりたい」
「あ、愛ちゃん。それは・・・もういいじゃない。」
照れている麻衣ちゃん。
それは、ラジオでも言った事があるけど、もともとは私たちの間で過去に出た
ピロートークみたいな言葉そのもの。

「それでは、中原プロ、清水プロ、誓いの口づけを。」

たまちさん!・・・あのね・・・私たちはね。その。
「あたしたち、プロって訳じゃ・・・」
「いやいや、ご謙遜を。では、目標は60秒。どうぞ」

329 : ◆KE2pAIxMAI :2006/07/28(金) 05:06:18 ID:btSe6RFA

「麻衣ちゃん。ホントに一分もするの?」
軽く抱き合いながら、ひそひそ話をする私たち。
「なんだか、それも癪だしぃ。誰かが止めるまでずっとしちゃおうか。」
「えぇ〜。でも、ちょっといいかも。」

「なんか、おかしいね、私たち」
「うん。そう思うよ。」
って言いながら。

「麻衣ちゃん大好き」「私もよ」って、短く目で語り合い、唇を寄せていく。

ちゅ・・・。
私、麻衣ちゃんとのキスが好き。
ぎゅっと抱き締められている時と同じように、胸や顔が熱くなってくるのに、
どこかすごく安心出来て、落ち着ける私がいる。
と思えば、心臓のドキドキや、頭の中に響く同じような衝撃が感じられたり。
麻衣ちゃんは、本当にいろんなものを私に与えてくれる、かけがえのないひと。

「90秒経過。この様子は、ストロベリーパニックDVD最終巻の映像特典に
収録されます。」
そんなアナウンスと、ひゅーひゅーって野次もたくさん飛んだみたいだけど。

それでも離れない私たちは。

きっと、麻痺するくらい、幸せを感じ合っているの。

あい×まい劇場 〜麻痺するくらい幸せ〜 Fin

330 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 07:28:45 ID:jg+j/7aq
>>329
いいなこれ、やってほしいな
  実現することを願って止まないですね、私としては
  この間のストパニラジオの雰囲気と、ストパニDVD SPeditionの映像
  特典の雰囲気がうまく融合している感じで、 
  うん、萌えさせていただきました、
  GJ  ご馳走様でした。

331 :【生天目仁美 ホントのところ】1:2006/07/28(金) 18:30:18 ID:Lw5ZCAxj
ある日のこと。

渡辺明乃「なばはさぁ、結局だれが本命なの?」
生天目仁美「え〜?みんな大好き〜」
渡辺「・・・そんなこといってると、だれもかまってくれなくなるよ〜」
なば「そんなことないよ!!」
渡辺「いや、ホントだって。ボクが確かめてあげるよ!」


数時間後。

渡辺「・・・というわけで、数名の皆さんに集まっていただいたわけですが。」
伊藤静「・・・話が見えないんだけど?」
能登麻美子「えっと・・・ようするになばをどう思ってるかってこと?」
小清水亜美「うん・・・」
渡辺「ちなみになばには発言権はありません。」
なば「 Σ(゚Д゚)」
渡辺「そこで黙っててください。」


332 :【生天目仁美 ホントのところ】2:2006/07/28(金) 18:30:49 ID:Lw5ZCAxj
証言1 小清水亜美

小清水「なばとは、同じ仕事になることが多いんだけど・・・どの現場でも必ず誰かといちゃついてて。」
渡辺「うんうん」
小清水「最近は一緒にラジオもやってましてね。まぁ隣に座ったりしてるんですよ、2人の収録なのに。」
なば「それは一緒に・・・」
渡辺「静ちゃん、それ押さえといて」
伊藤「え、やだ。めんどう」
なば「Σ(゚Д゚)」
小清水「それで、最近色目とか使ってくるんですよ。やたら触ってくるし。」
能登「うわ・・・」
伊藤「最低・・・」
小清水「なんかね、いろんな現場を見てると、私遊ばれてるのかな とか思うんですよ」
渡辺「ほぉ・・・。じゃぁ、なばのことはどう思ってますか?」
小清水「仕事仲間以上の何者でもありません」
渡辺「はい、ありがとうございました」


小清水「じゃぁ私は仕事があるんでこの辺で。」

小清水、退出。

333 :【生天目仁美 ホントのところ】3:2006/07/28(金) 18:31:54 ID:Lw5ZCAxj
証言2 能登麻美子

渡辺「次はまーたんです。」
能登「はい、能登麻美子です。」
伊藤「麻美子、好き勝手いっちゃっていいよ。」
能登「うん、大丈夫静ちゃん。」
渡辺「ではよろしくお願いします」
能登「ご存知のように、私はなばと仲良くしてもらってるんですが。」
渡辺「でもまーたんは渡しません」
伊藤「明乃っち、うるさい」
能登「ラジオとかメールとかでももうウザいくらいに私への愛を表現してくれてるんで、うれしいといえばうれしいんですよ。」
なば「まみこぉ〜、愛してるよ〜」
能登「でもやっぱりそこまでいわれると重たいっていうかウザイっていうか。正直面倒なんですよね、なば。」
なば「Σ(゚Д゚)」
能登「それに私には、綾ちゃんがいるし・・・」
渡辺「えっ!?」
伊藤「それについて詳しく聞かせてもらおうかな。」
渡辺「それはまた次の機会に。」
伊藤「じゃぁ後で麻美子集合。」
渡辺「それで、まーたん、なばについては?」
能登「すごく迷惑な仕事仲間です。」
渡辺「ありがとうございました」




なば「(ショックで放心状態)」

334 :【生天目仁美 ホントのところ】4:2006/07/28(金) 18:32:38 ID:Lw5ZCAxj
証言3 伊藤静

渡辺「次は、なばの古女房と名高い伊藤静さんです」
能登「でもまぁ静ちゃんはなばの全てを知ってるからね」
伊藤「そこ、誤解される発言しない。」
渡辺「それではどうぞ」
伊藤「散々古女房とか言われてて、まぁ事務所も一緒ですし、仕方ないんですがね。」
渡辺「ボクもてっきり付き合ってると思ってました。」
伊藤「結構そういう誤解とかされるから、アタシ的には嫌なんですよ。勿論、好きですよ、仁美は。」
なば「静ぁ・・・」
伊藤「でも、散々浮気されてて、どう考えてもアタシは都合のいい女扱いなんですよ。アタシは」
能登「そうなの!?」
伊藤「所詮アタシはその程度ですよ。名ばかりの古女房です。」
渡辺「じゃぁ、なばについては?」
伊藤「仁美が都合のいい人と思ってるようなんで、アタシもそういう扱いにします。付き合ってる人いるし。」
能登「そうなの〜!?」
渡辺「初耳!」
なば「私もしらないんですが…?」
伊藤「いってなかったっけ?」
能登「きいてないよ!」
伊藤「To Heart2で共演したゆりしーと付き合ってるから、アタシ。」

335 :【生天目仁美 ホントのところ】5:2006/07/28(金) 18:33:24 ID:Lw5ZCAxj
渡辺「爆弾発言聞けたところで、まぁなばの発言権を復活させようと思うんですが。」
伊藤「既に発言してるけどね」
なば「・・・うそだぁ・・・」
能登「あれ、なんかショック受けてない?」
なば「嘘だよね・・・これは悪い夢だよ・・・静も麻美子も・・・そんなの嘘に決まってる・・・」
渡辺「まぁなばの精神がこわれちゃったみたいなんで、今日は解散ということで」
伊藤「どうするの?これ・・・」
渡辺「放置します。」
伊藤「じゃぁ、麻美子の話でも聞いてみようかね。」
渡辺「場所変えて、飲みなおしながら。」
伊藤「あ、じゃぁゆりしー呼んでもいい?」
能登「綾ちゃんも・・・呼んでいいかな?」
渡辺「どうぞ〜。」

なば以外退席


なば「嘘だ・・・」



それでも結局学習しない生天目仁美でした。


おわり

336 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 18:34:35 ID:Lw5ZCAxj
以上、失礼しました〜

337 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 18:55:24 ID:etQ+jkp5
>>336
GJ!

338 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/28(金) 23:20:55 ID:mLy5b8Mp
>>336

正直なばじゃなきゃ笑えないわw

339 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/29(土) 03:57:48 ID:4LZ/AF02
GJ!GJ!

340 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/29(土) 07:12:34 ID:cZQzou8b
>>338
確かに(_,''' ▽ '')とかだと・・・シャレにならんw

341 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/30(日) 15:33:01 ID:oY9dT2nG
さくにゃん×りえりえ完成・・・。
では投下!

342 :イタズラさくにゃん:2006/07/30(日) 15:34:34 ID:oY9dT2nG
ある夜の野川さくらの部屋
野川さくら「理恵ちゃ〜ん!」
田中理恵「何〜さくらちゃ・・・ん、って〜、そ、そのカッコ〜!」
さくにゃん「にゃ〜ん、御主人様〜。さくにゃんで〜す!」
りえりえ「ど、どうしたの、それ・・・。」
さく「沙苗ちゃん直伝の技で〜す。」
りえ「沙苗ちゃんって小林沙苗ちゃん?」
「うん。沙苗ちゃんがね去年のクリスマスに能登麻美子ちゃんに、このネコグッズ着けさせて『能登ネコ』ってやらせたったんだって。」
「の、能登・・・ネコ。」
「そう!だから私はさくにゃんで〜す。にゃ〜ん、御主人様〜。」
(あ、でも・・・。)→「さくにゃん、かわいいー!」
「にゃ〜ん!」→(チャンス!)
「さくら・・・ちゃ・・・ん・・・。」
私はネコ手を理恵ちゃんのミニスカの中に潜り込ませた。
「にゃ〜ん♪」
「さ、さくらちゃん、ちょっと・・・ダメ・・・。」
「にゃ〜ん?」
「だ、だから・・・感じちゃう・・・から・・・。」
「さくにゃん、ネコさんだから意味が分かんにゃ〜い。」
「あ、あ・・・ダ・・・メ。」
「にゃ〜ん。」→(クックックッ・・・もう、少し。)
「うっ!あーーーん!」
「よし!」
パタン!
「はあ、はあ・・・。」→(さくら・・・ちゃん・・・。)
理恵ちゃんの顔は完全に上気している。
「にゃ〜ん、御主人様〜。こんな所で寝てると風邪をひいちゃうにゃん。早くベッドまで行くにゃん♪」
「う、うん・・・。」
私は肩を貸して理恵ちゃんをベッドまで運んだ。
理恵ちゃんはベッドに横になっても興奮が収まらない。
「はあはあ・・・。」→(さ、さくらちゃんってば大胆・・・。)
「フフフ・・・。あんまり、ハアハア言ってると、さくにゃんが、おいしく頂いちゃうにゃ〜ん。」

343 :イタズラさくにゃん:2006/07/30(日) 15:35:22 ID:oY9dT2nG
私はネコ手を外すと理恵ちゃんの服を脱がしにかかった。
「さ、さくら・・・ちゃん・・・。」
理恵ちゃんに抵抗は全く見られない。
どうやら次のステップに進むのを待っているようだ。
「これで最後・・・っと。」
「う、うぐっ・・・。」
私はもう一度ネコ手をはめ、それで理恵ちゃんのカラダを撫で回した。
「あ、あんっ!」
「気持ちいいかにゃ〜、毛や肉球で撫でられて・・・にゃん?
 御主人様〜、こんな所がガチガチだにゃ〜ん。」
理恵ちゃんの右乳首を口の中でもて遊びながら左はネコ手で弄り回す。
「はあ、はあ・・・うっ、いやっ・・・。」
「じゃあ、そろそろ・・・。」
私はネコグッズを全て外し、着ていたパジャマも下着も脱ぎ捨てた。
「御主人様の為に最後は人間のカッコで・・・相手し・て・あ・げ・る。」
「さくら・・・うっ。」
理恵ちゃんとの大人のキッス。
理恵ちゃんは、私の舌の侵入をすんなり許してくれた。
ああ、理恵ちゃんの唇・・・おいしい。
「舞-乙HiME」では随分とサディスティックな役だったけど、
本当の姿は今、私に好き放題されて「はあはあ」言ってる、この姿。
理恵ちゃんが私の前でだけ見せる「ドM」の姿。

344 :イタズラさくにゃん:2006/07/30(日) 15:40:32 ID:oY9dT2nG
「さ、さくらちゃん、そこは・・・ダメ!」
「理恵ちゃんが、そんなに言うならやめるね!」
「えっ!」
「だってイヤなんでしょ。」
「い、イヤじゃないです・・・。」
「じゃあ・・・それ!」
「あーっ!」
「本当は嬉しいんじゃな〜い!」
本当に理恵ちゃんは焦らし甲斐がある。
「さあ、理恵ちゃん。一緒に気持ち良くなろっ!」
「う、うん。」
このフィナーレの時ばかりは理恵ちゃんも攻めに転じる事が出来るんだけど・・・。
「ああーん!さくらちゃーん、もっとーーー!」
「あんまり・・・大きな声は・・・出さないでね〜。」
これだもん・・・。
私は、あんまり「S」じゃないけど理恵ちゃんが「ドM」だから
結果的に私が「ドS」にならざるを得ない・・・でも「S」って結構、楽しいけどね!
「理恵ちゃん、理恵ちゃ〜ん!」
「さくらちゃん、さくらちゃ〜ん!」
パタリ!

345 :イタズラさくにゃん:2006/07/30(日) 15:41:43 ID:oY9dT2nG
翌朝・・・
「・・・ちゃん・・・理恵ちゃんってばー!」
「・・・んん?」
「もう朝だよ!」
「う〜ん、もうちょっと・・・。」
「ほら、起きて。起きて!」
「う〜ん・・・。」
「じゃあ私は仕事があるから、もう行くけど・・・。」
「・・・ス。」
「えっ!」
「もう行くんなら、お出かけのキスしてほしいな。」
「も〜、理恵ちゃんのワガママ〜。」
チューーーー、ペロペロ・・・。
「じゃあ、行って来るね。理恵ちゃんも今日、午後から頑張って!」
バタン!
「あ〜、さくらちゃん・・・午後から?あ〜、午後から・・・か・・・。」

「RAY THE ANIMETION」アフレコ現場・・・
宮崎羽衣「さくにゃん、今日は何だかいつもよりお肌がスベスベですね〜。」
さくにゃん「うん、昨日、色々と美容にいい運動したから。」
ういうい「え〜、ういういにも教えてくださいよ〜。」
さくにゃん「う〜ん、一人で出来るものじゃないからな〜。」
ういうい「え?」

まあ、これが私と理恵ちゃんの関係。
ファンのみんなゴメンネ!
理恵ちゃんの全ては、さくにゃんだけのモノだから!

346 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/30(日) 15:44:06 ID:oY9dT2nG
投下終了!
・・・他の作品。
tiara、あいまい(2作品)、ほちゃ×りえりえ(2作品)、ほちゃ×きまどん。
・・・気が向いたら投下します。
ではサッ!

347 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/30(日) 15:51:34 ID:PnTB5AxA
>>346
けっこう数投下してるんだし、そろそろトリップつけたら?
>>1にも書いてあるだろ?

348 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/30(日) 20:11:59 ID:LqnWE9PK
>>346はたぶん前スレ立てたやつだと勝手に思ってたんだが…
違っててもそうでもトリップはつけてほしいな。

349 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/30(日) 20:39:56 ID:BaVNCrpM
たしかに鳥あったほうが嬉しいな。
保管庫作ってる立場からしても。


350 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/31(月) 02:23:18 ID:T+KE/DRc
>>347
前スレを立てたのは自分じゃありません・・・。
トリップのつけかたが分からない以前にトリップって何ですか?

351 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/31(月) 02:43:43 ID:zq30TGEK
>>350
ttp://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient-ff&ie=UTF-8&rls=GGGL,GGGL:2006-18,GGGL:ja&q=%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97
まず聞く前にググれ。ここは21禁だ、子供じゃないだろ?

352 :名無しさん@秘密の花園:2006/07/31(月) 03:19:42 ID:T+KE/DRc
>>351
サンクス。ご迷惑をおかけしました。

353 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/02(水) 22:26:39 ID:9igyuTxB
>>338
みゆみゆは日常茶飯事

354 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/02(水) 23:02:15 ID:mLfSyaXP
>>247 >>275
いつでもいいので降臨してください

355 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/03(木) 00:16:12 ID:OW1ARFpi
リアルではほとんど絡みがないのに
何故か最近俺の中に千葉紗×能登というカップリングが誕生しつつある

何故だ…

356 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/03(木) 03:05:13 ID:pWE4tt9G
>>355
俺のなかでは完璧に出来上がってるぞ、そのカップリング。


いいよな。

357 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/03(木) 13:02:16 ID:xs++cKiu
>>355-356
さあ君たちの脳内をぶちまけるんだ

358 :355:2006/08/03(木) 23:07:24 ID:OW1ARFpi
>357
いや単にこの2人がイチャイチャしてたら絵になるかな、って漠然と考えただけだから…

2人とも正パートナーがいるから一晩限りの関係になりそうだし。

359 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/03(木) 23:58:27 ID:Tz4uGcOF
綾ちゃんアメリカ行っちゃうしな。
鬼の居ぬ間に・・・。

360 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/04(金) 12:14:54 ID:7z8Qs5xm
>359
kwsk

361 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/04(金) 20:41:16 ID:za44rb6E
アメリカのオタコンか何かでゲストとして呼ばれてるんでなかったっけ?
「オー、マホロ!」「アオイナデシコ!」「イッツスクェア!」とかコールされるわけだ。

362 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/04(金) 23:29:44 ID:N1VhHjxb
>イッツスクェア!
そんな事を言うバカは日本のヒッキーだけ。

363 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/05(土) 02:34:48 ID:VHa+70CA
あたしだけを見てくれなくてもいい。
忘れられない人がいてもいい。
でも、二人でいる時だけは、全てを捨てて欲しいの。
あたしをひとりにはしないで。
あたしの手を放したりしないでよ。
ねえ、静…。
そう思うあたしは、我が儘ですか?



静から「会いたい」と電話をもらったのは数時間前。
けれどその時点ではまだ仕事が残っていたあたしは、
仕事が終われば静の部屋に行くと約束するしかなかった。
本当は、今すぐにでも飛んで行きたい。
早く会いたい。
そんな気持ちを必死で抑えながら、あたしは何とか仕事を終えることができた。

364 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/05(土) 02:40:16 ID:VHa+70CA
静の部屋に着いた時には、日は既に沈みかけていた。
静、もう夕飯食べたかな。
そんな事を考えながら、指先で軽くインターホンを鳴らす。
この僅かな間さえも今はもどかしい。
早く静の顔を見せて。
声を聞かせて。
そう願った次の瞬間、扉が開いた。
「待ってたよ佳奈。ほら、入って」
あたしの鼓膜を震わす静の声。やわらかい静の笑顔。
あたしの好きな静だ。
「静…」
一見いつもの静と変わらない。
けれど、その中にあたしは、何か翳のようなものを感じた。

「また飲んでたの?」「いいじゃん、佳奈も呑もうよ」
今日は呑まないって決めていたのに。
きっぱり断ることができず、あたしは床に腰を下ろし、結局静の勧める缶ビールに口を付けた。
暫くの間、あたし達は言葉を交わさなかった。
ただ、アルコールを体内に流し込む。それを繰り返した。
普段なら、仕事の愚痴の一つや二つがこぼれる筈なのに。
いつもとは違う静を感じて、あたしは自分から下手に話しかける事もできなかった。
不意に、視線を感じてあたしは顔を上げる。
「し、静…?」
涼しげな瞳。
強い眼差し。
あたしの目の前にいる、いつもと変わらない静の姿。
けれどそこには、あたしの知らない表情が備わっていた。
静の張り詰めたような空気が揺らめき立ち、あたしに向かってくる。
「っしずか…」
思わず身を固くした次の瞬間、背中に衝撃が走り、視界が覆われた。

365 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/05(土) 02:42:43 ID:VHa+70CA
「い、た……」
床に打ち付けられた背中が、鈍く痛む。
後になって、あたしは静に押し倒されたのだとようやく理解した。
「静っな、なに…っんっ」
あたしの言葉は、静の唇によって封じられた。
「んっぅう」
静の熱い舌が、あたしの口の中で蠢く。
アルコールのせい?頭がぼうっとして来る。
静の熱を持った唇と指先が、あたしの体を這う。
ねえ。静は、あたしと同じ気持ちなの?
だから、あたしにこんな事するの?
朦朧とする意識の中で、静の声が聞こえた。
それは、あたしの持つ名前の響きとは違う。
静の呼んだ名前は…。
「仁美」
もう一度、静があの人の名前を呼んだ。
空耳なんかじゃない。
「ぃ…や…」
静の表情は髪が纏わりついて見えない。

366 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/05(土) 02:48:36 ID:VHa+70CA
今、静は何を思ってるの?
静は仁美を抱いていると思いたいの?
仁美を想いながら、あたしを…。
「いやっっ!」
パシンと乾いた音が響き、静の顔が横に流れる。
あたしは、気付けば静の頬を打っていた。
「ぁ…佳…奈……」
我にかえったように、静が目を見開いてあたしを見つめる。
それでやっと、静があたしの存在を認めてくれたのだ。
「佳奈…わ、わたし…」
静の声が震えているのが分かる。
けれど、今のあたしには、まともに静と接する余裕は残ってなかった。
静の前で泣いてしまう前に、ここから離れたい。
「佳奈!?」
静の体を強引に押しやって、あたしは静の部屋を飛び出した。
声にならない叫びを上げて。
振り返らず夜の闇を駆け抜ける。
道行く人にぶつかりそうになりながらも、あたしは走った。
もう会いたくないと思う半面、静が追って来てくれると淡い期待を抱きながら。
それが叶わないものと知っていても。

367 : ◆LGOZJD6ekE :2006/08/05(土) 02:51:13 ID:VHa+70CA
マイナーなカップリングですがこの二人です。
また後日投下したいと思っております。
一部トリップを付け忘れてしまいました。

368 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/05(土) 02:53:10 ID:VHa+70CA
マイナーなカップリングですがこの二人です。
また後日投下したいと思っております。
一部トリップを付け忘れてしまいました。

369 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/05(土) 12:56:27 ID:9GVka+Fb
>368
GJです。

>358
むしろパートナーも含めての4Pが良いと考える俺は脳が沸いてるんだろうか?

370 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/05(土) 17:06:58 ID:0U13XOsn
>>367
GJ!!
オレ、このカプ好きですよ。続き期待してます

371 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/05(土) 19:10:11 ID:8OkLSYoM
自分も投下してみたいんだが
職人のレベル高いな...

372 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/05(土) 19:40:06 ID:PcBSHZ2N
>>368
あああGJ!!!!!
文体がすごく好きです。こういう雰囲気のSS大好きだ。せつない。
続き楽しみにしてます!!


373 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/05(土) 21:17:14 ID:BM5I8sGU
百合の旗てマリア様のラジオでも、御前だけは役名じゃなくて
名前で読んでるよな

374 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/06(日) 00:15:25 ID:TiFWHFSa
>>371
文章の上手い下手は関係ない。
大事なのはカップルに対する愛情だ。

375 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/06(日) 03:01:08 ID:52jes6yl
>>366
刻まれた跡が微かに痛む。
まだ…消えない…。

鏡に自分の姿を映すと、いやでも目に飛び込んで来る『赤』。
あたしはその胸元の赤い跡を指でなぞった。
静があたしに刻んだ印。
…違う。これは静が仁美に付けたかった印。
静は…あたしを見てなかった。
馬鹿みたい。
最初から静の心は、仁美が占めていたのに。
そんな事わかりきってたのに。
静があたしを気にかけてくれたのは、自分の心の隙間を埋めるため。
仁美では埋め切れなかった隙間を、あたしで埋めようとしていたんだ。
それなのにあたしは、静にしなくてもいい期待ばかりし続けた。
「本当…馬鹿みたい」
小さく呟いた言葉が、虚しく自分の部屋に響く。
そして、ぱたりと雫が肌を濡らした。
無意識のうちにあたしは泣いていた。
静の姿を、温もりを求めていた。
「…静…っしずかぁ」
名前を口にするだけで、胸が苦しくなる。
いつの間にあたしは、こんなに弱くなったんだろう。
あたしは、静と一緒にいたいと思っただけなのに。

376 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/06(日) 03:05:25 ID:52jes6yl
あれから更に何日か過ぎた。
静からはメールも電話も来ない。
あたしも、もう自分から連絡する気力も勇気もなかった。
静が好きだから、一緒にはいられない。
静にとって、きっとあたしの想いは邪魔なだけだから。
仕事で顔を合わせる際は、きっと仕事だと割り切れる。
今だって、あたしは仕事にだけは支障はきたしてないと思う。
このまま、こうして時間が過ぎ去っていくのを待つんだ。
静の付けた跡が薄れて消えてしまったように、あたしの心の傷も癒える筈だから。
そうすれば、また静と笑って話せる日が来る。
「佳奈ちゃん…佳奈ちゃん!」
「…え?」
誰かに肩を軽く叩かれあたしは現実に引き戻された。
「もう〜大丈夫?これから皆で飲み会行こうって話になってるんだけどさ」
「あっうん、行く行く」
仕事仲間と一緒に騒いで夜を越えても、本当は満たされない。
足りない。あの日からずっと。
でも、一人でいたくなかった。
誰かと関わっていないと、壊れてしまいそうだった。

377 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/06(日) 03:09:39 ID:52jes6yl
飲み会は、定番のとある居酒屋で行われた。
仕事仲間達の楽しそうな声が飛び交う。
あたしも呑みながら、その輪の中に入る。
静がいなくても、あたしは笑えるんだ。
でも、心は満たされない。
今でも静を求めてる。
壊れるくらいに。
この虚しさを消したくて、更に度数の高いアルコールに手を出そうとしたその時。
「あ、静ちゃんこっちこっちー」
仲間の一人が嬉しそうな声で叫んだ。
反射的に顔を上げると、あたしの求めていた姿。
静の瞳も驚きに見開かれていた。
「っしず…っ」
この中の誰かが呼んだんだろう。
でも、そんな事はどうでもいい。
名前を呼ぶより先に、溢れそうな想いが自分の瞳から流れ落ちる。
言葉にも、声にもならない。
静だけでなく、周りの視線が自分に集中するのが分かった。
緩くなってしまった自分の涙腺が嫌になる。
「ごめ…あたし…先に帰……っ」
言い終えないうちに、あたしは店を飛び出していた。
静達に涙を見られてしまった以上、ここにとどまるなんて事は耐えられなかった。

378 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/06(日) 03:21:04 ID:52jes6yl
皆のあたしを呼ぶ声が聞こえても、足を止める事ができなかった。
そこから立ち去りたかった。
だめだ。あたしはまだ全然静を忘れられてない。
早くこの感情を葬らないといけないのに。
忘れて楽になりたいのに。
「佳奈っ!」
背後から強い声と足音が響く。
死ぬほど聞きたかった静の声……。
あたしはそれを振り切るように、無我夢中で走った。
静も追いかけて来る。
その距離は縮まって…遂に、あたしは静に捕えられてしまった。
「っ放して…はなせってば!」
絡まった静の腕を解こうともがいても、静は離れない。
人目もはばからず、静はあたしを強く抱き締めた。
頑丈な腕であたしを包んで。
何も言わず、抵抗するあたしにも怯まず。
本当はずっと求めていた静の温もり。
求めてはいけないものなのに。
これはあたしの為にあるものじゃないのに。
凍らせていたつもりの感情が溶かされていく。
蕩けていく。
「っしずか……」
静…なんであたしを放っておかないの?
どうしてあたしを追って来たの?
あたし、静がわからないよ。
でも…今だけはこの腕に甘えてもいいの?
交錯する想いの中で、あたしは、いつしか静の檻の中で身を委ねていた。

379 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/06(日) 03:22:06 ID:52jes6yl
多分もう少しです。
何回も分けて投下する形になってしまいごめんなさい。

380 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/06(日) 03:44:23 ID:9cowVSbW
>379
狂おしくGJ!!!!
続き、楽しみにしてます。

381 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/06(日) 06:49:41 ID:81kJXYjG
うああGJ!!!!
やばいこれは。しずかなにハマりそうだ(´Д`*)
早く続をき読みたいです。

382 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/06(日) 09:55:35 ID:t8Itjegc
>>379
GJ!!!!!
もうものすごく、しずかなにハマってしまった…



383 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:19:19 ID:npf3JtTl
投下中に横からホントに申し訳ないんですが、
ネタ的にどうしても今日中に上げたかったので
ちょっとダァーッと行きます。

川澄×能登。
綾ちゃん問い詰めルート。

384 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:20:35 ID:npf3JtTl
2006年 7月某日 能登麻美子自宅マンション

PM19:00 プロローグ


「麻美。ちょっと聞いておきたいことがあります。ちょっとここに座りなさい」

川澄綾子はリビングに置かれた二人掛けのソファに腰掛け、
隣に手を添えてこの部屋の主人――能登麻美子を招いた。
しかし招かれたはずの麻美子は、そこにはいない。
部屋にいるのは、ソファに座っている綾子一人だけだった。

「いいですか、胸に手を当ててよく考えてみなさい。・・・ちょっと違うかな」

首を傾げながら立ち上がり、今度は玄関まで移動していく。

「麻美。ちょっと聞いておきたいことがあります。ちょっとこっちに来なさい」

すたすたと歩いてリビングのソファに腰掛け、よし!――と小さなガッツポーズを決める。
そのような言動を先ほどから何度も繰り返していた綾子は、ふと思い出したように壁掛けの時計に視線を向けた。
時刻はちょうど午後の7時。あと1時間ほどで麻美子が帰ってくる予定となっていた。

夕飯は、神田朱未ちゃんと約束があるとかで残念ながら振舞うことができない。
代わりに何かやっておけることは――この時間でも外はまだ暑いから、
汗をかいて帰ってきた麻美子になにか――と考えて、湯船のお湯張りを思いついた綾子は
両手をパンッと鳴らして浴室のほうへパタパタと小走りに駆けていった。

川澄綾子、君は一体、人の部屋で何をしているのか・・・。

385 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:21:34 ID:npf3JtTl
3日前 川澄綾子自宅マンション

PM19:00 はじまりの傍観者


スクールランブルの渋谷のイベントから数日が経ったある日のこと。
巡り巡ってどういう訳か千葉紗子からの電話でイベントのことを聞いた綾子は、はぁぁぁあ!?――と聞き返した。
「声がデカいよ! 携帯壊す気か」
「あ、ゴメン・・・」
「どういうつもりなのか、一度ちゃんと話し合っといたほうがいいよ?」
「うん・・・」
「心配するほどのことじゃないとは思うけどね。一応ね、話し合っといたほうが気楽でしょ?」
「そう・・・だね・・・」
「綾子? 綾子ダイジョブ?」
「いや、平気平気。そっかー・・・麻美と仁美は、まだそんなに仲いいんだ・・・」
「なんかねぇ、胸とか触り合ってるらしいよ?」
「胸!? 胸ぇ!?」
「だから声がデカいって!」
「ごっ・・・ゴメン。ちょっと目眩が・・・」

386 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:22:45 ID:npf3JtTl
「ちょっと、ホントに平気? 能登ちゃんからは何も聞いてないの?」
「聞いてないよ・・・。あんまり、麻美はそういうこと話さないし。聞いちゃいけないような気が――」
「聞け! いいから!」
「いい、のかな・・・いいんだよね? 無理は良くないもんね」
「うん。無理したら駄目だよ。無理してたら別れちゃうよ?」
「ヤだ。別れたくない」
「だったら聞け!」
「聞く! 聞くよ私」
「よし、頑張れ!」

分かった、頑張るよ――と宣言して、綾子は携帯電話を閉じた。
スクールランブルのイベントで麻美子と仁美が相変わらずの仲だったことを聞かされ、
紗子に背中を押された綾子は、今まで何となく避けてきた麻美子への問い詰めを心に決めた。
かと言って、二人の仲を疑っている訳ではない。
単に、自分の口から話を切り出して、麻美子の口からハッキリくだらんと否定してもらえば、それで良いのだ。
また、そういう話の流れになるだろうという確信も綾子にはあった。

そうして、麻美子とスケジュールの合う日を何度か話し合った。
麻美子も忙しかったが、綾子もアメリカでのイベントや秋期の仕事を控え、
家族との旅行の予定もあり、何かと忙しい日々が訪れようとしていた。
そんな中、唯一麻美子が翌日休みで、自分が午前中の仕事一本で終わる日があり、
渡米前の最後のお泊まり会という名目で何とか約束を取り付けることができた。

午後、仕事を終えた綾子は一端自分の部屋に戻り、
一泊する準備を整えて麻美子のマンションに向かったのだった――。

387 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:23:47 ID:npf3JtTl
2006年 7月某日 能登麻美子自宅マンション

PM20:00 奥様は普通に三十路


「麻美。ちょっと聞いておきたいことがあります。ちょっとこっちに来なさい」

玄関で麻美子を向かい入れてすぐにその話を切りだし、ソファに腰掛けさせる。
麻美子が一言くだらんと言ってくれればこんな話題は5分と待たずに終わるはずで、
後は、麻美子と少しお酒を飲んで、一緒に寝て――などとブツブツと作戦をシミュレーションしていた綾子の携帯電話に、
そんな計画など知る由もない麻美子からのメールが届いた。
たった今マンションの入り口に到着したらしく、これでインターホンが鳴れば相手はまず間違いなく麻美子である。
自分からドアを開けて迎えてあげたい――と綾子が言い出し、
お互いの部屋で待ち合わせをする際にいつの間にか定着していたやり方だった。

メールを確認した綾子は弾かれたようにソファーから立ち上がり、
麻美子のメイク用の鏡台に自分を映して髪や服装が乱れていないかをいそいそと確認した。
数分の後、軽やかにインターホンが鳴り響き、よし!――と自分に気合を入れて玄関へと向かう。
ガチャリと扉を開ければ、思った通りの愛しの麻美子が手を振りながら立っていた。

「ようっ。いま帰ったよ、綾子」
「ハイ、お帰りなさい麻美っ」

わざと芝居がかった男声でふざける麻美子に釣られて、先ほどまでしきりに練習していた台詞が綺麗に吹っ飛ぶ。
思わず若奥様のような猫なで声で応えてしまった綾子は、麻美子の両肩に手をついてガックリと項垂れた。

388 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:24:31 ID:npf3JtTl
「あれ、綾ちゃん?」
「お前・・・今日に限って、なんでそんな・・・」
「ちょっと夫婦っぽくしてみたんだけど、駄目だったかな?」
「いや・・・それは、それで。それより麻美、ちょっとね、聞いておきたいことが。ちょっと――」
「あ、ごめん綾ちゃん。先にシャワーだけ浴びてきちゃっていいかな?」
「シャワー? いいよ。今日暑かったもんね」
「ホンットにねー。もう髪の毛がペッタンコでさ。いま絶対帽子取れないわ」
「そうなんだ。あの、一応ね? お湯も張っておいたから、ゆっくり入ってきな」
「ありがと〜〜〜。もう綾ちゃん大好き!」
「えへへへぇ〜〜〜」

綾子の手を取ってブンブンと振り回し、麻美子はパタパタと浴室のほうへ消えていった。
その姿を目で追いながら、狙い通り麻美子に褒められた綾子は口元の緩みがなかなか収まらない。
こんなこともあろうかと一応お風呂にお湯を張っておいて正解だったな、
さすが私――などとしばらく夢見心地でふわふわと浮かれていたが、
だんだんと自分が何かを忘れていることに気が付いていく・・・。

「あれぇ!? どこで間違えたんだ・・・?」

壁に手を付き、再びガックリと項垂れる綾子であった・・・。

頑張れ! 綾子!
問い詰める気はあるのか!?
負けるな! 綾子!


つづく


(語り:中田譲治)

389 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:25:48 ID:npf3JtTl

えっと、とりあえず前半ここまで。
後半は普通に綾ちゃんの語りでいきます。
三人称、厳しい・・・。

390 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:26:48 ID:npf3JtTl
2006年 7月某日 能登麻美子自宅マンション

PM21:00 やりすぎ綾子


出端からペースを崩されて落ち込んでいたけれど、私も先輩としてそう何度も失敗を重ねる訳にはいかない。
鏡台の前で、慣れない手つきでドライアーを使っている麻美子を見かねて髪を乾かしてあげながら、
私はいつ話を切り出そうかと頃合いを見計らっていた。
髪の毛のほうはそろそろ乾いてきたので、後は余熱でいいだろう。
ドライアーを横に置いて、ロングヘアーにゆっくりと櫛を通しながら、奇麗だね――と呟いた。

「そんなことないよ」
「奇麗なの。取材の時とか、こうやってちゃんとセットすればいいのに」
「時間ないんだも〜ん。ブースにカメラ入ってきちゃうことだってあるんだよ?」
「そうなんだ・・・。まあいっか。これは私だけの特典だね」
「特典だね」
「よし! 奇麗になった」

鏡台の椅子の上で麻美子をクルリと回転させてこちらを向かす。
麻美子に、どうかな?――と聞かれて少しドキドキしながら、奇麗だね――と呟いた。

「ねえ麻美? ちょっと聞いていいかな」

やはり今日は、私は何か用があって泊まりに来たと麻美子は思っているのだろうか。
意味あり気に私を真顔で見つめてから、麻美子は、うん――と返事をした。

「ここ、座って?」

わざわざ正面で対峙して話すよりも、こうして横に並んだほうが話しやすいこともある。
私は麻美子の二人掛けのソファーに座り、自分の隣を勧めた。

391 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:27:43 ID:npf3JtTl
「うん・・・これでいい?」

隣に腰掛けて身を寄せてくる麻美子からは、お風呂上りらしい、麻美子自身のいい匂いがした。
緩みそうに口元を必死に我慢して、努めて真面目な口調で麻美子に切り出した。

「麻美、さ。私に何か言いたいこと、ないかな?」
「なに?」
「私に言わなくちゃいけないこと、あるよね?」
「なんの、話・・・?」
「・・・」
「・・・綾ちゃん?」

私は精一杯の思い詰めた表情で麻美子を見つめた。
これで麻美子に何か後ろめたいことがあれば、話を逸らそうとするはず――という思惑があった。

「これはね、私から言うことじゃないと思う。やっぱり、麻美のほうから言ってほしい」
「ちょっ・・・と待って・・・。綾ちゃん、なにを――」
「麻美には今、私に言わなくちゃいけないことがあると思う。胸に手を当てて考えてみなさい?」
「えぇえ?」

恐らく無意識のうちに私の手を掴んだ麻美子は、天井辺りの中空を見つめたり、
何かブツブツと呟くように唇を動かしたり、首を傾げたりして、真剣に思い当たる節を探していた。
特に話を逸らそうとはせず、生真面目に考え込んでいた。

「分かんない、分かんないよ、漠然としすぎてるよ。綾ちゃん、私なにかした?」
「私の口からは、ちょっと・・・。私は待ってるから」
「えぇ? そんな・・・」

392 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:28:31 ID:npf3JtTl
しきりに、えぇ?――と疑問を投げかけて私を見つめる麻美子の瞳が、だんだんと涙目になってくる。
本当に思い当たる節はないらしいその表情から、
少なくとも麻美子自身の主観的には、私に対して隠し事や後ろめたいことは一切ないことが見て取れて、
それで――私の聞きたかったことは全て解決した。
これでいいのだ。話を打ち切ったり、逸らしたりせず、食いついてきてほしかったのだ。
麻美子の困り顔は、正に私の欲しかった答えだった。

「う、そ・・・」
「うそ・・・?」
「嘘。嘘でした。済みませんでした!」

気が付いたら両手を合わせて麻美子に頭を下げていた。
麻美子は何もやましいことはしていないと分かったことで気持ちが軽くなったせいか、
いま自分のやってることは少しやりすぎの部類に入っているのではないか――という冷静な判断力が戻ってきた。
そもそも私の麻美子と仁美がそんな関係になる訳がない。
紗子が心配しているような事態は、起こり得ない。
そんなことは最初から分かっていたことじゃないのか・・・。

「嘘、って・・・」
「あの・・・ナバと未だに凄いスキンシップとってるみたいって、聞いて」
「ナバ? ナバが何の関係が?」
「それで、ちょっとカマを・・・かけて・・・み・・ま、した・・・」
まったく笑っていない麻美子の反応から、
少しどころではなくマズいことをしてしまったのではないかという不安がみるみる大きくなっていって、
言葉尻がボソボソと力無くしぼんでいった。

「だから、カマを――」
「・・・ばっ!!」

馬鹿じゃないの!?――そんな台詞を麻美子が最後の理性で噛み殺したように聞こえて、
自分自身が小さく萎縮していくのが分かった。

393 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:30:06 ID:npf3JtTl
やはり、やりすぎだった。このカマかけは――失敗だ。

「なにそれ!? ちょっと酷くないですか!?」
「ご免なさい! ホントにご免なさい!」

麻美子が勢いよく立ち上がって、怒った・・・。
怒られた私は、ただ俯いて、身体を強ばらせて、ご免なさい――と謝ることしかできず、
後悔でも驚きでもなく、ただ焦ってどうしたらいいか分からずにいた。
麻美子がこんなに怒るような事態はまったく予想していなかった。

「もうビックリした。すごいビックリしたんですよ?」
「はい・・・済みません」
「・・・良かった・・・嘘で良かった・・・」

麻美子の声が、手で口元を覆ったようなくぐもった声になったので恐る恐る顔を上げると、
麻美子は本当に両手で顔を隠し、肩を小刻みに揺らしていた。
そんな姿を見せられて、私も慌てて立ち上がって麻美子を抱き締めた。

「ご免、ほんとにご免。困らせるつもりじゃなかったんだよ。
 麻美は全然、悪くないよ。私がやりすぎた。やりすぎだった。ホントにご免」

ホントにご免――と何度も何度も繰り返し、麻美子の髪をなぜて、
とにかく麻美子の嗚咽が収まるまで抱き締め続けた。

「私の予想としてはね?
 綾ちゃん分かんないよぉ〜教えてよぉ〜、えー駄目だよーアハハ、アハハってなると思ったんだよ」
「無理だよそんなの」
「そうだね、ちょっとやりすぎちゃったね」

ああ・・・やりすぎた。
こんな時、世の同性のカップルはどうしているのだろう。初心者の私はどうすれば良いのだろうか。
泣かせちゃったよ、おい・・・。

394 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:31:19 ID:npf3JtTl
2006年 7月某日 能登麻美子自宅マンション

PM21:30 やっぱり麻美が好き


麻美子の嗚咽が収まるのを根気よく待ってから、とりあえずは麻美子をソファに座らせた。
それから、ボックスティッシュを渡して涙を拭かせ、ゴミ箱を麻美子の足下に持って行った。
しかし、そこから先なにをしたらいいのか分からない私は、もう一度麻美子を抱き締めてみたり、
なぜかコップに冷蔵庫のミネラルウォーターを注いで渡してみたりと、いわゆる――テンパっていた。

「こんな時、どうしたらいいんだろうね・・・。よく分かんないや」

引きつり気味の笑顔で麻美子から空のコップを受け取り、テーブルに置いた。
置いたはいいが、やはりどうしたらいいのか分からない。
ただ突っ立っている訳にもいかないので麻美子の隣に座り直して三度(みたび)抱き締めてみたところで、
それまで黙って俯いていた麻美子がようやく口を開いてくれた。

「そんなに気になる?・・・ナバのこと」
「いや・・・そういう訳じゃ」
「別に遊んでるだけだよ、私たちは」
「ナバのことはいいんだよ、別に」

麻美子のことは素直に信じている。二人の仲を疑っている訳ではない。
もしその辺りを誤解されていたらややこしいことになるので、
辿々しくではあるが、自分なりに思っていることを、自分自身でも整理するつもりで麻美子に話して聞かせた。

「私もさ、麻美と一緒で、高校が女子校だったでしょ?」
「知ってる」
「うん。その時、やっぱりいたんだよ、クラスに。女の子も好きっていう子が・・・」
「そうなの?」

395 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:32:15 ID:npf3JtTl
「うん。いたの。ナバみたいな感じの子が。すぐベタベタしてきて、いつも手ぇ握ってくるし。
 放課後も二人でどっか行きたがるし」

キスしようとしてくるし――と言った所で、麻美子がジロッとこちらを見てきた。

「いや、してないよ? 私はしてないから。私は、そういう対象とは違うんだって」
「ふふっ。なにそれ」
「分かんないよ。でも綾子はそういう対象とは違うって言われたの。なんか失礼だと思わない?」
「まあ、そういう対象じゃなかったんだろうね」
「良く分かんないけど・・・。だから、その子のイメージがあってさ。
 スキンシップの激しい人ってそういう人なのかなって思っちゃうんだよ。
 麻美とナバみたいに、同じタイプ同士だと、特に」
「でも、それは――」
「うん、それは、たぶん私のほうの問題なんだよ」
「綾ちゃん・・・」
「それは分かってるんだよ。だから、あんまり麻美たちに口出しするのって良くないんじゃないかなって思って、
 今まではあんまり言わなかったけど――」
「そんなことないよ。思ってたら言ってほしいよ。・・・普通にね?」

先ほどまで怒って泣いていた麻美子の声は、いつもの優しい声に戻っていた。
ようやく安堵感に包まれて私は、お風呂上がりの麻美子のいい匂いにも包まれて、
ここは甘えてもいいのかな――という思いが湧き起こってきた。
私が麻美子にしてほしいこと――それは今日ここに来た時から決まっていた。

396 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:33:25 ID:npf3JtTl
「今日は綾子のしてほしいことしてあげる」
「・・・麻美の声で、そんなこと気にするなぁって聞かせてほしい」

麻美子は私の腕からゆっくりと抜けてこちらに向き直ると、人差し指でビシッと私を指差した。

「そんなこと気にすんなっ綾子!」

小気味よく言い放った麻美子の言葉が――ずっと聞きたかった麻美子の言葉が、
私の心にすぅーっと入ってきた。

「はいっ」
「私は綾子を愛してる!」
「はいっ」

綾子は?――と不意に聞かれて、愛していますと応えようとしたけれど、
なぜか声が震えてしまって上手く喋れなかった。
今度は――私のほうが涙目になっていた。
両手で口元を覆いながら、言葉の代わりに何度も麻美子に頷いた。

「綾子の声で、聞かせて?」
「ぁぃ……」

やっぱり上手く喋れなかった私の口はタイミングよく麻美子の口に塞がれて、
そのまま一言も発することはなかった。

でも、仮に喋れたとしても、この先は恥ずかしくて言えそうにありません・・・。

397 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:34:53 ID:npf3JtTl
2006年 7月某日 能登麻美子自宅マンション

AM01:00 エピローグ


「ああっ!」
「わぁっ!」

すっかり隣で寝ていたと思っていた麻美子が、突然素っ頓狂な声を上げてバサリと起き上がった。

「やばい・・・」
「なによ・・・どうした?」

時計を見るまでもなく、まだベッドに入ってから10分程しか経っていないはずだ。
そろそろ本格的に眠くなってくるかなという頃になって、
驚いて私まで大声を上げてしまい、一瞬で目が覚めてしまった。

「いや・・・ちょっとね。思い出したことがあって・・・」

私もゆっくりと起き上がり、ベッドサイドの電気スタンドに灯りをつけた。

「伊福部さん、まだ起きてるかな?」

「・・・伊福部さん? なんで伊福部さん?」

独り言のように呟く麻美子を見て、もしかしてこの子は寝ぼけているのだろうかと不安がよぎる。
一応目覚まし時計を見やると、時刻はそろそろ午前1時を差そうとしていた。

「起きてんじゃない? ああいう人たちって、今ぐらいの時間に仕事するんでしょ?」

398 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:36:16 ID:npf3JtTl
「じゃあさ、メールぐらいなら送っても平気だよね?」
「ちょっと待ちなさい。麻美ちゃん何する気なの? 寝ぼけてるの?」
「寝ぼけてないよぅ〜〜〜」
「じゃあなに?」
「えぇ〜〜〜?」
「えぇ〜って何だ。えぇ〜って」
「・・・怒らない?」
「怒らないから」
「・・・あのね、私と神田朱ちゃんでやってるラジオ、あるでしょ?」
「あぁ、あるね」
「あれのジングルをね、今日撮ったんだけど・・・。
 能登さん私のことどう思う?――ていう朱ちゃんの振りがあって、
 そこで伊福部さんにアドリブでお願いしますって言われて、
 私・・・太陽みたいな人――って応えたんだよね」
「太陽みたいな人?」
「うん・・・」
「麻美・・・それナバにも言った・・・」
「それを今、思い出した」
「そうかー。なんかもう・・・凄いね。麻美ちゃんの世界には太陽がイッパイあるんだね」
「やめてよ〜ぅ。もうすっかり忘れてたのよ。
 今日ジングル撮った時にな〜んかどっかで同じこと言ったような気がするなーーーとは思ったの」
「あ〜〜〜あ、麻美ちゃんまたナバにおっこら〜れる。日記でぐっちら〜れる」
「やめてよ〜やめてよ〜ぅ。だから、まだオンエアは先だから撮り直せるかどうか伊福部さんに――」
「やめなさいって! そんなこと話したら面白がって絶対使われるよ?」

399 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:37:36 ID:npf3JtTl
「・・・そうか」
「そりゃそうだよ」
「どう・・・しようか。ねえどうしたらいいと思う?」
「そりゃどうしようもないね」
「そんなぁ〜〜〜」
「はいはい。もうお姉さんは明日仕事だからもう寝たいんだよ。
 もうそういうことは気にするなって言われたし。
 今日は麻美にいっぱい愛してもらったからいい夢見られそうなの」
「・・・現金」
「愛です」
「綾ちゃんがナバナバ言うから思い出しちゃったんだよ」
「そりゃ悪ぅございました。ほら、電気消すよ?」
「分かったよぅ・・・。まあナバも、きっと忘れてるよね?」
「そんな訳ないでしょ。ぜぇったい覚えてるよ。きっとラジオも聴いてるね」
「綾ちゃ〜〜〜ん!」
「諦めなさい、もう!」

プチッ!


おわり!




「ねえ、私のことはどう思う?」
「綾ちゃんはねえ・・・いい女」
「ヤだな、それ・・・」




400 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/06(日) 21:42:23 ID:npf3JtTl
終わりです。
エピローグ部分はウィッチブレイディオの公録で思いついたネタ。
月曜の配信より先に上げたいと思いつつ、やっぱりギリギリ。
まあ、間に合っただけマシか。

401 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/06(日) 23:44:25 ID:GbOgx0R4
中原麻衣と清水愛と新谷良子で誰か何か書いて

402 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/07(月) 00:30:54 ID:7OICwQeC
>>400
GJ!
てっきり途中で「誰からその話聞いたの?」に行き、
「紗ちゃん」というあやちーの言葉にヤキモチやきまくりな能登がくるかと思ったが……
それはそれとして丁寧に書かれててよかった。
次も楽しみにしてます。

403 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/07(月) 03:11:04 ID:u2lYk0oV
>>378
「お待たせ、佳奈」
静が、あたしの前のテーブルにティーカップを置いた。
「…ありがとう…」
微かに掠れた声で、あたしは静に応じる。
あの時。静はあたしを抱き締めたままこう言った。
もう一度あたしと話し合いたいと。
自分の本当の気持ちを全部さらけ出すと。
その時の静の表情を見て、あたしは静と真正面から向かい合う決心がついた。
自分だけが悩んでいたんじゃない。
静だって何も考えてなかったわけじゃない、
傷付かなかったわけじゃないって分かったから。
静が悩んでようやく決めた事だから。
今日の静の話が、二人にどんな結果をもたらす事になっても、受け入れる。
たとえ、友達ですらなくなってしまっても…。


あたしは冷たく痺れた指先を温めるように、
おずおずとティーカップを持ち、お茶を一口飲んだ。
熱いお茶を流し込むと、胃へ落ちていくのがわかり、体中に温かさが染み渡る。
そうすると、今までの不安や恐れが少し和らいだ気がした。
静は、そんなあたしのわずかな隙をさし挟む事なく、名前と同じようにただ静かに見つめている。
「ごちそうさま」
カップをテーブルに置き、ゆっくりと息を吐いてから静と向き合うと、静の表情が少し強張ったのがわかった。
今の静の部屋は、他と切り離された、二人だけの空間と化している。
他者が介入する事もなければ、お互いもう逃げる事もできない。
その事を静は再確認したんだろう。
静はぎゅっと一瞬だけ目を瞑り、呼吸を整えてから、あたしの隣に座り直した。

404 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/07(月) 03:19:46 ID:u2lYk0oV
「佳奈…私の話、聞いてくれるかな……?」
「…うん」
静の手が震えている。
あたしは緊張を解いてあげたくて、その手を自分の両手で包み込んだ。
そうすると、静がゆっくり重い口を開いた。
「…私が、佳奈を押し倒したあの日…私、仁美にフラれたんだ。
ずっと自分の気持ちを隠しておくつもりだったのに、なぜか抑えられなかった。
それで、仁美に言われたんだ。困ったような顔をして、『今のままの関係じゃダメなの?』って…」
「…っ…」
やっぱり、仁美が関係していた……。
でも、こんな事で打ちのめされちゃいけない。
あたしは、静の全部を受け止めたいから。
そう決めたから。
「分かってた…仁美が別の人を見てるって最初から
分かってたのに、私はその言葉に激しく動揺した。
それから、わけの分かんない感情に振り回されて、一人じゃどうしようもなかった。」
あたしの手の中で、静の指がキリキリとソファーの端を掴む。
まるで静は、今にもぷつんと途切れてしまいそうな、張り詰めた糸だ。
「そんな時、佳奈の顔が浮かんだ……。
佳奈なら、私の飢えた心を満たしてくれる。凍り付いた身体を溶かしてくれるって。
私は…っ佳奈に甘えてた……。
佳奈を利用しようとしてたんだ。
こんな最低な人間なんだよ、私は…っ」
静の黒い瞳から涙が溢れ、薄い肩が震え始める。
あたしの目の前で静は、行き場のない小さな子供のように泣いた。
「静……っ」
たまらずあたしは静の頭を胸の中に引き寄せ、きつく抱き締める。
「静は悪くない。本当に…仁美が大切で、好きだったんだよね」

405 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/07(月) 03:39:23 ID:u2lYk0oV
「佳奈っ……私…」
あたしは呼吸をするみたいに自然に、自分の中で封印していた筈の言葉を紡いだ。
「でも、静が誰を好きでも…どんな人間でも、あたしが静を好きなのは変わらない。
確かにあの時は、酷い事をされたって思った。
あたしの気持ちを利用して、振り回して。
憎いとも思った。そう…今でも憎いけど、それでも、あたしは静が好きだよ。静のこと…誰よりも愛してる」
「佳奈…」
静のあたしを抱く腕に力がこもる。
視線が絡み合う。
唇が濡れるほどに静の吐息を感じる。
次の瞬間、静の唇が、そっとあたしの唇に触れた。
隙間から舌が入り込み、繋がり合う。
熱い。
静の熱が、あたしを翻弄する。
舌が奏でる音が、やけになまめかしく耳に響いた。
「佳奈…」
ゆっくりと唇が離れた後、静があたしの頬を撫でた。
その感触に、あたしの背筋に緊張が走る。
「やっぱり…私が怖い?」
「ううん」
そんなわけないでしょ、と精一杯の笑顔を向けると、
静はほっとしたように優しくあたしを見つめた。
「私も…佳奈の事、凄く好きだよ。
信じてもらえないだろうけど…本当に、佳奈を好きになってる私がいる」
「…あたしは…信じるよ、静を」

406 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/07(月) 04:03:12 ID:u2lYk0oV
「…佳奈…」
静を信じたい。
それがあたしに吐いた優しい嘘だとしても、気付きたくない。
あたしにはただ信じる事しかできないから。
「ありがとう…」
そう言って微笑む静は、涙でくしゃくしゃだったけど、綺麗だった。
ねえ、静…。
あたしは静の全部を愛したい。
静の全部を見せて欲しいの。
静の背負う苦しみも痛みも、喜びも悲しみも、全ての感情を分かち合いたい。
だから、あたしを信じて、全部を晒け出してよ。
教えて欲しい。
こんなにも憎い…けれど、こんなにも愛しい気持ちにさせるあなたの事を。
もっともっと知りたいから。
もう二度と、静の手を離したりしたくないから。
「静、今夜は…一緒にいていい?」
「うん。朝までずっと一緒にいよう……」
静の腕が優しくあたしを包む。
狂おしい愛しさが体中にと染みていく。
言葉はもう必要なかった。
その晩、あたしは静の体温を感じながら、この上ない幸福を知った。

407 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/07(月) 04:04:31 ID:u2lYk0oV
一応終わりです。また機会があれば書きたいと思ってます。
感想を下さった方々ありがとうございました。励みになりました。

408 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/07(月) 04:06:41 ID:tAma/b41
>>407
超GJ!!
お疲れ様です。そしてありがとう。ホント萌え死にそうです
次回作も…期待しています

409 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/07(月) 12:21:47 ID:e62Hc0/v
>400,407
お2人ともGJ!
読んでたら正直顔がにやけたよ(*´Д`)

410 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/07(月) 22:16:56 ID:KGd1AKNe
>402
>409
ありがとうございます。m(_ _)m
「誰からその話聞いたの?」な展開も含め、もう少し色々考えてたんですが、
書ききれませんでした。(;´Д`)
残念ながらというか無事にというか能登さんのジングルもOAされなかったし、
急いで書いた意味あんまり無かったなあ・・・。
つぎ頑張ります(あれば)。

411 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/07(月) 22:19:31 ID:3e2RrIQt
>>410
来週も公録分が続くみたいですよ。

412 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/08/07(月) 22:40:21 ID:KGd1AKNe
そ、そうなんですか。
じゃあ、ジングルに関しては来週に期待できますナ。

413 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/10(木) 08:24:15 ID:Y0VYKaTN
tiara分が不足してきた…

414 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/10(木) 09:16:12 ID:1zrOEeYb
朴釘分も不足してきた

415 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/10(木) 14:10:27 ID:g0XVbAqk
ましまろ会分が不足してきた…

416 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/10(木) 14:54:47 ID:Pgqy0IG5
つ自給自足

417 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/11(金) 11:08:24 ID:3ccZk8FQ
早速しずかな分も不足…

418 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/11(金) 18:01:32 ID:PWcgksMw
自給自足経済が難しくなったのでコミケで同人を買って…。

419 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/12(土) 00:15:04 ID:wHYI8lzx
こっちもすっかり盆休みだな

420 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/12(土) 20:21:25 ID:g/lVGoLe
まるなび公録に行った奴は別だがな

421 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/16(水) 09:15:52 ID:867kmO49
age

422 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/16(水) 11:54:02 ID:KcKVV15S
お盆明けです。
静様、佳奈様、なば の小説投下します。


423 :1 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/16(水) 11:54:59 ID:KcKVV15S
「うちと付き合ってほしいねん」

打ち明けられたのは、佳奈の家でお酒を飲んでいたときだった。
「は・・・?」
今、なんつった?
「静の事、ホントに好きなんや。」
そういって、恥ずかしそうにうつ向く佳奈。
「・・・笑えないよ・・・」
「冗談やないで」
そう叫んで頬を膨らます。
「あのねぇ・・・」
何を言い出すんだ。

わかってる、佳奈ががこんな事を言い出した理由なんて。
触れられたくない、傷。今でも夢にうなされる。
佳奈は、アタシの話を知っている。だから、少しでも気をまぎらわそうとしてくれているんだって。

「うちじゃ・・・駄目か?」
「何が・・・?」
「仁美の・・・代わりにならへんか?」
その言葉を聞いて、ビクッと身を固くする。
「その名前は・・・出さないで・・・」
自分の声のトーンが下がったのが分かる。
「ごめん・・・静・・・」


424 :2 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/16(水) 11:55:37 ID:KcKVV15S
アタシと仁美は付き合っている。
アタシは凄く仁美が好きだから、仁美が望むなら何でもしてた。
そうすることで、仁美をアタシの元に繋ぎ止めてられると信じてたから。
だけど・・・仁美にとって、アタシは・・・
気がつけば、お互いすれ違いばかり。
いつからか、アタシは仁美と一緒にいることが苦痛になっていた。


頬を拭われて、自分がいつのまにか泣いていることに気付いた。
「ごめんなぁ、静。うち、静の気持ち考えてなかったわ。」
申し訳なさそうにアタシをみる佳奈。
違う、佳奈は悪くない。悪いのは、アタシ・・・

「うちは、静の側にいるから。」
唇に暖かいものが触れる。
佳奈にキスされたんだと気付くのには、暫くかかった。
「何・・・してんの?」
「静の事好きだって証拠」

流されちゃいけない。
あくまでも佳奈はアタシを慰めてくれているんだから・・・
そうは分かっていても、アタシは人肌を求めてた。
傷口を暖かく包んで欲しかった。


425 :3 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/16(水) 11:56:19 ID:KcKVV15S
「ありがと・・・」
「いつでも頼っていいんやで?」
そういって、アタシの肩を優しく抱いてくれた。
「大丈夫・・・だから、アタシは・・・」
ホントは全然大丈夫じゃない。ホントは抱き締めてほしい。
だけど、誰にも頼れない。
「とりあえず・・・でいいから、うちと付き合ってみらんか?うちやったら、静を独りにしたりしーへんで」
そういって、アタシの頬に手を沿える。
ああ、キスされるんだなと思ったけど、抵抗しようとは思わなかった。
佳奈の優しさが心地よかった。

佳奈の唇がアタシに触れる。
アタシの口の中へと侵入した佳奈をアタシは拒むことなく受け入れた。
舌と舌がいやらしく絡み合う。


426 :4 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/16(水) 11:57:34 ID:KcKVV15S
「もううち我慢出来んわ・・・」
互いの唇が離れた後、佳奈のそんな呟きが聞こえ、アタシの視界は90度変わった。
それとほぼ同時に、佳奈がアタシに覆いかぶさったのがわかった。
「・・・してえぇか?」
耳元でそう囁かれ、耳たぶを甘噛みされた。
「んっぁ・・・」
思わず甘い声がこぼれる。
「初めてやないんやろ?」
再び耳元で囁かれ、自分の顔が赤くなったのがわかった。
確かに、初めてじゃない。
男にも抱かれたことはあるし、女性としての「初めて」の相手は仁美だった。
何度も何度も仁美に抱かれたし、今更それを隠すつもりはない。
「佳奈だって・・・初めてじゃないでしょ・・・」
「そらそうや。」
そういいながら、慣れた手つきでアタシの服を脱がしていく。

嘘か真実かは知らないが、アタシだって噂はきいたことがあった。
いろんな女性声優に手を出しまくっているだとか。
〜と付き合ったけど逃げられただとか。
いろんな意味で、噂が絶えない人なのだ、この植田佳奈は。

「静・・・凄く可愛い。」
一糸纏わぬ姿になったアタシを見て、佳奈はつぶやく。
佳奈の唇がアタシに触れるたび、胸の鼓動が高鳴るのがわかった。
「仁美に嫉妬するわぁ・・・こんなに可愛い静を独占してたんやからなぁ・・・」
佳奈の言葉と吐息と熱がアタシを蝕んでいく。


427 :5 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/16(水) 11:58:36 ID:KcKVV15S
初めて・・・仁美以外の女性に抱かれた。
佳奈は、勿論仁美とは違う、愛し方。
だけど、凄く・・・心地よかった。
絶頂を迎える瞬間、ふと仁美の顔が浮かんだ。
凄く寂しそうな目。
「静には、私の気持ちなんかわからないよ」
分からないよ・・・仁美の考えていることなんか・・・
仁美はアタシを都合のいい女としか見ていないんでしょ・・・
あの日の記憶が蘇る。




428 :6 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/16(水) 11:59:06 ID:KcKVV15S
「・・・か?・・・静・・・?」
佳奈の声で現実に戻される。
「ごめんなぁ、乱暴にしすぎた・・・?静の同意もないんに・・・」
いつの間にか佳奈はアタシの横に寝転んでいた。
「いや・・・大丈夫・・・」
「これじゃ、うち犯罪者やわ。レイプと殆ど変わらんで・・・」
そういってとても申し訳なさそうにアタシを見つめる。
「あ・・・いや・・・その・・・凄く・・・・・・よかったし・・・」
何を言ってるんだ、アタシは。
だけど、アタシの言葉で佳奈の顔が明るくなる。
「よかったか〜。ほなよかったわ。伊達に経験しとらんでぇ。」
にっこり笑った佳奈は凄く可愛い。
「今更やけど、さっきの答え、聞かせてくれへんか?」
「答え・・・?」
「うちと付き合ってみらんか?って・・・」
ああ、そういえばさっきそんなことを言われたっけ。
早く忘れたいと思いながらも、アタシの心はまだ仁美に向いてる。
ううん、それどころか、仁美との関係自体、まだ不明確のまま。
だけど、誰かに傍に居て欲しい。
アタシ一人じゃ答えなんて出せないから。
アタシ一人じゃ、戦うなんてできやしない。
佳奈には悪いと思うけど・・・今は佳奈の優しさにすがる他ない。


429 :7 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/16(水) 11:59:49 ID:KcKVV15S
「・・・アタシでいいなら・・・」
「ホンマか?うれしいわ〜。」
そういって佳奈はアタシをぎゅっと抱きしめてくれた。
「だけど・・・アタシまだ仁美のこと忘れられないよ?仁美とまだ・・・付き合ってるんだよ?それで・・・いいの?」
「傷つくのには慣れてんで。」
そういって苦笑する佳奈。
そういえば、佳奈はことごとく付き合った女の子から逃げられてるんだった。
「アタシ・・・仁美とは、付き合う前の関係に戻りたいんだ。」
付き合ってたことをなかったことにするわけじゃない。
だけど、今の関係を続けていたくはない。
いち友人として、いち仕事仲間としての関係に戻りたい。
「そっか・・・なら、うちも全力でサポートするで。仁美のこと、少しは知ってるつもりやしな。一緒に幸せになろうや」

佳奈の言葉が嬉しかった。
今まで、誰に相談しても『頑張れ』の一言だったから。アタシはそんな言葉を求めてたわけじゃない。

「ま、明日朝早いから、今日は寝よ。後のことは、また考えればええよ」
そういって佳奈はアタシを抱き締めた。


430 :8 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/16(水) 12:00:13 ID:KcKVV15S
しばらく、寝つけなかった。
隣では、アタシに手を回したまま寝息をたてている佳奈。
アタシはここ最近夜が怖い。
いつも、あの日の夢を見るから。
夢にうなされるから。
瞼を閉じると、あの日がフラッシュバックするから。


ふと佳奈が目を覚ました。
「静、眠れないんか?」
優しい佳奈の声。
「なんや、泣いとるやないか。仕方ないなぁ、静が寝つくまで、うちが歌歌ってあげるわ。あ、安心せぃや、もう静を襲ったりせ〜へんで」
笑いながらそういうと、佳奈は本当に歌を歌ってくれた。
子守唄だった。
佳奈の声がアタシを包んでいく。
程なくして、アタシは眠りへと落ちていった。



久々に、仁美の夢は見なかった。


431 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/16(水) 12:01:01 ID:KcKVV15S
とりあえず、ここまでで。
今夜くらいにうpできるかと思います。

432 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/16(水) 12:59:04 ID:ZmNdYFSZ
>>431
GJ!!最高です!!!やはり今、しずかなが一番熱い

433 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/16(水) 13:11:12 ID:BslLLntR
>>431
GJGJ!
いかん!御前が受けとかテラモエスゥゥゥ(*´д`*)ハァハァ

434 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/16(水) 17:40:55 ID:cWRg3zKH
いいです!いいです!
しずかなってほんとありえそうなのがいいなあ

435 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/16(水) 20:14:41 ID:AOvDFd/J
GJ!!
静様も佳奈様も可愛いよー
続きも期待してます

436 :9 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:23:29 ID:DuJ/f2CV
それから暫くの間、アタシは佳奈と共に過ごした。
お互い仕事が終わったら、連絡をとりあい、どちらかの家に泊まる。
毎日とまではいかなくても、ほぼ毎日と言うに等しかった。
幾度となく佳奈に抱かれ、毎日のように佳奈の腕の中で眠った。
もう長いこと、仁美の夢は見ていない。
随分普通に笑えるようになった。
アタシには佳奈がいる。
そう思える今がとても幸せだった。

だけど、アタシたちの関係は秘密だった。
仁美との問題が解決するまでは、周りに漏らさないようにしよう。二人で話して決めた。
アタシがしていることは、世間的には決して許されないことだから。
浮気、二股。やっていることは、それとかわらない。
どんなに佳奈を好きでも、仁美と付き合っている限り、アタシの心が軽くなることはない。


そろそろかもしれない・・・


437 :10 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:24:13 ID:DuJ/f2CV
ある日、アタシは今までの問題に決着をつけるために、仁美を呼び出した。
いつまでも、避けていちゃいけないから。
佳奈にもしっかり伝えておいた。
今日、決着をつけてくると。
「何かあったらすぐ連絡するんやで」
今日佳奈はオフなのに、わざわざ朝から起きてきてくれた。
「ゲームするために起きたんやから気にしなくてええよ」
なんて言ってくれたけど、ホントはそれだけじゃないんだなって、なんとなく感じた。
勿論ゲームするってのもホントだろうけど。




仕事が終わり、アタシは仁美を呼び出した。
ホントは飲み屋が良かったけれど、よくよく考えたら他人にみられたくもない。
結局アタシの部屋で話し合う事になった。


438 :11 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:24:45 ID:DuJ/f2CV
ピンポーンと来客を告げるチャイムがなる。
「久しぶり・・・」
なんていえばいいのか分からない。
「おつまみとビール買ってきた」
そう言いながら、仁美はまるでそれが当然であるかのように、アタシの部屋へ上がり込んだ。
テーブルの上へビールやつまみを並べ、ベッドでくつろぐ仁美。
あの頃と何も変わらない。
アルコールに手を伸ばそうとして、やめた。
酒の力を借りちゃ、ダメだ。

「話って、何?」
アタシの部屋にあるぬいぐるみをいじりながら、仁美は言う。
いつもの仁美の優しい声。
その声に、ちょっと決心が揺らぎそうになる。
だけど、負けちゃダメ。
佳奈と一緒に、ふたりで幸せになるって、約束したんだから。


439 :12 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:25:17 ID:DuJ/f2CV
床に腰を下ろすと、ササッと仁美は寄って来てアタシの隣に座った。
それから、いつも誰にでもするように、アタシの腰に手を回し、口付けを迫る。
ちょっと流されそうになる。
やっとのことで、仁美を払い除ける。
残念そうにアタシを見つめる仁美。




「アタシね・・・佳奈と付き合ってるの。」
やっとの思いで声を絞り出す。
「・・・佳奈って?」
「植田佳奈。」
チッと舌打ちの音が聞こえた気がした。
仁美だって、割りとよく知ってる声優だから。
「それで・・・?」
低い声の仁美。明らかに、不機嫌。
「アタシ・・・幸せになりたいんだ・・・」
だから、仁美と一緒にはいれない。
「・・・私といると、不幸になるってこと?」
「違っ・・・」
そうじゃない。
だけど、アタシがどんなに仁美を好きでも、仁美から愛されている実感が持てないから。
不安だらけのままじゃ、幸せとはいえないから。
だから、アタシを愛してくれる佳奈の元へ行くんだ。
「だから・・・付き合う前の関係に戻ろうよ・・・あの頃みたいに・・・仁美と仲良くやりたい」
もう仁美に脅えたくない。


440 :13 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:26:26 ID:DuJ/f2CV
いつからか仁美に脅えてた。
仁美が側にいると、それだけで頭がおかしくなりそうだった。
仁美が声を発する度に顔色を伺った。
仁美の腕が動く度に、体をこわばらせてた。
アタシにとって、仁美は「絶対」だった。
だから、逃れることは出来ない。
ずっと、そうだった。
仁美からのメールを恐れ、仁美からの着信に戦慄いた。
そんな毎日だったから。
いつからだろう、仁美の言葉を信じられなくなったのは。
『静が一番大好きだよ』
いつからだろう、何度も囁かれたその言葉を信じきれなくなったのは。


441 :14 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:27:33 ID:DuJ/f2CV
「別れたい・・・って事だよね?浮気してるから。」
「浮気は・・・してないっ!!」
今もまだ、気持は仁美のところにある。
だけど・・・仁美の側にいたらアタシが壊れてしまうから。
「浮気でしょ!!私以外の女と付き合ってるんだから!!!」
「仁美は・・・アタシを見てないから。」
「なに言ってんの。」
あきれた顔をする仁美。
「だってそうでしょ!他の女とイチャイチャイチャイチャ。アタシは仁美の道具じゃないし仁美の玩具じゃない。嫉妬もするし、嫌にもなるんだよ!!!」
「だから何回も言ってるじゃない、静が一番だって」
「いつもいつも変わらないのは仁美でしょ。兎に角別れて。アタシが耐えれないの。もう限界なの」
無我夢中で頭に浮かんだことを叫んだ。



仁美の身体が少し動いた。
反射的にアタシは身を硬くする。
何をされるのかと、構えてしまう。

だけど、仁美はアタシには何もしなかった。
ただ、静かに下を向き、何かを考えているようにも見えた。


442 :15 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:28:34 ID:DuJ/f2CV
「どうしても・・・別れたいの?こんなに私は静のことが好きなのに。」
震えた声で仁美がつぶやく。

アタシの心は勿論決まっている。
別れたい。
だけど、顔を上げた仁美を見て、決心が少し揺らぐ。
やさしいけれどさびしそうな瞳。
なんでアタシは仁美を泣かせてるんだろう。
アタシはやっと、まだ仁美が好きなんだと理解した。



「・・・別れて・・・」
涙が頬を濡らす。
「佳奈を・・・泣かせたくないの・・・」
仁美も、佳奈も大事だから。
どちらも手に入れたい、出来るなら。
だけどそんな事ムリだから。
仁美とは例え付き合っていなくても抱き合えるから。
佳奈は手を離したらそのまま逃げてしまいそうだから。
今のアタシに必要なのは、快楽じゃなくて安定だから。
だから、アタシは・・・仁美じゃなくて、佳奈を選ぶ。

443 :16 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:29:17 ID:DuJ/f2CV
「・・・わかった・・・もう、静は求めない」

これで仁美に脅える毎日が終わる。
それはアタシが望んだこと。
なのに、どうしてこんなにも涙が溢れてくるんだろう。


「だから・・・佳奈と幸せになりなよ・・・」
仁美は優しく抱き締めてくれた。
涙は止まることを知らず、流れ続ける。
仁美がアタシを抱き締める腕に力をいれた。
それが嬉しくて、悲しくて、アタシは声をあげて泣いた。
仁美はただ何もいわず、そんなアタシをきつく抱き締め、優しく撫でてくれていた。


「じゃ、私帰るね。佳奈によろしく。」
アタシが泣きやんだのを見届けて、仁美はアタシの家を去った。
「私はいつまでも静を愛してるよ」
その言葉を残して。




佳奈に連絡する気も起きず、アタシは早々とベッドへ潜り込んだ。





仁美からのメールに気付いたのは翌朝だった。


444 :17 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:31:08 ID:DuJ/f2CV
「From: なばためひとみ
 Message: あれからずっと考えていました。一体どうしてこんなことになったのだろうと。
多分きっとそれは全て私のせいなんだよね。
私がずっと静を不安にさせていたから、だからこんなにも二人の溝が広まってしまったんだよね。
ごめんね。本当にごめん。もっと早く気づけばよかった。
思えば、私たちは言葉で話すっていうことをずっと長い間しなかったよね。
もっと・・・もっと・・・話し合っていればよかった。
本音でぶつかっていればよかった。
後悔ばかりが浮かびます。
今更信じてはくれないだろうけど、私は静のことが一番大切です。
大事にしすぎるあまり、私は静の気持ちに気づけなかった。
本当に、本当に静のことが大好きです。
だけど、私はきっと静を幸せにはできない。
だから、佳奈と幸せになってください。
心から・・・というと少し嘘になるけれど、静と佳奈の幸せを願っています。」



アタシは再び声を上げて泣いた。



佳奈から何度も着信があったけれど、今は一人でいたい気分だった。


445 :18 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:32:53 ID:DuJ/f2CV
その日から随分たった。
仁美と顔を合わせても、大丈夫になっていた。
相変わらず、仁美は沢山の女の子に手を出し放題の毎日を送っている。
だけど、どこか昔とは変わっていた。




佳奈とは結局長く持たなかった。
アタシの心が佳奈にないことを見破られ、友人という関係に戻ってしまった。
やっぱり仁美じゃないとダメだったのかもしれない。
どんなに苦しくても、仁美からの束縛が丁度よかったのかもしれない。
だけどもう、元には戻れない。
失ってしまった関係は、酷く修復が困難だから。

もうすぐ、夏が終わる。


一人きりの夜明けを迎えながら、アタシは一筋の涙を落とした。


<静編 了>


446 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/17(木) 00:37:59 ID:DuJ/f2CV
ここまでありがとうございます。
とりあえず、ひと段落です。

暫く多忙のためうp出来ませんが、出来る限り早く出来るように致します。

今後も、よろしくお願いします。

447 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/17(木) 10:44:19 ID:dV3ub4b4
GJ!!しずかな別れたのか…orz
これからどうなるのか予測できない。続きも期待してます

448 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/17(木) 14:09:44 ID:E5k0FqLk
えええ別れちゃったのか
続きが気になる!

449 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/17(木) 14:59:15 ID:r1ywgXie
佳奈様…カワイソス…
続きに期待

450 :&7684:2006/08/17(木) 16:01:58 ID:BAteWT5l
GJ!
やっぱり佳奈様はめぐーとくっついた方が幸せなんだよ・・・。

451 : ◆vj24X7IGQQ :2006/08/17(木) 16:03:43 ID:BAteWT5l
あいぽん×ゆうちゃん、時期を見て投下します。


452 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/17(木) 22:33:50 ID:Ft4IXjig
なば……(つД`)

453 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/18(金) 08:23:31 ID:eM3Bt0IO
静様ー!!! 最高です!!

454 :千葉スレで拾った:2006/08/18(金) 16:31:59 ID:6HMmXaQM
AM3:00 −首都高
さえぽんの田舎帰りの噂を耳にし、ハンドルを握るゆうか。
ゆうか「ふ、何年ぶりかしらね。でも・・・体はしっかり覚えているようね」
首都高を純白の軽トラが、ペガサスのように駆け抜けていく。
白い軌跡を残し、ドライバー達を次々と追い越す。
そこに一台の車が並ぶ。真紅のGTR。
ゆうか「・・・パッシング? 果たしてアナタに、私を捕まえられるかしら?」
綾子 「あなたに紗ちゃんは渡さない!!」
テクニックではゆうかが勝っている。
しかし、直線では綾子に部がある。
一進一退の攻防を続ける二人。
ふいに軽トラの車体が、ガクッとスピードを落とす。
ゆうか「ここから先は、不規則なカーブの連続。そのスピードじゃ曲がりきれないわ」
綾子 「あなたに・・・、紗ちゃんは渡さない・・・!!」
GTRはスピードを落とさない。いや、むしろアクセルを踏み込んでいるようだ。
ゆうか「バカな!! 命が惜しくないの!? いいえ。それほど、愛しているのね・・・」
綾子 「だ、駄目っ 曲がりきれない!!」
GTRはカーブに真正面から突っ込んでいく。
カーブの先には、ぽっかりと口を開いた闇が待ち受けている。


455 :千葉スレで拾った:2006/08/18(金) 16:32:32 ID:6HMmXaQM
悲鳴をあげてスリップするGTR。車体に衝撃がはしる。
間髪入れず、もう一度車体に衝撃が走る。
ゆうかの軽トラがGTRとカーブの間に滑り込み、ぎりぎりのところで転落を防いでいた。
綾子はエアバッグを手で押しのけ、車を降りる。奇跡的に怪我ひとつない。
灼けたエンジンの匂いが立ち込めるなか、言葉を交わす二人。
綾子 「あ、ありがとう」
ゆうか「さえぽんの悲しむ顔は見たくないんでな」
綾子 「でも、車・・・」
二台とも、もはや走行は不可能だった。
ゆうか「仕方ないさ」
誰が悪いでもない。やりばのない無念に二人は立ち尽くす。
ふいに、眩い光りが二人を照らす。
ハイビームの逆光の中、誰かが歩いてくる。
距離が近づくにつれ、シルエットが実像を結び、顔が判明する。
ゆうか・綾子 「「おかゆ!!」」
おかゆ「足が要るだろう。乗ってくかい?


456 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/18(金) 16:53:54 ID:LzZxrk3u
>>454GJ!!おかゆ良いとこ取りしすぎww

457 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/19(土) 02:25:03 ID:gnPJl/2R
ちょっと書いてみたんですけど、投下してもいーですかね…?

458 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/19(土) 02:31:07 ID:z3q04Uas
>>457
おk
むしろキボンヌ

459 :1aaa:2006/08/19(土) 02:33:15 ID:gnPJl/2R
<めぐみさんと静さん>


マズイ…。
非常にマズイ…。
これは一体どーしたものか…。

ビールを喉に流し込みながら、私は思った。

ああ、まただ。
気付くと、このことばかり考えている。
仕事にも身が入らない。
由々しき問題。
普段はキッパリサッパリしているが、元来の私はロマンティストなのだ。

目の前の女は、早くもビールのおかわりを注文している。
こりゃ、早いとこ話を切り出さないと、酔っ払って使い物にならなくなるのも時間の問題だな。


460 :2aaa:2006/08/19(土) 02:36:15 ID:gnPJl/2R
「静、あんたさぁ…」
「ん?なによ?」

静は店員から2杯目のビールを受け取りながらこっちを見た。

「付き合ってる人、いるの…?」
「はぁ?!何よ、突然…?」
「いや、ちゃんと聞いたことなかったから」
「いないけど。
 …つーかさ、アレとちゃんと付き合うとかできると思う?
ヤキモキしながら付き合うとか私の性に合わないし。
そもそも付き合うとかゆう雰囲気、全然ないし」

気を使って不特定に質問したにもかかわらず、静は特定の相手のことを言っていた。

「言えばいーじゃん!
 『私だけを見てよ』って。
 いくら仁美だって、ちゃんと付き合ったら変わるんじゃないの?」
「だから、そーゆう雰囲気じゃないんだってば!
 だいたい、自分から告白するよーなキャラじゃないっしょ、私は。
 似合わないことしたくない。無理」


461 :3aaa:2006/08/19(土) 02:37:08 ID:gnPJl/2R
そーゆうと、静はビールを煽った。

べつに似合わないことないと思うけど。
静は美人だし。
ツンツンしてるけど、ううん、だからこそ静に好きとか言われたら嬉しいんじゃないのか。
静の告白する場面を想像したら、なんだか可愛らしかった。

お通しを摘みながら静が続けた。

「私のことは、いーからさ。めぐさんはどーなのよ?誰か相手いるの?」

私の狙い通り、静は話題を切り返してきた。

本当は聞いて欲しくて、今夜は静を誘ったのだ。

「え、いないけど…」

でも、いざとなるとこっちも歯切れが悪くなる。

「…けどぉ?
 けど、何よ?なんかあるわけ?」

静はビール片手に鋭く迫ってくる。

「いないんだけどさ、ちょっと気になるっつーか、困ってるっつーか…」
「やだ、なに?片思いですか?」
「いや、思ってない思ってない。むしろ向こうが思ってる」

私は思いっきり首を振りながら答えた。
ああ、酒がまわる…。


462 :4aaa:2006/08/19(土) 02:37:51 ID:gnPJl/2R
「告白されたってこと?」
「いや、それもちょっと違うよーな…」
「ちょっと、何よ?はっきり言いなよ!?」

ドンッ!!

静はジョッキをテーブルに叩き付けた。

「…植田佳奈」
「は?」
「だから、佳奈のことが気になってる」
「はい?
 確かに佳奈は、めぐさんめぐさん五月蠅いけど…。
 つーか、だって…え?
 めぐさん、あなたノーマルでしたよね…?」
「そのはずなんだけど…なんか、もう、自信なくなってきた…」
「好きなの?」
「好きとか、まだそーゆうレベルではないんだが…」
「まだ、ね…」
「強調しないで」
「はいはい。失礼いたしました。…ところでさ」
「ん?」
「ビールおかわりしていい?」
「あ、じゃあ私のもお願い」

静は店員を呼び止めて、ビールのおかわりを注文した。


463 :5aaa:2006/08/19(土) 02:39:45 ID:gnPJl/2R
「…」
「…」

お互い無言でジョッキに残ったビールを飲み干したとこで、新たなビールがきた。

「…」
「…」

新しいビールに口を付ける。
なんだか私は、ビール以外のなにかも無理矢理に飲み込んでいるよーな錯覚になった。

ふと、黙ってジョッキを煽っていた静と目が合う。

「…で?」
「なにが?」

私は聞き返した。

「なんでそーゆう状況になったのか、説明してくれんの待ってんだけど、私」
「ああ」
「『ああ』じゃないよ、まったく」
「悪い。
 あのさ、静も知ってる通り、佳奈って私のこと大好きじゃん」
「そーね。ありゃもう病気だよね」
「でしょ?
 私も正直、あのおめめキラキラめぐさん大好きオーラには辟易してたわけですよ、初めは」
「初めは」
「だから、強調しないで」
「ごめんごめん。ついね。それで?」


464 :6aaa:2006/08/19(土) 02:40:23 ID:gnPJl/2R
「…ふぅ(ため息)。
 それがさ、なんか、段々可愛く見えてきちゃって…」
「あら、まあ」
「したらさ、今度は佳奈のめぐさん熱が冷めてきちゃったみたいで。
 この前ラジオで会った時もなんか普通だったし。
 それがなんか物足りないっつーか、寂しいっつーか」
「それで佳奈のことが気になってきちゃったと」
「そう。
 もう佳奈のことばっか考えてる。頭から離れないの。ヤバイよ、私」
「ヤバくなんかないよ。告白してみれば?めぐさんだった即オーケーなんじゃないの、あのコ」
「無茶言わないでよ。相手、女の子だよ?!」
「めぐさんはそーゆうことに偏見ないと思ってたんだけど、私…」
「偏見なんてそんなもんないけどさ。あったら静と仲良くしたりしないし」
「じゃ、何?」

静がジロリと私を見た。

「いや。
 いざ、自分のこととなると戸惑うわけですよ。こんなの初めてだし。それに…」
「それに…?」
「佳奈がどこまで本気で私のこと好きなのかわかんないじゃん」
「はぁ?好きなんじゃないの?」
「でも、この前はそんな感じじゃなかったんだって。だいたいさ、ほら、佳奈ってさ、なにかと噂の絶えないコだから」
「あー。噂…」


465 :7aaa:2006/08/19(土) 02:41:00 ID:gnPJl/2R
そうなのだ。
佳奈には女の噂が絶えない。誰々に手を出してるとか、二股かけてるとか、今度は誰を狙ってるとか…。
どこまで本当か知らないけど、たぶん、相当、場数踏んでる。

「まいったな。
 なんでよりによって、あんな相手を…」

私は頭を抱えて呟いた。

視線を感じて顔を上げると、静がニヤニヤしながらこっちを見てる。

「…なに笑ってんのよ?」
「『あんな相手を…』の続きは何?」
「っ?!!」

静の言いたいことを直感して私はうろたえた。

静が追い討ちをかける。

「『好きになっちゃったんだろう』でしょ?
 めぐさん、うだうだ言ってたけど、結局すでにガッツリ佳奈に惚れてんじゃん」

…まあ、自分でもわかってたんだけど。
私をそれを認めたくなかっただけなのだ。
たぶん自分で自分の心を認めるために静にこんな話をした。


466 :8aaa:2006/08/19(土) 02:41:38 ID:gnPJl/2R
黙って枝豆を頬張っていた静が言った。

「でも、あれだね。
 めぐさんって普段はチャキチャキしてるけど、恋するとこーなっちゃうわけね」
「どーゆう意味よ?」
「可愛いってこと」
「ちょっ、…気持ち悪いこと言わないでよ」
「だって、女とか噂とかどーでもいーこと気にして。
 相手の気持ちなんてわからなくて当然なのに、考え込んでウジウジしてるし。
 かと思えば、頭から離れないなんて可愛らしいこと口にして頭抱えてるし。
 めぐさんも乙女だったんだねぇ」
「…なんか、見下されてる気がするんだけど…?」
「そりゃ、こーゆうパターンに関しては私の方が年季入ってるんで」
「こーゆうパターン?」
「なんか同じ穴のムジナって感じじゃない?私たち。
 最悪の女たらしにちょっかい出されて、本気になっちゃって、告白できずに悩んでる」
「すごい簡潔。女たらしかぁ。嫌だなぁ…どーするよ?」
「その言葉、そっくりそのままお返しします」

「…」
「…」

「とりあえず、飲もっか」
「…そーだね」

「あーぁ」
二人してため息をついてジョッキを一気に空にした。


467 :9aaa:2006/08/19(土) 02:42:20 ID:gnPJl/2R
<おまけ>

…1時間後…

静の目がもうすでに座っている。
もう何杯飲んだかわからない。

「つーかさ、私、仁美に告白したことあるんだわ」
「うそ?!マジで?」
「マジで。『私と本気で付き合わない?』って」
「それで?それで?」
「『いや〜ん。私、相手を静一人になんて絞れな〜い♪』って。もう、満面の笑みで言われた」
「ぶわっはっは!!!!」
「笑うなー!!!!」
「ひーひー苦しいよぉ。不毛だよ。この人超不毛だよー!!!」

こうして二人の夜は更けていきましたとさ。

<おわり>


468 :aaa:2006/08/19(土) 02:43:58 ID:gnPJl/2R
ふぅ〜。
初めて書きました。
なんか色々勝手がわからなくて失礼がなかったか心配なのですが…。
頑張ったので、許してください。


469 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/19(土) 03:28:43 ID:z3q04Uas
>>468
GJ!!
マリみてラジオでめぐーお姉さまは惚れたのか(笑)
おまけまでしっかり笑わせて頂きました

470 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/19(土) 08:29:47 ID:f4wR48Ri
>>469
GJ!ワロタよw
らぐジェネでめぐーがゲストの回の植田の狂喜っぷり思い出したw

あと、メール欄にsageって入れてくれるとありがたい

471 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/19(土) 08:33:32 ID:f4wR48Ri
うおっ痛恨のレス番ミス!
>>470>>468宛てです

472 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/19(土) 11:24:04 ID:eB6JOQf+
超GJ!!!
最悪の女たらしに惚れた御前とめぐーw
すんげーー面白かったww
よければまた書いてください!

473 :aaa:2006/08/19(土) 13:24:40 ID:gnPJl/2R
読んでいただいてありがとうございます。
感想もらえて、普通に嬉しいです。
今のところ続きを書く予定はないのですが、なんか思いついたらまた頑張ってみたいです。

>>470
そっか!sageって入れるのか!ありがとうございます。初心者なんで教えてもらうと素直に助かります。押忍。


474 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/19(土) 13:28:40 ID:ljUO2IES
そっかあれは佳奈様の押してだめなら引いてみろ作戦だったのか
GJGJ!

475 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/19(土) 15:45:49 ID:o9bH/Cmz
アミスケ(小清水亜美)とナバ(生天目仁美)の話希望

476 :aaa:2006/08/20(日) 01:19:37 ID:PGA4UI7M
続きを思いついてしまいました。
けっこう長くなりそうですが、頑張って書いてみようと思います。
なるべく急いで製作します。
頑張るぞ。

477 :1aaa:2006/08/20(日) 04:35:49 ID:PGA4UI7M
<めぐみさんと静さん めぐみさん編>



これは、やっぱり、一般的に『食われた』って言うんだろーな…。

私はすでに消された電球を見上げながら思った。
隣に目を向けると、佳奈が気持ち良さそうにスヤスヤ眠っている。

可愛い寝顔…。

ここは佳奈の部屋だ。
佳奈のベッドで二人して裸で横になっている。

良かったのか、悪かったのか。
なんでこんなことになってしまったのか。


478 :2aaa:2006/08/20(日) 04:36:32 ID:PGA4UI7M
― 数時間前 ―


私たちは声優仲間で飲んでいた。
夏はイベントが多いから、必然的に合わせる顔も多くなる。

夏はなんでこんなに酒がうまいんだろう。
みんな調子に乗ってガバガバ飲んでいる。もう大騒ぎだ。

佳奈が先日とは打って変わって、酒の勢いからか私に妙に絡んでくる。
嬉しいからいーんだけど。
静がここにいなくて良かった。
こんなニヤけた顔、恥ずかしくて見せられやしない。

そろそろお開きという時、佳奈が私の腕に纏わり付いてきた。

「あー、もうダメ。私グルグルですぅ。グルグル〜」
「あーぁ。佳奈、あんた大丈夫?一人で帰れんの?」
「んー…平気れす。…あー、でもぉ、やっぱ平気じゃないかもー」

明らかに平気じゃない。

「わかった。じゃあ私が送ってあげるから、かわりに佳奈の家に泊めて」

いくらなんでも、佳奈の家まで行って、それから自分の家に帰るのは面倒臭い。

「ほんとデスカー!?わーい。めぐさんお泊りだー。嬉しい♪」

ほんとは外泊とか好きじゃないんだけどな。

そう思ったけど、やっぱりまんざらでもない自分がいた。


479 :3aaa:2006/08/20(日) 04:37:28 ID:PGA4UI7M
「お邪魔しまーす」
「たらいまー」

フラフラの佳奈を抱えて部屋に入った。

「けっこう綺麗にしてるんだね」
「へへー♪」

佳奈が私を見上げてはにかんでいる。

ああ、もう。
なんでそんなに可愛いの…。

…ダメだ。
私、今、脳ミソ溶けてる…。

とりあえず、くっついてる佳奈を離してソファに座らせた。

「水、飲むでしょ?台所借りるよ」

私は適当なグラスを見つけて水を入れ、佳奈に手渡して隣に座った。
佳奈は一気にそれを飲み干して言った。

「ありがとうございます。めぐさん、男前ですね〜」

佳奈が私にもたれ掛かってくる。長い髪が私の腕をサラサラと流れた。

「そいつは、どうも」

私は赤くなった自分の顔を見られたくなくて、そっぽを向いてそう言った。


480 :4aaa:2006/08/20(日) 04:38:54 ID:PGA4UI7M
なんか心臓ドキドキいってんだけど。
いくつだよ、私は?!

「佳奈ねー、めぐさんに憧れてたんですよー」
「うん。知ってる」

『憧れてた』
過去形なのが気になったが、そんなこと突っ込む勇気は今の私にはなかった。

「めぐさん、綺麗でカッコイイからー」
「佳奈は可愛いじゃない」
「え?本当に?本当に?」
「本当に」
「むー。じゃあ、ちゃんとこっち向いて言ってくださいよー」

…あー、まったく、もう。
勘弁してよ…。

仕方ないから、私は体ごと佳奈に向き直って言った。

「佳奈は本当に可愛いよ」
「キャー♪嬉しいー!!」

佳奈が抱きついてきた。
抱きつきついでに、勢い余って押し倒された。


481 :5aaa:2006/08/20(日) 04:39:32 ID:PGA4UI7M
え?

佳奈が私を見つめてる。
無言のままお互いに目を離せないでいた。

どーすんの?これ。
どーなんの?これ。

頭ん中、大混乱で。
それでも目が離せなくて。
体が動かない。

ふと、佳奈の顔が降りてきてキスされてしまった。

『え?』

口をついて出るはずだった言葉は、再び降りてきた佳奈の唇に吸い込まれる。

「…っん」

漏らした声はどちらのものだったか。

やっと唇を離して佳奈が言う。

「めぐさん、女の子と経験ありますか?」
「え、いや、ないけど…」
「じゃあ、私がしますね。苦しかったら言ってください」

そして、私は佳奈に抱かれた。


482 :6aaa:2006/08/20(日) 04:40:07 ID:PGA4UI7M
思い出しただけで恥ずかしくなる。

なんたる醜態。
なんたる不覚。

わかってたけど、やっぱりすごい慣れてたな、このコ…。
べつにいーけど。
このまま、なし崩し的に付き合うことになるんだろーか…?
わからない。
でも、明日、目が覚めたら。
私は佳奈に「好き」だと言おう。

そこまで考えて、私は再び眠りに落ちていった。


ピピピピ…ピピピピ…
アラームの音で目を覚ました。
ブランケットから腕が伸びて、枕元のアラーム時計を止める。

「…んっ」

佳奈が目を擦りながら、身を起こした。
ブランケットが落ちて、佳奈の胸がはだける。
そこで、やっと私たちの目が合った。


483 :7aaa:2006/08/20(日) 04:40:46 ID:PGA4UI7M
「っ!!??」
「おはよ、佳奈」

佳奈があわててブランケットを掴んで胸を隠した。
様子がおかしい。

「な、な、な、なんでっ?!」
「は?なにが?」

佳奈、寝ぼけてんのかな…?

「なんで、めぐさんがっ?なんで裸?え?え?…ああああ…」

佳奈が頭を抱えている。

まさか…まさか、このコ…。

「もしかして、覚えてないの…?」
「いやっ…めぐさんがウチに来たとこまでは…あれ?いや…その後もなんとなく…覚えてるよーな…覚えてないよーな…」

マジかよ…。
こいつ、私にあんなことまでしておいて覚えていないと…?

「ああああああー…まただぁ…また、やっちゃったぁ」
「な、なに?」


484 :8aaa:2006/08/20(日) 04:42:48 ID:PGA4UI7M
ガバッ!!!

佳奈がいきなり頭を下げた。

「ごめんなさい!めぐさん、ごめんなさい!!
私、ヤッちゃいましたよね?!ヤッちゃったんですよね?!本当に本当にごめんなさい。
よく覚えてないけど、私、酔っ払うとわけわかんなくて。すいませんでした。忘れてください。
私、誰にも言いませんから。もう、こんなことしませんから!!!」
「…」

嘘…。
なんで、謝んのよ。なんで、覚えてないのよ。だったらなんで、あんなことしたのよ。忘れないでよ。忘れられないわよ。
ひどいよ。ひどいよ、佳奈。

色んな言葉が私の中で渦巻いてたけど、私はそれをひとつも、たったひとつも口に出せなかった。

「い、いーよいーよ。私もそんな気にしてないし。大丈夫だから。だからそんな謝らなくていーって」
「でも…」
「本当に。ね、だから、とりあえず服着よう」

私たちは無言でベッドから出て服を着た。


485 :9aaa:2006/08/20(日) 04:43:48 ID:PGA4UI7M
「あ、あの、めぐさん。本当にすいませんでした」
「だから、いーんだって…あ…」

無理して笑顔を作ろうとしたら、かわりに涙が溢れてきた。

「ごめんっ。なんでもない。なんでもないの」
「あ、あの…」

佳奈の手が私の顔に伸びてくる。

「ごめんっ。私、もう帰るね」
「めぐさんっ!!」

佳奈の手を思いきり振り払って、私は駆け出した。

靴を履いて、ドアを開けて、走り続けた。
ずっと、ずっと、走り続けた。


486 :10aaa:2006/08/20(日) 04:44:18 ID:PGA4UI7M
こんなのって、ない。
こんなのってないよ。全部忘れちゃうなんて。ごめんなさいだなんて。好きって言いたかったのに。私の気持ち、伝えたかったのに。忘れてくださいなんて、そんなのひどすぎるよ。

最悪。最悪。最悪。最悪。最悪。

ずっと、ずっと、走り続けて、何もかもを振り切ってしまいたかった。

もう、何も考えたくない。
忘れられるものなら、忘れてしまいたい。

走って、走って、走り続けて。
真っ白になるまで、私は走り続けた。



<つづく>


487 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 06:43:15 ID:qku/dLNx
ギャー!
佳奈様ひどす
続き待ってます

488 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 08:13:04 ID:cgNGp9pv
なんか変な方向にばっかり行ってない?

489 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 08:45:51 ID:svHOU3Rc
GJ
めぐー様編てことは、静様編もあるんだろうかとちょっと期待(笑)

490 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 10:20:59 ID:nMt7wLJM
GJ!
佳奈様ぁぁぁぁ(´・ω・`)ヒドス
でも面白い。続き待ってます!

491 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 12:02:09 ID:D3jlfqQt
切ないよ
でも続きが気になる

492 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 20:38:21 ID:fABywJzD
GJ!!
あぁー!佳奈様の心はいずこに!?
続き楽しみにしています

493 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 21:16:43 ID:8u2ThGLr
>>488さん。確かに、そうですね。
>>280-292
>>298-299
>>303-310
この作品から、ちょっとドロドロ路線が・・・。
まあ、それ以前に沙苗×麻美子からドロドロと・・・。

とりあえず、めぐーは佳奈様と幸せになってほしい・・・。

494 :うふーん:うふーん ID:DELETED
うふーん

495 :1aaa:2006/08/21(月) 00:10:36 ID:f66lgGzL
<めぐみさんと静さん めぐみさん編2>


ある日帰ると、ウチの前にめぐさんが立っていた。

「ちょ、めぐさん?どーしたの?」

声を掛けると、めぐさんは顔を上げた。
明らかに様子がおかしい。

「静ぁ…」

私の顔を見るなり、どんどん顔が崩れていって、クシャクシャになって、涙を流し始めた。

「なっ、ちょっと、どーしたのよ?!」

私はめぐさんに駆け寄った。
すると彼女は、私の肩に頭を埋めて嗚咽を漏らした。
シャツが涙で濡れていく。

「うっ…ひっく…うぅぅ…ふぇ…うぅ…」

私はめぐさんの肩を抱いた。

「とりあえずさ、ウチに入ろうよ」

彼女が小さく頷いたのを認めて、私はウチの扉を開けた。


496 :2aaa:2006/08/21(月) 00:11:23 ID:f66lgGzL

めぐさんを部屋に座らせて、私は冷蔵庫に向かった。
ちょっと迷ってから、500mlのミネラルウォーターを2本出して、ミニテーブルに持っていく。
本当はビールが飲みたかったけど、今はそんな状況じゃない。

ペットボトルを受け取った彼女は、さっきよりもだいぶ落ち着いているようだった。

「静、ごめん。なんか混乱しちゃって。静の顔見たら、なんか…」
「ん。私のことはべつに気にしなくていーけど」
「うん。もう、落ち着いたから…」

めぐさんはペットボトルの蓋を開けて口を付けた。
私も同じように蓋を開けて、水を飲んだ。

「なにがあったか、聞いてもいい…?」
「…うん…あのさ…私、昨日、佳奈と寝ちゃったんだよね…」
「…それで、なんで泣くの?」
「佳奈、覚えてなかった…」
「え?」


497 :3aaa:2006/08/21(月) 00:12:21 ID:f66lgGzL

めぐさんは昨日の夜からの出来事を、私に語った。
もう泣いてはいなかったけど、顔はずいぶん辛そうだった。
痛々しくて見てられない。

「それは、また……馬鹿か、あいつは」
「ううん。馬鹿なのは私」

めぐさんが弱々しく笑う。
そんな姿を見たら、もう、いてもたってもいられなくなる。

「めぐさんは馬鹿じゃないっ!!」

私は声を荒げた。

「めぐさんは馬鹿じゃないよ。
 だって、こんな、こんなになってるのに。本気で好きなのに。あいつら、何にもわかってない!!」
「はは…ありがと。なんか、嬉しいよ」
「どーするの?これから」
「うん。どーしよーかな…きっと、今朝の態度で私の気持ちなんかバレちゃっただろうし。もう、誤魔化せないよね」
「いや、バレてないと思うけど。たぶんレイプまがいのことしたから、めぐさんが怒ってるくらいにしか思ってないんじゃないの?あの馬鹿は」
「それはそれで、ちょっと複雑、かも…」
「…なんか食べる?今日、泊まってく…?」
「ううん。大丈夫。平気。もう少し自分で考えたいから、もう帰るわ。ありがと。さっきは助かった」


498 :4aaa:2006/08/21(月) 00:12:53 ID:f66lgGzL

めぐさんは立ち上がって、玄関のほうに歩き出した。
スニーカーを履くために屈んだ彼女を見下ろしながら、なんだか私まで切なくなった。

「気をつけて」
「うん。また、連絡する」

そう言うと、彼女は私の部屋から出て行った。





499 :5aaa:2006/08/21(月) 00:13:23 ID:f66lgGzL

居酒屋で。
私は佳奈と二人で飲んでいる。

今日は佳奈と同じ仕事だった。
いつもなら、仕事の後にみんなで飲みに行くのだが、今夜は佳奈を連れ出して二人でこの店に来た。
あれから3日が経っている。
めぐさんからの連絡は、ない。
めぐさんは私だ。
私たちは同じだった。
だから、あんなに打ちひしがれた彼女の姿が頭から離れなくて。
じっとなんてしてられなかった。
この女にガツンと言わなきゃ気がすまない。
お節介でも構わない。
私はもう、我慢できなかった。

「佳奈さあ、今日はさんざんだったよね」
「あー、カミカミだったよねー。なんかねー調子悪かったみたいで。ははは」

『ははは』じゃねーだろ、この女は。

「…ねえ。あんたさあ、一体何考えてんの?」
「いやぁ、たまには調子の悪い日もあるって。そんなに怖い顔しないでよ。次はきっと大丈夫だから」
「そーじゃなくてっ!」
「ん?」

佳奈がビール片手に不思議そうな顔でこちらを見つめている。


500 :6aaa:2006/08/21(月) 00:14:00 ID:f66lgGzL

「あんた、一体本当は誰のことが好きなのよ?!」
「は?何言ってんの?いきなり」
「いーから、答えなさいよ」
「えー、べつにみんな好きだけど…もちろん静のことも大好きだよ」
「ちがーう!!!」
「なんなのよ、さっきから?!」
「あんたみたいのがいるから、私はっ…」

ああ、なんか涙出てきた。

「…静、あんた、もしかして…私のこと好きなの?」
「なんで、そーなるのよっ!?」

もう情けなくなってきた…。

「だって、泣いてるから…」
「心配しなくても、私はあんたみたいなの好きになんないわよ!」
「だよね。静は仁美がいーんだもんね」
「仁美さんの話はいーから。
 私はあんたみたいの絶対ないけど、あんたじゃなきゃダメだって人もいるのよ!
誰彼構わずちょっかいかけて。それで本気になっちゃう人だっているの。
佳奈が本気じゃないってわかってても、好きで好きでしょーがなくなる人もいるの。
そーゆうの考えたことある?いい加減なことばっかりして、それで傷ついてる人だっているんだからねっ!!!」

私は一気にまくし立てた。
佳奈は唖然としている。


501 :7aaa:2006/08/21(月) 00:14:57 ID:f66lgGzL

「私、そんなにいい加減なんかじゃないよ」
「嘘」
「嘘じゃないっ」
「だったら行くとこあるんじゃないの?」
「え?」

私はケータイを出して、メモリを開いて、ボタンを押した。

「…あ、めぐさん?いまどこ?…家?じゃあ、今から行くから待ってて。うん。いーから待ってて。1時間くらいで行けると思うから。うん。よろしく」

プツッ。

「は?」
「今、めぐさん家にいるみたいだから。あんた、さっさと行ってきな。謝るでも、弁解するでもなんでもいーから。絶交したって構わないから。お願い。行って、ちゃんと話してきて」
「静…なんで…?」
「そんなこた、どーでもいーから。あとでいくらでも説明してあげるから。ほら、さっさと行くっ!」
「う、うん。わかった。行ってくる」


502 :8aaa:2006/08/21(月) 00:15:45 ID:f66lgGzL

そう言うと、佳奈は走って店を出て行った。

「…ふぅ」

余計な事、してるよね…私。
どーなるかなんてわかんないけど、きっと、どーにかはなるはずだから。
怒られたって構わない。
私は後悔なんかしない。

「すいませーん。ビールのおかわりくださーい」

とりあえず、ひとりで1杯飲んでから帰ることにしよう。



<つづく>



503 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/21(月) 00:52:55 ID:qa7asy2U
激しく続きが気になります!

504 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/21(月) 01:28:15 ID:ZpDHHWoV
「すいませーん。ビールのおかわりくださーい」
の変わり身にワロタ
さすが御前

505 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/21(月) 02:02:10 ID:WyqcRwhp
>>502
超GJ!
読み込んだら新着50レスとかスレ速度に驚いたが、良SSがあがってたからなんだな。
続き楽しみに待っとります。

>とりあえず、ひとりで1杯飲んでから帰ることにしよう。
やっぱりこの後「しまった、佳奈の奴、飲み代置いてってない!」とか思うんだろうか。w
話の流れから今日は全部自分持ちと覚悟してたかもしれないが。

506 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/21(月) 04:36:23 ID:ap84vjV/
>>502
GJ!!!!続きも期待してます

507 :1aaa:2006/08/22(火) 01:18:33 ID:Ar0DdZ4u
<めぐみさんと静さん めぐみさん編3>


扉を開けると、そこには佳奈が立っていた。

「…なんで?」

来るのは静だったはずじゃ…。

わけがわからなかったけど、とりあえず、佳奈を玄関に招き入れた。

「ごめん。めぐさん!!」
「だから、この前のことなら気にしてないから」

今はまだ、佳奈とこんな話したくない。

「違うの。そーじゃなくて」
「何?」
「私、ずっと考えてて。ここに来るまでもずっと考えてて。静に怒られて、めぐさんのとこ行ってこいって」
「静が…」
「私、本当にひどいことしたからっ。でも、誰でもいーわけじゃなくて。
いい加減なんかじゃないし…そりゃ、昔は自分でもメチャクチャやってたと思うけど、それだって、寂しくて。誰かにいてほしくて。それでっ…」
「あ、あの、佳奈…?」
「だから、私、ずっとめぐさんが好きで。でもめぐさん女の子に興味ないみたいだったし。
どーせ無理だから、一生懸命諦めようってしてて、でもやっぱり諦められなくて。
だから、一生秘密にしようって決めたのに…この前お酒飲んじゃったら、なんかわけわかんなくなって。あんまり覚えてないけど。
でもっ!誰でもいーわけじゃないんです。めぐさんだったから。めぐさんじゃなかったら、あんなことしてないっ!!!」


508 :2aaa:2006/08/22(火) 01:19:43 ID:Ar0DdZ4u

なんだか、すごい展開になってる。




こーゆう時、どーすればいいんだろう…?




…ああ、そうか。



私は佳奈に触ってもいいんだ。
ベタベタに甘やかしてもいいんだ。
好きな時に「好き」って言って、可愛い時にはキスをして。
きっと、それは、もう許されてる。






509 :3aaa:2006/08/22(火) 01:21:14 ID:Ar0DdZ4u


フワッ。

私は、佳奈を抱きしめた。

「ねえ、それ本当?」
「本当です」
「私のことが好きって言ってたよ?」
「好きです」
「信じていーの?」
「信じてください。絶対、裏切ったりしません」
「私もね、佳奈のことが好き」
「はい」





510 :4aaa:2006/08/22(火) 01:21:52 ID:Ar0DdZ4u



私は佳奈の耳元で続けた。



「ところでさ…」
「なんですか?」
「私、やっぱり攻められるより、攻めるほうがいーんだよね」
「な、なにを突然…」
「でも経験ないからよくわかんなくて」
「…」
「だからさ、今夜は佳奈が私にちゃんと教えてね」
「…それ、すごい問題発言ですよ?」
「そう?いーじゃない」

よかった。
これで私は、いつもの私にやっと戻れる。




511 :5aaa:2006/08/22(火) 01:22:51 ID:Ar0DdZ4u





しかし…




しばらくは、静に頭が上がらなそうだな…。



あーぁ…。



<おしまい>




512 :aaa:2006/08/22(火) 01:23:18 ID:Ar0DdZ4u

<あとがき>
一応これでめぐみさん編は完結です。
短時間でサクッと書いてしまったので、あまり満足のいく出来ではないのですが、読んでいただければ幸いです。
静さん編の構想もすでにあるのですが、こちらの方はもっと時間をかけて書きたいと思うので気長に待っていてください。

みなさんのコメントはとても励みになりました。
ありがとうございました。



513 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 01:32:53 ID:gHpG2rAm
>>512
蝶GJ!!
長編お疲れ様です。
どういう展開になるのかハラハラでしたが
後読感の良い甘い仕上がりで一安心。
たまには辛いのもいいのかもしれませんが、
やはり甘い方が私は読み返したくなります。
次回作(御前編)も首を長くして待っていますね。


514 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 02:29:40 ID:EGATUrGl
>>505
本スレの前スレラストでこのスレ絶対読んだ事のない連中が、こっちのスレの存在意義を論じていたが、
いいSSが投入されたときに盛り上がるのであってここが「過疎スレ」などという意見は無知丸出しな訳だ。

515 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 03:00:48 ID:x4qZRHgf
トラックバック:http://music6.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1156171764/

516 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 03:01:57 ID:x4qZRHgf
トラックバック:http://music6.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1156171764/

517 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 03:02:35 ID:x4qZRHgf
トラックバック:http://music6.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1156171764/

518 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 03:03:12 ID:x4qZRHgf
トラックバック:http://music6.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1156171764/

519 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 03:03:46 ID:x4qZRHgf
トラックバック:http://music6.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1156171764/

520 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 03:04:27 ID:x4qZRHgf
トラックバック:http://music6.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1156171764/

521 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 11:33:12 ID:3qL6FKOo
>>512
GJ!GJ!
マターリ静様編期待してる

522 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 12:33:33 ID:3qL6FKOo
静「あ、あのワンピかわいい!!」
なば「静の方がもっと可愛いよ」
静「あーもう暑苦しいから。」

帰宅後。電話にて。
なば「さっき買ったワンピ着てよ〜。」
静「いいけど、いつ?」
なば「ん〜…コミケで☆」
静「はぁ!?やだよ、あんな露出高いの。」
なば「…私のお願い…聞いてくれないの…?」
静「あ〜も〜分かったよ、考えとくからっ!!!」

コミケ後 伊藤静邸
なば「いやぁ、疲れた〜」
静「………」
なば「みんな静に注目しちゃって。流石私の静だわぁ」
静「…………」
なば「あれ、静元気ないね?」
静「だって…せっかくワンピ着たのに何も言ってくれない…」
なば「すねないでよ。…私さっきから自分を押さえるのに必死なんだから」
静「いいよ、似合ってないんでしょ?」
なば「いや、似合いすぎてて…今すぐ食べちゃいたいくらい…」
静「ホント?似合う?」
なば「うん。流石私の静。」
静「エヘへ〜」
なば「あ〜もぅ駄目、我慢出来ない。」
静「ちょっと仁美!?」
なば「いただきま〜す♪」
静「結局アタシ食われるだけかよっ!!!」



523 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 12:35:41 ID:3qL6FKOo
野望神社の収録風景裏見てたら浮かんだっす…
連投スマソ

524 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:01:05 ID:JfqfnxIf
お久しぶりです。>>445続きというか・・・仁美編投下します。


525 :19 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:02:25 ID:JfqfnxIf
<side 仁美>

私達は確かに愛し合っていた
何度も何度も肌を重ね合い 互いの存在を感じ続けてた
私達は…何処で間違ってしまったのだろう
どうして…私はあの子を傷付けてしまったのだろう
どうして……あの子を壊してしまったのだろう…




「…別れて…」
泣きながら呟く静をみて、私はやっと事の重大さに気付いた。
あまりにも…静が可愛くて、大好きで、だからもっと私を見て欲しくて…ただそれだけだったのに…
静は私と付き合っていながら、佳奈に抱かれ続けていた。
浮気じゃないと静は言う。
だけど、そんなことは関係無かった。
私以外の女に…抱かれていたことが許せなかった。
許せないという思いと同時に、深い絶望を感じた。


526 :20 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:02:58 ID:JfqfnxIf
付き合いはじめたのは、どちらからの告白だったか…
多分、告白なんかしてない。
ただ、何と無く一緒にいた。
そして、自然に唇を重ねるようになっていた。

一体いつからだろう。
私は静が欲しくてたまらなくなっていった。
抱き締めても、キスをしても、それじゃまだ足りなくなっていた。
この気持ちを満たす方法を私は知っている。
繋がりあう事でしか、この気持ちは晴れないのだろう。
だけど…告白もしていない私達だからこそ…その一線を越えることはなかなか出来なかった。

もしかしたら、静にとっては友情の延長なのかもしれない。
盛り上がってるのは私だけかもしれない。
そう思うと…体を求めることは出来なかった。


そして…ある晩…
私はいつもの様に静の部屋で夕食をとっていた。
静はというと、晩酌といってビールを片手に握っている。
まだ抱き合った事すらないというのに、私達は熟年夫婦に近いものがある。
特別な会話もなく、夕食を終える。
ただそれだけ。
だけど今日はいつもと違って…
アルコールが回りすぎたのか、静の真っ赤に充血した目が座っている。


527 :21 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:03:33 ID:JfqfnxIf
「…静さん大丈夫?飲みすぎてない?」
「し〜ず〜か〜」
二人でいるとき、静は『さん』付けを嫌う。
そんなんだから、私は誤解しそうになる。
「大体、仁美はアタシをどう思ってるの?」
「え…」
静の意図が分からない。
私の思いを本気で伝えていいのか…それとも…
「ねぇ!!!!」
「…好き…だよ…?」
友人としても…恋愛対象としても…
「嘘だ。」
「嘘じゃない!!」
「じゃぁなんで抱かないの?アタシだけなの?仁美に優しくされる度に、仁美に抱かれたいと思ってるのに、アタシが勝手にそういう対象に思ってるだけなの?」
静も私と同じ気持ちだと言うのだろうか。
そう理解した途端、私の中で理性の糸が切れた。

強引に静に口付け、ゆっくり押し倒した。
「…最後に聞くけど…いいの?越えたら…戻れないよ?」
「大丈夫…」


私達はその夜初めて結ばれた。
なんて幸せなんだろう
なんて素晴らしいんだろう
女の子は…なんて柔らかいんだろう…
静は…なんて美しいんだろう…


528 :22 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:04:04 ID:JfqfnxIf
「仁美…上手いね…」
横たわったまま、静は呟く。
「初めてじゃないでしょ」「違っ…!!!」
女の子を抱いたのは初めてだった。
「じゃぁなんであんなに上手いの?」
「それは…ただ……静に感じて欲しくて、夢中で…」だから、それで静が感じてくれたなら、私は満足だった。
「そう…なんだ、嬉しい。アタシ、女に抱かれたの初めてだったから…」
と言うことは、私達は初めて同士だったのだ。
「正直…凄く怖かった。だけど…仁美でよかったって思ってるよ、初めての相手」
「私も…初めて抱いたのが静でよかった…」
二人で顔寄せて笑いあった。

胸のつかえも、気付かない程に幸せだった。


529 :23 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:04:54 ID:JfqfnxIf
なのに…
何故静は私のもとから去ろうとしてる?
私は…過ちを犯したんだろうか?
分からない。
分かることと言えば、たった一つ
私より、佳奈を選ぶって事だけ。

押し倒すのは簡単だった。
押し倒して、私から逃れないように犯してしまえばいい。なんなら首輪でも鎖でもつけて、繋いでおけばいい。

だけど、そんなことじゃない。
私はもっと根本を考え直さなきゃいけないかもしれない。

涙が…溢れてる。
静との思い出が…フラッシュバックする。
……別れたくない

幸せになりたいと静は言った。
佳奈と約束したと静は言った。
私では幸せになれない。
要するに静はそういってる。
今まで二人でいた時間は幸せじゃなかったと…

そんな事を言われたら、別れるしかないじゃない…
私は静が大事なんだから…
身を退くしかないじゃない…
ホントは一緒にいたいけど
…ホントは抱き合いたいけど


530 :24 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:06:13 ID:JfqfnxIf
「…分かった…もう…静は求めない」
泣き出しそうになる心を押し殺して、声を絞りだす。
「だから…佳奈と幸せになりなよ」
静の瞳から涙が溢れる。
何故静が泣いてるのか…私には分からない。
だけど、うわ言のように、
「ごめんね…ごめんね…」
と呟く静をほってはおけない。
私だって今すぐ泣きたい。
だけど…

私はごく自然に静を抱き締めていた。
もう…これが最後…
だから…今までで一番…優しく抱き締めた。


静が泣きやんだのを見て、私は静の部屋を去った。
もう、訪れることはないだろう。


外に出ると、激しい雨が降っていた。
生憎、傘はもっていない。
だけど、買う気にもならなかった。


私は静以外愛せない。
今までも、これからも…

何処で間違ったんだろう…

冷たい雨に打たれながら、私は声をあげて泣き叫んだ。

531 :25 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:08:25 ID:JfqfnxIf
どうしよう…
今部屋には帰りたくない。
一人でいると、静を思い出してしまう。


ずぶぬれの状態でファミレスに入ったら、余程私がヤバかったのか、タオルを貸してくれた。


携帯を眺めながら、これからどうしようか考える。
誰かに話をきいてほしい。
だけど、話出したら多分私は泣いてしまう。
それを受け止めてくれるのは…


一時間後。
私は麻美子の部屋の前にいた。
真剣に話を聞いてくれそうなのが、麻美子しか思い付かなかった。
伊達に第一愛人なんていってない。
私と静の話を一番よく知ってる。


532 :26 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:09:13 ID:JfqfnxIf
ピンポーン

「あ、なば?待ってたよ〜…ってなば!?」
麻美子の顔を見た瞬間にその場にへたりこんでしまったので、半ば引きずられるように麻美子の部屋へ入った。


「どうしたの?」
優しい口調で尋ねてくる麻美子。
「…別れちゃった…」
「はぁ!?」
何故かキッチンから声がして顔をあげたら、そこには麻美子の恋人が有り得ない顔をしてたっていた。
「…綾ちゃんは黙ってて」
「いや、だってびっくりだよ!別れたって、勿論…」
「静ちゃん…でしょ?」
「なんでだろ…なんで…なんで…」
うまく言葉にならない。
鳴咽が止まらない。

そんな私の話を麻美子は優しく聞いてくれた。
何を話したかなんて分からない。
多分支離滅裂な事ばかり言ってただろう。
だけど、麻美子はただずっと聞いてくれていた。


「辛いね…」
麻美子はそう言って一緒に泣いてくれた。
普段は麻美子についてうるさい綾ちゃんも…今日は何も文句を言わなかった。

533 :27 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:12:27 ID:JfqfnxIf
「あのさぁ…アタシ、ちょっと聞いたんだけど…って麻美、これいっちゃっていいのかな?」
綾ちゃんはふと思い出したように口を開いた。
「前にね、麻美から聞いたんだけど…静ちゃん、なばが怖いって言ってたらしいんだよね…」
私が…怖い…?
何で?静が…私を怖がってた…?

「あんたたちの話は、麻美からいろいろ聞いてて…まぁアタシの雑言と思ってほしいんだけど…」
そう断ってから、綾ちゃんは続けた。
「アタシはあんたの性生活に口出しする気なんかないんだけどね…
なんかなばって聞いた限りじゃ、ヤって終わりって感じなんだよね。
静ちゃんの話を聞いてあげたり、逆に自分の話をしたり、そういうのが不足してる気がするの」
「綾ちゃん、前も言ってたね…」
今更静とお互いについて話すことなんてない。
そう言ったら綾ちゃんから凄い剣幕で怒られた。
「それじゃセフレと変わんないでしょーが。あんたロボットとでも付き合ってたわけ?
相手は人間なのよ、毎日変わってくの。だから話さなきゃいけないの。
じゃないと不安になるのよ、自分は愛されてないんじゃないかって。」
なんだかよく分からないけれど、綾ちゃんが言いたいのは会話不足が原因だってことらしい。
「私も…それは凄く思うのね…まぁ私と綾ちゃんも一度それが原因で別れたからなんだけど…」

麻美子からそんな話聞いたこと無かった。
いや、別れかけたって噂はあったたけど。

「前はね、私綾ちゃんに自分の話全然しなかったの。話す必要ないって思ってたから。
だけど、それで綾ちゃんが怒っちゃって…『アタシそんなの聞いてないんだけどっ!?』って…
それで、しばらく距離をおこうって話になって…それで気付いたんだよね、ああ私綾ちゃんの事何もしらないなって」
それで、元鞘におさまったと。
「ま、アタシたちの場合、あんたみたいな危険人物もいたし、麻美から何もいわれないと凄い不安でね。
なばとなんかやましいことがあるんじゃないかとか色々考えちゃったのよ。
…だから今はあんたが麻美になにやったとかは大体聞いてる。
や、まぁ基本的にベタベタしてるだけなのは分かってるから、心配はしてないんだけどね。」
そういって、フフッと笑う。

534 :28 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:13:42 ID:JfqfnxIf
確かに…私はいつからか静の話を聞かなくなっていた。
それと同時に、私の話もしなくなっていた。
冷静になって考えると、確かにセフレと呼ばれてもおかしくない位に。
「私…確かに静の体だけ求めてたかもしれない…」
心は私にあるはずと過信して、会えば体を求めていた。
静の心を確認することもなく。
「原因は一個じゃないかもしれないけど、少なくともそれも原因よね。
はたからみれば、あんた凄い浮気性だし。弁解くらいしてあげるべきだったんじゃないの?
ただ静ちゃんの気を引きたいだけだって。」
「何で…わかるの…?何で静の気持ちが…私の気持ちが分かるの…?」
不思議で仕方ない。
勿論綾ちゃんが言ってる事が正しい証拠なんてない。
だけど、多分静の気持ちに限りなく近い。
そして、私の気持ちそのものだった。
「そりゃ…似たような境遇体験してますから。
麻美がアタシの気を引こうとして、あんたと似たようなことやってた時期もあったしね。」
エヘと麻美子は苦笑する。

「静に…謝ってくる…」
謝らなきゃ…不安にさせてごめんねって…
傷付けてごめんねって…
静の気持ちに気付かなくてごめんねって…
「落ち着け!!今何時だと思ってんだよ」
そう言われて時計をみたら、もう午前三時を回っていた。
「今すぐ謝りたいのはわかるけど…第一、静ちゃんにはもう別の人がいるんでしょ?もしかしたら今家にいないかも知れないでしょ?」
「あ…」
「とりあえずメールにしときな。」
そういって綾ちゃんは私の鞄からケータイを出してくれた。


535 :29 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:14:49 ID:JfqfnxIf
「なば、明日仕事はあるの?」
「オフ…」
ホントは静とプライベートの予定があったけど、今となっては…もう…
「じゃぁ明日一日ここにいるといいよ。私も明日は休みだから。いいよね、綾ちゃん?」
「…凄く不本意だけど、こんな状況じゃしかたないでしょ。一日だけ麻美を貸してやるよ。」
「私は物じゃありません!!」
「ははは、冗談冗談。あたしゃ明日仕事だからそろそろ寝るよ、おやすみ。」
そういって、綾ちゃんは麻美子に軽くキスをして横になった。

ああなんか羨ましい。
私も…静とこんな風でいたかった。

だけどもう戻れない…
私が今しなきゃいけないのは、素直な気持ちを静に伝えること。

メールを作りながら、また涙が溢れてきた。
どうして気付かなかったんだろう。
後悔ばかりが頭に浮かぶ。
私はホントに静が好き。
別れた今だからこそ確信できる。
静は私の全て。
だけど…もう静は隣にいない。
私に出来るのは…静の幸せを願うことだけ。





好きだからこそ身を退く。
そんな愛の辛さを初めて知った。


536 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/22(火) 17:16:14 ID:JfqfnxIf
仁美編、あと少しありますがとりあえずここまでで。
呼称がおかしな点もあるかもしれませんがそこはご愛嬌でお許しください。

537 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 19:16:48 ID:JUIyqEHK
(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ

続き楽しみにして待ってます

538 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 19:29:56 ID:fiBQYuzC
素晴らし過ぎる・・・泣けるよ。
続き超楽しみにしてます!

539 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 22:19:49 ID:7bLTfdG3
涙でそう、やばい…
こんな話を読みたかった、GJです!
続きたのしみにしてるよ!

540 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 23:29:17 ID:jbk7FVdp
トラックバック:http://music6.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1156233723/

541 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 23:31:27 ID:jbk7FVdp
トラックバック:http://music6.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1156233723/

542 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 23:32:59 ID:sZcV2WHG
うわーこっちにもきやがった

543 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 23:33:12 ID:jbk7FVdp
トラックバック:http://music6.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1156233723/

544 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/22(火) 23:34:28 ID:jbk7FVdp
トラックバック:http://music6.2ch.net/test/read.cgi/musicnews/1156233723/

545 :本スレの新スレですよ:2006/08/23(水) 00:12:41 ID:fpFPMWtv
レズ声優 Part22
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1156259459/


546 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/23(水) 04:28:08 ID:XUmXi/32
>>536

GJ!!
続き楽しみにしてます!!

547 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 08:16:00 ID:hJuKGL6j
おはようございます。
仕事前に仁美編最後まで投下します。

548 :30 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 08:16:58 ID:hJuKGL6j
結局、静からメールは帰って来なかった。

私が起きたときにはもう既に綾ちゃんは居なくて、麻美子が台本を読んでいた。

「おはよ、なば。よく眠れた?」
「ん…ごめんね、麻美子。せっかく綾ちゃんと二人きりだったのに、邪魔しちゃって。」
同棲してるって話は聞かないから、多分遊びに来てたんだろう。
私が来たことで予定が狂ってしまったかも知れない。
「やだなあ、なば。私と綾ちゃんの事なら気にしないで。なんだかんだいって、綾ちゃんもなばのこと大事に思ってるんだから。」
「私を…?」
いつもぶつかりあうだけの友人。
原因は決まって麻美子の事。
「ホントに嫌いだったら関わらないよ。第一、興味ない人にあんなに怒ったりしないから。それに、なばは私にとって大事な人だから、綾ちゃんにとっても大事なんだよ。」

なんだかのろけられている気もするけど、それよりも、精神的に深く繋がりあっている二人が羨ましい。

私達には…信頼って事も欠けてたのかもしれない…


麻美子達を見てると、自分達に足りなかったものがたくさん見えてくる。
そして、気付けば気付くほど、もう戻れないんだと実感する。


549 :31 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 08:17:41 ID:hJuKGL6j
静かに麻美子が口を開く。
「…抱いても…いいよ…?」
「えっ…」
「私を抱いて、なばの心が晴れるのなら…」
この子は…何を言ってるんだろう…
私は確かに麻美子も好き。だけどそれは恋愛感情とかとは違って。
普段あれだけベタベタしてるけど、かといって、抱きたいかというとそんな対象じゃなくて…
「抱けないよ…」
多分、静じゃなきゃ、抱けない。
静しか抱きたくない。
静の声が…吐息が…熱が…
私の記憶に蘇る。

「ああああああ」
叫べるだけ声を出して、私はまた泣いた…


550 :32 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 08:18:30 ID:hJuKGL6j
私が落ち着くまで麻美子は背中をさすってくれた。
「ごめんね、なば。私ね、なばに早く元気になってほしいの。私に何が出来るか分からないけど…」
麻美子は、これ以上私に何をしてくれるつもりなのだろう。

多分、昨夜話を聞いてもらえなかったら、私は死んでた。
綾ちゃんから怒鳴られたりしながら、私は沢山の事に気付いた。

「私と綾ちゃんはね…なばと静ちゃんの関係に憧れてたんだ。」
「私…たちに…?」
「心のどこかでお互いがお互いを必要としてる関係って言うの…?ずっと繋がりあってる二人が羨ましかったの。」
だけどそれは…偽りでしかなかった。
「それとね、私たちはなばからいつも元気を貰ってるの…だから、私はなばが笑えるのなら、なんだって…するよ?」
麻美子の優しさが痛い。
嬉しくないわけじゃない。
ただ、私は一つの幸せを壊してしまったのだから…
自らの無知のせいで、私は私自身の幸せを手折ってしまったのだから。

「私…静に嫌われちゃったのかな…静じゃなきゃ…」
「ん…そうだよね。なばには静ちゃんしかいないもんね…」
「静ぁ…」

私は何度も静の名を呼んだ。
だけど…静は私のもとに戻りはしない。
分かってはいるけれど…
叫ばずにはいられなかった。


551 :33 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 08:20:20 ID:hJuKGL6j
「仁美は他の女の子とイチャつきすぎ。」
「静だって同じじゃない」
「違うよ!!」
「どこが!?」
「いつもそうじゃない。止めてっていっても止めないし。ちゃんとアタシを見てよ」
「静は私の気持ちなんか分かってない!!」
「わかんないよ!!仁美の事なんか分からないよ!!アタシはいつも不安で仕方ないんだから!!」
「なんで分かってくれないの!?静が一番だって言ってるじゃない!」
「口だけなら何とでも言えるよ!!行動で示してよ」
「どうやって!?静が一番好きだって・・・」
「そんな使い古された言葉要らない。アタシはそんな言葉欲しくない!」


552 :34 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 08:22:03 ID:hJuKGL6j
どうやら眠ってしまっていたようだ。
目をさましたら、麻美子の膝の上だった。
「あれ…」
窓の外はもう既に暗く、時計は午後八時を回っていた。
「っ!?ごめん麻美子!!」
幾等何でも長居しすぎだ。
「全く、世話がやける女だ事」
声のした方をみると、綾ちゃんがバスタオルで髪の毛をガシガシやりながら立っていた。
「何であんたがここにいるのよ!?」
「あたしがいて何が悪い!?」
「ここは麻美子の家でしょ!」
「アタシは麻美子の恋人ですから」
「さらりとのろけるな!麻美子は私のだ!!」
「…よかった、いつものなばだ…」
麻美子はそういって笑う。
「綾ちゃんずっと心配してたんだよ。仕事の合間にずっとメールしてきて。」
「…何で…?」
何で私に構うの?綾ちゃんは私が憎くないの…?
「張り合う相手がいなきゃ、面白くないでしょうが。」
「張り合うって…なんか違うよ、綾ちゃん…」
そんな事をいいながら、麻美子はクスクス笑う。
それにつられて私も笑う。

ああ、私はまだ笑えるんだ。

553 :35 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 08:22:41 ID:hJuKGL6j
「あんたは、うざいくらい元気なのが丁度いいの。メソメソしてるのは似合わないんだよ。」
私の横に腰を下ろし、綾ちゃんは言う。
「アタシは静ちゃんじゃないから、静ちゃんの気持ちは分からない。だけど、あんたが元気なかったら心配すると思う。
 フッたほうだって辛いんだから。元に戻れるかは分かんないけど、元気な姿見せてあげなきゃ。あんたは静ちゃんが好きなんでしょ?」
「うん…」
私は静を愛してる。
「だったら、心配かけないようにしなさい。」
「ふぇぇん…」
「あーもーウザいから泣き付くな!!」
「だって………綾ちゃん……ありがとう……麻美子が惚れるだけはあるね……」
「惚れるも何も麻美子はアタシの彼女だから!!」



綾ちゃんと麻美子のお陰で、随分気持ちに整理がついた。
私は静を忘れられない。

ほとぼりが覚めたら、もう一度静に告白しよう。
フラれてもいい。
素直に想いを伝えよう。
抱き締めることは出来なくても…
私は静を愛してると。


<仁美編 fin>


554 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 08:24:37 ID:hJuKGL6j
長かったですが、仁美編終了です。
多数のGJ有難うございます。
残すは佳奈編+αの予定ですので、もうしばらくお付き合いくださいませ。

555 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/23(水) 10:33:24 ID:RjB0ZFf8
神様!!GJ!!最高です!
能登かわいよ能登。
続きも楽しみにしております!

556 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/23(水) 13:05:17 ID:cMO2pri0
>>554
GJ!!佳奈編も楽しみにしてます!!

557 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/23(水) 15:10:34 ID:EhkV+WyX
GJ!続きも楽しみに待ってます!

あと佳奈編が終わった後、川澄能登の話も読んでみたいです。
(会話がなくて一度別れたの前後とか)
よければ検討願います。

558 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/23(水) 20:03:24 ID:DvSgBgtl
しずかな・・・wktkして待ってます

559 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:12:10 ID:i629bxOd
どうもです。>>553の続き(佳奈編〜)うpいたします。

560 :36 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:13:09 ID:i629bxOd
<side 佳奈>

永遠なんて信じへん。
せやから、一夜限りの幸せを夢見てる。
うちの愛した人は皆去っていく。
それならせめて…
あの人のいない間だけでも…
うちの夢を叶えてや…


「仁美が怖いの…」
静が仁美と付き合ってるのは知ってた。
余りにも有名過ぎて、今更改めて確認する必要もなかった位に。
うまくいってるんやろうって思ってた。
だから、静を好きになったけれど、絶対打ち明けないって決めた。
相談があると言われても、まさかそんな話やとは思いもしなかった。

せやけど…静の口から語られたのは、安泰どころの話やなかった。

「仁美の心が分からなくて、もうどうしたらいいの…」

確かに仁美は女好きで、現場で見掛ける度に女の子をはべらしてる。
静は静でいろんな女の子に手を出してるし、どっちもどっちなんやないかって思いもしたけどどうも違う。
静の話やと仁美は度を越えてる。
静からのメールは無視をするのに、自分の送ったメールには返事を強要したり。約束をすっぽかしたと思えば、別の女の子と遊んでたり。

話を聞けば聞くほど、信じられなかった。
静を手に入れて、それでも足りないという仁美を恨んだ。

うちやったら、静をそんな思いにはさせへんのに。
それだけは自信がある。

561 :37 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:14:04 ID:i629bxOd
「とりあえず…でいいから、うちと付き合ってみらんか?」
静が好き。
今まではずっと我慢してた。
静が幸せならそれでいい。そう思ってた。
せやけど、話を聞けば聞くほど…静は幸せとほど遠い。
うちは静を幸せにする自信はない。
せやけど、一緒に幸せになりたい。
うちやったら、だれよりも静を大事にする。
寂しい思いはさせたくない。



静に口付けを迫る。
嫌がるどころか、拒むどころか、うちに応じる静を感じながら、うちはもう我慢出来なくなった。


静をゆっくり押し倒す。
裸になった静は、予想以上に綺麗やった。
大きいとは言えない静の胸に、うちは夢中で吸い付いた。
歯を立てると、静の唇から声が漏れる。
恥ずかしそうに顔を隠す静の手を、うちは許さなかった。
こんなに可愛い静は見たことない。
今まで何度仁美に抱かれたんだろうと思うと、ちょっと嫉妬した。
静の初めての女性は仁美だったと聞いた。
ずっと静のこんな姿を独占してたなんて…
反応をみる限りだと、静は仁美以外に抱かれたことはないはず。
背徳感とか、そんな感じのものが溢れてる。
それが尚更静を感じさせてると思うと、複雑な気分やった。


562 :37 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:18:14 ID:i629bxOd
果てた静を見て、そういえば静の同意も得ずに抱いていた事にやっと気付いた。
また、やってしもた。
気が付いたら、押し倒してる。それでとめられなくなって…
何人そうやって傷付けたやろか…
せやけど静は違った。照れながら、恥ずかしがりながら、よかったといってくれた。


「さっきの答え、聞かせてくれへん?」
「答え…?」
静覚えてないんか…
「『うちと付き合ってみらんか』って…」
「ああ…」
やっと思い出したように、静は言葉を紡ぐ。。

「…アタシまだ仁美のこと忘れられないよ?仁美とまだ・・・付き合ってるんだよ?それで・・・いいの?」
「傷つくのには慣れてんで。」

今まで沢山の人に裏切られたから。
本気で愛した人ほど…抱き合えば抱き合うほど、その人は離れてく。
ホンマに好きな人を見付けて、うちの元から去っていく。
いつからか、愛することを忘れてた。
肌を重ね合わせるだけ。
最後に心から愛したのは誰やったやろか。
それすら、思い出したくない。
うちはもう…誰も愛せへん。
そう思ってた。
でも、静をうちは愛してしまった。
静を毎日夢で犯してた。
仁美のものやと分かってながら、静を犯しつづけた。
静は、うちの枯れた心に現れたオアシスやった。


563 :39 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:19:43 ID:i629bxOd
静に腕をまわして瞼を閉じる。
失いたくないから。
何処にもいかへんように、捕まえてたいから。
今まで見たどんな夢より、今日は幸せや。

しばらくして、うちの腕の中でやたら寝返りをうってる静に気付いた。
「眠れんのか…?」
静の顔を見ると、涙の流れた跡が残ってた。
仁美の事…考えてるんやな…
何と無く分かった。
仕方ないのかもしれへん。
「静が寝つくまで、歌歌ってあげるわ。」

564 :40 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:20:13 ID:i629bxOd
わかってる。
静は心の奥底で仁美だけをみてる。
二人は、普通の恋人以上に深いところで結ばれてる。
他人が入り込む隙間なんてどこにも無いほど、深いところで互いを求め合い、呼び合い、出会った。
だから、うちがどんな事をしたって、静は手に入れれへん。
うちは仁美を越えられるわけない。
せやけど…
もしかしたら…
あるわけのない可能性を求めてしまう。
静がうちだけを見てくれることを期待してる。

優しい振りをして傷を癒してあげたら…
静はうちだけを見てくれるんやないか。
こんなに汚い欲望なんて、静は気付かへんはずやから。
静は…純粋やから。


隣ですっかり眠ってしまった静にうちはそっと口付けた。


565 :41 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:20:57 ID:i629bxOd
暫く毎日が幸せやった。
よく、『モノクロの世界がカラーになった』とかいうけど…まさにその言葉通りやった。
何をやっても楽しい。
会える時は繋がりあった。
会えない時は電話した。
互いが満足するまで、肌を重ねあった。
体力の続く限り静を抱いた。

自分でも不思議なくらい、静にハマっていた。
正直どこにそこまで魅力があるのかはわからへん。
女好きやし、大酒飲みやし、キツイ事を笑顔で言うし。
それでも、うちは静にのめり込んでいった。


せやけど、のめり込めばのめり込むほど、うちはある事を確信していった。

静は…仁美を愛してる。


別れると言って仁美と話し合いをしたあと、二日も連絡がつかなかった事からもそれは明らかやった。


566 :42 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:21:29 ID:i629bxOd
最初から分かってた。
うちは道化でしかない事くらい知ってた。

静が静自身のホントの気持ちに気付くための…単なる道具なんやと分かってた。
多分静自身はその事に気付いてない。
仁美の事は忘れると言うんだろう。
せやけどそれは違う。
初めにうちに相談をもってきた時から変わらず…静は心の底で仁美を待ってる。
仁美の心を確かめる術を知らないから迷ってるだけなんや。
分かってた…
そんなこと…分かってた。
なのに、うちは静に夢中になってしまった。
出来るなら、手放したくない。
いつまでも静と一緒にいたい。
せやけど…
静の気持ちはうちにあらへん。
日が経つにつれて、静の気持ちは仁美へ傾いていく。
ふとした瞬間に見せる寂しそうな顔。
うちには決して埋められへん、静の心の隙間。

静と幸せになりたかったけど…うちには無理みたいや。
どうあがいても、静の笑顔は取り戻せへん。
静を幸せにする方法は分かってる。

うちが…静を手放せばええ。


567 :43 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:22:18 ID:i629bxOd
「静…話があんねん…」
付き合いはじめて、随分たったある夏の日。
うちは、静に話そうと決めた。
多分静はもう気付いてる。
静自身の気持ちを分かってるはずやから。
「何…?」
うちの隣に腰掛け、不思議そうな顔でうちをみる静。
「…今まで…ありがとうな…」
うちに付き合ってくれて。
うちの夢を叶えてくれて。
決して長くはなかったけど…うちは幸せやったから…
「どういう…こと…?」
「…もう…静も気付いてるやろ…?」
静が本当に必要としてる相手はうちじゃあらへんって事に。
「仁美の事?だったら…忘れるから…もうすぐ…仁美を忘れてみせるから…」
「…無理やな。」
静が仁美を忘れられるわけあらへん。
「うちとおっても…静は幸せになれへん。分かってるはずやで?」
静の目から涙が溢れる。
「最初から…分かってたんや。静には仁美しかおらへんこと。なのに、うちは…」
あかん…
泣かないと決めたはずやのに、涙が止まらない。
「うちは…ホンマに静が好きやったから…せやけど、静を幸せにするんは、うちやない。…仁美や。」
静は仁美の所へ戻らなあかんのや。
二人は引き離したらあかん。
一緒におらな…あかんのや…
「静と付き合ってる間…うちはホンマに幸せやった。最高の夢をみさせてもらった。」
せやから…今度は静が幸せをつかまなあかん。
「静の事は忘れへんし…ずっと好きで居続けるからな。」
傷付くのは慣れてるはずなのに…
なんでこんなにも心が痛むんやろか…


568 :44 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:22:51 ID:i629bxOd
静と過ごした時間は、うちにとってかけがえのない日々やった。
せやから…最後くらいは…
笑ってさよならしたい。

「ホンマに…ありがとな。」








しばらくして、静と仁美がよりを戻したと聞いた。


それでええ。


静が幸せを掴んだのなら…
それでええんや……




<佳奈編 fin>


569 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/23(水) 22:26:07 ID:i629bxOd
途中、通し番号を間違えてしまいました・・・すみません。
今から外出するのでエピローグは深夜にでも投下します。

>>557
番外編として執筆させていただきます(川澄能登) しばらく時間はかかるかと思いますが、気長にお待ち頂けると幸いです。

570 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/23(水) 22:29:08 ID:8KoSiO8Y
GJ!
だけど悲しすぎる・・・。
悲しすぎます。
誰が佳奈様を幸せにしてくれるんでしょうか・・・。

571 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/23(水) 22:31:18 ID:ErpCS0+g
GJ!
切ない
最近SS投下が多くて嬉しい限り

572 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/23(水) 23:11:09 ID:EhkV+WyX
GJ!
なばと御前が寄りを戻したってのは嬉しいが、佳奈様が……
佳奈様は幸せになれないのか……

エピローグと番外編、楽しみにしてます。

573 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/24(木) 00:04:24 ID:i629bxOd
帰宅いたしました。
エピローグ、投下いたします。

574 :45 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/24(木) 00:05:40 ID:jutsPn70
<哀しみの一雫 エピローグ>

突然携帯の着信音が鳴り響き、アタシはハッとした。
泣きながら眠っていたらしい。

誰からの電話かも確認せず、慌てて通話ボタンを押す。

「ごめん、静…寝てた?」
「仁美…?」
あまりに突然の事だったから…
「どうしても静に話たいことがあるんだけど…今からいってもいいかな?」
駄目なわけない。
だってアタシはずっと仁美に逢いたかったんだから…
「よかった。実は今もう静の部屋の前にいるのよ。」
嘘…?
携帯を投げ捨て、慌てて扉を開ける。

仁美は確かにそこにいた。
いつもと変わらない微笑みを浮かべ、アタシの部屋の前に立っていた。

575 :46 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/24(木) 00:07:02 ID:jutsPn70
「…二人でこうやって話すのは久しぶりだね」
床に腰を下ろし、仁美は静かに口を開く。
「私ね…ずっと静の事考えてた。別れてから、ずっと。」
アタシも…仁美の事ばかり考えてた。
「静を傷付けるつもりなんて…全く無かったの。ただ…静の事が好きで好きでたまらなかっただけ…
 だから、佳奈と付き合ってるって聞いたとき…裏切られたって思った。
 だけど…違ったんだよね…裏切ってたのは…私の方だった…」
ゆっくりと仁美は言葉を紡ぐ。
「…私をみてほしかっただけなのに…つまんないことで静を傷付け続けて…
 最低だよね…私…静から別れたいっていわれるまで…気付かなかった…」
「仁美…」
悪いのは仁美だけじゃない。
アタシも…仁美を傷付けた…
「…静の事忘れられないの…いつも静を探してた。」
ごめんね…
仁美はそういって涙を溢した。
ずっと…待ってた。
ずっと…仁美の事を待ってた。
もう…戻ってはこないと分かっていながら、アタシは仁美を待ち続けてた。
「私は静が好き。散々傷付けて、散々泣かせて…それでも…静が好き。静を愛してる…」
ズルイよ…仁美…
どうして、アタシが求めてる言葉を囁くの?
アタシが求め続けた言葉がわかるの?
使い古されたといいながら・・・アタシが望んでた言葉を・・・
仁美を…忘れられなくなるじゃない。
傷付けられても…裏切られても…また仁美を求めてしまうじゃない…

576 :47 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/24(木) 00:07:36 ID:jutsPn70
「それだけ…言いたかったの。」
そういって立ち上がろうとする仁美の腕に抱きついた。
「…静…?」
「アタシ…佳奈と別れたの…『静はここに居るべきやない』って…」
佳奈は全部分かってた。
アタシの気持ちも何もかも分かってた。
「アタシ…仁美じゃないと…」
「…駄目…」
アタシの言葉は、仁美の声で遮られた。
「…静が…欲しくなるから…」
アタシは、言葉を紡ぐ代わりに、仁美に口付けた。




ホントはずっと求めてた。
仁美の瞳からこぼれ落ちた一雫の涙がアタシの胸を濡らす。
だけど、これは哀しい涙じゃない。
とても…暖かい涙だから。

577 :48 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/24(木) 00:08:20 ID:jutsPn70
数週間後…佳奈からメールが届いた。

『うち、絶対静より幸せになってみせるからな』


アタシは負けない。
仁美となら…何処まででも墜ちていける。
例え行き着く先が地獄でも…
仁美となら、幸せになれる。

幸せだって笑顔で言えることが…
アタシが佳奈に出来る恩返しだから…


<了>

578 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/08/24(木) 00:10:17 ID:jutsPn70
本当に長い間御付き合いいただきありがとうございました。
作者がなばいと推奨派なので、このSSでは佳奈様を幸せにすることはできませんでした。
ですが・・・きっといつか、佳奈様が幸せになれる日は来ると、信じています。

本当にありがとうございました。

579 :こんなラジオきぼんぬ・1:2006/08/24(木) 02:25:41 ID:uP1iSzGt
綾:さて今日は、私たちのことで、重大? でもないけど、発表があります。
麻:綾ちゃんからご報告します。綾ちゃん、がんばってー。
綾:今年に入ってから、週に3日くらいのペースだと思うんですが、麻美子と
私は、お互いの家にお泊りしまくってました。
麻:ほんと何やってんだろうね私ら(笑)
綾:愛し合ってると思うの(笑)。それでですね、お泊りしてない日が、本当に
無駄だーって思うようになりまして。
麻:なりまして。
綾:同居を始めました。
麻:始めました! ぱちぱちぱち!
綾:ぱちぱちぱち!
麻:せっかくなので発表してみたわけですが、実際のところは、なんか
あんまり変わってません。
綾:そうだねー。でもね、いろいろラクになった。家が二つあると面倒。
あれを持ってくるの忘れたーとか、あれを持って帰るの忘れたーとか。
麻:綾ちゃん、『あれ』って何?
綾:生理用品?
麻:これ生放送だよ? 編集できないんだよ?
綾:捨て身で笑いを取ってみたのにー。
麻:捨てちゃいけないものを捨てたね今。さて、気を取りなおしまして。私たち
同居を始めました、って植田佳奈ちゃんに言ったら、「次はオランダで結婚
だね」って祝福してもらいました。
綾:オランダで結婚の次はなんだろう?
麻:おめでた?
綾:科学の力でねー。


580 :こんなラジオきぼんぬ・2:2006/08/24(木) 02:26:54 ID:uP1iSzGt
麻:でも、いまの科学だと、二人のどっちかの遺伝子しか遺伝しない
んだよね。
綾:そうそう。麻美子の遺伝子の入った子供を、私のお腹で育てる、
まではできる。でもその子には、私の遺伝子は入ってない。
麻:科学、惜しいね。もう一息。あと一歩。
綾:男と女だと、科学の力がなくても子供ができてしまうんですが、
そのためには、ある行為が必要です。
麻:はい。具体的にいうと、コウノトリを魔法で召喚します。
綾:私たちの場合はその召喚魔法は効かないわけですが、それでも
なんか、そういうようなことをやってるんじゃないか、と、リスナーの
みなさん、思ってるでしょう。
麻:微妙だよね。アウトかセーフか。
綾:いやあれはアウトだよ。
麻:具体的になにをしてるのかといいますと。召喚魔法の練習を、
一人ですることって、ありますよね。
綾:しない人もいるみたいだよ?
麻:小さい子はしないね。
綾:でも私はね
麻:ストップ。はいストップ。で、私も綾ちゃんも、召喚魔法の練習を
します。そのときに、そばで見守ってもらいます。
綾:でもだいぶ手も出してるよ。
麻:でも一番肝心なところは手を出してない。
綾:それってさ、小学生の夏休みの自由研究で、本人がやったのは
絵と字だけ、みたいな奴。あれだね。
麻:私たちは先生に見てもらうわけじゃないからさ、完全にアウトな
こともぜんぜん大丈夫で、することもあるけど、基本的には、
グレーゾーンで。
綾:グレーじゃないよ、あれは。一発免停。


581 :こんなラジオきぼんぬ・3:2006/08/24(木) 02:28:07 ID:uP1iSzGt
麻:免停って、なんの免許が停止されるの?
綾:自分の心の免許。私たちじゃれあってるだけですよー、
あくまで友達として愛し合ってるだけなんですよー、って言い訳。
麻:私その免許取ったことない。
綾:私もない。いらないよね。
麻:本当いらない。でもあれはやっぱりグレーゾーン。
綾:口と両手使ってるんだよ? (ピーッ)触ってないからセーフ
ってありえなくない?
麻:いまの(ピーッ)は、綾ちゃんが自分でボタンを押して鳴らし
ました。
綾:生放送だから自分で入れなさいって、スタッフさんが置いて
いってくれました。
麻:でさ、口だけならセーフだし、両手だけでもセーフじゃない? 
部分部分で見るとセーフなの。だから全体でもセーフかなー
って。微妙だけど。
綾:素っ裸でねっとりキスしたら、それだけで完全にアウト
ですね。
麻:思うんだけどね、素っ裸だけならセーフだし、キスだけ
ならセーフだし、ねっとりだけでもセーフなの。
綾:ねっとりだけって、それどういう部分?
麻:心。気持ちがねっとりしてるのよ。
綾:そうだねー。じゃあ、気持ちがねっとりしてるだけで、
アウト。
麻:それはそうかもねー。私はそれでもいいんだけど、
免許を持ってる人が困らない?
綾:いいの。法律が改正されました。今日から心の免許は、
ねっとりオーバーだけで一発免許。
麻:はい、改正されました。だから私たちもアウトです。

ハァハァしてやった。声優なら誰でもよかった。
いまは反省していない。

582 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/24(木) 02:30:42 ID:WKZtliPN
>>581
ちょwwwwwwwwww
コーラ吹き出したwwwwwww

583 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/24(木) 02:51:12 ID:qI5piO2X
>>578
GJ!
番外編も期待してる。

>>581
それいいなwwwwwwww

584 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/24(木) 04:42:57 ID:5GjJgh1e
通りすがりの者ですが褒め言葉としてアホすぎますwww

585 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/24(木) 13:52:39 ID:+NaHYSiW
>>578
お疲れ様です!!毎回楽しんで見てました。
二人がまた結ばれて本当に良かったです。
機会があれば是非また書いて下さい☆

586 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/25(金) 02:17:21 ID:RO7ZQH9s
このスレを読みながら寝たら夢になばが出てきた

587 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/25(金) 02:52:47 ID:tZEz7ppq
もしも恐れや迷い、そして過去の鎖から解放されたら。
全てを捨てて、佳奈を愛することができたなら。





硝子瓶に挿してある一輪の花を見つめながら、私は溜め息をつく。
ろくに花を愛でたことの無かった私が、こうして花を飾っている理由…
それは佳奈が大事に育てあげたものだから。
今にも花びらが散ってしまいそうな状態になっても、私はそれを捨てられないでいる。
あの花を佳奈から貰ってどれくらい経つんだろう。
それ以来ずっと、花を見る度に切なくなる。
それはきっと、私が花に佳奈の姿を重ね合わせているせいだ。
直接触れれば、あの花みたいに佳奈もはらはらと散ってしまいそうだから。
本当の佳奈は脆い事を私は知ってる。
そんな佳奈を、私は今でも無意識に傷付けている。


できるなら、今すぐにでもあんたを抱きたい。
壊れるくらいに求めてるはずなのに。
この腕は、あんたを優しく包んでしまう。
そして私はいつも口付けるだけ。
佳奈をこれ以上傷つけるのが怖くて、私は…先に進めないでいる。

588 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/25(金) 03:01:24 ID:tZEz7ppq
「…か…静…どうしたん?」
佳奈の優しい声に、思わず体が跳ねる。
…また、一人の世界に入ってしまった。
隣に佳奈がいるのに、私の悪いクセだ。
「ああ…、何でもないよ。続けて?」
「うん、…それでね、この間みつきさんが………」
楽しそうに笑う佳奈。
その笑い声が私の耳元をくすぐる。
佳奈の笑った顔が好き。
佳奈の放つこの明るい空気が好き。
佳奈の話は新鮮で楽しくて、一晩中語り合う事もある。
だけど時に、私はこんな状態に一種の焦燥感を抱いてしまう。
まだ、佳奈と私との間には、見えない壁が隔てられている。
その壁は、きっと私が佳奈に作らせてしまったものだ。
佳奈は、私がまだ完全に仁美を忘れられてない事を知ってる。
私の心の傷に直接手を触れないようにしているのだ。
だから私も、もう一歩を踏み出せないでいる。
まるで佳奈は、散りかけてるあの花そのものだ。
仁美の温もりの残るこの手で強く触れれば、崩れてしまいそうだから。
本当は佳奈にもっと近付きたいのに。
…きっと私は逃げてる。
人を愛するという苦しみさえ、放棄しようとしてるんだ。

589 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/25(金) 03:02:35 ID:tZEz7ppq
いつもちびちび投下してすみません。
まだ続きがありますので宜しければお付き合い下さい。

590 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/25(金) 03:16:54 ID:CfLQBgrW
>>589
大歓迎。マターリ待ってます。


591 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/25(金) 13:04:16 ID:OTYlSmsx
>>589
GJ!!しずかなは障害多くて萌える

592 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/25(金) 21:13:49 ID:60Ly0G/y
GJ!佳奈様が幸せになることを期待してます!

593 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/26(土) 02:21:46 ID:uxp0NCdQ
>>588
ふと、会話が途切れた。
そして一瞬だけ、視線と視線とが強く絡み合う。
キスをねだるように、佳奈が顎を少し持ち上げる。
「佳奈…」
体が強張る。
佳奈はこんなに素直に私を求めてくれるのに、私はまだ自分を晒け出せないでいる。
佳奈の濡れた瞳に映る自分の姿は、やけに弱々しい。

どれくらいそうしてたんだろう。
ほんの数秒の時間でも、私にとっては永いものに思えた。

「…そろそろ寝ようか」
沈黙を破ったのは佳奈の方からだった。
動けないでいる私を見て、佳奈は少しだけ悲しそうに、でも優しく微笑んだ。
そんな屈託のない顔でこっちを見ないでよ。
自分が…嫌いになるから…。
自分がここまで情けない人間だったなんて、今まで思いもしなかった。
本当は佳奈に触れたくてしょうがないのに、私は余計に佳奈を遠ざけてるのだ。

佳奈はどんな人間の心も受け入れられる。
傷付けられても、笑顔を曇らせない人だから。
“そんな優しい佳奈に、これ以上甘えて、傷付けるなんてできない”と、
私は自分に言い聞かせた。
でも本当に…心の底から私はそう思ってるんだろうか。
“傷付けてでも、佳奈と一緒にいたい”
そんな汚れた願望がいつしか私と佳奈との壁を押し上げて来ている。
どちらも私の気持ちである事は間違いない。
でも私はそのどちらも選べないでいる。
境界線で、ずっと私は彷徨っている。

594 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/26(土) 02:27:35 ID:uxp0NCdQ
寝室へと移動すると、私は佳奈とベッドに潜り込んだ。
二人で同じベッドで眠る。それは佳奈が泊まりに来れば必ずする事。
でも、そこから先へは進む事はない。

「静…」
薄暗い部屋の中、少し掠れた小さな声が私を呼んだ。
声を聞く分には、佳奈はもう睡魔に襲われているのかもしれない。
「ん?」
「手ぇ…つなご…」
「…うん」
私は手探りで近くにある佳奈の手に触れ、指と指を絡め合った。
温かい手…。
こんな私なんかを佳奈は包んでくれる。
私よりも佳奈の方がずっと傷付いてるはずなのに。
いつも、微笑って私を受け入れて…。

「…しずか……」
消えそうな佳奈の声に応えるように、私は佳奈の手を強く握りしめる。
こんなに近くにいるのに、まだ遠い。
時によっては、とてつもなく遠く感じる。
この感覚を…まだ、鮮明に覚えてる。
私は仁美に対しても、こんなやり場のない想いを抱えてた。
誰よりも近くて遠い存在だった仁美。そしてもう、仁美は私の手には届かない。
こうしてまた私は、過去の鎖に囚われ続けるんだろうか。

佳奈…結局は私は、あんたを苦しめる事しかできないのかな。
切ないほどに佳奈の温もりを感じながら、私は眠りの深淵におちていった。

595 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/26(土) 02:30:01 ID:uxp0NCdQ
皆さんありがとうございます。
他の職人さんのようにまとめて投下できませんが、マイペースに更新していきます。

596 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/26(土) 03:22:23 ID:rpP7p24B
>>595
GJ!!毎晩の楽しみです。


597 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/26(土) 03:44:56 ID:6zS8xPlv
>>595
GJ!

あとさえぽん誕生日おめでとう!

598 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/26(土) 11:43:36 ID:1SYczFPa
>>595
禿しくGJ!!

さえぽんおめ。ゆーかたんとお幸せに

599 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/27(日) 02:32:27 ID:1X0RJboL
>>594
目を覚ますと、隣に佳奈の姿はない。
起き抜けとは思えないほどの速さで飛び起き、周囲を見渡すと、
テーブルの上に飾ってある花を眺める佳奈の姿。
その姿を見つけて、安堵のため息をつく。
勢いをつけてベッドから降りると、佳奈はいつもの明るい笑顔を私に向けてくれた。
「静、おはよ」
「おはよ…」
佳奈は既に服も化粧も整えていて、これ以上長居する気はない事が伺える。
今日は私はオフだけど、佳奈の方は仕事だと聞いた。

「静…この花、まだ飾っててくれたんだ。
もう枯れかけてるのに…」
「あ…う、うん」
おかしそうに、でも愛しげに一輪の花を眺める佳奈の姿は、
やっぱりその花と重なるようだった。
できるなら、今すぐにその肩を抱き締めたかったけど、私はまた見てる事しかできない。
本当は、頭の中で何度佳奈を汚したかわからない。
自分でも信じられないくらいに、私は佳奈を求めてる。
でも、私にはまだこの壁は越えられない。
せめて、全てから解き放たれるまでは。
佳奈の心ごと、佳奈の全部を抱き締められるような自分になるまでは。

600 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/27(日) 02:37:42 ID:1X0RJboL
「ねえ、佳奈……」
私が口を開きかけたその時。
私の携帯着信メロディが着信を知らせて、それを遮った。
仕方なしに携帯を取り出す。
そして画面も確認せずに、ぶっきらぼうに電話に出た。
「…はい」
次の瞬間、あまりにも馴染みのある声が私の鼓膜を貫く。
私は電話に出た事をすぐに後悔した。
「っ…仁美…」
思わず、自分の唇からあの人の名前が漏れる。
その名前を耳にした佳奈の体は、過剰なほどに跳ねた。
そんな佳奈の様子を見て、私は全身が冷たく痺れていくのを感じた。
「何の用?」
私は佳奈の心に影を落としたくないが為に、わざと仁美に冷たい口調で言い放つ。
『静に…会いたいの』
仁美の声は、どこか熱を帯びていて。
どくんと心臓が跳ねる。
「…は?今更何言ってんの」
仁美は一度私を見捨てた。
私の本当の気持ちに気付かないフリをして、ずっと私と必要以上に関わるのを避けていた。
本当の私を見ようともしてくんなかった。
その時、どんなに私が傷ついたのかわかる?
『…静が怒るのも仕方ないと思うよ。でも、とにかく会って静とちゃんと話がしたい』
「勝手な事…いわないで…っ!私は会うつもりなんてないからね」
私は勢いにまかせて携帯の電源自体を切った。
遅いよ仁美。そんな事したって遅すぎるんだよ。
一番そばにいて欲しい時に、あなたは離れて行った。
私が差し出し続けた手を、あなたが握り返す事はなかった。
仁美…あなたなんか…私はあなたなんか……。

601 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/27(日) 02:42:00 ID:1X0RJboL
「静…」
私の肩に、佳奈の温かい手がそっと触れた。
「…行って来て」
たった一言、笑顔でそう告げる佳奈。
でもその微笑みの奥に、縋るような切ない感情が見え隠れしていた。
「佳奈…っ」
何でそんな時まで、あんたは…こんな私を受け入れようとするの?
それでいて、笑顔で…。
「もう。なんでそんな顔するの?
それに私はこれから仕事だし、気にしなくていいから」
わざとらしく明るく振る舞う佳奈が、とても痛々しい。
佳奈は嫌だとは言えない。私はまた、それにつけ込もうとしている。
「ほら…。早く」
佳奈が軽く私の背中を押した。
自分の感情に流され、このまま佳奈に甘えたりしたら、
今度こそ佳奈という花は枯れてしまうかもしれない。
佳奈を泣かせてしまう。
それなのに、私の口は謝罪の言葉を吐いていた。
「…ごめん、佳奈」
どちらが私の大事な人なのか、分かっているのに。
私は、一時的な感情に流されてしまった。
佳奈を…傷つけた。
私は昨夜の佳奈の温もりが残る片手を握り締め、
胸の痛みを押さえて部屋を飛び出した。

602 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/27(日) 02:43:50 ID:1X0RJboL
もう少しです。
佳奈様は、ちゃんと幸せな結末になるようにしますので…。

603 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/27(日) 02:59:46 ID:qlbLlPRs
>>602
GJ!!!!!!!
静様いっちゃうんですか…
佳奈様が幸せになるとの事、待ってます。

604 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/27(日) 13:12:58 ID:otx3OJKh
>>602
続き気になる。しずかなEND期待してもいいですか?

605 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/28(月) 02:35:11 ID:1TPMvDKd
微かに震える指先を使い、インターホンを鳴らす。
胸苦しい空白の時間の後、普段より一オクターブ低い仁美の声が応答した。
「はい…」
「私」
名前も告げてないのに、その一言だけで勢いよく扉が開く。
「静!」
次の瞬間には、仁美の腕が私を抱き、視界は塞がれていた。
「やっぱり…静は来てくれたんだ」
懐かしい仁美の感触。匂い。
あの頃の気持ちが蘇って来そうになる。
かつて私が心から愛した女性。
仁美がいるなら他に何もいらないと、本気で思ってた。
でも………。
「…話したい事って、何?今話して」
私は仁美の腕を優しく解いて、真っ直ぐ仁美を見据えた。
思い出さなきゃ。
何の為に此処にいるのかを。
私はこんな事をする為に此処へ来たんじゃない。
「静…」
仁美は少し傷付いたような顔をして、目を伏せた。
でも、揺れちゃダメだ。
数秒間の沈黙の後、仁美の唇が動いた。
「…私、静が怖かった。
静は、激しい想いをあまりにも真っ直ぐに、私にぶつけて来て…。
静に揺らごうとする、自分自身の事も認めたくなかった。
女である静を好きになるのが怖かったんだよ」
そう。仁美を好きになって、私は自分が女に生まれた事を悔やんだ時もあった。
男だったなら、仁美は私の全部を受け入れてくれたかもしれないのに、と。

606 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/28(月) 02:39:44 ID:1TPMvDKd
「私は結婚もしたいし、子供だって欲しい。
だから、静の望むもの全部を私は与えられない……。
私が望むもの全部を静からは得られないから…
だから、これ以上一緒にいたらお互いにつらいと思って…ずっと静を避けてた」
「仁美…」
「ホント私って自分勝手だね…ごめんね。
でも、どうしてもこれだけは会って言いたかったの。
今しか言えないから。
静、私は静が一番好き…
私がこれから出会う誰かと恋をしても、きっとずっと愛してるよ」
「…私もこの世で一番…仁美が大好きだった」
涙を堪えて私達はお互いを抱き締め合った。
私は仁美に出会った事を後悔しない。
壊れるほどに仁美を愛してた。
仁美以外のものが全て敵に思えるくらい。
未来がない事は分かってたのに。
あの時の私は何も見えなかったから。
だけど…今の私にはあの子がいる。
女である私を…ありのままの私を受け入れてくれる佳奈が。
でも。過去の痛みと、仁美という一人の女性を愛したという事実は忘れない…
大事に胸にしまっておこう。
過去の鎖に囚われるんじゃない。
この痛みを乗り越えてこそ、本当に望んだ自分になれる。
今度こそ、佳奈だけを見つめられるから。

607 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/28(月) 02:43:51 ID:1TPMvDKd
仁美の部屋を後にしてから、私は無性に佳奈に会いたかった。
佳奈の仕事は、昨夜話を聞いた分にはもうとっくに終わっているはず。
今日、本当にこのまま佳奈に会いに行っていいのかわからない。
それでも、佳奈に伝えたかった。
佳奈のマンションの前に着いた時、見慣れた姿があった。
その人は、マンションの入口の前で、小さな体を丸めるようにして佇んでいる。
「佳奈?」
行動より先に名前を口に出していた。
「…静…?」
私の声に応じて、ゆっくりと顔を上げる。
信じられないというような、驚きと喜びを押し隠して。
もしかして、ずっと私が来るのを待っていたんだろうか。
私はその事には触れず、優しく佳奈を見つめてゆっくり言葉を紡いだ。
「仁美と…ちゃんと話して来たよ。
私はもう、過去に囚われない。
今度こそ、佳奈だけを愛する。約束するよ」
「静…」
私は両手を少し広げて、佳奈が入れる空間を作った。
「おいで、佳奈」
「静…っ!」
佳奈はこんな私を拒絶しなかった。
名前を呼んで、私の胸に飛び込んで来てくれた。
温かい…。
「佳奈。長い間、苦しませてごめんね」
私の胸の中で、佳奈は何度も首を横に振る。
そして、私の背中を痛いくらいに、きつく抱き締めた。
周りに全く人がいないわけじゃない。
それでも、私達はお互いの存在を確かめ合うように抱き締め合った。

608 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/28(月) 02:46:54 ID:1TPMvDKd
あのあと。薄暗い寝室で、私達は初めて素肌と素肌を触れ合わせた。
触れるだけだった口付けは深いものへと変わって、お互いの吐息を奪い合う。
何度も何度もそれを繰り返し、唇が離れた後。
私は指と舌と吐息と…私の全てを使って佳奈に想いを伝えた。
私が名前を呼ぶ度に、佳奈は呼吸を乱しながらも微笑みかけてくれる。
その微笑みは、佳奈がくれたあの花みたいだった。
あの花を胸に抱いたように、今佳奈が私の腕の中にいる。
この幸せを、ずっと覚えておこう。
佳奈がくれたこの想いを、ずっと。
「静…っしずかぁ…」
あまりの佳奈の声の甘さに、私の体の芯も熱く痺れる。
佳奈が欲しい。まだ足りない。
もっと、もっとと欲望が湧き上がる。
「佳奈…っ」
「好き…好きなの…静……っ」
私達は本能のままに何度も何度も求め合って、いつしか眠りについた。

609 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/28(月) 02:52:23 ID:1TPMvDKd
目が覚めると、私は佳奈の腕に包まれていた。
佳奈の寝顔は凄く可愛らしい。
暫くその寝顔を見つめるつもりだったのに、
私の軽い身じろぎで、佳奈の睫毛がさざ波を立て始めた。
そして、ゆっくりと円らな瞳があらわになる。
「あ…。ごめん、起きちゃったか。おはよ、佳奈」
「…おはよ…静」
昨夜と変わらない佳奈の微笑み。
それを見るだけで、満たされていく。
こんな穏やかな気持ち、ずっと忘れてた。
「じゃ、起きようか」
溢れそうな想いを胸に。
ベッドから起き上がろうとすると、佳奈の腕が私を制した。
そして私の胸に顔を埋め、再び横になる。
「やだ。もう少しだけ、このままで…」
「もう…しょうがないなあ」
そんな事を言いつつも、私の頬は愛しさで緩む。
こんな風に、佳奈が甘えて来るのはどれくらいぶりだろうか。
きっとずっと、私が佳奈の感情を無理に押さえ付けていたんだね。
佳奈を一度ならず深く傷付けて。
その上佳奈の気持ちを利用しようとして。
そして佳奈は、自分の気持ちを殺してまでそんな私を受け入れた。
でも、もうそんな事させない。
私は罪を重ねたりしない。
これからは、私が佳奈の全部を受け止めるから。
佳奈と自分自身の為に生きるから。
だから、もっと…私には甘えなさい。
佳奈がそうしてくれたように、今度は私が。
佳奈がずっと私の隣で咲いてくれるように。
佳奈と、幸せになれるように。

610 : ◆oxDu95e3bE :2006/08/28(月) 02:54:38 ID:1TPMvDKd
やっと終わりました。
お付き合い下さった皆さん、本当にありがとうございました。
これから色んな話が書けるよう、勉強しますね。

611 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/28(月) 02:56:46 ID:XufttHhn
>>610
GJ!佳奈様が幸せになってよかった・・・
お疲れ様でした!

612 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/28(月) 03:34:43 ID:3xw3iqEa
>>610
GJ!!感動しました。
本当に、二人で末永くお幸せにって感じですね(*´д`*)ハァハァ
長編乙でした。

613 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/28(月) 11:16:38 ID:98u9I02Y
ここでますみん→さえぽんなんてのは需要があるのか聞きたい。

614 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/28(月) 11:45:33 ID:ZZUiro1v
>>613
それは進境地だ。読んでみたい

615 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/28(月) 12:33:17 ID:vk2UfNMD
>>613
その切り口は斬新だ。ぜひ読みたい。

616 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/28(月) 13:58:29 ID:CDtzGp6x
読んでみたいなんて嬉しい言葉をもらったので投下します。
最初は台詞だけだったのですが、台本っぽく間の文を追加してみました。

617 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/28(月) 14:00:45 ID:CDtzGp6x
―文化放送アニスパ!終了後、収録ブース内にて

浅野「ねえねえたけちゃん」
鷲崎「何?」
浅野「紗子ちゃんと付き合うにはどうしたらいいかなあ」
浅野「何をいきなり……知るかボケ!」

ドンドンとテーブルを叩きながら猛抗議する浅野。

浅野「ナンダヨー!かわいくて巨乳で歌のうまい相方の悩みくらいきいてくれたっていいじゃん!」
鷲崎「お前が乳がでかくて歌がうまいというのは認める。」
浅野「アハハ、だよね〜」
鷲崎「性格をどうにかしなさいよ、君は」
浅野「ますみんかわいくない?」

調子に乗るなこの女とばかりに眉を顰める鷲崎に、突然瞬きを増やしてかわいらしい声を作ってみる浅野。

鷲崎「…死ね!お前はいっぺん死ね!」
浅野「ひでえーっ!…でもさぁ、気になってんだよねー…」

テーブルにのべーっと両手を突き出しすだらしない格好をしながら、正面に座っている鷲崎に唸るように呟く。

鷲崎「…お前前々から千葉さん好きやもんな。いいにおいやったんやろ?」
浅野「うん…超いいにおい。また近くで嗅ぎたい!あーっ!うまく報われる方法ないかなぁ…
   褒められたいかわいがられたい撫でられたい〜!」
鷲崎「…お前の方向性は変態やな」

鷲崎のにべもない一言に、頬を膨らませてむっつりと睨みつける浅野。
それをフッと笑い捨てる鷲崎。

618 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/28(月) 14:01:36 ID:CDtzGp6x
浅野「誰だって好きになったら普通と違う考えひとつくらいでてくるでしょー!?」
鷲崎「そうやけど。そうやけど!」
浅野「たけちゃんは好きな人いないからわかんないんだよ」
鷲崎「今はな」
浅野「いずれ?」
鷲崎「いずれな」

微妙な沈黙が二人の間に訪れる。
沈黙に耐え切れなかったのか、浅野の両腕が上がって、今度は頭の後ろに組まれ、足をバタつかせはじめた。

浅野「…………あー紗子ちゃんの体さわりてー!むしろさわられてー」
鷲崎「ダイレクト!ダイレクトすぎですよ浅野さん!」
浅野「もぉー!言ってるだけなんだからいいじゃん!」
鷲崎「言うだけにしとけ」
浅野「そしたら報われないんだよ!」
鷲崎「そこは浅野さんの努力次第やと思います」
浅野「実力行使?」
鷲崎「コラコラコラ。何をするつもりやねん」
浅野「セックス?」
鷲崎「アホか!」
浅野「…あ、レイプになっちゃうか」
鷲崎「浅野さんモラルモラル」
浅野「かぎてーさわりてー」


619 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/28(月) 14:02:08 ID:CDtzGp6x
レベルの低い会話の応戦に疲れたのか、鷲崎が切り出す。

鷲崎「…普通に返すんならな、」
浅野「うん?」
鷲崎「ライバル多いと思うねん。」
浅野「蹴散らせと」

傍にあったボールペンを折る真似をして見せる浅野に、少し苦笑いになる鷲崎。

鷲崎「ま、まあ…そういうことやな」
浅野「まずは南里侑香ちゃんからか…」
鷲崎「わはは!!!勝てねえー!」
浅野「ウルセー!勝つんだよ!乳じゃまけねえ!!」
鷲崎「ここにアホがいますよー」
浅野「やっぱりさぁ、吸い付きたいじゃん?」
鷲崎「何の話や!自分の胸の話ちゃうんかったんかい!」
浅野「いやさぁ、ホラ、紗子ちゃんはちょっとほら、なんていうの、微乳っていうか。」
鷲崎「はっきり言ってますよ、はっきりと。」
浅野「あ、たけちゃんひどいんだぁ〜」
鷲崎「うるさいな!!で、何?吸い付く?アホか!」
浅野「だってさー、そこにおっぱいあったら吸い付きたいじゃん。」
鷲崎「どこまで変態なん自分」
浅野「そういう子のを触りたいじゃない!吸い付きたいじゃない!」
鷲崎「お前…ホンマに…頭…」
浅野「何?あだ名?ふざけんなよ?」
鷲崎「そんなつもりなかったけど、それでもいいわ。そのまま病院行けっ」
浅野「ナンダヨー!!!!」


620 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/28(月) 14:02:44 ID:CDtzGp6x
いつもの調子に頭をぶったたく鷲崎。
てっぺんをさすさすしながら、体勢を立て直す浅野。

浅野「んまぁとにかくだな、荒鷲と呼ばれてるからには!」
鷲崎「岩田さんだけやけどな」
浅野「いちいちうるさいんだよぅ、たけちゃんは!」
鷲崎「まあ頑張りなさい。ハードルいくつもあるから」
浅野「松来未祐ちゃんは楽勝だから」
鷲崎「程度知れてるなぁ…」
浅野「しみじみと言うなよっ」
鷲崎「ほしたら俺は飲んで帰るから」
浅野「えっ、何帰んの?」
鷲崎「当たり前やがな。浅野さんも精々頑張ってください」
浅野「うえーっ!たけちゃんのうんこー!」
鷲崎「うんこでいいからさっさと帰れ!」
浅野「ナンダヨー!!!!」

ブースからさっさと出て行く鷲崎。
しばらく無言でいた浅野もここにいては仕方ないと帰り支度を始めた。


621 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/28(月) 14:03:26 ID:CDtzGp6x
―文化放送内廊下


浅野「…なんだよもー…」

鷲崎にも見捨てられてトボトボと廊下を歩く浅野。
心なしか足音にも覇気がない。

千葉「あれ?真澄ちゃん」
浅野「うへぇあっ!ささ紗子ちゃん!」

予想外の人物の出現に、とっさに浅野の右足が後ろに退けた。

千葉「今アニスパの帰り?」
浅野「そ、そーなの!紗子ちゃんは?」
千葉「綾子が局に忘れ物したとかで付き合ってんのよ。今日ご飯の約束してたし」
浅野「そうなんだ…」

しょんぼりした様子の浅野に気付いたのか否か、千葉が口を開く。

千葉「よかったら一緒行く?」
浅野「お…いや、やめとく…」
千葉「そう?綾子喜ぶと思うけど…」

いつものクセでおごり?なんて聞きそうになってしまうのを瞬時に止めた浅野。
少しだけ残念そうな表情で千葉はバッグの中にある携帯に手を掛けかけたところ、向こう側からやってくる足音が聞こえる。


622 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/28(月) 14:03:58 ID:CDtzGp6x
浅野「…あ」
千葉「あ、綾子」
川澄「うわ、ますみんどしたの」

あからさまに嫌そうな表情をしてみせる川澄。
もちろん本気ではない。

浅野「なんだよあやちー!そのうわってのはー!」
川澄「そんなこと言ってないよ?」
浅野「やめてよちょっとその満面の笑みで嫌がるの!!」
千葉「アハハ、仲いいんだねー」
川澄「ちょっと!紗ちゃんこんなんと一緒にしないでよ!
   ただでさえ、こいつに一緒扱いされたの未だにトラウマなんだから…」
浅野「ナンダヨー!トラウマとか言うな!似てるじゃんうちら!」
千葉「似てる似てる」
浅野「だよね!そうだよね!ほらぁ、紗子ちゃんも言ってる!」
川澄「やめてよちょっと!死ぬ!似てるとか言われたら死ぬ!!」
浅野「ちょっとー!」

本気で傷ついたのか唇を噛み締め、漫画みたいな表情になる浅野。
それを見て流石に止めに入る千葉。

千葉「そろそろやめときなよ二人とも〜。真澄ちゃん泣きそうだよ?」
川澄「え、待って私が悪い?」
千葉「ちょっとだけね。」
川澄「何よ紗ちゃんますみんの肩持つわけぇ?」
浅野「紗子ちゃんいい人!超いい人!!」

そして止められたのをいいことに調子に乗る浅野。
案の定。

623 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/28(月) 14:04:37 ID:CDtzGp6x
川澄「ちょっとますみん黙れ」
浅野「うわーん!!ひどいよー!!」
川澄「ああもう…うるさいなぁ!」
千葉「真澄ちゃんかわいそうに…」(ナデナデ
浅野「わあ!なでっ、なでられたぁ!」

心底嬉しそうになすがままになっている浅野。

川澄「はぁ…まったく…」
千葉「真澄ちゃんかわいい」
浅野「ハー!!かわいいって!かわいいってよ!あやちー!聞いた!?」
川澄「聞いたよもう…うるさいなぁ」
浅野「紗子ちゃんいいにおい!」
千葉「アハハッ、ほんとにー?」
川澄「いい匂い関係ないじゃん…」
浅野「紗子ちゃん香水何使ってるの?」
千葉「あたしはねぇ・・・」

よく分からない流れになりそうなのをとりあえず抑えるべく、今度は川澄が止めに入る。
時間も押しているし、仕方のないことではあったが。

川澄「紗ちゃん!」
千葉「へ?どしたの?」
川澄「帰るよっ」
千葉「でも今真澄ちゃんも一緒に行かない?って誘ってたんだけど」
川澄「うわっ」
浅野「そんな露骨に嫌がらなくてもいいじゃん!!」
千葉「でも今日はダメなんだよね?」
浅野「あ、うん…」
千葉「じゃあ次一緒に行こうよ。あれっ、真澄ちゃんあたしの携帯知ってたっけ?」

本当は二人きりじゃなくて断った浅野だったが、千葉が自分に向けて配慮をしてくれてるのが分かり満面の笑顔になる。

624 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/28(月) 14:05:13 ID:CDtzGp6x
浅野「ううん、知らない。教えて!」
川澄「教えなくていいよー」
浅野「ひでえ!この女ひどいよ!!」
千葉「まぁまぁ…で、えっとね…」
川澄「…つうか私知ってるし、ますみんの携帯に送っとくよ。」
千葉「あ、それだ。そうしといて」
浅野「あやちーどうしたの?優しいね」
川澄「一言多い!…ほら、送信しといたから。」
浅野「あ、きたきたー!わー!やったぁ!!あ、でも待って」
川澄「何よ?」
浅野「ドッキリ?」
川澄「なんで私がドッキリ!?なんで今ここでますみんに仕掛けるのよ…」

怒る気も失せ始めて来ている川澄。
浅野はいつもの調子で警戒心丸出しだったのだが、そんなものは必要なかったらしい。

浅野「ああそっか、そうだよね。紗子ちゃんいるもんね。」
千葉「あっはは…じゃあ今度連絡するね。」
浅野「うん!」
千葉「じゃあ今日は…綾子がうるさいし、早めに退散〜。真澄ちゃんまたね〜」
浅野「うん、ばいばーい」

歩きながら通用口で手を振る3人。
少し離れてから川澄が浅野に向かって振り向く。

川澄「さっき教えたの嘘の番号だからー、じゃあね〜」
浅野「ナンダヨー!嘘だろ!!ドッキリなしって言ったじゃん!!あやちーのバカー!!!」



地団駄を踏んでムキーッとばかりに怒り狂う浅野。
――浅野真澄、千葉紗子の道まであと・・・どれぐらい?

625 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/28(月) 14:07:05 ID:CDtzGp6x
以上です。
長ったらしくてすいませんでしたw

参考資料
アニスパ!千葉紗子ゲスト回
すみすみナイト
などなど。

アニスパ内で、ますみんがさえぽんにかわいいと言われて喜んでるのを聞いて思いつきました…w

626 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/28(月) 16:21:06 ID:H0QNXzQP
ワロタ

627 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/28(月) 18:11:04 ID:9uXu/QZH
本人たちが見たらなんと言うか、このスレ。
妄想はほどほどに・・・

628 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/28(月) 18:38:09 ID:ZWSKIsGg
>>627
事実は小説よりも奇なり

629 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/28(月) 19:11:56 ID:3oaPJE40
>625
GJ 笑わせてもらいました。
何気に同い年で誕生日も1日違いなんだよな<千葉浅野

ところで>617の6行目は浅野じゃなくて鷲崎だよね?

630 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/29(火) 00:13:48 ID:lv+dJMCY
>>627
マジレスするとこういう職業を選んだ時点で覚悟してるだろ

631 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/29(火) 00:32:38 ID:4uqMboJ3
ミュージシャンとかスポーツ選手でこういうの書いてる奴だっていっぱいいいるわけだしなぁ

632 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/29(火) 01:59:14 ID:VPxQZb0C
何か最近あっちにもこっちにも単発でしょぼい煽り入れる奴が張りついてるな。

それはさておき613氏GJ!
ニタニタしながら読ませていただきました。

633 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/29(火) 08:21:50 ID:/cP6VSEu
>>613
超GJ!
先の展開が気になる…。
気が向いたら是非また書いて投下して欲しいところ。

634 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/29(火) 08:33:21 ID:JBKrKor0
>>613
スペシャルワロリングww

635 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/29(火) 11:25:52 ID:K5y3BhBr
>>625GJ!!ますみんもさえぽんもあやちーも可愛すぎ!!ますみん×さえぽんもいいな(*´Д`*)
侑香さん,川澄さん,菊地美香,平野綾とか、最近は植田佳奈も紗子さん狙ってるし
これからますみんがどうなってくか続きが気になる…

636 :613 ◆Qg5uykKowY :2006/08/29(火) 12:20:23 ID:eHmHA5R3
予想外にレスがついてて、嬉しさプラスありがたさでいっぱいです。
皆様ありがとうございます。
惜しむらくは>>629さんのご指摘どおり6行目の間違いですwww

いやホント笑ってもらってありがたいです。マジ。
書けたら調子に乗ってまた投下さしてもらいますw

637 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/29(火) 17:09:19 ID:b8ilUY6y
>>627-628
>>630
そもそもこのスレに来ている時点で真性では?

638 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/29(火) 18:39:36 ID:ftntffgn
>>627 の言うとおり!
また浅野を調子に乗せるつもりか?
「エロいのお願い!」って。


もっとやれ!

639 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/30(水) 23:26:33 ID:e98wH/Dj
唐突にtiaraか愛麻衣SSキボンヌ

640 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/31(木) 11:04:35 ID:ZCzx0SVD
  _  ∩    
( ゚∀゚)彡 tiara!
 ⊂彡  tiara! 

641 : ◆Qg5uykKowY :2006/08/31(木) 13:16:30 ID:wdajJ6sU
tiaraが出来たので投下。
前回のうpで調子に乗りましたwww

642 : ◆Qg5uykKowY :2006/08/31(木) 13:17:03 ID:wdajJ6sU
それはある日の休日。
でも、何故か事務所に赴く用事が出来てしまった。
けど、それも何かしらのチャンス。
帰りは表参道で買い物なんかしてこうかな、なーんて。
だから、事務所までの道のりも何故か楽チンな気がして、今日はタクシーなしで歩きにしてみた。
景色を見ながら、お店をちょっと覗きながら、ゆったり歩いたり、ちょっと歩幅を大きくしてみたり。
お花屋さんを横目に、前のほうを見たら、なんだかペタンペタンと見たことのある歩き方。

「ふふ」

おどかしちゃおう。
つま先だけでちょっとスピードあげて、ようやく手が届く距離になった。
大丈夫、気付いてない気付いてない。

肩にぽんと手をやると同時に…

「わっ!!!!」
「ひゃあああっ!!!」

相手はびくうっと肩を上げて、持ってたバッグ落としちゃった。
やば、やりすぎた?
いつもの調子とは逆に、すばやく後ろを振り向いて何事かと確認される。

「さ、さぇぽん…うわー…もぉ、びっくりしたよぉ!」
「だって驚かすためにやったんだも〜ん。」
「ひ、ひどい…ゆぅ、心臓ばくばくしてるよ…」

バッグを拾い上げながら、片手で胸を押さえてはぁはぁしてる。
心なしかちょっとだけ涙目な気もする。
むふふ、なんかかわいい。

むうむうと怒りながらも、ちゃっかりとあたしの隣をキープして歩き始める。

643 : ◆Qg5uykKowY :2006/08/31(木) 13:17:43 ID:wdajJ6sU
「ゆーかさん今日はお仕事?」
「うん。っていうか…打ち合わせかな。」
「そっか。」
「さぇぽんは?」
「さぇ子さんは今日はお休みなのです。」
「あらぁ」

羨ましいとばかりに、いいなぁなんて呟いて髪の毛を耳にかけてた。
あたしには、何故だかそれがビミョーに変な気分になっちゃうような仕草で。
あらあら街中でいけませんよちばさぇ子さん…なんて…、いやはや。

「あれ?でもなんで?」

事務所に向かうのかって話だろう。

「なんか呼び出し。すぐ終わるらしいけど。」
「お休みの日に大変でございますことぉ」
「あらお仕事のあるゆーかさん、イヤミですかぁ?」
「えっ?えっ?違うよっ!!」

ゆーかさんをからかうのはホントに楽しい。
事務所までの道はもうすぐ。
流石にかわいそすぎるから、これぐらいでやめとかないと仕事前に泣かせてしまうことになる。

「うーそ。ごめんね?」
「うー!もぉ…さぇこさんはいっつもいじわるばっかりだ…。」
「ごめんってば!」

644 : ◆Qg5uykKowY :2006/08/31(木) 13:18:25 ID:wdajJ6sU
早足になるゆーかさんをあたしも早足で追いかける。

「浪花屋さんのタイヤキと、表参道でパフェとどっちがいいですか〜」

ゆーかの足がピタッと止まる。
考えてる考えてる。
ぐるっと振り向いて、

「表参道でパフェ!」

…大宣言ですね。

「はいはい。」
「それで手をうとーじゃないですかぁ」
「高くついたなぁ。」

あたしの表情を見て、誇らしげに、しかも嬉しそうに。
足取り軽そー…。
と、思ってたらその場でぴょんぴょんし始めた。

「やったっ!パフェ♪パフェ♪」
「いつ行くのよー」
「あ、うーん。…あ!」
「空いてる日あったの?」
「今日!今日行こうよ今日!」
「打ち合わせじゃないの?…あ、そのあと空いてるとか?」
「うん。早めに終わらせるように梶浦さんを説得説得。」

本当に嬉しそうなゆーかさんを見てるとこっちまで幸せな気分になってくる。


645 : ◆Qg5uykKowY :2006/08/31(木) 13:19:34 ID:wdajJ6sU
「さぇぽんとデートって言うんだ〜♪そうすればどうにかなるはず!!」
「どうにかなるかぁ?」
「なるの!最近のゆーかは一味違いますぞ〜」
「どうだか…」
「待っててね?絶対すぐ終わらせるから!」
「はいはい。」

打ち合わせってそんなに早く終わらせてもいいもんなのかとビミョーに思いながら。

「なんかね、こないだほら、さぇぽんのアレで久し振りに会ったじゃない。」
「ん?うん。」
「すっごく嬉しくて。えへへ。」
「うん。」
「ほんっとに嬉しかったの。」
「うん。」
「あまりにも嬉しくて、ホントはね、いっぱい色々言いそうになったんだ。」
「ほんとー?」
「ホントだよぉ。でね、でね?
オフィシャルで告白とかね、なんかほら、色々さ、言わなくなっただけでも、ゆぅ大人になったと思わない?」
「そうだねぇ…」

それは実はあたしも思ってたことだったりする。
セーブしてるっぽいゆーかさんが愛しくもあったし、寂しくもあった。
あ、もうあたしいなくてもやってけてるんだなって。

「なぁんか生返事?」
「そんなことないよ?」
「そーお?」
「そうです。」
「ならいいけど。」
「なんかゆーかさんはもう、あたしがいなくても大丈夫だね。」

646 : ◆Qg5uykKowY :2006/08/31(木) 13:20:08 ID:wdajJ6sU
事務所まであと10mぐらい。
あたしたちは立ち止まった。

「そんなことない。」

ゆーかさんの視線がちょっとだけ痛い。
少しだけ悲しそうな、寂しそうな気がする。

「さぇぽ……さぇこさんはゆぅにとって、ずっとずっと大好きで頼れるお姉さんなんだから。」
「……。」
「そんなことないんだから。」

どんな顔をしたらいいのかわかんなくなった。
嬉しくて、心強くて、忘れられてないんだな、なんて。
そんな想いが、胸いっぱいに広がる。

「じゃあ、ゆーかはいつまでもあたしの妹かぁ。」

紡ぎ出した言葉が余りにも硬すぎて笑えちゃう。
それぐらい、衝撃的だったというか…。

「そーだよ!!でもホントは………」

妹だけじゃイヤだけど、と零すように聞こえたかなと思ったら。
掠め取られるように唇を奪われた。

本当にちょっとだけ、触れるだけの。


647 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/31(木) 13:20:08 ID:iBKkbHlc
    ∩    
( ゚ヮ゚)彡 tiara!
 ⊂彡  tiara! 


648 : ◆Qg5uykKowY :2006/08/31(木) 13:20:39 ID:wdajJ6sU
「じゃあ、ちゃんと待っててね!飽きて帰っちゃいやだよ!」

そう言って、走ってゆーかさんは事務所に入って行ってしまった。

えっと。
…うっわ。

結局、ゆーかさんはすっかり大人になってて。
あたしはちっとも成長してなくって。

片膝がカクッといきそうになるのを体勢立て直しながら、口元を押さえて事務所に急ぐ。
今更恥ずかしくなってきた。

「やられたぁ…」

今日はそんなに暑くないと思ってたのにな。
なんか、変に汗かいてきてる気がしてしまった。

649 : ◆Qg5uykKowY :2006/08/31(木) 13:21:43 ID:wdajJ6sU
以上です。
tiaraは久し振りに書いたので微妙かもしれませんがorz

650 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/31(木) 13:43:45 ID:iBKkbHlc
割り込んでしまった…ごめんorz

>>649
最高っす!!!!
久しぶりにtiara補充。俺、今日一日がんばれる

651 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/31(木) 16:13:17 ID:5hjMy6WQ
>>649
GJ!!!もう涙が出てくる・・・
明日から2学期だがあなたのおかげで頑張れそうです

652 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/31(木) 18:42:20 ID:ArP9LTDV
GJ!


653 :名無しさん@秘密の花園:2006/08/31(木) 23:21:37 ID:yHz87/rv
G→J!!(;゚∀゚)=3

654 :aaa:2006/08/31(木) 23:42:17 ID:ztEVnwBy
お久しぶりです。
<めぐみさんと静さん>の作者です。
静さん編が完成したので投下します。
よろしくです。


655 :1aaa:2006/08/31(木) 23:42:57 ID:ztEVnwBy

<correlation chart shizuka>

カフェレストランに来ている。
私たちには珍しく、オシャレなお店。
二人してパスタなんか食べちゃって。
片手にビールジョッキ持ってるところが、妙に私たちらしくておかしい。
でも、たまにはこーゆうお店もいーもんだ。

「でねー、めぐさんがねー、これくれたのー♪…って、ちょっと聞いてる?静」
「あー、はいはい。聞いてる。聞いてる」

私は佳奈の左手首にはまっている銀色のブレスレットに目をやった。
どうやら、めぐさんが佳奈にプレゼントしたものらしい。
シルバーの細いチェーンに小さな真珠がキラキラと輝いている。
相変わらず、趣味がいい。

「嘘。絶対聞いてなかったでしょ?!」
「聞いてたって。それ、めぐさんにもらったんでしょ。よかったね」
「むー。なんか冷たい…」

当たり前だ。
顔を合わせる度に「めぐさん♪めぐさん♪」って惚気られて、こっちの身にもなってみろっつの。



656 :2aaa:2006/08/31(木) 23:43:44 ID:ztEVnwBy

「ま、べつにいーけどね。静には感謝してるから」

そう言って、私に笑顔を向けてきた。
幸せそうな顔しちゃって。

あれからもう1ヶ月が経とうとしている。
暦の上ではすでに秋に入っていたが、長袖を着るにはまだまだ暑い。
あの時の私のお節介が功を奏して、佳奈とめぐさんは無事にくっついた。
あの日からめぐさんには会っていない。
佳奈曰く、『こっ恥ずかしくて静に合わせる顔がない』と言っているらしい。
まあ、メールでは時々やり取りしているから、遠からず2人で飲みに行こうかなんて思っている。

佳奈はあれからめぐさん一筋だ。
なんだかんだ言っても、2人とも女の子の人気者だから、きっと影で泣いたコもいるだろう。
最近の佳奈を見ていると、つい、勘違いしてしまいたくなる。

私も一歩を踏み出せたなら…仁美との幸せな日々を手に入れることができるのだろうか…?



657 :3aaa:2006/08/31(木) 23:45:20 ID:ztEVnwBy

想像して自嘲する。
そんなに都合良くいくはずなんてない。
仁美は私を見てはいないし。
私は私で、もう一歩を踏み出せないでいる。
私は臆病なのだろうか…?

「静は仁美とどーなのよ?」

佳奈がパスタを口に入れながら言った。
クリームソースが口の端に付いてる。
教えてなんかやらないけど。

「べつに」
「べつにって?」
「どーもこーもする気、ないけど」
「でも、好きなんでしょ?」
「…」
「このままでいいの?」
「だったらどーしろって?酔っ払って押し倒してヤレば上手くいくの?」

ああ、私ってば意地が悪い。

「…それ、痛い」
「…ごめん。言い過ぎた」

私はビールを飲んで一息ついた。
佳奈は自分の口についたソースに気付いたらしくナプキンに手を伸ばしている。
私は佳奈が口を拭くのを待ってから続けた。



658 :4aaa:2006/08/31(木) 23:46:02 ID:ztEVnwBy

「でもさ、実際、仁美は私のことなんか見てないし…」
「そんなことっ」
「あるの。だから下手に告白して今の関係が壊れるなんてことしたくないの。いいのよ、それで」
「でも、そーゆうの苦しくない?」
「…」

…苦しい。
苦しいよ。
私たちはこんなにそばにいるのに、触れ合うことは許されない。
仁美は私を見てはくれないから。
仁美さえ振り向いてくれれば。
私は世界で一番、あなたを愛してあげられるのに。
世界中の誰よりも、あなたを想ってあげられるのに…。

だけど、本当のことなんて言えるわけはない。
それは、口に出してはいけない言葉だ。
だから、私は嘘をつく。

「苦しくない。…ところであんた」
「なに?」
「変なこと、考えないでよね」
「変なこと?」
「私がやったみたいに余計なお節介しようと想ってるなら大間違いだから。そーゆうの迷惑なだけだから」
「…うん、わかった。私は何もしないよ」
「ありがと。わかってくれて嬉しいわ」


659 :5aaa:2006/08/31(木) 23:46:47 ID:ztEVnwBy

このコは優しいから。
私のためなら、きっと、どんな格好悪い役だって引き受けてしまうだろう。
でも、今の私にはそんなもの必要ない。





誰にも、何も、
動かしてなんか欲しくない。

<つづく>



660 :aaa:2006/08/31(木) 23:48:13 ID:ztEVnwBy

<追記>
題名の件ですが、今後もっと登場人物が増えそうなので<correlation chart>に改題しました。
これからもダラダラと続けていくので、よろしくお願いします。

SS職人のみなさまへ
先述したとおり、<correlation chart>はつづきモノです。
私のSSの途中でも、作品があれば気にせずドンドコ投下しちゃってください(何より私が読みたいので)。
ほんと、気にしないでいーので。よろしくお願いします。




661 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/01(金) 00:46:58 ID:ebl0Dlm1
>>660
GJ!

662 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/01(金) 09:04:17 ID:MKMqYOxv
>>660
GJ!!静、仁美と幸せになってくれぇ!!

663 :1aaa:2006/09/02(土) 00:44:15 ID:/nUsEf/M

<correlation chart shizuka 2>

収録後に時間があったので、仁美と二人でお茶することにした。
二人きりでゆっくりするなんて、久しぶりで嬉しい。

仁美がアイス・アーモンド・なんちゃらとかいう甘そうなものを美味しそうに飲んでいる。
私はアイス・ラテ。

「ねえ、静聞いたー?佳奈とめぐさんのこと」
「ああ、うん。知ってるよ」

知ってるも何も、あの2人をくっつけたのは私だ。
でも、そんなこと知らない仁美は楽しそうに続ける。

「佳奈ってば超幸せそうな顔しちゃってさぁ。いーよねー。羨ましいわ」
「そう?」
「羨ましいよー。私も誰かと幸せになりたーい」
「あんたは無理でしょ」
「む。なんでよ?」
「浮気性だから」
「やだ、何?妬いてんのぉ?」
「そーじゃないけど。でも仁美さんはさ、相手を一人になんて絞れないんでしょ?」
「ん〜、それは否めない♪」
「…はぁ」

ため息が出る。
こんなやり取り、日常茶飯事だ。
今さら、傷付いたりもしない。



664 :2aaa:2006/09/02(土) 00:44:58 ID:/nUsEf/M

「チャラチャラしてる間は、誰も捕まえられないよ」
「何よ、怖い顔しちゃって。静だってヒトのこと言えないくせに」

それは、あんたがそーやって色んなとこでデレデレしてるから、私もそーするしかないんでしょーがっ!!

「ま、どんなに私がチャラチャラしてても、最後に戻るのは静のとこだからさ。頼むよ、古女房」
「あー、はいはい」
「もう。本当に最近冷たいんだから」

仁美がブツブツ言っている。
冷たくもなる。
こんな会話続けても、私は哀しくなるだけだ。
べつに今さら期待なんてしてないけど。
だからって、想いが消えていくわけじゃない。
ただ…
どんどん淋しくなっていくだけだ。

日に日に想いが募っていく。
想いに比例して淋しさも募っていく。
もう、『好き』が『淋しい』に食い潰されてしまいそう。
音もなく、雪のように。
毎日毎日、しんしんと積もっていって、
いつか私は、窒息してしまうのだろう…。


<つづく>




665 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/02(土) 10:04:33 ID:nCU37RUs
きらレボってもしかして一年間やるの?

666 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/02(土) 12:53:23 ID:TfqGQB3K
>>664
GJ 続き気になる!!

667 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/02(土) 23:29:44 ID:PDVVhoo1
>>664
GJ!最高です!!
早く続き読みたい

668 :1aaa:2006/09/03(日) 01:08:28 ID:7+4ja6nk

<correlation chart shizuka 3>

『今から行く』

はあっ?!
そんなメールが入ってきたのは、仕事終わりにみんなで居酒屋にいる時だった。
なんでそんな急に?
しかも、私の拒否権はなしですか?

「ごめん。先に帰るわ」

みんなの不思議そうな顔を残して、私は店を出て行った。

私が家に着いて1時間後にインターホンが鳴った。
『ったく。大急ぎで帰ってきたっていうのに、随分遅い御登場じゃない』
開口一番、そう言ってやろうと扉を開けると、仁美が赤い顔で立っていた。
様子がおかしい。



669 :2aaa:2006/09/03(日) 01:09:20 ID:7+4ja6nk

「仁美さん、飲んでるの…?」
「うぅぅー、静ぁ」
「はいっ?!」

仁美がいきなり抱きついて泣き始めた。

「ちょ、ちょっと、どーしたのよ?!」

いきなり泣き出されたら、いくらなんでも驚く。
とにかく仁美を中に入れて、話はそれからだ。
…どーでもいーけど、最近このシチュエーション多いな。
テーブルには私の飲みかけの缶ビール。
仁美は黙って俯いている。

「なんか飲む?」
「…水」

…だろうな。
何があったか知らないけど、飲めないのに無理したんだろう。
私は冷蔵庫からミネラルウォーターを出して仁美に渡した。
仁美の横に座る。

「どーしたのよ?お酒なんか飲んじゃって」
「うぅ…うっく…」

また泣き出した。
なんなんだ、一体…?



670 :3aaa:2006/09/03(日) 01:09:55 ID:7+4ja6nk

「何があったのよ?」
「あみがぁ…」
「あみ?小清水亜美のこと?」
「あみに…って、そしたらっ…、まみこがお…った」
「はい?えっと…わかった。わかったから、落ち着いたら説明して、ね?」

仁美は涙を拭って、水を飲んで、それから再び口を開いた。

「…亜美にキスしたら思いっきり突き飛ばされた」
「キスぅっ?!あ、あんた何考えてんのよ?!」
「うぅぅ…したら麻美子にバレて絶交された…」
「…」

もう、ため息も出ない。

「静ぁ…、どーしよぉ」

仁美が抱きついてくる。

『どーしよぉ』って…。
知らないわよ、そんなこと。
何考えてんのよ?こいつ、本当に馬鹿なんじゃないの?
だいたい、なんで泣いてんのよ?泣くよーなこと?!
泣きたいのは、こっちだっての!
もう、なんで…。
なんで、そうなのよ…。

そう思っても言えるわけがない。



671 :4aaa:2006/09/03(日) 01:10:31 ID:7+4ja6nk

「あー、よしよし。わかったから。もう、わかったから。仁美さんには私がいるからね」

私は仁美を抱きしめて、頭を撫でた。
仁美が私の胸に顔を埋めて泣いている。

「静ぁ…ふぇ…」

仁美が私にしがみ付いてくる。
お酒の入った彼女の体温は、いつもよりも熱くて。
いとおしくて、いとおしくて。
抱きしめる腕に力が入る。
仁美が声を挙げて全力で泣き始めた。

幸せなひと…。
いつもそばには誰かがいて、笑顔が向けられている。
みんな、彼女のことが大好きで、彼女もみんなが大好きで。
だからこの人は、とても淋しがり屋なのだ。
いつでも愛を確かめたがってる。
嫌われるのを怖がっている。
天然で、おっちょこちょいで、あっけらかんとして、誰にでもデレデレして、ほんと馬鹿みたいな人。
でも、とても真面目で、優しくて、淋しがり屋。
誰よりも繊細な、私の大切な人。



672 :5aaa:2006/09/03(日) 01:11:54 ID:7+4ja6nk

だからね、もう、いっかなって。
やっと、そう思える。

うん。
もう、いいよ。
もう、いいからね。
仁美のことが好きだから。
ここでずっと待ってる。
振り向いてくれなくたっていい。
誰のことを好きになってもいい。
誰と恋をしても、結婚しても、私はずっとそばにいるよ。
あなたの帰る場所になる。
だから。
傷付いたら、私のところに帰ってきて。
どこに行っても必ず私の元に帰ってきて。
私の想いが報われなくても。
ずっと、あなたの帰りを待っているから。
あなたのことだけ、想い続けるから。
私だけは唯一、
あなたの永遠でいてあげる。



673 :6aaa:2006/09/03(日) 01:12:34 ID:7+4ja6nk

仁美、愛してるよ。

私は仁美のおでこにキスをして、そしてもう一度、彼女のことを抱きしめた。
仁美は一瞬だけ不思議そうな顔をしてから、再び泣き始めた。

仁美を抱きしめながら、私も静かに涙を流した。



私の恋は、終わらない。



<おわり>




674 :aaa:2006/09/03(日) 01:13:18 ID:7+4ja6nk


<あとがき>
中途半端な感じですが、今回はここで終わりです。
しかし、<correlation chart>シリーズはまだまだ続きます。すいません。
短編集でも読む感じで楽しんでもらえれば嬉しいかな、と。
途中で逃げたりせず、ちゃんと完結させますので、ご安心ください。





675 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 01:18:42 ID:vlgcID+c
>>674
GJ!
シリーズがまだ続くってことは今度は他の人の話になるのでしょうか?
これまでの流れから…小清水か能登?

なんにせよ楽しみに待ってます。

676 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 02:40:57 ID:35SDvC3b
夜中にもかかわらず、
>>670 で爆笑した。

677 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 02:43:15 ID:j+9Q4O5y
>>674
GJ!!次も期待してる

678 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 02:59:45 ID:G844bXik
>>674
GJ!!なばは幸せ者だなぁ。
続き楽しみにしてます!

679 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 08:04:06 ID:zQ0YIzNi
次回を期待させる展開
キスされて突き飛ばされたシーンが気になるな

680 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 08:14:04 ID:OX8/J03t
何か次の展開が読めたぞw
これはすばらしいシリーズになりそうですね

681 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 15:35:42 ID:FrrrNoIg
もういいよ
完全にスレ違いだろ、スレ立ててそっちでやれよ

682 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 16:29:11 ID:aypE7HYu
>>681
どのあたりがスレ違い?
ここはSS投下スレじゃないの?

683 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 18:40:42 ID:n9b+zsiS
>>682
はい、その通りですね。
レズ、百合萌えなSSを投下するスレですよね。

>>681
ここのスレの意味は理解してますか?

684 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 19:36:11 ID:dFT0Jktu
>>683
もしかして「エロ話中心で」ってこと?

685 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 19:38:08 ID:n9b+zsiS
>>684
エロ話中心じゃなくって、エロ話もOKだったはずですよ、

686 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 19:42:56 ID:n9b+zsiS
>>684
ミスした、書いてる途中で書き込んじゃった、ごめんなさい。

エロ話中心って訳じゃなくって、
エロ話もOKだから、投稿よろしくだったはずですよ、
そのために18禁スレッドになってるんですから、ここは。

687 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 21:15:02 ID:iyAAl/ex
職人さんが投下しやすいふいんきを作るのも、ここでのたしなみ

688 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/03(日) 23:02:58 ID:FvgZFyw3
SSへのレスは乱さないように、
初心者の職人さんの作品は煽らないように、
G J というのが、ここでのたしなみ。

689 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/04(月) 04:48:52 ID:3hizTUAg
つまり、681=684=キチガイなんで放置って事

690 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/04(月) 19:28:48 ID:SbEuAqaG
別にブーイングだってあっていいだろ。当然。
反応しすぎ。

691 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/05(火) 00:40:07 ID:uZ0++XE1
そうか?
ブーイングないほうがいっぱい投下されて好循環じゃないか?
まいいけど

692 :aaa:2006/09/05(火) 01:18:41 ID:8KHYsoqz
あれ?
ちょっと休んでたら、なんだかすごい状況に…。
あの、すいません。自分のせいですよね…?
他の職人さんも、なんだかSS投下してないみたいだし(楽しみにしてたんだけど…)。
どうしよう、これ…?

自分はいろんな人のSSをじゃんじゃん読みたいと思ってるんですが。
その方が楽しくない?


693 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/05(火) 01:36:55 ID:cjB2gx+l
>>692
俺もそう思うが、まぁ職人さんにも都合があるだろ
大体SSスレでSS投下の流れにスレ違いってのがおかしいんだ、気にするな

ともかく、投下してくれるなら投下して欲しい

694 :aaa:2006/09/05(火) 02:37:40 ID:8KHYsoqz
>>693
ありがとう。なんか踏ん切りがついた。

もしかして、ほかの職人さんも気まずくて投下できないのかもしれないから、ほかの職人さんを待ってたんだけど自分で打破することにします。

<correlation chart>投下。
今回は静さんとゆりしーです。
よろしくです。



695 :1aaa:2006/09/05(火) 02:38:25 ID:8KHYsoqz

<correlation chart shizuka and yurika>



ラジオ収録のあと。
ゆりしーとご飯を食べている。

私たちは、そんなに頻繁に遊ぶ仲じゃないけれど、
今日の収録は夕方だったから一緒に遊ぶことになった。
私は彼女のことが好きだった。
恋愛感情なんかじゃない。
ただ純粋に、ゆりしーのことは可愛いと思う。

「たまにはゆりしーとご飯食べるのもいいね」
「ほんとー?じゃあ、これからはもっとたくさん遊ぼうよ!」
「えー、たくさんは嫌」
「なんでーっ!!」

ゆりしーがビール片手に叫んでる。
私は彼女との、こんなやり取りが好きだった。



696 :2aaa:2006/09/05(火) 02:39:21 ID:8KHYsoqz

「はいはい、ごめんね。ここ、お店だからね。もうちょっと静かにしようね」
「うぅぅぅ。ごめんなさい」

おいしかった。
今日のお店は和食屋だ。
2人のお膳はすでに空っぽ。ビールもおいしかった。
満足だ。
そろそろ帰るかな…。

「ご飯、おいしかったね」

ゆりしーが、本当に幸せそうに笑いかけてきた。

「うん。じゃあ、そろそろ出よっか」
「…あのね、静ちゃん」
「んー、なぁにー?」
「静ちゃん、この近くに住んでるんだよね?」
「うん、そーだけど…?」
「ゆりしー、今日、静ちゃんのとこ行ってもいい?」
「あ?なんで?」
「ゆりしー、静ちゃんともっとお話したい」
「えー?」
「…無理ならいーんだけど…」

あ、ゆりしーがちっちゃくなってる。
まあ、べつにゆりしーが家に来たって構わないんだけど。



697 :3aaa:2006/09/05(火) 02:39:57 ID:8KHYsoqz

「べつにいーよ」
「ほんとに?」
「うん。でも、家に来たってお酒くらいしかないからね」
「わーい!静ちゃんちだ。嬉しい」


つーことで、ゆりしーを家に連れて来た。


ゆりしーが部屋に入るなり、キョロキョロしている。

「なんか、静ちゃんちってさ」
「何?」
「ほんと何もないね」
「悪かったわね。文句言うなら追い出すよ」
「わー、ウソウソ。違うの。綺麗にしてるなって。静ちゃんらしいなって」
「褒められてる気、しないんだけど…」
「褒めてる、褒めてる」

家に来る途中で買ったピスタチオをつまみに、私たちは並んで焼酎を飲んだ。

「お酒、いっぱいあるね」

部屋の一角に設けられた即席酒蔵コーナーを見ながら、ゆりしーが言った。



698 :4aaa:2006/09/05(火) 02:40:37 ID:8KHYsoqz

「ああ、うん。なんかね、ファンの人とかがけっこうくれるんだわ」
「静ちゃん、すっかり酒飲みキャラだもんね」
「ま、本当のことだから」
「…むー」
「何?どーしたの?」
「…これ…」

ゆりしーがピスタチオの皮を剥くのに悪戦苦闘してる。
こんなことも出来ないのか、このコは…。

「はいはい。かしてみ?…ほい」
「ありがと」

私が剥いてあげたピスタチオをポリポリ食べてる。
なんだか小動物みたい。

「あのさ、静ちゃんさ…」
「ん?」
「何かあったの?」
「は?なんで?」
「なんか、元気ないから…」

仁美が家に来たあの日から、まだ1週間も経ってなかった。
べつに落ち込んでるつもりはないんだけど。
私、そんなに様子変だったかな…?



699 :5aaa:2006/09/05(火) 02:41:07 ID:8KHYsoqz

「気のせいじゃない?」
「えー、でもなんかラジオでもテンションおかしかったよぉ」
「どんな風に?」
「んー、なんか、アンニュイ」
「はっ!アンニュイってあんた」
「アンニュイじゃなかったら、なんか淋しそうな感じ」
「っ…」

このコ、実は鋭いのかも…。
黙り込んだ私を他所に、ゆりしーが続ける。

「べつに何もないならいーんだけど。ゆりしー、静ちゃん好きだから心配で」
「私に惚れてるの?」
「違うよ!そーゆうことじゃなくてっ!!」
「はは。ごめん。わかってるよ。ありがと」

私はゆりしーの肩に寄り掛かった。
細い体…。
仁美とは違う、頼りない肩。

「大丈夫?」
「うん。まあ、私も大人だから色々あるのよ」
「そっか」



700 :6aaa:2006/09/05(火) 02:41:46 ID:8KHYsoqz

ゆりしーが私の頭を撫でてくれた。
べつにゆりしーに仁美とのことを話すつもりなんてないけれど。
ゆりしーの優しさは、なんだか私の身に染みた。
仁美にも、めぐさんにも、佳奈にも。
きっと今の私は、甘えることなんて出来ないから。
ゆりしーの優しさが、今の私には心地良かった。

それから私たちは色んな話をした。
ラジオのこととか、イベントのこととか、友達のこと、恋の話。
でも、私は核心に触れることは話さなかったし、ゆりしーも突っ込んで聞こうとはしなかった。

気付いたら、とっくに日付が変わっていた。
2人ともベロベロになってる。

「あ、もうこんな時間だ。そろそろ寝ないと」
「うん」
「ゆりしー…一緒に寝ない?」
「え?」
「嫌なら、もう1枚布団敷くけど…」
「ううん。いいよ。ゆりしー、静ちゃんと一緒に寝たい」



701 :7aaa:2006/09/05(火) 02:42:34 ID:8KHYsoqz

酔っ払って、タガが外れてしまったのだろうか…?
私は誰かの温もりに甘えたかった。
一緒にベットに入って、電気を消す。
シングルのベッドは、やっぱり2人で寝るには少し窮屈だった。

「ゆりしー、今日はありがと」
「うん」

私は布団の中で、ゆりしーを抱きしめた。
キスもしないし、服も脱がさない。
ただ、ただ、彼女を抱きしめる。



あったかい…。



ゆりしーの体温を感じながら、久々に安心して、私は眠りにつくことができた。



<おわり>




702 :aaa:2006/09/05(火) 02:44:45 ID:8KHYsoqz

<あとがき>
お騒がせしてしまったようで、すいませんでした。
今回は静さんとゆりしーの話を書いてみました。
次回は仁美さんメインの予定なのですが。
投下に関しては、みなさんの反応を見て考えます。



703 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/05(火) 03:20:05 ID:kx66lRv5
>>702
GJ!!俺は702のSS好きだし、他の人のも勿論好きだ。
これからも期待してる。

704 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/05(火) 05:59:29 ID:Hq/D8Kh5
すげー
今回のはよく知っている声優だから光景が目に浮かぶ

705 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/05(火) 08:42:48 ID:WpCRylkN
>>702
GJ!!何気に俺の仲では旬のカップリングだったので身悶えたw
ゆりしーサイドからの話も見たい…。

706 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/05(火) 16:31:23 ID:gZfCwDoT
>>702
GJ!!!メロメロであります!!
次作も楽しみにしております。

707 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/05(火) 21:58:56 ID:cYuuo/ca
超GJ!!!
ゆりしずいいよねゆりしずw
このカプは大好きなので書いてくれて嬉しいw
次のもたのしみにしてます!

708 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/05(火) 22:51:10 ID:CohzHn5G
>>702
やっぱGJ!!!
なばメインも楽しみにしてる!!!

709 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/06(水) 21:48:56 ID:OFDFd/+e
すまん!ageてしまった。

710 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/06(水) 22:12:27 ID:hCi5p0N3
えー。8月終わっちゃいましたけど、
夏休み劇場用アニメ「時をかける少女」面白かったよ記念。
能登×川澄で、タイムリープの話です。
オリジナルキャラとか出てきます。
出てくる名前も全部テキトーなんで、別に意味はありません。便宜上というか、雰囲気で。
全部で4回(予定)。

いろいろ許して。


●SCENE 1
2006年8月3日 東京

麻美子がさらりと凄いことを言ったような気がして、
その問いに答えることもできず、かといって聞き流すこともできず、
私はただ彼女を見つめたまま黙り込んでしまった。
部屋の外からは遅い夏の到来を告げる蝉の音が一層大きく鳴り響き、
返答に窮している私自身を責め立てているかのようだった。

私には麻美子の質問の意味は、分かっていた。
しかし、どのレベルで答えればいいのかが分からなかった・・・。

711 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/06(水) 22:13:38 ID:hCi5p0N3
いや、本当のことを言えば、
浅いレベルの答えではなく、当然深いレベルの答えを求められているのに
その覚悟が足りずに沈黙してしまったことへの“やっちゃった感”に
自分自身が打ちのめされていた。

蝉の音が聞こえる季節になってからも幾度となく足を運んでいるこの麻美子の部屋に、
蝉時雨はこんなにもうるさく届いていたのかと、私は頭の片隅で改めて気付いた。


その日、明日からのアメリカ行きの前に麻美子に会いたくなった私は、
仕事終わりに麻美子の部屋を訪れていた。
そして麻美子は私に――さらりとこう言った。

 〜 綾ちゃんさ・・・今度のお盆なんだけど。
 〜 うん?
 〜 特に帰る予定はないって言ってたよね?
 〜 お盆の時期は・・・そうだね。特にないよ?こないだ栃木に行ってきたしね。
 〜 うんうん。
 〜 麻美は? 今年も帰るの?
 〜 ・・・うん。それなんだけどね?
    あのぅ、なるべく綾ちゃんの予定に合わせるからさ、一度、一緒に帰れないかな?
 〜 一緒に?
 〜 うん。
 〜 麻美と、金沢に?
 〜 うん。綾ちゃんをね、実家に紹介したいの。
 〜 ・・・・・・。


実家に紹介したい――と真顔で言われて、私は咄嗟に答えることができなかった。
そうだ――いつかこんな日が来ることは、麻美子と初めて抱き合った時から分かっていたことだった。
自分では覚悟しているつもりだったのに、その結果がこれだった・・・。

712 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/06(水) 22:14:28 ID:hCi5p0N3
ヘラヘラと嬉しがって気付かない振りをしてしまいたい安易な欲求に流されて、
毅然とした態度で返事をすることができなかった。
そんな私に、これからも麻美子の彼女でい続ける資格があるのだろうかとさえ思われた。
「・・・綾ちゃん。ヤダそんなに固まらないでよ。別にそんな、深い意味はないから」
「でも・・・」

でも――麻美子のその言葉に、汲み取ってほしい別の意味がない訳はないだろう。
深い意味はない――と麻美子に言わせてしまったことが、
また更に私の“やっちゃった感”を大きく煽った。
思っていることが如実に顔に出ていたらしい私を見て、麻美子は慌てた様子でまくし立てた。

「綾ちゃん、違う。違う違う。そういう意味で言ったんじゃないの。
  先輩として。私が一番お世話になってる先輩としてよ?」
「セン・・・パイ?」
「そう、先輩として」
「先輩として?」
「うん」
「なんだ・・・。なんだよ〜〜〜」

違う。

「もう〜、綾ちゃん真面目に考えすぎだよ」
「ごめんごめんごめん。いや、ちょっとビックリした。ビックリしたよ」
「もう〜〜〜」

違うよ。

「まあ、いいや。この話はまた今度ね?綾ちゃんがアメリカから帰ってきたら、
  今度は私が綾ちゃんち行くからさ」
「アメリカって言っても、あれだよ? お土産なんて買ってる暇ないんだよ?」
「無事に帰ってきてくれればそれだけで嬉しいよ」

713 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/06(水) 22:15:37 ID:hCi5p0N3
「ホントに? ひよこの饅頭とかでも?」
「えええぇ〜〜〜?」
「ほらやっぱり!」
「冗談だってば、冗談!」

違うんだよ。

仮に本当に麻美子に他意はなかったとしても、
最初の私の態度はやはり麻美子を傷付けてしまったのではないか。
私は取り返しのつかないことをしてしまったのではないか・・・。
そんな言い知れぬ罪悪感が夏の蝉の音のようにむくむくと大きくふくれ上がり、
表面上のふざけ合いの言葉とは裏腹に私の思考を固まらせていった。
麻美子もそれ以上は帰省のことには触れず、
麻美子が期待していたであろう私の返事はそのまま有耶無耶となり、
どこかに流れていってしまった。

そして、自分の失敗にばかり気を取られていた私は、
このとき麻美子が本当は何を言おうとしていたのかを、聞き逃した・・・。


翌日。
私はもやもやとした後悔と、
改めて返事をすれば麻美子はきっと喜んでくれるだろうという淡い希望を胸に、
マネージャーの岡崎さんと一緒にアメリカ・ボルチモアへと旅立った――。


●SCENE 2 へ続く

714 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/07(木) 02:45:26 ID:XXD0DTNV
>>710
おぉ!これ、ずっと待ってたよ!
NEXT SCENEも待ってる!

715 :aaa:2006/09/07(木) 04:54:38 ID:F/WZoNHX
>>710
GJ!!待ってた。
続きを期待してます。

では、自分もそろそろ仁美さん編を投下します。


716 :1aaa:2006/09/07(木) 04:55:49 ID:F/WZoNHX
<correlation chart hitomi>



私は独りだ。
ずっと、ずっと、独り。
永遠に…。

そう、これはもう決まっていること。
今さら何も期待なんて出来ない。
そんな可愛らしい時期は、とうの昔に過ぎ去ってしまったのだ。

さみしくて。
さみしくて。
さみしくて。

誰も私を救ってはくれない。
だから私も求めない。
誰も私を求めてはくれないのだから。




717 :2aaa:2006/09/07(木) 04:57:15 ID:F/WZoNHX

毎日はそれなりに楽しかった。
仕事は充実しているし、応援してくれる人もたくさんいる。
何より、
演技という仕事が好きだから。

友達もたくさんいる。
女の子は皆、可愛かった。
私の周りには花が溢れている。
その花の中で、私は道化の様に振舞う。



私は自分を持て余して。
自分の居場所が掴めなくて。
だから…
こんな風にしか出来ない。



718 :3aaa:2006/09/07(木) 04:57:56 ID:F/WZoNHX

可愛い花々は、淋しさを紛らわせてくれる。
あなた達が笑っていてくれるなら、
私が思い切り可愛がってあげる。
あなた達が好きでいてくれるなら、
私もずっと好きでいてあげる。
毎日毎日水をあげて、肥料だって蒔くわ。
だからずっとそばにいて。
私から逃げて行かないで。



私を、
独りにしないで…。



<つづく>




719 :aaa:2006/09/07(木) 05:03:18 ID:F/WZoNHX

<追記>
続きを載せるか迷っていたのですが、みなさんのスレを読んで、やはり続投することにしました。
ま、中途半端は気持ちが悪いし。
ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。



720 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/07(木) 18:06:28 ID:1NCXT57f
GJ!!毎回楽しみにしてるので頑張って下さい。

721 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/07(木) 19:09:39 ID:iCUC6ygP
>>710
久々に能登川澄キタ!
すげー待ってた。続き待ってる!今回のもGJ!

>>719
続き載せてくれて嬉しい。
前のゴタゴタは気にするな。みんな楽しみにしてるんだからさ。
続き楽しみにしてる。
できれば御前を幸せに……

722 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/07(木) 22:13:01 ID:Nx3qgqKm
>>710
GJ!川澄能登成分ふそくしてたから助かる

>>719
GJ!!
期待してる!!

723 :1aaa:2006/09/08(金) 00:50:17 ID:FyB3GRfQ

<correlation chart hitomi 2>

『本当は誰のことが好きなの?』
それは今までさんざん言われてきた言葉。

ねえ、だったら私も聞きたいわ。

『一体誰だったら、私のことを愛してくれるの?』



私はどうやら、相当チャラチャラしているように見えるらしい。
…当たり前か。
だって、自らそう振舞ってきたのだから。
誰にも本気になんかなってはいけない。
本気になってしまったが最後。
私はボロボロに崩れ落ちてしまうだろう。
誰も救ってくれないのならば、
最初から求めなければいい。
だって、これはゲームなのだから。
本気にならなければ誰も傷付かない。
誰にも傷付けられない。



724 :2aaa:2006/09/08(金) 00:50:58 ID:FyB3GRfQ

私はみんなのことが好き。
本当よ?
みんなも私のことが好き。
そうでしょ?
だからもう、それだけで十分じゃない。

十分なはずなのに。
期待しないと決めたのに。
なのに。
どうしてこんなに苦しいの?
求めずにはいられないの?

いつか誰かが、私を救ってくれると信じたい。
信じられない。



お願いよ。
早く誰か、私を助けて。



<つづく>



725 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/08(金) 01:25:43 ID:s10b4MnX
>>724
なばせつねぇ・・・

726 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/08(金) 02:12:24 ID:UuBrXVJD
千葉×南里萌え

727 :1aaa:2006/09/08(金) 19:53:54 ID:FyB3GRfQ

<correlation chart hitomi 3>


「ぃやっ!!」

思いっきり突き飛ばされた。

え?

亜美が、今までに見たことのないような顔で私を見ている。

「あの、亜美…?」

私が声を掛けると、亜美はハッとしたような顔をして逃げ出してしまった。
亜美の背中が遠ざかって行く…。

私は…
私は何をした?
もしかして、とんでもないことをしてしまったのだろうか?
亜美にキスをしたのだ。
亜美が可愛い顔で笑いかけてきてくれたから、
私は背伸びをして彼女の唇にキスをした。
それだけ。
たったそれだけ。
べつに深い意味なんてなかった。
ただ、亜美が可愛かったから。
だから軽くキスしただけだ。
そしたら、突き飛ばされて逃げられた。
私は立ち尽くすしかない…。



728 :2aaa:2006/09/08(金) 19:54:25 ID:FyB3GRfQ

一緒にごはんに行く予定だった亜美に逃げられて、私は一人カフェに入った。

時間が経つにつれて、私は後悔し始めていた。
あんなこと、するんじゃなかった…。
私は大事な花をひとつ、枯らせてしまったのだろうか…?
失いたくない。
失いたくない。
せっかく綺麗に育てた花を、一本たりとも失いたくはなかった。
大事に、大事にしてきたのに…
私はきっと、間違えてしまったのだ。

とりあえず、亜美にメールを打つ。
『さっきは調子に乗り過ぎちゃったみたいでごめんね。
亜美、怒ってるよね?本当にごめんね。もうあんなことしないから。
連絡待ってます。』

一人で考え込んでいても仕方ない。
亜美ならきっと大丈夫だ。
きっと、戻ってきてくれる。

私はベーグルサンドを頬張って、次の現場に向かった。
仕事が私を待っている。
仕事だけは、私を裏切ったりしない。



729 :3aaa:2006/09/08(金) 19:55:14 ID:FyB3GRfQ

仕事終わり。
スタジオを出て携帯を開くとメールが来ていた。

亜美からかな?

そう思って受信ボックスを開くと、そこには予想とは違う名前が載っていた。

麻美子…?

『なばの馬鹿!
亜美ちゃんにあんなことするなんて。ひどいよ。もう、なばとは仲良くしたくありません。
本気です。』

嘘でしょ…。
私は固まった。
なんか、どんどんおかしな方向に行っている気がする。
亜美が麻美子に喋った?
…いや、そんなことはどうでも良くて…
私、麻美子に嫌われた…。
亜美からの連絡もない。

とにかく、何とかしなくては。
私は携帯のメモリを呼び出し、電話を掛けた。
呼び出し音が、虚しく鳴り響く。
いくら掛けても2人とも電話に出てはくれなかった。



730 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/08(金) 19:55:39 ID:oAl4Xcq8
>>724
やべぇ泣きそう・・・

731 :4aaa:2006/09/08(金) 19:56:12 ID:FyB3GRfQ

私が軽い気持ちで投げ入れた小石が、どんどん大きな波紋を広げていく。

最悪だ。
どうしよう。
どうすればいいのだろう。
謝っても許してくれない。
電話にも出てくれない。
次の仕事で会う時には、笑って許してくれるだろうか?
…そんな簡単にいくわけがない。
あの亜美が、何も言わずに逃げてしまったのだ。
あの麻美子が、メールでわざわざ絶交宣言してきたのだ。
他の人ならいざ知らず、
あの2人があんな態度をとるなんて相当のことだ。




732 :5aaa:2006/09/08(金) 19:56:57 ID:FyB3GRfQ

嫌だ。
誰も逃げて行かないで。
私が悪かったの。
いくらでも謝るから。
だから許して。
お願いよ。
私のそばに戻って来て。
そしてまた、その可愛い笑顔で私のために笑いかけて。
さびしいのは嫌。
嫌われたくないの。



お願いだから、私のそばから離れていかないでよ…。



<おわり>



733 :aaa:2006/09/08(金) 19:58:34 ID:FyB3GRfQ

<あとがき>
仁美さんメインは、ここで終了します。
次回は麻美子さんが登場します。
もう少しです。



734 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/09(土) 22:01:23 ID:f5FcFn3L
>>733
GJ!

735 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/09(土) 22:38:35 ID:TfHBrta8
なば頑張れなば

736 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/09(土) 23:50:57 ID:EqiuSA+3
今までに何故森永×百合の旗がない

737 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/10(日) 01:18:49 ID:mhm52Idz
ますみん×ちばさぇ続編期待待ち!!

738 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/10(日) 01:26:30 ID:TEr4pG1X
時かけ川澄能登の続きと◆EB9Zq0Yhi6氏の番外編期待待ち

739 : ◆Qg5uykKowY :2006/09/10(日) 03:00:20 ID:0JQ8vRhW
ますちばで調子に乗るのはこれぐらいにしておくことにしますw
では、いきます。

740 : ◆Qg5uykKowY :2006/09/10(日) 03:00:57 ID:0JQ8vRhW
―文化放送内廊下

浅野「料理は板前してたしぃ〜♪お掃除もメイドに〜負けない〜♪お肌もこんがひひひんひひ〜♪」
??「あっ、浅野さん」
浅野「ん…?」
南里「どーもですぅ」
浅野「ギャー!」

浅野は口にくわえていたポッキーを落としてしまった。

南里「あわわ、大丈夫ですか!?」

南里が声を掛けるも、サッと一歩退き、戦闘態勢をとる浅野。

浅野「ナンダヨー!いきなりラスボスかよ!勘弁してよ〜!」
南里「えっ?えっ?どうしたんですか?」
浅野「キエーッ!」

奇声を上げてシャドウボクシングし始める浅野はだいぶ奇異に映っている。

南里「きゃっ!えっ、ちょっ…浅野さん大丈夫ですか?」
浅野「人のこと頭おかしい人みたいにいうなー!!!」
南里「ふ、ふぇぇ…」
浅野「まけねーぞ!!」
南里「な、なんですか…?私何か悪いことしましたか?」

当然のことなのだが、心底理解できないという表情をしながら首をかしげる南里。


741 : ◆Qg5uykKowY :2006/09/10(日) 03:01:28 ID:0JQ8vRhW
浅野「ふぉぉ…この技が…」
南里「わざ??」
浅野「くっそー!これで落としたんだろ!えぇ!?技使いやがって!」
南里「わ、わかんないですぅ〜〜〜」
浅野「うわーん!!!」

突然泣き叫ぶまねをしながら、後ろを向いたところ見事に横壁に頭をぶつけてしまう浅野。

浅野「つおぉぉぉ…いたぁぁぁぁ…」
南里「だっ、大丈夫ですか…?」
浅野「ハー!!!あたっ、あたまっ…あう、いたたたっ…」
南里「痛いの痛いのとんでけ〜」
浅野「!?」

予想外の出来事に絶句する浅野。
そのまま南里の顔を凝視する。涙目で。

浅野「……」
南里「もう大丈夫ですか?痛くないですか?」
浅野「あ、はい…」
南里「よかったぁ♪じゃあもうゆーかは行きますね。浅野さん頭お大事にしてくださいね〜」
浅野「あ、うん」
南里「それじゃあまた〜♪」
浅野「またね〜…」

ニコニコと笑顔で手を振りながら去っていく南里を、ぼけーっと見つめる浅野。
そのままはっと我に返り、いそいそと自分の行くべき場所に戻ることにした。


742 : ◆Qg5uykKowY :2006/09/10(日) 03:01:59 ID:0JQ8vRhW
―文化放送アニスパ!収録ブース外にて

浅野「ねえたけちゃん!!!!!!」
鷲崎「うわ何何?こわっ」
浅野「うるさいよっ!」
鷲崎「で、どないしたん」
浅野「いいいいいいいいいいまラスボスに会った!!!」
鷲崎「何の話?」
浅野「ラスボス!ラスボスだよ!南里侑香ちゃん!!!!」
鷲崎「わっはははは!どないやったん、戦果は?」
浅野「なんか、頭ぶつけて」
鷲崎「誰がよ」
浅野「あ、あたしあたし!なんか、そしたら頭撫でてくれて」
鷲崎「でっかくなったんちゃうん」

含み笑いをしながら、頭に触ろうとする鷲崎の手を払いのける浅野。

浅野「でかくねーよ!悲しいことにもとからでかいよ!!」
鷲崎「開き直り!」
浅野「違うよ、そんな話じゃないんだってば!」
鷲崎「おうおう、ほんで?続きは?」
浅野「でねでね、浅野さん頭お大事にしてくださいねーまたねーって言って帰ってった」

微妙な沈黙が二人の間に訪れる。

鷲崎「なぁ…」
浅野「うん、いや今たぶんたけちゃんとあたし、絶対同じこと考えてる…」
鷲崎「俺もそう思う」
浅野「…やめよっかこの話」

少し項垂れる浅野に向かって鷲崎が口を開く。


743 : ◆Qg5uykKowY :2006/09/10(日) 03:02:48 ID:0JQ8vRhW
鷲崎「……お前ほんまなんかかわいそうやなぁ」
浅野「かわいそうとかいうなよ!!」
鷲崎「かわいそうやんか!ぶつけたとはいえ頭の具合心配されてんねやで!?」
浅野「口に出すなよ!聞かすなよ!泣きたくなるじゃん!!」
鷲崎「そうやな、そうやな。今のは俺が悪かった。」
浅野「そうだよ!あー…」
鷲崎「「あー」何よ」
浅野「ちょっと、紗子ちゃんの気持ちが分かった」
鷲崎「ほお」
浅野「あたしもちょっと、、、、、南里侑香ちゃんかわいいと思っちゃった。
多妻制とか日本にできないかな!?」
鷲崎「お前はもう…なんかもう、喋るな!」
浅野「ナンダヨー!!!人類の夢でしょ!!」
鷲崎「女の子は一人でいいの!はべらさんでもええの!」
浅野「ほら、あの二人って姉妹みたいじゃん?姉妹どん…」
鷲崎「しね!しね!!!!!」
浅野「ひどい!たけちゃんひどい!!非道!!」
鷲崎「俺は帰ります。浅野さんのことは知りません。見えません」
浅野「なんだよ見えないって!目の前にいるじゃん!ますみんいるじゃぁん♪」

またも作り声で、きゃるん♪なんて音がしそうなポーズで瞬き通常の3倍のスピードで畳み掛ける。

鷲崎「お前はもう本当に墓穴に埋めてやりたいですよね?」
浅野「じゃあ平野綾ちゃんも道連れ」
鷲崎「これ以上スペースクラフトを犯すな!」
浅野「まだ何もしてないよ綺麗なもんだよ!
紗子ちゃんのピーがピーでピーとかじゃないよ?」
鷲崎「お前の脳内が汚いわ!!!!」
浅野「ナンダヨー!!!!!!!!!!!!」


744 : ◆Qg5uykKowY :2006/09/10(日) 03:03:19 ID:0JQ8vRhW
かわいそうな浅野真澄。
負けるな浅野真澄。
鷲崎に見捨てられてもほっちゃんがいるぞ浅野真澄。

…というか、千葉紗子は絶対無理だぞ浅野真澄。

合掌…

745 : ◆Qg5uykKowY :2006/09/10(日) 03:06:16 ID:0JQ8vRhW
本当に申し訳ないw

今度は何かもう少しリアリティのあるものを投下することにしますww
ではw
|)彡 サッ

746 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/10(日) 03:51:00 ID:HDlf6bPq
GJ!すげぇ面白いw
浅野はなんかこーいうギャグっぽいのがぴったりだ

747 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/10(日) 04:01:01 ID:vrEhIk2F
ますちばというか既にますみん劇場だがGJ!

748 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/10(日) 06:42:00 ID:JC757efk
超GJ!

朝から良いもの見たわw

749 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/10(日) 08:48:09 ID:9+mmErwe
GJ!!ちょwますみん一婦多妻狙いかよw
恋の引き金が頭関連で吹いたww

750 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/10(日) 09:43:38 ID:mhm52Idz
GJ!!(;゚∀゚)=3てか面白すぎww
ます×ちばにはまってしまったので気が向いたらぜひまた書いてください!!

751 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/10(日) 12:36:14 ID:X3mjDDY4
GJ!
これ面白いぞ!ww

752 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/10(日) 15:47:58 ID:OLGigSFW
待ってましたGJ!!!!!!
「ギャー」の時点で豆吹いたw

753 : ◆Qg5uykKowY :2006/09/10(日) 23:29:22 ID:VFPLfboF
皆様レスありがとうございます。
豆やら何やら噴いて頂いて感無量ですw

純粋にカップリングじゃなくてもいいのであれば、
もしかしたらこれからもこのような感じで投下したいんですが…どうでしょうか?

754 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/10(日) 23:38:52 ID:kRqjGN27
>>753
是非頼む!
鷲崎がいい味だしてるなww

755 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/11(月) 03:14:08 ID:A4jNuSKt
>>753
まあ純粋なカップリングではないけどw>ますちば
シリアスな話が多い中でたまにこういう話があってもいいんじゃ?
しかしますみんどこ行ってもネタキャラになるなw

756 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/11(月) 11:20:28 ID:c2HBDZoJ
>>753
シリアス続くとたまにこういう感じが読みたくなる時がある
ますみんが出てくるのは元々少ないから読んでみたいとも思う

757 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/11(月) 14:49:41 ID:e17szrmu
GJくれた皆さん、ありがとうございます。
で、>710の続きですが、
ボイスニュータイプに訃報が載ったとかで、ちょっとタイミングが良くないですね・・・。
投下延期しようかとも思ったんですが、まあ、投下します。
怒られそうで怖いので改めて言っときますが
全部フィクションで、登場キャラもテキトーです。
あくまでファンSSということで、どうか・・・。

あと、全部で4回って書きましたがやっぱり6〜7回? それぐらいになりそう。


●SCENE 2
2006年8月5日 PM16:00
ボルチモア ハイアットリージェンシー 14F VIPルーム

イベント会場でのゲスト出演を終えてホテルに戻ってきた私は、改めてその豪華な造りに溜め息をついた。
会場の真向かいにそびえる全面鏡張りの巨大な高級ホテル、その最上階のVIPルームに、私はいた。
SFアニメの宇宙船の艦橋を思わせるような壁一面の大きなガラス窓からは、太平洋へと繋がる入江を一望できた。
室内にはこれまた大きなトリプルサイズのベッドが鎮座し、
古風な彫刻の施されたランプやテーブル、ソファーなどがいくつも配置されていた。
一泊だけしてとんぼ返りするような23区民の女性が一人で過ごすには、あまりにも豪華過ぎる調度品だった。

マネージャーの岡崎さんもこの部屋の隣のVIPルームを宛われ、
やはり私と同様にその豪華さを持て余しているに違いないだろう。
岡崎さんは当初イベントに私と一緒に出演する予定だったが、
事務所との急な連絡に追われているらしく今朝から部屋に籠もりがちだった。
そのため会場までの送り迎えは通訳の人が担当してくれたりと、ちょっとした予定の変更はあったものの、
私のゲスト出演自体は滞りなく終えることができた。

758 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/11(月) 14:50:35 ID:e17szrmu
改めて広い部屋を見渡し、それにしても――と私は思った。
それにしても、麻美と一緒に泊まりたかったな――それがようやく浮かんだ、このホテルへの最初の感想だった。
麻美子との間に心残りを抱いたままこんな所まで来てしまったが、
忙しさや緊張もあって、このとき私は初めて麻美子のことを思い出したような気がした。

ちょうどその時だった。
コンコン――とドアがノックされる音を聞き、私は広々とした部屋の入り口のほうを見やった。
しばらく入り口のほうに目を向けていると、再びコンコン――とノックする音が響いた。岡崎さんだろうかと思い軽く返事をすると、
ドアの向こうからは聞き慣れた、しかし岡崎さんではない声が私を呼んだ。

「あの、綾ちゃん・・・?」
「・・・っ!」

腰掛けていたソファーから慌てて立ち上がり、ドアに駆け寄ろうと思ったものの、
まさかという思いが強すぎてその一歩が踏み出せなかった。
聞き慣れたイントネーションの日本語で、その声の主は再び、綾ちゃん――と私の名を呼んだ。
それは聞き間違えようのない、そこにいるはずのない、麻美子の声だった。

「麻美? 麻美なの!?」

ドアの向こうに聞こえるように声を張ってみたが、返事はなかった。
恐る恐る一歩を踏み出し、ドアに近付いて覗き窓から外を覗いてみたが、やはりそこには誰もいない。
そのまましばらく覗き窓にぴったりと貼り付いて見張り続けてみたが、誰の人影も確認することはできなかった。

冷静に考えれば、日本で仕事をしている麻美子がわざわざこんな所までやって来るはずはない。
現地のファンが、私がこの部屋に泊まっていることを聞きつけてイタズラでもしているか、
あるいは、自分のほうが相当疲れているのだと、私は思った。
しかし、それでも先ほどの呼び声は、余りにも麻美子にそっくりだった。

759 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/11(月) 14:51:34 ID:e17szrmu
どうしても気になった私は、不用心とは思いつつもそっとドアを開け、
首だけ出して左右に続く長い廊下を確認した。
そして、隣の岡崎さんの部屋の更に3部屋先の遠い廊下に、人影を見つけた。

そこに、長い黒髪の、淡い紫色の浴衣を着た若い女性がこちらを向いて立っていた。
遠くて良くは分からないが、確かあの浴衣は、
私が日本を発つ前に無理を言って試着してもらった浴衣のように思われた。
それは、イベントで着るために新調したという、奇麗な刺繍入りの――麻美子の浴衣。
しかし、彼女は日本にいるはずだった――。
私は幽霊でも見ているような錯覚に陥り、全身に鳥肌が立つのを感じた。

「・・・麻美? 麻美なの!?」
「ごめんなさい・・・飛んで来ちゃったよ」
「あなた・・・仕事は!? なんで・・・こんなトコに・・・」
「私のことは大丈夫だから。心配しないで?」
「ホントに麻美なの? ちょっとこっち来なさい! なにやってるの!」

まさかと思った――。だが、その表情や話し方、声、どれも紛れもなく麻美子本人だった。
ホテルの廊下の先に麻美子が立っている状況に、私は嬉しさよりもただただ狼狽した。
仕事をすっぽかして私を追いかけて来たのなら、今ごろ日本では結構な騒動だろう。
確か、あの薄紫の浴衣を来てイベントに出る予定ではなかったのか。
隣の部屋の岡崎さんには事務所から何か連絡が入っているのではないか。
色々な疑問が頭に浮かんでは消えていった。

「岡崎さん! いますか!? あの、麻美が!」
「綾ちゃん、じゃあね。もう行かないと・・・」
「どこへ行くの!? いいからこっちに来なさい!」

いくら呼んでもこちらに来ようとしない麻美子に業を煮やし、
一瞬、自分のほうが麻美子の元へ飛び出したい欲求に駆られた。
しかし、このままドアから出れば、海外でインキーで閉め出されるという恥ずかしい事態になってしまう。

760 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/11(月) 14:53:52 ID:e17szrmu
「綾ちゃん。また、日本でね」
「ちょっと待ちなさい! いま行くから! それから今日はもう諦めて、明日一緒に帰るの! いい!?」

私は大急ぎでリビングに戻り、カードキーを引っつかみ、また大急ぎで廊下に飛び出した。
そして、面白いように麻美子を見失った――。

「ちょっと!! 麻美!? どこ行ったの! 麻美!!」

長い廊下を見渡しても、ほんの数十秒前までそこにいたはずの麻美子の姿はどこにも見当たらなかった。
私は必死で麻美子の名を呼びながらトイレや階段、非常口に到るまで廊下中を探し歩いたが、
とうとう麻美子を見つけることはできなかった。
途中で擦れ違った何人かの現地の人にも
辿々しい英語でこのフロアでロングヘアーの日本人女性を見なかったかと尋ねてみたが、
首を横に振られるばかりで、見かけたという人は誰もいなかった。
少し目を離した隙に、麻美子は忽然と消えてしまったのだった――。

困り果てて自分の部屋の前まで戻ってきた時、ドアの前に立っていた岡崎さんが私を見つけて駆け寄ってきた。

「川澄さん! どこ行ってたんですか! さっき呼んでなかったですか?」
「あの、麻美が! 麻美がなんか、なんか私を追いかけて来ちゃったみたいで、
 さっきまでここにいたんですけど・・・」
「・・・はいぃい?」
「信じられないかも知れませんけど、さっき麻美がいたんです!
 ちょっと目を離した隙にどっか行っちゃって、あの子きっと迷子か何かに。
 あの、早く見つけてあげないと・・・。
 テロとかあるご時世だし、何かあってからじゃ遅いと思うんです。
 岡崎さんこっちでも使える携帯持ってきてましたよね? それでいま、麻美に――」
「川澄さん、取りあえず落ち着いて!」

岡崎さんに両手で落ち着くようジェスチャーされ、
私は自分がホテルの廊下で喚いているらしいことに気付いて慌ててそれ以上の言葉を飲み込んだ。

761 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/11(月) 14:55:05 ID:e17szrmu
「能登さんの携帯も海外に対応してないと、繋がらないでしょう」
「あ、そうか。そう・・・ですよね」
「川澄さん? 本当ですか? 本当に能登さんがいたんですか?」
「い・・・ました。いましたし、喋りました。早く見つけて・・・事情を――」
「本当ですか? それ重要ですよ?」
「そう言われると、ちょっと・・・。麻美、廊下のずっと先にいて、目の前で見た訳じゃないから・・・。
 でも声は、絶対に麻美のあの声でした。岡崎さん、事務所から何か聞いてるんじゃないですか?」
「いや・・・聞いてはいるけど・・・。あの、ここでは人目があるので、ちょっと私の部屋に来て下さい。
 事務所から連絡が・・・。能登さんのことは、こちらの部屋は分かっているでしょうから待ちましょう。
 もし遅いようだったら、フロントに館内放送でも頼んでみます」

まじまじと両目を見つめられて言い聞かされ、段々と落ち着いてきた私は岡崎さんの言葉にゆっくりと頷いた。
言われてみれば、その通りかも知れない。こちらの部屋の場所は麻美子も分かっているはずで、
私までうろうろしていたら合流できるものもできなくなってしまう。
探し回るよりは、元の場所で待っていたほうがいいのかも知れないと思い直した。

岡崎さんに続いて入ったその部屋は、やはり私の部屋と同様、
一人で一泊するだけにしては無意味に豪華な調度品が並んでいた。

私はふと気になった疑問をその背中に投げかけてみた。

「あの、連絡って何ですか? 岡崎さん、今朝からずっと電話してましたよね? 会場にも来ないで」

勧められるままリビングの椅子に腰掛けると、岡崎さんは隣に腰掛け、
事務所の備品扱いの海外対応の携帯電話をテーブルに置いた。

762 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/11(月) 14:56:11 ID:e17szrmu
「すいません。今朝、急に対応しなきゃいけなくなりまして・・・。
 川澄さんが戻ったら話そうと思って、待ってたんですよ」
「はぁ」
「ところで、イベントのほうは――」
「ええ。無事に。打ち合わせ通りで。特に変なことも起こりませんでしたよ」
「そうですか。いやぁ、良かった。なにかあったらどうしようかと、一応心配してたんですよ?」
「じゃあ来て下さいよ」
「いやぁ、まあ・・・」

そのことなんですが――と急に語調を変えて、岡崎さんは話を切りだした。

「今朝、8時ぐらいに事務所から連絡がありました。落ち着いて聞いて下さいね?」
「麻美子が行方不明になった、とかそんなのですか?」
「・・・そのほうがマシな話です」

岡崎さんは、私の冗談にはまったく応えず、努めて真面目な様子だった。

「事務所に警察から電話が掛かってきたそうです。
 あの、能登さんと思われる女性が、都内で事故に遭われたと・・・」
「・・・え?」
「能登さんが事故に遭われたらしいと、今朝方連絡がありました。事務所から」
「でも・・・だって麻美なら、さっき廊下に――」

岡崎さんは私の言葉にはやはり応えず、話を続けた。

763 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/11(月) 14:57:02 ID:e17szrmu
「日本でいうと、夜の7時ぐらいです。信号無視の車に女性が跳ねられたそうです。
 たまたまそばにいた人が119番して――
「それが・・・麻美だって言うんですか?」
「まだそうと決まった訳では・・・。
 警察の話では、場所は新宿の西口のど真ん中。
 交通量が多い割に信号機が設置されたのは最近で、昔の感覚で車が突っ込んで来たんじゃないか、と・・・。
 跳ねられた女性は特に身分証を持っていなかったので、警察が携帯電話を調べて、
 それで、事務所に電話が掛かってきました。携帯電話の契約者の氏名は・・・ノトマミコ」
「あの・・・でも、麻美は――」
「当直の先生方の中にも能登さんを知ってる人が何人かいまして、本人だと思うと、言っているそうです・・・。
 いま、田口さんと樋口が病院で対応しているはずです」
「・・・・・・」
「川澄さん、もう一度聞きますよ? さっき会ったっていうのは、本当に能登さんなんですね?
 能登さん、こっちに来てるんですね!?」

いつの間にか、岡崎さんの目はうっすらと涙が浮かんでいた。
その目を見て、岡崎さんがイベント会場に姿を見せなかった理由がなんとなく分かった気がした。

「麻美・・・だったと思います。紫の浴衣も、声も、麻美でした。
 ごめんね来ちゃったよ――って言ってました。あれは麻美ですよ。あれが麻美です。
 警察は何か勘違いしてるんですよ? そうですよね? そうじゃなかったら――」
「イタズラの可能性は・・・ないんですね?」
「それは・・・」

私が返答に詰まったその時、テーブルの上の携帯電話が鳴り響き、
私も岡崎さんも身体をビクッと奮わせて電話を見つめた。

764 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/11(月) 14:58:08 ID:e17szrmu
「・・・はい、岡崎です」
「おはようございます」
「ご苦労さん。今そっちは・・・朝か?」

岡崎さんは携帯電話をハンズフリーの設定にし、テーブルに戻した。
外部スピーカーからは疲れたような樋口さんの声が聞こえてきた。

「ええ。6日の朝です。あの岡崎さん、川澄さんには・・・」
「ああ、イベントは無事に終わった。いま、話した」
「そうですか。あの・・・大丈夫ですか?」
「俺が?」
「違いますよ」
「分かってるっ」

岡崎さんが私に電話に加わるように目配せした。

「あの、樋口さん? 川澄です。大丈夫です。一応、ですけど・・・」
「あ、川澄さんもいらっしゃるんですか? お疲れ様です。あの・・・岡崎さん?」
「いいよ、隠すことじゃない」
「そう、ですか。あの、能登さんの件ですが。能登さんのご両親が夜行バスに乗ったそうです。
 あと1時間ぐらいで春山に到着する予定です」
「・・・ハルヤマ?」
「ああ、岡崎さんから聞いてないですか? 病院の名前です。
 大久保の・・・ほら、よく車で通る時に、
 ここいつも救急車が停まってますねえって話してた病院があったでしょう?」
「あぁ・・・はい。あそこに・・・麻美のご両親が?
 あの、ホントに麻美なんですか? 容態って――」

765 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/11(月) 14:59:27 ID:e17szrmu
「お前、田口さんと春山に行ってきたんだろ? どうだったんだ」
「もう、容態がどうとかいう話じゃ・・・なかったですよ。田口さんが残って、ご両親と合流する予定です。
 岡崎さん、ウチの会社・・・なにか悪いことしたんですかね?
 一生懸命、仕事してるんですけどねぇ・・・」
「・・・」
「・・・」

少し震えた樋口さんの語尾に、広い部屋を重苦しい沈黙が包み込んだ。
私は先ほど見た麻美子の姿を思い出し、樋口さんの言葉の意味を振り払おうと必死になっていた。
もし、あれがイタズラだったとしたら、受け入れなければならない現実は私には大きすぎる。
私は麻美に会っている――そう思うことが、平静を保つ唯一の手段だった。

「そのことなんだけどな?」
「はい?」
「川澄さんが、こっちで・・・ボルチモアのホテルで、能登さんに会ったと言ってる」
「・・・」
「・・・おい、聞いてるか?」
「どういう、ことですか?」

岡崎さんが私に説明するように目配せしたので、私は辿々しく自分の見たことを説明した。
ホテルの廊下で麻美子を見かけたこと。言葉も交わしたこと。そして、見失ってしまったこと。
樋口さんは特に相槌も入れず、ずっと黙ったまま私の話を聞き、最後に短く、そんなことは――と呟いた。

766 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/11(月) 14:59:57 ID:e17szrmu
「なんとか警察に連絡できないか? 事故に遭ったのが本当に能登さんなのか確認してほしい。
 あと飛行機も、あれだ。ワシントンとかシカゴとか、
 そっちのほうに行く便に能登さんの名前がないか分からないか?」
「岡崎さん?」
「なんだよ」
「あの、川澄さんも・・・お気持ちは分かりますが・・・」
「でも!」
「川澄さん、冷静に・・・。イタズラの可能性だってある訳でしょう」
「でも、それじゃあ・・・」
「身元確認は、新宿署が既にやってますよ。
 能登さんの部屋の髪の毛と指紋が、一致したそうです・・・。
 それを伝えようと思って、電話したんですよ。確かに、能登さんは――」

それでは、先ほどの麻美子は一体誰だったのだろうか。――お別れを言いに来たとでもいうのか。
そう思った時、急に目の前が薄い黄土色のカーテンに覆われたように、視界がぼやけていった。
川澄さん! 川澄さん!――という岡崎さんの叫び声も遠退いていき、
どこか遠くから微かに聞こえる虫の音のように感じられた。

樋口さんの言葉の続きを待つような余裕もなく、私の意識は――そこで途切れた。


●SCENE 3 へ続く

767 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/11(月) 19:28:43 ID:Wfe9Lko1
>>757
うわそんなところで切るのか、すごく続き気になるじゃねーか!
できるだけ早く続き投下してください…。
今回もGJ

768 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/11(月) 21:52:19 ID:r4S0FqDf
GJ!
うわ!この先はどうなるのかな!
超気になる!
早く続きを読みたい!

769 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/11(月) 23:53:33 ID:v5jG/SAf
>>757
GJ!!!!!!!!!
暫くパソコンもないし携帯の電波も届かない場所に行くのが悔しい・・・
>>738
すんません、番外編、もう暫くかかりそうなんで気長に待ってください。

770 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/12(火) 01:05:58 ID:VlqXcakk
>>757
マジで泣きそうだ。GJ!

771 :1aaa:2006/09/12(火) 15:56:37 ID:oj5fcly9

<correlation chart around hitoshizuku>



カフェに入ると、私を呼び出した張本人はすでに席についていた。
私の姿を見つけると、彼女は手を挙げて合図してきた。

「どうしたの?わざわざ呼び出してくるなんて珍しいね」
「うん。急にごめんね。どうしてもめぐさんに話したいことがあって」

そう言って申し訳なさそうに麻美子は笑った。
テーブルにはミルクティー。
私は店員を呼んでアイスコーヒーを注文した。

「めぐさん、あのね…」
「『めぐさん、あのね…』」
「え、何?」
「麻美子、『お姉さま』って呼ばなくなったよね」
「ああ。だって、悪いかなって」
「悪い?」
「佳奈ちゃん」
「気を使ってるの?」
「そんなたいそうなものじゃないけど。でも、めぐさんだって、『志摩子』って呼ばなくなったじゃない」
「ああ、そうだったね。まあ、うちのアレは焼きもち妬きだから」
「あれ?惚気?」
「そ。どうぞいただいちゃってください」
「それはそれは。ごちそうさまです」
「ふふふ」



772 :2aaa:2006/09/12(火) 15:57:46 ID:oj5fcly9

2人して笑った。
麻美子といると、空気が穏やかになる。

「で、話って何?」
「うん。めぐさん最近静ちゃんと会った?」
「仕事で顔は合わせたけど、忙しくてちゃんとは話してないかな(こっ恥ずかしいから避けてるし…)。
 何?静の話?」
「ううん。てゆーか、なばの話」
「仁美?」
「あのね、この前なばってばね、亜美ちゃんにキスしたんだって」
「はぁっ?!なにそれ、どーゆうこと?あの2人デキてたの?」
「いや、そーゆう関係じゃなくてね」
「じゃ、何?」
「なばはね、軽い気持ちでしちゃったと思うの。
でも亜美ちゃんの方がひどく驚いちゃって、何も言わずに逃げ出して来ちゃったんだって」
「それ、誰に聞いたの?」
「亜美ちゃん本人から。その日、偶然亜美ちゃんに会って。
 亜美ちゃんが『どーしよう。逃げってきちゃったよぉ』って泣きついてきたの。
 それでね、私、これはチャンスだなって」



773 :3aaa:2006/09/12(火) 15:58:34 ID:oj5fcly9

「チャンス?」
「そう。なばを懲らしめるチャンス」
「は?話が全然見えないんだけど…」
「なばってば、いっつもチャラチャラしてるんだもん。
 そろそろ本当に大事な人は誰か思い知った方がいいと思って」
「それが、静だって言うの?」
「私はそう思ってる」
「私は、本命は麻美子って線もあると思うんだけど」
「え、私?ないない。それは絶対にない」
「なぜ?」
「聞きたい?」
「お願いします」

私は頭を下げた。
麻美子が満足そうな顔をして続けた。



774 :4aaa:2006/09/12(火) 15:59:08 ID:oj5fcly9

「なばって女の子大好きでしょ?」
「うん。そーだね」
「色んな女の子にベタベタしてる」
「うん」
「なばは優しいし、楽しいし。だから私もみんなもなばのこと大好きなんだけど。
 でも、なばって、あーゆう風だから気付かれないけど、自分は誰にも心を開かないんだよね」
「え、そーなの?そんな風には見えないけど」
「だから気付かれないんだって。
 確かに面白い話とか自分のこととか話してくれるし、逆に私たちの話も聞いてくれるんだけどね、一緒なの」
「一緒?」
「みんなに優しくて、みんなと仲良しで、みんなに同じように接するの」
「ああ…」
「それで、本当の自分の弱みは誰にも見せない。
 みんなに同じように接するってことは、誰のことも特別に思ってないってことでしょ?」
「まあ、確かにそれは一理あるけど…」
「それになばってば暗過ぎるのよ」
「暗い?仁美がぁ?」
「暗いですよ?暗いし、物凄く淋しがり屋。あと臆病かな。
 だから、あんな風にしか振舞えないの」
「ボロクソ言うね」
「そうかな?でも私、なばのこと大好きですよ」
「どこが?」
「優しいのとかもそうだけど、一番は仕事に対する姿勢かな」
「ああ、あの人すごい真面目だもんね。あれは群を抜いてる」
「そう。仕事のこととなると、なりふり構わず頑張っちゃうでしょ?仕事の時だけは、なばの本質が見えるの」
「それ以外はボケボケだけどね」
「ふふふ。それはそれで面白いから」



775 :5aaa:2006/09/12(火) 15:59:43 ID:oj5fcly9

なるほど。
麻美子は何気に仁美のこと、よく見てるんだな。
きっと、本当に彼女のことが好きなんだろう。

「で、それでなんで本命が静ってことになるの?」
「静ちゃんにだけは、本当に心を許せるみたいだから。本当に弱った時に泣きつくのは静ちゃんのところみたいだから」
「なるほど。確かに静にだけは完全に甘えきってるもんね、仁美は」
「でしょ?でもなばってば、全然自覚ないんだよ?」
「それは困った状況だね。2人とも両思いなのに気付いてないのか…」
「あ、やっぱり静ちゃんが好きなの、なばなんだ」
「ゲッ。麻美子、知らなかったの?ヤベ、失言した」
「薄々は気付いてたから、いーんじゃないですか?」
「…じゃ、そーゆうことにしておく」
「で、ここからが本題なんですけど…」

そう言って、麻美子は楽しそうに続けた。




776 :6aaa:2006/09/12(火) 16:00:58 ID:oj5fcly9

「はぁっ?!仁美に絶交宣言しただぁ?」

私は危うくアイスコーヒーを噴き出すところだった。

「はい」

『はい』ってあんた…。

「亜美ちゃんと私で口裏合わせて、なばのこと無視してるの。あ、あと、香里ちゃんも巻き込んじゃった」
「無視って…。あんたたち同じ仕事してなかったっけ?」
「だから、スタジオでも必要以上の会話はしてない」
「ひでぇ」
「ですねぇ。だからなば、今頃きっと打ちひしがれてるんじゃないかな。ふふ」

麻美子がフワフワ笑ってる…。
怖ぇ。この女、怖ぇ…。



777 :7aaa:2006/09/12(火) 16:01:30 ID:oj5fcly9

「麻美子、あんた…」
「何?」
「可愛い顔して、ひどいことするね」
「ひどくないよぉ。全部なばのためなんだから」
「だからってあんた…もう少しやりようってもんが…まあ、いーけど。
 それで?私に何をして欲しいの?」
「え?」
「私を巻き込むつもりで、わざわざ呼び出したんでしょ?」
「うふふ。さすが私の『お姉さま』。わかってらっしゃる」
「いくら妹だからって、私のモノに手出さないでよ?」
「佳奈っ?!」

いきなり現れた声の主は佳奈だった。

「仕事、早く終わったんだ」

そう言うと、佳奈は私の隣の席についた。


778 :8aaa:2006/09/12(火) 16:02:37 ID:oj5fcly9

「あ、丁度良かった。佳奈ちゃんにも協力してもらいたかったの」
「え、何?何の話?」
「まあ、色々あって。つまりね…」

私はこれまでの状況を佳奈に説明した。
佳奈の表情が、どんどん硬くなっていく。

「それはまた…すごいことになってるね」

話を全部聞き終わった佳奈は、そう呟いた。

「それでね、めぐさんと佳奈ちゃんにも協力してもらいたいの」
「何を?」
「それは私もまだ聞いてない」
「なばと静ちゃんのフォロー。よろしく」
「はぁっ??!!」

私と佳奈は同時に声を上げた。



779 :9aaa:2006/09/12(火) 16:03:10 ID:oj5fcly9

「ちょっと、『よろしく』って…めぐさんと私にどーしろと?」
「知らない。あとは任せた」
「おいおい。丸投げかよ…」

私は頭を抱えた。
そんな私を他所に、麻美子が続ける。

「だって、私はもうなばに直接フォローは出来ないし。静ちゃんには、私よりもめぐさん達の方が都合が良いと思って」

言いたいことはわかるけど…。
なんつー無理難題を…。

「とゆーことで、やり方は任せますので、経過はちゃんと報告してね。
 では、私はまだ仕事があるので、これで失礼します。
 『お姉さま』・『祐巳さん』、頑張ってね♪」

志摩子ボイスでそう言い残すと、麻美子は店を出て行った。
…ああ、頭が痛い。





780 :10aaa:2006/09/12(火) 16:04:19 ID:oj5fcly9

家に帰る道すがら、とりあえず作戦会議。
佳奈が先に口を開いた。

「なんか、すごいことになっちゃったね」
「うん」
「…私、あんまり賛成できないな…」
「なんで?」
「だって、結局、仁美の本当の気持ちはわからないままでしょ?
確かに静は仁美のことが好きだけど。じゃあ、仁美は?仁美は静のこと、どう思ってるの?
私、静が傷付くようなこと、したくないよ」
「傷付いたっていーじゃない」
「え?」
「傷付いたら、佳奈が面倒見てあげればいい。もちろん私もだけど。
 それにね、静はもう十分傷付いてるんじゃないかな。
 あのコ、苦しそうだもん。
いい機会じゃない。
静のためにも、そろそろはっきりさせた方がいいと思う」



781 :11aaa:2006/09/12(火) 16:05:02 ID:oj5fcly9
「でもっ」
「ん?まだ静のことが心配?」
「ううん。違うの。
 私、静と約束しちゃったんだよね。お節介はしないって…」
「あら、まあ。ま、でも、それも大丈夫なんじゃない?」
「え?」

佳奈が私を見上げて不思議そうな顔をしている。
私は佳奈に軽くキスをしてから言った。

「だって、私はそんな約束した覚えないもの」
「ああ、そーきましたか…」
「あれ?ダメ?」
「ダメじゃないけど…じゃあ、私は今回は静観してていーってこと?」
「まさか。私一人に働かせる気?」
「え、だって…」
「私は静担当。佳奈は仁美担当。これで行きましょう」
「どーするの?」
「それは今から一緒に家で考えるのよ」
「はぁ。そーですか…」
「…ところでさ、私、今回の件でわかったことがある」
「何?」
「能登麻美子は、最高に怖いってこと」
「ああ。私もそれ思った…」



<おわり>


782 :aaa:2006/09/12(火) 16:05:57 ID:oj5fcly9
<あとがき>
長々すいません。
もう少しですから。
次回はいよいよ『ひとしずく』。


783 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/12(火) 16:39:16 ID:e/MrIXj3
やばい!かなり面白いんですけど!!
続き、首を長くし待ってます!!!

784 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/12(火) 16:54:09 ID:0INZF2Ck
続き楽しみにしてます!!

785 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/12(火) 17:09:44 ID:lZHgl2UL
>>782
GJ!
能登恐いよ能登……。
この能登が本命を狙う時、どんな風に策を練るか想像したらおもしろ…げふん、恐いなぁ。
続き楽しみに待ってます。

786 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/12(火) 23:09:24 ID:VlqXcakk
豊口をお姉さまと呼ばなくなったのは川澄をお姉さま呼ばわりしているから。

というのはさておき、

レズ声優 Part23
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1158063278/

787 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/13(水) 10:19:53 ID:hpOYF4vf
能登策士だよ能登。

788 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/13(水) 14:30:46 ID:PJR90DH4
>767-770
ありがとうございますー。m(_ _)m
オイラとしてもあのまんまじゃアレなので、早めにSCENE-3です。

----------

ボルチモアで気を失った私は、岡崎さんに呼ばれたホテルのドクターによって医務室に運ばれ、そこで貧血と診断された。
後から聞いた話では、私はこのまま二度と起きないかのような青白い顔で翌朝まで眠っていたらしい。
岡崎さんがホテルの館内放送で麻美子を呼び出してもらったものの、やはり彼女が現れることもなく、
また事務所から断続的に届く連絡にもいい知らせはなかったという。

あの時いなくなってしまった麻美子は、確かに麻美子だった。
日本へ着く頃にはきっとすべての誤解が解けていて、
麻美子は手を振って私を迎えてくれるだろう――そう、自分自身に言い聞かせて、私は帰国便に乗り込んだ。

789 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/13(水) 14:32:19 ID:PJR90DH4
軽い貧血が続いていたらしい私は機内ですぐに眠気に襲われた。
浅い夢の中で、私は初めて麻美子のラジオ番組に加わった頃の自分に戻っていた。
収録前、キャンパスノートにポエムを書いては消し、書いては消して推敲していた麻美子。
初めて歩いた収録後の四谷の街を、嬉しそうに案内してくれた麻美子。
思えば私は、あの頃から麻美子のことを好きだったのだと思う。
その気持ちに気付くのはもっとずっと後になって、その間、私はあの子を待たせてしまった。
あの子は律儀に待っていてくれた。
5年をかけてやっと通じたお互いの想いは、1年を待たずにこんな形で終わってしまうのだろうか。

夢の中の麻美子の笑顔を、私は遠い目で見つめていた。


●SCENE 3
2006年8月7日 PM14:00 東京


「私はこのまま春山に行って、この目で確かめます」

川澄さんもそのほうがいい――岡崎さんはそう言って、タクシーに同乗するよう私を促した。
でも、この目で確かめるも何も、既に私はホテルの廊下で麻美子に会っている。今さら何を確かめろと言うのか。
成田空港で最後まで私を連れて行こうとする岡崎さんを頑なに拒否し、私は一人でタクシーに乗り込んだ。
いつものように自宅へ向かい、いつものように帰宅し、麻美子に一言、帰ったよ――と電話を入れるつもりでいた。

そして、3日振りの自宅に戻って私が最初に目にしたものは、
リビングに敷かれたカーペット、そこに置いてあるちゃぶ台の横で――うつ伏せでぐったりと横たわる、見知らぬ人間だった。
余りにも現実離れした光景に、初めの数秒間は何が横たわっているの分からなかった。

「・・・ギャーーーーーーーッッッ!」

私はお腹の底からありったけの悲鳴を上げて、その場にへたり込んだ。
寝乱れたようなボサボサのロングヘアーに、薄い色の浴衣。倒れているのは、恐らくは成人女性だと思われた。

790 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/13(水) 14:33:20 ID:PJR90DH4
しかし、生きているのか、死んでいるのか、そもそもなぜ私の部屋で倒れているのか、
状況がまったく飲み込めずにひたすら混乱した私は、無意識の内にとにかくその場から逃げ出そうとしていた。
腰が抜けて上手く立ち上がれず、何度も何度も倒れ込みながら廊下を走り、
玄関から飛び出し、勢いよくそのドアを閉めた。

部屋を間違えたのかと思って表札を見たが、
そこに書かれた部屋の番号は間違いなく慣れ親しんできた私の部屋のものだった。
何より、帰宅した時に手持ちの鍵でドアが開いたのだから、私の部屋であることに間違いはない。
思わず外に飛び出してしまったもののそこからどうしていいか分からずに呆然と立ち尽くしていると、
ドアの向こう側からバタバタとこちらに走り寄ってくる足音が聞こえてきた。
そして私は、川澄さんですか!?――という、聞き慣れた声を聞いた。

誰の声に似ているかは、すぐに分かった。
分かったけれど、その声の持ち主は私のことを川澄さんとは呼ばないし、この世にいるかどうかも分からない。
それでもその声は、彼女にそっくりだった。
私はどうしてもその声の主が気になって、ドアを見つめたまま、
その向こうにいるであろう人物から目を逸らすことができなかった。

やがて足音はドア一枚を隔てて私の目の前まで迫り、
ガチャリと重い金属の音を立ててドアが開いた――。

「麻美!?」

ドアからひょっこりと現れた顔を見て、思わずその名前を叫んでいた。
長く奇麗な黒髪と、優しい目元。そして、淡い紫の浴衣。
ドアから現れたのは、ボルチモアのホテルで見かけた時と同じ格好の――麻美子だった。

「麻美生きてるよね!? 麻美だよね!!」
「ちょっと! すいません押さないで!!」
「うわ!?」
「ぃたっ!!」

791 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/13(水) 14:34:12 ID:PJR90DH4
我を忘れて目の前の麻美子に掴みかかり、部屋の中にぐいぐいと押し戻そうしたらしい私は、
急に身体を押されて玄関に仰向けで倒れ込んだ麻美子に引っ張られ、彼女と一緒に派手に転倒した。
広いとは言えない玄関で重なって倒れている私たちの後ろで、カチャンとドアがゆっくりと閉まっていった。

「すいません。ちょっとあの。ずっと待ってたんですけど、いつの間にか寝ちゃって・・・」
「麻美!? 麻美だよね!?」
「ごめんなさい! 麻美子じゃないんです! 能登さんじゃ・・・ないです」
「・・・嘘? 麻美だよね? ねぇ!?」

麻美子にしか見えない女性に、自分は麻美子ではないと言われて混乱した私は、
ゆっくりと起き上がって目の前の女性をまじまじと見つめた。
女性もゆっくりと起き上がり、私と向き合った。
そして、向き合った彼女の目線の位置は、私よりも少し低かった。

「よく見て下さい。今度は、あの時みたいに遠目じゃないでしょう?」
「あ・・・背が・・・」
「能登さんは、もっと背が高いですよね。私は川澄さんより低いぐらいですから」
「・・・なんで・・・麻美?」
「だから、あの時は高めの下駄を履いていました」
「下駄? 下駄って・・・。それ、浴衣も・・・麻美のじゃない」
「浴衣? 浴衣も似ていたんですか? これ、一張羅なんですよ。いつもの格好では目立ってしまうもので」
「あなた、だれ・・・」

792 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/13(水) 14:35:24 ID:PJR90DH4
麻美子では、なかった。
改めて目の前の女性を良く視ると、目元の笑い皺が麻美子よりも年齢を感じさせた。
浴衣も色が同じというだけで、その生地に特に模様は見当たらない。
麻美子が着ていた浴衣には、一面に白い花の模様が奇麗に刺繍されていたはずだった。
声質も、近くで聞いていると麻美子より幾分か高いようだった。
もちろん、背の高さも違った。
何もかも、少しずつ違う。
麻美子ではない――。

「竹内真由美、と申します」

そう言って、浴衣の女性は深々とお辞儀をした。
たけうちまゆみ――と言われても、私にはそんな名前の知り合いはいなかった。
学生時代に遡っても、やはりその名前に聞き覚えはない。
いや、この際名前などどうでもいい――と私は思い直した。
彼女は今、なんと言ったのか? あの時とは、いつのことだ――そこまで考えて、
私は背筋がぞくぞくと冷たくなっていく感覚に襲われた。

「あの時って・・・あれは・・・あれが、麻美です。あなたじゃない」
「ごめんなさい。あれは、その・・・ああするしか、なかったんですよ。ああするしか・・・。
 川澄さん、凄く責任感じて。あたしのせいだぁーって喚き散らして、喉まで痛めて・・・。
 こっちの話なんか全然聞いてくれなくて、本当に大変だったんですから!」
「・・・なに、言ってるんですか・・・?」
「ちょっとは希望が持てたでしょう?」
「――っ!」

意味不明な弁解を始めた女性が最後に言ったその言葉の意味だけは、身に染みるほど良く解った。
結局、麻美子を騙って弄ばれたのか――そう悟って頭に血が上った私は、
生まれて初めて思いきり平手で彼女を張り飛ばしていた。
慣れていないせいで、バン!――というくぐもった鈍い音が響き、
よろめいた彼女は廊下の壁に手を付いてずるずるとその場にしゃがみ込んだ。

793 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/13(水) 14:36:29 ID:PJR90DH4
「あなた誰なんですか!!」

私はじんじんする右の手の平を固く握りしめ、
竹内真由美――と名乗った目の前の女性を威嚇するように大声で怒鳴った。
ボルチモアの麻美子が麻美子でなかったら、麻美子は本当に――。
見知らぬ女性にアメリカまで追いかけられ、部屋に忍び込まれたことにではなく、
麻美子を失うことへの恐怖に、押さえ込んでいた思考がそのまま声となって悲鳴を上げた。

「嫌だっ・・・」
「川澄さん?」
「嫌だっ・・・嫌だ嫌だ嫌だあっ!!」
「ちょっと、また? 川澄さん落ち着いて。あの、ご近所さんが――」
「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だあっ!!」
「大丈夫ですから! 能登さん、大丈夫ですから! 落ち着いて」
「嫌だぁーーーーーーっ!!」
「川澄さん! 大丈夫ですから、あのっ私の話を――」

いつの間にか、私のほうが廊下にうずくまっていた。
大丈夫ですから――と慣れた様子で彼女に何度も肩を揺さぶられ、
私は叫び続けて朦朧とする頭を押さえながら無意識の内に麻美子の声に顔を向けていた。
目の前で、麻美子の顔が、麻美子の声で、大丈夫ですから――と繰り返していた。

「・・・大丈夫・・・?」
「はい。助けたいですか、能登さんを?」

私はその麻美子の姿をした女性を見上げて、何度も頷いた。
先程からのこの人の言動は、確実におかしい。
しかし、その麻美子の姿が、どうしても私を判断を鈍らせていた。

794 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/13(水) 14:37:16 ID:PJR90DH4
麻美子が言うなら――。
麻美子がそうしたいなら――。
麻美子が喜ぶなら――。
麻美子がいるから――。

昔、麻美子は私の番組のアシスタントとして初めてやってきた。
可愛い後輩ができた私には麻美子の仕草の一つ一つがとても微笑ましかったけれど、
気が付けば、いつの間にか私のほうが麻美子の存在に頼りきりになっていた。
いつも麻美子にしてあげられることを考えていた。それでも、何もできなかった。
しっかり話を聞いてあげられなくて、不安な気持ちのまま麻美子を日本に残し、その結果が・・・。

胸の奥から、再びあの日の後悔の念が湧き起こってきた。
この女性を必死に麻美子だと思い込んで、考えないようにしていた私の心残りの場所――。

「どこに戻りたいですか?」
「・・・戻る?」
「戻るとしたら、です。戻れるとしたら、どこに戻りたいですか?」
「あたしは、麻美の部屋に・・・帰りたい・・・」
「じゃあ、これを――」

麻美子の姿をした女性は浴衣の袂から干からびたクルミを取り出し、私の胸元にそっと押しつけた。
大した力を加えることもなくクルミは乾いた音を立てて潰れ、
割れたカケラや粉がパラパラと床に落ち――音もなくすーっと消えていった。

「なん・・・ですか、これ?」
「戻りたい場所を思い浮かべて下さい。川澄さんの・・・戻りたい場所」

戻りたい場所――。それは、話を聞いてあげられなかった、あの日のマンション。
私の心は、今でもあの場所に縛られ、ぐるぐると回り続けていた。
私はあの日の麻美子の言葉に――ずっと応えたかった。

795 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/13(水) 14:40:23 ID:PJR90DH4
そう思った瞬間のことだった。
部屋の中の景色が――濡れた瞳で覗いたようにグニャリと歪み、七色の光線となって流れ始めた。
その虹の束は天井の一点に向かって吸い込まれていくように、
万華鏡のように果てしなく形を変えながら矢のような速さで流れ続けた。
そして止めどなく上へ上へ流れていく虹色のカーテンに囲まれている内に、
私は自分のほうが落下していることに気が付いた

「――――――っっっ!」

夢の中にいるような声にならない悲鳴を上げ、私はいつまでもいつまでも落下し続けた。
そして、ドンッ!――という強い衝撃を身体に受け、私は意識を失った。





「――。――?」

「――ちゃん? 綾ちゃん?」

不意に誰かに自分の身体を揺さぶられ、私はビクッとして顔を上げた。

「・・・・・・」
「綾ちゃん?」

辺りを見回すと、私のすぐ横でいつもの麻美子が心配そうな顔でこちらを覗き込んでいた。
そこは――麻美子の部屋だった。見慣れた風景の中に、聞き慣れた蝉の音が微かに響いていた。
どうやら私は、麻美子の部屋のテーブルでうたた寝していたらしい。

796 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/13(水) 14:43:12 ID:PJR90DH4
「私・・・寝てた?」
「なんか凄いうなされてたよ?」
「うなされてた?」
「うなされてた。うんうん言ってた。変な夢でも見てるのかと思って、起こしちゃったけど・・・」
「夢・・・」

麻美子に変な夢でも見ているのかと言われ、
唐突に――今まで見ていた夢がまざまざと脳裏によみがえってきた。

「あれ!? 夢!?」
「やっぱり変な夢見てた?」
「どっ・・・!」
「ド?」
「どこから夢だぁ〜〜〜っ!?」

私は、その夢の余りのリアルさにここが麻美子の部屋だということも忘れて大声を上げながら、
頭の片隅で、移動が面倒臭いからせめてボルチモアまでは本当であってほしいな――と都合のいいことを考えていた。


SCENE 4 に続く

----------

という訳で続きます。
これ次スレにまたがりそうだな・・・。そうなったらごめんなさい。

797 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/13(水) 20:28:27 ID:wwFWNdlJ
マジGJ!

続き期待してます。

798 :1aaa:2006/09/13(水) 23:19:03 ID:Auw/wrzo

<correlation chart shizuka and hitomi>



あの作戦会議の夜から、数日が経っていた。
今夜はいよいよ作戦決行の日。
私は仁美とカフェに来た。
果たしてうまくいくのだろうか?
私は不安だった。
めぐさんのことだから、静の方は大丈夫だろうけど。

「佳奈と2人でこうして外で会うのなんて久しぶりじゃない?」
「そーだね」
「ん?なんか反応悪くない?」
「うん…実はね、仁美に話があるんだわ」
「何?真面目な話?」
「仁美はさ、好きな人いないの?」
「え、なんで?なんか怖いよ?」
「いるの?いないの?」
「いる。ってゆーか、みんな好き。誰か一人を選べって言われても選べないよぉ」
「本当に選べないの?」
「は?」
「仁美はさ、いっつもチャラチャラしてて誰にでも優しいけど、本当はみんなのことどう思ってるの?」
「だから、みんな大好きだって。本当だよ?それじゃダメなの?」
「ダメだよ」
「なんで?」
「仁美はズルイよ。みんなにいい顔してさ。
麻美子が言ってた。仁美は誰のことも特別に思ってないって。だからみんなに平等なんだって。本当に大切なものは、いつも自分の中に隠してるって」


799 :2aaa:2006/09/13(水) 23:19:59 ID:Auw/wrzo

「麻美子が…?」
「私もそう思うよ。
仁美には本当に大切な人はいないの?みんな同じようにしか見てないの?そーゆうのひどいんじゃない?」
「そんなことない。たとえ麻美子や佳奈が言ってる通りだとしても、それで何がダメなの?
みんなのことが好きなのは本当の気持ちよ。平等に接することが悪いなんて私は思わない。
だいたい、大切な人って何?
確かに私はみんなにいい顔してるかもしれないけど、みんなだって私のこと特別になんて見てないじゃない。
みんなをないがしろにしてるつもりなんてない。みんな大切。今までだって、それで楽しくやってたんだから」

仁美が少しムキになった。
それで、私は少しだけ思い当たった。

「本当に楽しいの?本当は仁美の方が特別に見られたいと思ってるんじゃないの?」
「っ…そんなこと、ないわよ」
「でも、仁美のやり方って、なんか淋しいよ」
「…佳奈だって、似たようなもんじゃない」
「昔はね、淋しかったから。
 でも、少し前に静に怒られたんだわ。
 あんたのそーゆういい加減な態度で傷付く人だっているんだからねって。
 もうね、ものの見事に怒られた」
「静が…」
「私はね、本当に淋しかったんだ。
そばにいてくれるなら誰でも良かったの。誰かに愛して欲しかったし、何より、誰かを愛したくてしかたなかった。
仁美が私と同じだとは言わないけど、ちゃんと心を開ける相手は必要なんじゃないかな。弱みを見せれるってゆーか。独りはつらいもんね。
それに、仁美が気付いてないだけで傷付いてる人がいるかもしれない」
「…」



800 :3aaa:2006/09/13(水) 23:21:28 ID:Auw/wrzo

もしかしたら、仁美も私と同じだったのかもしれないと思った。
それを確かめる術はないけれど…。
時計を見る。
そろそろ時間だ。

「好き勝手言っちゃってごめんね」
「ううん。私、最近交友関係うまくいってなくて。なんかちゃんと考えなきゃいけないと思ってたから」
「そうなんだ…。
ところでさ、あと1時間もしないうちに静が仁美のとこに来るんだわ。だから、もう帰った方がいーよ」
「は?なんで静が?」
「さあ?なんか大事な話でもあるんじゃないの?そんなの会ってから聞けばいーじゃない。ほら、帰るよ」
「う、うん」

私は仁美を引っ張って、駅に向かった。
これでこっちはなんとかなったかな。
静の方も、なんとかなってるはず。
あとは2人次第かぁ…。
心配だなぁ…。


<つづく>



801 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/14(木) 02:08:25 ID:TsmWHnpO
>>788

GJ!
続きを待っています!


802 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/14(木) 07:24:01 ID:aURlA3ou
能登さんの計画ついに始動ですね

803 : ◆Qg5uykKowY :2006/09/14(木) 15:50:16 ID:GRIOFcIS
スレの容量が地味に終わりに近づいてるので、宣伝みたいなもんでやって参りました。。。
ここに何人住人がいるかわからないのでまだ暫定なのですが、ここの+αな場所を作ってみました。
あくまでも仮なのですが。

長編とか中編書く人がいる場合に個人スレ持った方が楽かなーというのと、
今よりはまとめやすいかなと思ったんで軽い気持ちで作ってみました。

URL投下したことで、書き手さんに負担かけるつもりはないので、普段どおりの流れで何卒お願いしますw
何か意見ありましたらというか、意見は頂きたいので、興味がある方は覗きにきてやってください。
http://jbbs.livedoor.jp/music/17969/

804 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/14(木) 23:31:20 ID:bBpiZkdN
「ゆりしーってさぁ〜…」
「え?なーに?」
「前に、自分は女の子に興味ないって言ってたじゃん〜?」
「あー、う〜〜ん。。。……言ってた。」
「じゃあさぁー…」
「んー?」
「アタシには…、、興味ない?」
「ぇ…?ちょ、何言ってるの、静ちゃん!?」
「だから、アタシには…」
「……。。」
「なによ、黙りこんじゃって…」
「………ぁる。」
「え?」
「…。」
「なに?なに!?聞こえなかった!」
「………。…あるって言ってるの!!!」
「あら♪」
「……ゆりしー静ちゃんのこと、好きだよ?」
「ふふっ」
「なぁっ!なーーにぃぃぃ!!!??/////」
「アタシも。」
「ふぇっ?」
「ゆりしーのこと、好きだよっ。」





書いてみてみただけ。ただ試しにちょっと書いてみただけ。



805 :aaa:2006/09/15(金) 01:00:39 ID:t6htTn7y
>804
GJ!
ゆりしず大好きです!!

では、こちらもそろそろ終わりにしてしまいましょう。
長くなりますが、一気にいきます。
すいません。


806 :1aaa:2006/09/15(金) 01:01:26 ID:t6htTn7y

<correlation chart shizuka and hitomi 2>



家に着いて10分も経たないうちに静がやって来た。
とりあえず、静を部屋に入れてから私は尋ねた。

「どーしたの?突然…」
「はめられた…」
「は?」
「ヒョロのっぽとちんちくりんにはめられたって言ってんのっ!!」
「はい?めぐさんと佳奈のこと?」
「そーよっ。仁美さんも佳奈に会ってたんでしょ?!」
「う、うん。なんか佳奈が、静が家に来るからって…」
「だから、はめられたって言ってんのっ!」
「だから、なにがよ?」

よくわかんないけど…
静はめぐさんにはめられて家に来たってことだよね?
一体なんで?

「だからね、こうなった以上私も言うけど」
「う、うん」
「言うなら自分の口から言いたかったんだけど、つーか言う気なかったのに、あのバカップルが…」



807 :2aaa:2006/09/15(金) 01:02:44 ID:t6htTn7y

静が頭を抱えている。
怒ってる?
呆れてるようにも見えるけど。
…ああ、両方かな。
とりあえず、私には事の全様がまったく見えない。

「うん。言うことあるなら言っちゃってよ。ちゃんと聞くから」
「…はぁ」

静がため息をついた。
そして意を決したように私を見つめた。
そして一気にまくし立てた。

「だから、私は仁美さんのことが好きなのっ!!
 本気で好きなの。恋しちゃってるの。好きで好きで自分でもどーにもできないの。
 あんたが私のこと見てないことくらいわかってる。
でも、わかってても惚れちゃったもんはしょーがないでしょ。
あんたってば、天然でボケボケだし、みんなにデレデレするし、そのくせ誰のことも本気で好きになれなくて。
そんなこた、わかってるけどっ。
でも、見てらんないのよっ。あんたは弱くて淋しがり屋だから。そーゆうの気になってしかたないの。
私がそばにいたいのよ。ずっとずっとそばにいて、守ってあげたいの。
仁美が弱みを見せられるのは、いつでも私だけがいいのっ!!」
「え…?」
「気持ち悪いこと言ってんのなんて、わかってるのよ!自分で言ってて気持ち悪いんだから。
 だけど、好きになっちゃったんだからしょーがないじゃない。
 絶対!私は誰よりも仁美のこと想ってる。ちったぁ気付けよ、この馬鹿っ!!」



808 :3aaa:2006/09/15(金) 01:03:23 ID:t6htTn7y

「…っ」
「って、え?なんで泣いてんの?」
「…うぅぅ」
「あ、えっと…。
ごめんね?…今だけだから。もう好きだなんて絶対言わないし、ちゃんと諦められるから。
 だから泣かないで?…あー、もうどうしよう…」

静が…。
静が好きだと言ってくれた。
私のことが本気で好きなのだと。
私はやっと選んでもらえた。
そう思ったら、涙が出た。
あとから、あとから涙が出てくる。
目の前の静の姿が霞んでいく。
静が私の涙にうろたえて、心配そうに私の顔を覗き込んでいる。



今思えば、静だけだった。
私が弱みを見せられるのは、静だけだった。
静の前でなら、私は子供のように泣くことができた。
いつも最後には静のところに逃げ出した。
静なら絶対に私を見捨てたりしない。
全部受け止めてくれる。
そんなのわかってたはずじゃない。
最初から、私には静が特別だったのに。
言われなきゃわからないなんて、私は本当にどうしようもないね…。



809 :4aaa:2006/09/15(金) 01:04:13 ID:t6htTn7y

私は静に抱きついた。

「さみしかった…」
「え?」
「私、ずっとさみしかった」
「うん、知ってたよ」
「でも、静はずっとそばにいてくれるんだよね?」
「私はそうしたいと思ってるけど…」
「私もそうしてもらいたいと思ってるよ」
「それって…?」
「私、静がいないと生けていけそうにない」
「そんなこと言われたら、期待しちゃうよ?」
「すれば?」
「ほんとに?ほんとに期待するよ?仁美さん、覚悟できてるの?」
「静こそ、覚悟しといた方がいーんじゃないの?」
「どーゆうことよ?」
「だって、私は浮気性なんでしょ?」
「あんた、それっ…」
「絶対、前言撤回させてやるから」
「…わかった。心しておく」



810 :5aaa:2006/09/15(金) 01:05:17 ID:t6htTn7y

その言葉を聞いて、私はやっと静の肩から顔を上げた。
静と目が合う。
なんだか恥ずかしい。

「でも、静が私のこと好きだったなんて全然気付かなかった」
「でしょうね。私だって、こんなことにならなかったら言う気なかったもの」
「こんなこと?」
「だーかーらー、佳奈から聞いてたんでしょ?私が仁美さんのこと好きだって」
「は?聞いてないけど?」
「は?」
「いや、だから佳奈からは、何も聞いてない」
「え?でも、めぐさんが『佳奈が静の気持ち、仁美にバラしちゃったよ』って。
『こうなった以上、ちゃんと自分の口から伝えた方がいーんじゃないの』って。
それで車で拉致られて、ここまで連れて来られたんだけど…だから私、観念して…」
「…はめられたんじゃないの?」
「…ああっ」



811 :6aaa:2006/09/15(金) 01:06:23 ID:t6htTn7y

静が頭を抱えて崩れ落ちてしまった。
動かない…。



「もしもーし?静さーん?」
「…あんのバカップル、今度会ったら絶対っ!!ブッ殺してやるっ!!!!!!!」



静の形相といったら、
それはもう、物凄いものだった。



<おわり>



812 :7aaa:2006/09/15(金) 01:06:53 ID:t6htTn7y

<correlation chart ―bonus track― mamiko and ayako>


仕事終わりに綾ちゃんの家に寄って今までのことを報告した。
綾ちゃんは、ふんふんと相づちを打ちながら話を聞いてくれた。

「で?結局全部うまくいったのね?」
「うん」
「なばとは仲直りしたの?」
「うん。この間スタジオでね、みんなで謝った。
そしたらね、なばったら『ううん。いーの。ごめんね。ありがとーっ!!!』って、半べそかいてたんだよ?」
「静ちゃんの方は?」
「えっとね…私はなんともないんだけど。めぐさんと佳奈ちゃんの方は大変だったみたい」
「…だろうなぁ。しっかし、麻美も顔に似合わず大胆なことしたよね。うまくいったから良かったようなものの…」
「うまくいったんだからいーじゃない」
「…私、あなただけは敵に回したくないよ」
「えーっ?!なんでー?私、綾ちゃんの敵になんてならないって」
「だといーんだけどね」
「んー、もうっ」
「そんなふくれないで。可愛い顔が台無しよ?」

綾ちゃんはそう言って、私の頬を突っついた。



813 :8aaa:2006/09/15(金) 01:07:35 ID:t6htTn7y

「そーいえばさ、なんで亜美ちゃんは逃げ出しちゃったの?あのコ、純情系?」
「純情系って?」
「本当に好きな人以外とはキスなんて出来ませんっ!とか。
 実は、本気でなばの事が好きだったのに、ふざけてキスするなんて酷いっ!とか。
 あっ!実はファーストキスだったとか?」
「それは考え過ぎだよぉ。
 亜美ちゃんにはちゃんと相手がいるし、さすがにファーストキスってことはないでしょ。
 ただ単に、びっくりしちゃっただけだって」
「え、何?亜美ちゃんの相手って誰?!」
「三瓶です♪」
「…」
「え?え?何?」
「…ぶわっはっはっはっはっは!!!」

綾ちゃんがお腹抱えて笑ってる…。
私、失敗した?



814 :9aaa:2006/09/15(金) 01:09:02 ID:t6htTn7y

「はっはっはっは!!!
 ひーひー、ちょっと、タイム。やー、むりぃー。おかしいよぉ。
 麻美ってば『三瓶です♪』って!振り付きでっ!きつい!きついよ!しかも古いっしょっ!
 あー、もう面白過ぎー。
 やーん。みんなにメールしちゃおー♪」
「いやーっ!!
 綾ちゃん、やめてーっ!それはやめてーっ!!」
「ん〜、誰がいっかな〜。
 やっぱ、ここはなばかなぁ?あ、麻美の『お姉さま』とかいっとく?」
「あ〜ん。やだやだ。無理っ!絶対無理っ!!お願いだから、やめてぇ〜」

ニヤニヤしながら携帯を開いてる綾ちゃんの手から、私は無理矢理携帯を取り上げた。
綾ちゃんは、さして気にする風でもなく会話を続けた。
…よかった。本気でメールする気はなかったみたい。



815 :10aaa:2006/09/15(金) 01:09:34 ID:t6htTn7y

「…ねえ、もしかしてさ、山百合会ってみんな百合?」
「え?!違う違う。恵美さんとか美紀さんとか結婚経験あるし」
「あー、じゃあ、山百合会若手?」
「いや、それもちょっと…」
「え、そう?
 だって、麻美でしょ?めぐと植田佳奈。なばと伊藤静。あと小清水亜美ちゃんも山百合会に入るんでしょ?」
「でも、春菜さんとか…」
「春菜ちゃんは氷上恭子じゃないの?」
「え…ほら、甲斐田裕子ちゃんとか佐藤利奈ちゃんもいるし。あと香里ちゃんと理恵ちゃんも」
「理恵ちゃんって釘宮理恵ちゃんでしょ?相手、いるよね?
 ほかの3人だって怪しくな〜い?ほら、絶対怪しいって。ってゆーか、3人とも絶対にモテるよ、あれは」
「…」

ま、まさか…そんな…。
い、いや、いくらなんでも全員ってことは…。
…ああ。ダメだ。
深く考えない方が良さそう…。



816 :11aaa:2006/09/15(金) 01:10:14 ID:t6htTn7y

「なんだかな〜。
 私、心配だなぁ。麻美、浮気なんてしちゃ嫌よ?」
「大丈夫だよぉ。綾ちゃん心配し過ぎ」

綾ちゃんがヤキモチ妬いてる。
けっこう嬉しかったりして。

「でも、あれだよね」
「ん?」
「みんな優しいんだね」
「うん、ほんと」
「いーなぁ。私も山百合会、入りたいなぁ」
「わ、それ楽しそう。機会があったらオーディション受けてみなよー」

…そうは言ったけど。

やっぱり勿体無くて、山百合会は私だけの場所にしておきたいな。
なんて、
そう思ってしまったのは、
綾ちゃんには内緒。



<おわり>



817 :12aaa:2006/09/15(金) 01:11:44 ID:t6htTn7y

<correlation chart ―side story― ami and sanpei>

仕事終わりに、ぺと待ち合わせて、ご飯を食べに行ってきた。
今は私の家に来てる。
今夜は久々のお泊りなのだ。

「あー、超疲れたぁ。先にお風呂入ってもいい?」
「うん。いーよ。着替えは、そこらへんのテキトーに使っていーから」
「ん。サンキュ」

そう言って、ぺは勝手に引き出しを開けてTシャツと短パンを取ると、バスルームへ入って行った。
どこに何があるかなんて、ぺはすでに熟知してる。
勝手知ったるなんとかってやつだ。



818 :13aaa:2006/09/15(金) 01:12:35 ID:t6htTn7y

シャワーの音を耳にしながら私は思う。
ぺと2人でゆっくり出来るなんて久しぶり。
話したいことがたくさんある。
新しい仕事のこととか。
遊びの計画とか。
秋・冬の洋服の話とか。
ぺは明日は休みだし。
私の仕事は夕方からだし。
今夜はたくさん夜更かし出来る。
嬉しいな。

「風呂上がったよー。ありがとー」

そう言いながら、ぺがバスルームから出てきた。
濡れた髪をガシガシ拭きながら。
子供みたいで色気なんて全然ない。
それでもなーんか可愛く見えちゃうんだよなぁ。

「ドライヤー、使っていーよ」
「ん。ありがと」
「じゃ、私もシャワー浴びてきちゃうね」
「いってらっしゃーい」



819 :14aaa:2006/09/15(金) 01:13:16 ID:t6htTn7y

…ちょっと、遅くなっちゃったかな。
タオルで髪を抑えながら、私はバスルームを出た。
髪が長いと、何かと時間がかかっちゃう。
短い方が楽なのは分かってるんだけど、ここまで伸ばしちゃうと勿体無くてなかなか短くできない。

部屋に戻ると、ぺの姿が見当たらなかった。
あら?どこ行っちゃったのかな?
ふと見ると、私のベッドにぺが突っ伏してる。

「おーい。ダーリーン。ハニーがお風呂から出てきましたよー」

そう言って顔を覗いてみたら、彼女はすでに寝息を立ててた。

マジ?
私、楽しみにしてたんだけど…。
寝ちゃったの?
いくら疲れてるからって、早くないデスカー?
私のこと待っててくれたっていーんじゃないデスカー?
…。
もうっ。
こんな気持ち良さそうに寝られたら、うるさくてドライヤーなんて使えないじゃない。



820 :15aaa:2006/09/15(金) 01:14:05 ID:t6htTn7y

仕方なく、私はタオルで髪を拭きながらテレビをつけた。

「…っん」

背後でぺが寝返りを打った。
振り返ると、やっぱり彼女は気持ち良さそうに寝息を立ててる。

無防備な顔、しちゃってさ…。

余裕こいてられんのも、今のうちだからね。
絶対、振り向かせてやるんだから。

「覚悟しとけよ」

私は小さくそう呟いて、ぺのほっぺたをつついた。

それでも、
やっぱり彼女は起きなくて、
そんな彼女を許してしまう私は、
どーしよーもなく、彼女に恋しちゃってるんだなって、
そう思わずにはいられなかった。


<おわり>



821 :16aaa:2006/09/15(金) 01:15:29 ID:t6htTn7y

<correlation chart ―side story― shizuka and hitomi>


付き合い始めてしばらくした頃、私は彼女に言ってみた。

「私、実は付き合う前に仁美さんに告ったことあるんだけど」
「は?いつ?」

ああ。やっぱり覚えてないか…。

「半年くらい前に。仁美さんとご飯食べた時」
「えぇぇー?それ、ほんとー?」
「ほんと。『私と本気で付き合わない?』って」
「んー。で?私、その時なんて答えたの?」
「『いや〜ん。私、相手を静一人になんて絞れな〜い♪』って」

私は、その時の仁美のように、思いっきり笑顔でそう言ってやった。



822 :17aaa:2006/09/15(金) 01:16:09 ID:t6htTn7y

「ああっ!!思い出した!あったね、そんなこと」
「そんなことって…。私がどれだけ勇気を出して…しかも思いっきり流されたし」
「いやぁ、ごめんごめん。ま、今はこうしてうまくいってんだからさ」
「辛かったのよ、私はっ!!」
「あら、やだ。そんな可愛いこと言われたら、襲っちゃうよ?」
「…あぁ、もうっ」

そんなこと言って、本当に襲ってきたことなんてないくせに。
これ以上、どれだけ待たせれば気がすむのよ、あんたはっ。

「まあまあ。そんな怒んないで…ところでさ」
「ん?」
「ちょっと真面目な話、してもいい?」
「え?な、何よ?」
「私たち、付き合い始めてけっこう経ったじゃない?」
「うん。そーだね」
「ここらへんでもう一歩、踏み出してもいーと思う」
「は?何の話?」
「私、本当に静のことが好きなんですよ」
「う、うん」
「静は?」
「…私も好き、だけど…?」
「だから私、静とちゃんと抱き合いたい」
「は?抱き合ってんじゃん」
「いや。だから…えっと…裸で抱き合いたいな、と…」
「は、はあ?!あんたはなんでそーゆうことをっ。真面目な話ってそれ?!」
「違う違う。私、真面目だから。超真面目に言ってるから。絶対、ものすごく素敵なことだと思うの」



823 :18aaa:2006/09/15(金) 01:16:55 ID:t6htTn7y

仁美が顔を赤くして、真剣な目で私を見つめている。

それって…
私たちもついに…。
仁美がついにその気になってくれたってことで。
私はもう待たなくてもいいって…
そーゆうことだよね。

「…私も、素敵だと…思うよ」

ああ、もう。
顔から火が出そう。

「ほんとに?」
「…うん」
「よかったぁ。
 私、ずっと待ってたんだけどさぁ。静ったら全然手出してこないから、その気ないのかと思ってた」
「え?」
「ん?何?」

ま、まさか…。



824 :19aaa:2006/09/15(金) 01:17:25 ID:t6htTn7y

「手出すって、私が?」
「うん、静が。何?私、なんか変なこと言った?」
「いや。私は仁美さんが手出してくるのかと…」
「え?」
「…うそ…」

まさか…まさか…。
そーゆうことなの?

「静、攻めじゃないの?!」
「仁美さん、攻めじゃないの?」

私たちは同時に声を上げた。
ああ、やっぱりそーゆうことでしたか…。

「ちょ、ちょっと。私は静が男役だとばっかり…」
「それはこっちのセリフだっての。勝手に決め付けないでよ」
「どうりで手出してこないわけだわ」
「ほんと…」

もう、馬鹿みたい。
私は仁美が家に来る度に覚悟してたってゆーのに。



825 :20aaa:2006/09/15(金) 01:18:07 ID:t6htTn7y

「これ、どーすればいーの?」
「どーするって…私に聞かれても…」

私に聞かれても、困る。

「そっかぁ。静ってば受けだったのね。意外…」
「意外?」
「だって、ほら。キャラ的にさ」
「そんなん、仁美さんだって女の子に手ばっか出して。だからてっきり攻めなのかと…」
「それとこれとは話が別だよ」
「それは私だって…」

「…ふぅ」

2人してため息をつく。

女同士って、なにかと大変です…。


<おわり>



826 :21aaa:2006/09/15(金) 01:18:47 ID:t6htTn7y

<correlation chart ―side story― megumi and kana>


ほんとに…
人生どーなるかなんて、わかったもんじゃないよなぁ…。



「あ、聖さまー。ごきげんよー」

『マリア様がみてる』のスタジオに入ると、佳奈が私の元に駆け寄って来た。
相変わらす、おめめキラキラめぐさん大好きオーラ全開だ。

「ごきげんよう、祐巳ちゃん」

このスタジオ限定の挨拶を私は返した。
この作品の仲間は、なぜだか妙にウマが合って、みんな持ちキャラそのままで接する。



827 :22aaa:2006/09/15(金) 01:19:25 ID:t6htTn7y

ああ、痛い…。
私は彼女からバシバシ飛んで来る目線に気付かないフリをしながら台本のページを捲った。
好いてくれるのは、べつに悪い気はしない。
でも、ここまであからさまにキラキラオーラ出されても…。
正直、ちょっと困っている。
一体、私なんかのどこがいーんだか。

植田佳奈。
彼女が女の子大好きなのは知っている。
色んな噂が私の耳にも入ってきているから。
…まぁ。
どこまで本当なのかわかったもんじゃないけど。
それに、噂さえ気にしなければ、
彼女は明るくて人当たりもいいし、
仕事も真面目にこなす。
嫌いじゃない。



828 :23aaa:2006/09/15(金) 01:20:01 ID:t6htTn7y

しっかし…
このキラキラ攻撃がなければなぁ…。

麻美子はヤキモチ妬くし。
静にはからかわれるし。
仁美にいたっては、影で佳奈を焚きつけてる節さえある。

週に一度の収録は、
楽しくもあったけど、
少しだけ気合いを入れて臨まなければいけなかった。

佳奈ちゃーん。
早く目を覚ましてくれよぉ…。



これはまだ…
私が彼女と恋に落ちる
少し前のお話。



<おわり>



829 :aaa:2006/09/15(金) 01:24:17 ID:t6htTn7y

<あとがき>
長々すいません。
番外編まで一気にのせてしまいました。
これで本当にもう終わりです。

もう当分(金輪際?)こんな長いの書きません。
ここまでありがとうございました。


830 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/15(金) 01:27:17 ID:ParwVLgB
>>829
GJ!!
長編お疲れ様です。
楽しませて頂きました。
また機会があれば、長編でなくとも、期待してます


831 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/15(金) 08:59:56 ID:i6khm6U1
>>829
Congratulations on the conclusion!! It's Great,Good Job!!
略してGGJ!!

832 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/15(金) 09:36:26 ID:y2SXyw7v
>>829
お疲れ様でした!
まさに大作!ホントGGJ!!
新作の楽しみにしてます!

833 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/15(金) 18:49:49 ID:WelJY5Mk
GJとしか言いようがない…
最高だった

834 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/16(土) 01:33:57 ID:GIX5KbyK
神!!超GJ!!
お疲れ様です、なば静最高でした。

835 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/16(土) 09:09:22 ID:7g95QAT1
ほんとGGJ!!!
こんな神SSを読めるなんて幸せ…(´Д`*)
個人的に番外編のあみっけさんぺーが良かったです。
乙でした!!よければまた書いてw

836 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/17(日) 12:56:34 ID:3CcfJerq
突然だが
菊地美香→千葉紗子
なSS希望してみる。

837 :aaa:2006/09/18(月) 00:47:08 ID:I2/Lb2qP
>>830-835
コメントありがとうございました。
とても嬉しかったです。

>>835
自分もあみっけさんぺー編はけっこう気に入ってたりします。
このカップルは需要がないと思っていたので喜んでくれた方がいて良かった。

もうネタが尽きたのでしばらくはお休みしますが、いつかまたSS載せることがあればよろしくお願いします。
今までありがとうございました。


838 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/20(水) 05:24:42 ID:FQEIOl7s
tiara期待age

839 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/21(木) 14:23:14 ID:X6/c5vhE
>796の続きですが、一応ここで始めたのでここに投下しようと思います。
で、新スレ立てようと思ったんですがホスト規制でハジかれました・・・。あー。
一応テンプレ案を載せときます。
どなたか参考にして立てて頂ければ幸い。
立ったら続きはそこで。

や。別にここはPart5で打ち止めにして以降は主張所+で、という流れでも全然いいんですけど。
とりあえず。

840 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/21(木) 14:24:05 ID:X6/c5vhE
ここは声優板「レズ声優」の出張スレです。
本スレ:レズ声優Part23
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1158063278/
「この声優は絶対レズだ」とか「レズらせたい」という声優さんを
「エロ話中心で」思う存分マターリと語っちゃって下さい。
妄想捏造ドンと来い。
SSも書いちゃって結構です。っていうか、キボンヌ
執筆して下さると言う方はトリップだけは忘れないで下さいね。

それでは、思う存分楽しんで下さい。

親切な人が立ててくれたSS保管庫
http://www.geocities.jp/le_lys_dans_la_vallee_sei_unica/ss-1.html
SS保管庫(改)
http://www.geocities.jp/re2sayyou/
出張所+(仮)
http://jbbs.livedoor.jp/music/17969/

《過去スレ》
レズ声優出張所
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1101225563/
レズ声優出張所Part2
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1115727473/
レズ声優出張所Part3
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1126183281/
レズ声優出張所Part4
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1140177439/
レズ声優出張所Part5
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1151133885/


841 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/21(木) 14:25:14 ID:X6/c5vhE
●SCENE 4
2006年8月3日 東京

今度のお盆なんだけどね――と麻美子に話を切り出され、私ははっと息を飲んだ。

「特に帰る予定はないって言ってたよね?」
「・・・そうだね。特にないよ? こないだ栃木に行ってきのがお盆の代わりだったしね」
「うんうん」

麻美子が正にあの夢の通りに話を進めてきたので、私も夢と同じように答えていた。
唯一違うことと言えば、うなされていたという私を気遣って
麻美子が煎れてくれた水出しのお茶がテーブルに置いてあることだけだった。
ここに来て、私はつい先ほどまで見ていた夢が悪夢でも正夢でもなく、
現実だったのではないかと疑い始め、本当にやり直せるかも知れない期待感で麻美子の言葉を促した。

「麻美は今年も帰るんだ?」
「・・・うん。それなんだけどね?
 あのぅ、なるべく綾ちゃんの予定に合わせるからさ、一度、一緒に帰れないかな?」
「二人で、金沢に?」
「うん。綾ちゃんをね・・・実家に紹介したいの」

そうだね――と私は即答した。

「そうだね。ちゃんと挨拶したほうがいいもんね。お姉さん頑張るから。麻美とのことだから、頑張る」

頑張るよ――。長い回り道をしてしまったけれど、
ずっと応えてあげたいと思っていた言葉を、ようやく麻美子に伝えることができた。
あの夢の中で私は、麻美子に応えてあげることができなかった。
それがずっとわだかまりとして残り、心の中でチクチクと痛み続けていた。
あの夢で味わった後悔をずっと引きずったまま生きていくのなら、
いっそ自分が死んでしまったほうが余程気楽のように思われた。

842 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/21(木) 14:26:00 ID:X6/c5vhE
私の答えた内容が予想外だったらしい麻美子は、以前の私のように、
虚を突かれたように目を丸くして固まっていた。

「・・・ヤダちょっと・・・なに言ってんのもぅ〜〜〜。別にそんな、深い意味はないよ?」
「でも、ちゃんと考えておかなきゃいけないことなんだよ?」
「違う。違う違う。そういう意味で言ったんじゃないの。
 先輩として。私が一番お世話になってる先輩としてよ?」
「麻美は、それでいいの? 私は――」

麻美さえ良ければ――と言うつもりだった私の言葉を、
だって・・・と遮ったまま返す言葉に詰まってしまった様子の麻美子は、
視線を泳がせながら話題を変えようとした。

「まあ・・・まあいいや。この話はまた今度ね?
 綾ちゃんがアメリカから帰ってきたら、今度は私が綾ちゃんち行くからさ。その時にでもね、また――」
「私はいいんだよ? 金沢に行くの、いいよ? どうすればいい?」
「もぅ〜・・・なんで・・・」

顔を伏せ、その場から逃げるように立ち上がろうとする麻美子の腕を、私は咄嗟に掴んでいた。

「ごめん・・・でも、私は、麻美が大切。先輩だし、ちゃんと・・・。いつかちゃんと、挨拶もしなきゃって――」
「ホントにそういうんじゃないんだって。なんで急に・・・そんなこと言うんだよ・・・」

麻美子はこちらに背中を向けたまま、少し震えた声で囁いた。

「・・・おかしいかな?」

麻美子は、おかしいよ――と言って、顔を伏せたまま振り返り、私の胸元にこつんと頭を預けた。

843 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/21(木) 14:26:54 ID:X6/c5vhE
「・・・ずるいよ、いきなり・・・。いまこっち見ないで」
「麻美・・・」
「もぅ〜・・・ダメだ私・・・。ありがとう」

振り返って頭を預けてきた麻美子は、嗚咽を押さえるようにはらはらと泣いているようだった。
私は麻美子にゆっくりと腕を回して、少しずつ、少しずつ彼女が落ち着いてくるまで抱き締め続けた。

――これで良かったんだ、と思うと同時に、私は、あの夢はやはり現実だったのだと思い知った。
私は一度、確かに選択を間違えた。
この子が自分を犠牲にして教えてくれたもう一つの現実を、夢と片付けるべきではない。

「あたしさ、綾ちゃんと一緒に住みたいんだ」

大分落ち着いて来た様子の麻美子が、顔を伏せたままポツリとそう呟いた。

「今すぐにって訳じゃないけど、ずっと考えてた」
「そっか・・・。そっか。そんなこと考えてたんだ、麻美は」
「うん・・・。だから、そうなった時にね、両親も、一度綾ちゃんに会ってたほうが安心するかなって。
 ・・・それだけ。それだけで、今はもう十分」

ああ、そうか――と私は思った。
両親に会ってほしいという麻美子の思惑はそこにあったのだと、私はようやく気が付いた。

「そうか・・・麻美は、それを言いたかったんだね。ごめんね・・・気付いてあげられなかったね」

麻美子は私に抱き付いたまましきりに頭を横に振って、言いたくて――と繰り返した。

844 :rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/21(木) 14:27:47 ID:X6/c5vhE
「あたし、言いたくて・・・言いたくて・・・でも――」
「私が嫌だって言う訳ないでしょう? そんな所でぐるぐる悩むんじゃないの」
「綾ちゃん・・・っ」

私は、一緒に住みたいと言ってくれたこの子の勇気に、応えたいと思った。
私がこの子にしてあげられることは、まだまだ沢山あるはずだった。

そうだな、まずはキスをして、もうちょっと泣かせてあげようかな――と思った私は、
麻美子の頬に手を添え、そのまま軽く頭を上げさせた。
麻美子は特に抵抗することもなく上を向いて、私と麻美子の視線がまっすぐに絡み合った、その時――。

「あはっ!」

やはり泣いていた麻美子は涙のせいで目元がパンダのように黒く染まっていて、
私は不覚にも、思わず声を上げて吹き出してしまっていた。
慌てて横を向いて笑いを隠したが――もう遅い。

「ぃやだもぅ〜〜〜! 見ないでって言ったのにーーー!」
「違う違う違う! ごめん! ホントごめん! 待って!」
「サイッテー! 綾ちゃんサイテー! たまにお化粧したらこれだよ!」
「可愛いよ! 麻美は可愛いって!」
「笑ったじゃん! いま思いっきり笑った!」

洗面所に駆け込んでそれきり籠もってしまった麻美子が再び出てきてくれるまで、
ドアを挟んで私は如何に麻美子が大好きかを蕩々と語り続ける羽目になった。
積極的にはあまり思い出したくない恥ずかしい台詞をここぞとばかりに連呼しながら、
私は、今度真由美さんに会ったら何とかもう1回だけリテイクさせてもらおう――と願わずにはいられなかった。


SCENE 5 へ続く

845 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/21(木) 15:06:53 ID:ZIVuKL4R
>>844
GJ!
そうか、もう新スレの季節か・・・

846 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/21(木) 15:48:45 ID:D4R90tV3
>>844
GJ! あぁもうラブラブっぷりがたまらん!

しかし、次スレ立てるか、出張所+に移行するかは考えた方がよさそうだね。

847 :名無しさん@秘密の花園:2006/09/21(木) 22:35:49 ID:bAdYUa2B
GJ!
よかった!すっごくよかった!
もっと希望!

848 : ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:12:48 ID:gweeZxxB
>>844
GJ!サイコーです。身悶えてしまった・・・

確かに出張所+へ移行するかどうかは話し合わなきゃいけませんね。
ですが、雰囲気も読まずに一ヶ月前に予告した番外編投下します。

849 :番外編1 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:13:33 ID:gweeZxxB
好きだから不安になる
好きだから会いたくなる
ほんのちょっとのきっかけで
遠くもなるし 近くもなる
恋愛って本当に難しい


ライバルは沢山いた。
特に…生天目仁美は尋常じゃない。
彼女はいるはずなのに、麻美にちょっかい出して、麻美も満更じゃないみたい。
現場で見掛けても、いつも抱き合ってる。
しかも、これみよがしにアタシに見せ付けてくるし。
「絶対あの二人デキてるよね」
誰かが囁くのを聞いた。
あたしもそう思う。

だから、麻美から告白された時は驚いた。
そりゃあたしも麻美の事好きだけど。
『麻美はなばが好きなんじゃないの?』
聞きたくても、聞けなかった。
表情をみれば、きっと分かってしまうから。
もし麻美のホントに好きな人があたしじゃなかったら…
多分あたし立ち直れない。


850 :番外編2 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:14:10 ID:gweeZxxB
ある日。
仕事仲間から話を聞いた。
麻美となばの雰囲気がおかしいと。
収録後、皆で飲みに行ったらしい。
それはいい。構わない。
飲み会中もいつものようにイチャイチャしていたらしい。
情報提供者によれば、麻美がなばに
「あーん」
とかしてあげてたらしい。
羨ましいけど、それは許す。
で、飲み会後。
麻美はなばと二人で早めに出ていったらしい。
しかし、麻美の忘れ物があり情報提供者が後を追い掛けた。
飲み会は裏路地にはいった場所で行われて、人通りはまばらだから、二人はすぐに見付かった。
きつく抱擁しあい、熱い口付けを交わす、二人が。
あれは友達とかいうレベルじゃない、明らかに恋人だった、と。

電話を切った後に送られてきた写メは、暗くてわかりにくくはあるけれど確かに麻美となばがキスしているものだった。
ガラガラと音を立てて何かが崩れた。
メールを打つ手が震える。
『話があります。仕事が終わったら家に来てください』

851 :番外編3 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:17:43 ID:gweeZxxB
深夜零時を回ってから麻美はやってきた。
「ごめんね綾ちゃん、収録がおしちゃって…」
麻美の顔を見ると、全てを許してしまいたくなる。
だけど、それじゃダメだ。
「…なばとはどういう関係なの?」
「綾ちゃん、顔怖いよ」
「茶化さないで。どう思ってるか聞いてるの」
あたしがずっと知りたかったこと。
「なば?……仕事仲間だよ?」
嘘だ。単なる仕事仲間にキスしたりしない。
「それじゃぁ、これはどういうこと?」
受信した画像を麻美にみせつける。その瞬間、麻美の顔が青ざめていく。
「これ、麻美となばだよね?どういうことかな、キスしてるよね?仕事仲間にキスするの?」
「何でっ!?」
麻美の言葉が、この写メが二人であることを物語っていた。
否定していない。 それだけであたしは十分だった。
「しばらく距離を置いたほうがいいかもしれないね。」
これ以上、麻美と付き合っていくことはできないだろうから。
「収録が一緒で、それでふざけてて・・・」


852 :番外編4 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:18:46 ID:gweeZxxB
「嘘。」
「嘘じゃない。なばと恋人同士の役だから、そういう雰囲気も必要だって・・・」
「あたしそんなの聞いてないんだけど!?」
なばと恋人同士とか知らない。そんな役もらったこと、あたしは聞いてない。
「綾ちゃんに言う必要ないと思って。」
「何で?何でそうなるの?麻美はいつもそう、あたしに何も話してくれない。
 だからあたしも不安になるの。もう限界なの。別れよう、こんな気持ちじゃあたし麻美を大事にできない。」
麻美が大事な存在で有ることは間違いない。
だけど、本当に傷付く前に…自分を守ろうとしている。
まだあたしの中では麻美より自分自身が大切だ。
麻美の全てを愛したいのに、それには信頼が薄すぎる。
「麻美、別れよう。ううん、別れて。」
全てじゃないなら、ゼロでいい。

静かに部屋から去る麻美をみながら、これでいいんだと自分にいい聞かせた。

853 :番外編5 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:19:29 ID:gweeZxxB
綾ちゃんの家を出て、私は行くあてもなく街をさまよっていた。
家に帰ればいいのかもしれない。
だけど、そういう気分じゃない。
殆ど人のいない公園のベンチに腰を下ろし、私は深くため息をついた。
「別れるって・・・ホントなのかなぁ・・・」
綾ちゃんに知られてるなんて思わなかった。

確かに、あれはやりすぎだったと思う。
私が酔ってたせいもあって、なばに送ってもらうってことで一緒に店を出た。
なばはホントに一口くらいしかお酒は飲んでなかったし、そこまで酔ってたわけじゃない。
「キスしようか?」
寒いって言ったらなばが抱きしめてくれて、耳元でそう囁かれた。
多分なばはホンキじゃなかったんだと思う。
いつもやる悪ふざけとおなじ。
だけど、私が酔ってたせいもあって・・・
私のほうからなばに口付けた。
欲求不満だったのかもしれない。
触れるようなキスじゃなくて、激しくなばを求めた。
多分、あの写メはその時のもの。

854 :番外編6 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:20:31 ID:gweeZxxB
「ちょーっとまった、麻美子、ストップ、ストーップ」
強く肩をつかまれて、体を引き離された。
「麻美子、気持ちはうれしいけど、ちょっとやりすぎ。」
顔を赤くして、なばは言った。
「私には静がいるし、麻美子にも綾ちゃんがいるでしょ?」
なだめられて、私はやっと自分のやったことの重大さに気づいた。
「ごめん、なば・・・」
「いや、いいんだけど。そういう日もあるから。だけど誰かに見られたらやばいから。お互い怒られちゃうよ。」
「うん・・・」


あの件は、私が悪い。
酔っ払ってて理性が飛んでた。
だけど・・・
私にはたったそれだけで綾ちゃんが怒るなんて思ってもいなかった。
別れるなんていわれるとか、思わなかった。
誰かに相談しようか。
だけど、誰にも相談できない。
一番になばの顔が浮かんだけれど、多分なばに相談したらダメだってことは、理解してた。
もう二度と綾ちゃんとよりを戻せなくなる。
それは漠然とだけど理解してた。
いろんな人の顔を思い浮かべては見たけれど、やっぱり相談に乗ってもらえそうな人はいなかった。

こんなとき、どうすればいいんだっけ・・・
ずっと側に綾ちゃんがいてくれてたから。
綾ちゃんが一番大切だから。
いざそれを失ったときにどうするか全く分からない。
どうしよう・・・
静まり返った深夜の公園で、私は声を押し殺し涙を流し続けた。

855 :番外編7 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:21:22 ID:gweeZxxB
流石に・・・言い過ぎたかもしれない。
一ヶ月が過ぎて、冷静になって考えると、ちょっと後悔した。
こんなに長い間連絡しなかったのは初めてだった。
付き合い始めてからは、毎日のように連絡を取り合っていた。
こんなことで別れてしまったんだなと実感する。
麻美のいいわけくらいはしっかり聞くべきだったのかもしれない。
麻美のことだから、多分ホントに連絡すらしてこないだろう。
巷のカップルは、一体どうやってこういうとき対処しているんだろう。
経験が少ないせいもあって、うまく対処法が思い浮かばない。
「誰か経験豊富そうなひとは・・・」
経験が豊富で、それでいて秘密を守ってくれそうで、あたしの気持ちを理解してくれそうな人。
出来ればこの話は、あまりおおごとにしたくない。
携帯であたしの求める条件に該当しそうな人物を探す。
「あ・・・」
そこまで深い交流があるわけではない。
だけどきっとこの人なら大丈夫。
あたしとおなじ同性の恋人がいて、秘密は守ってくれそうで、そしていつも恋人の行動にやきもきしている人。

856 :番外編8 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:21:58 ID:gweeZxxB
結構長いこと呼び出し音が続いた。
「はい・・・」
ものすごく低く不機嫌そうな彼女の声。
「あ、あの、川澄綾子ですけど・・・」
「・・・はい・・・・・・あ、はい、伊藤です。」
「今大丈夫?」
「大丈夫です。珍しいですね、川澄さんが私に連絡してくるのは。」
「・・・ちょっと、静ちゃんに相談があるんだけど・・・」
「アタシに・・・ですか?あ、ちょっと待って下さい。」
電話口から、ギャーギャー悲鳴が聞こえる。
『ウザイからあっち行ってて!』
『もっとかまってよ〜、静さ〜ん』
『うっさいっ!向こう行けって!』
『電話〜?誰から?浮気〜?』
『友達!ていうか服脱がすな!触るな!』
『私より電話が大事だっていうの?酷いわ、静さん・・・』
『あ〜も〜!!!』
「すいません、ウザいのがいるんで、すぐかけなおします。」
「あ、いや、ちょっと聞きたいことがあるだけなんだけど・・・」
「聞きたいことですか?」
「今日空いてるかなぁって・・・」
「えっと・・・今日の午後でしたら、一応空いてます。」
午後だったらあたしも空いている。
そういうことで、午後に会う約束をして電話を切った。

多分、横にいるのはなば。
仲いいんだなぁとちょっとうらやましくなる。
二人はきっと修羅場を随分くぐってきてる。
だから、あんなに仲がいいんだろう。

857 :番外編9 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:22:33 ID:gweeZxxB
待ち合わせ場所で10分くらい待つと、静ちゃんはやってきた。
「すみません、バカを巻いてくるのに時間がかかってしまって・・・」
「いやいや、ごめんね、急に呼び出して。今日デートとかの予定だったりした?」
服装などを見ると、その可能性は否めない。
「あ〜・・・デートというか、珍しくオフが重なったので部屋でグダグダしてただけですよ。」
「そっか。」
それは悪いことをしたな・・・
「川澄さんは・・・?今日は麻美子と一緒じゃないんですか?」
『麻美子』
その響きを聞いて、ビクッっとする。
「あ・・・うん・・・ちょっとそのことで相談があってね・・・」
あたしは静ちゃんに、麻美子と別れた旨を伝えた。
ただし、なばと麻美子の話は伏せて。
黙ってあたしの話を聞いていた静ちゃんだったが、暫く考えてから、言った。
「あの、もしかしてそれって、仁美が関係してますか?」
「・・・ん〜・・・関係しているような、していないような・・・」
「すみません、ホントに。アレの行動にはアタシもちょっと困っているところで・・・何かあったんなら、ちゃんと謝罪させますから。」
静ちゃんにあの写メを見せようかと思ったけれど、流石に私達の二の舞になってもらっては困る。


858 :番外編10 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:23:30 ID:gweeZxxB
「静ちゃんは…なばを100%信頼できる?」
「アタシは…」
口ごもる静ちゃん。
もしかしたら、何かあったのかもしれない。
「あたしね、麻美を信頼しようって必死だった。だけど、麻美はあたしに何も話してくれない。…麻美を信じられなかったの。」
麻美が、あたしに嘘つくはずはない。
そうおもいながらも、何処かで疑ってた。
信じるには、まだ情報が少なすぎて。
「アタシは、仁美を信頼してません。」
「え…?」
「いつも調子の良いことばかり言って、他の女の子にちょっかいだすし、『静が一番好き』って何度も言われても信じられない。
抱かれてるときもいつも不安。仁美は私をどう思っているのか分からない。」
そういって、お冷をグイッと飲み干す。
「だけどアタシは仁美が凄い好きだから、それでもいいやって。」
「そう・・・なんだ・・・」
「アタシは結局仁美から離れられないんです。
仁美がアタシをどう思ってても、アタシには仁美しかいないって。例え偽りの愛であったとしてもアタシはそれにすがるしかないんです。」
そういって、静ちゃんは苦笑する。

あぁ、この人はあたしと似てる。
相手のことを信じられないのに、それでも好きって言う気持ちは抑えられなくて。
相手の行動で一喜一憂して、傷ついて。
だけど、どれだけ傷ついても、相手のことを忘れることはできない。
性格とか、容姿とか、そういうのはぜんぜん違うけど、なぜか鏡を見ているような気分になるのはそのせいなのだろう。


859 :番外編11 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/22(金) 02:24:09 ID:gweeZxxB
「・・・仁美と麻美子、何かあったんですか?」
「ん?・・・ちょっとね・・・」
「アタシに・・・話してくれませんか?」
話していいのだろうか。
静ちゃんを傷つけてはしまわないだろうか。
「アタシのことは気にしなくて大丈夫ですよ。大概の事じゃ驚きません。」
その言葉には諦めも感じられた。
「ホントに?・・・後悔するよ、きっと。」
それでも・・・と静ちゃんが言うので、私はケータイを取り出し、あの写メをみせた。
一瞬で凍りつく静ちゃん。
「ね、言ったでしょ、後悔するって。」
「すみません・・・」
凄く申し訳なさそうにうなだれる静ちゃん。
静ちゃんには何も非はないと思うのだけれど。
「あ、でも・・・麻美子はホンキで川澄さんに惚れてますよ。変なフォローですけど。」
「え・・・?」
「何度か相談されたことがあるんです。仁美の過剰なスキンシップが困るって。『私には綾ちゃんがいるのに』って。」
それって・・・どういうこと?麻美が、あたしを大事に思ってくれてた・・・
「麻美子から何度ものろけられましたもん。その時の麻美子の顔、ホント幸せそうでした。」
「だけど・・・」
「川澄さんの気持ちもアタシには分かります。麻美子はモテるし、しかも麻美子、人がいいからそれを拒まないし。不安になると思います。だけど、アタシは麻美子を見てて思いますよ、本当に川澄さんが好きなんだなって。」
「本当に・・・?」
「ホントですよ。絶対より戻したほうがいいですよ。川澄さんも麻美子が大好きなんでしょ?」
それは勿論。
麻美はあたしの最愛の人。
誰よりも麻美を愛してる。
「お互い好いてるのに、もったいないですよ。」
少し寂しそうに笑う静ちゃん。
「・・・うん・・・そうだね、ありがとう。」

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